山と鉄

山歩き、乗り鉄、廃線・廃道歩き、廃村歩き、駅舎探訪などの日々を記録します

大峯(6)

【2016年5月15日(日)】弥山
弥山(1895m)から八経ヶ岳(1915m)へ向かう。
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ここで、しばし大峯について復習しておきたい。
大峯山の修験道は、明治5年(1872年)の修験道廃止令で壊滅的な打撃を受けた。
しかし、羽黒山や英彦山がこの時に瓦解して神道化の波に呑み込まれたのに対し、大峯山の復帰は早かった。
明治19年(1886年)には仏寺復帰が承認され、修験道を現代まで維持させることに成功した。

いわゆる大峯山の峰入りは吉野から熊野までの尾根道を、山中の拝所をたどりながら行う修行で、全行程80kmに達する。
もともと別のものであった吉野と熊野が12世紀ごろに結び付けられ、鎌倉時代には独自の修験道として確立したという。
峰入りは、峰々の稜線を忠実にたどり、小さなピークでも踏みしめて歩く。
脇道をたどらず、丁寧に峰をたどるそうだ。

平安時代の大峯山での修行は行者が主体で、円珍、行尊、聖宝、西行などが行った。
中世になると、遊行・回国の聖が目立ち、高野聖の活躍も大きかった。
本山派(天台宗)は熊野から吉野に向かう順峰(じゅんぶ)を、当山派(真言宗)は逆峰を行ったが、近世には逆峰が大半となった。
有名な「西のノゾキ」が行われるのは、山上ヶ岳だ。

弥山は須弥山の略で、仏教の世界観では宇宙の中心となる山。
山頂には水神の弁財天が祀られ、山麓の天河大弁財天社の奥宮がある。
役行者が金峯山寺で自己の守護仏を求めて祈念した時に、最初に出現したとされる。
以上は、鈴木正崇著『山岳信仰』(中公新書)によった。

このあたりも縞枯れ現象が激しい。
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八経ヶ岳の斜面は、よく見ると、意外に疎林だ。
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下る途中に古今宿の跡があるはずだったのだが、確認できなかった。
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その代わりにと言ってはなんだが、コバイケイソウ。
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結構、雰囲気のある道だ。
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鞍部はオオヤマレンゲの自生地だそうだが、まだ早いみたいだ。
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なぜか、ここに頂仙岳の石碑が倒れていた。
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弥山を振り返る。
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いくつもお札が置いてある岩があった。
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登りにかかると、オオヤマレンゲを鹿の食害から守るための柵が設けられていた。
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大黒岩のピークを望む。
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再び、弥山を振り返る。
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頂上付近の立ち枯れがやはり激しい。
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弥山の全容。かなり禿げてきているのが分かる。やはり台風が原因だろうか。
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弥山は穏やかな山容に見えるが、こんな岩壁もあった。
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高度を上げると、弥山小屋の背後にも大峯の連なりが見えてきた。
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弥山からほぼ30分で、八経ヶ岳に到着。この区間はコースタイム通りだった。
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この付近も一部立ち枯れている。
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積石で三角点が埋もれた頂上。
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山名板はわりと味気ない。
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でも、手作りの小さな板も置かれていた。
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せっかくなので、これを手に持って全員で記念撮影。
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晴れていてよかった。眺望も抜群である。
この後、登る明星ヶ岳(1894m)。
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頂上には、すでに人がいるようだ。
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頂仙岳(右、1718m)と日裏山(左、1725m)。
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南西の七面山(1624m)方面はまだガスがからんでいた。
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10分ほど休憩して出発。
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そう言えば、これで百名山は57座になった。

明星ヶ岳に向かって下る。
右手に頂仙岳の尖塔が目立つ。
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八経ヶ岳の頂上部を振り返る。
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「前鬼」。そそられる地名だが、今回はそこまでは行けない。
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このあたりは傾斜もなだらかでハイキング気分で歩ける。
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頂仙岳は何度見ても恰好いい。
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こちらにもコバイケイソウの群落。今年は当たり年になるだろうか。
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15分ほどで分岐の弥山辻に到着。
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ここで初めて気づいたのだが、縦走路は明星ヶ岳のピークを通過していない。
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ピークに行きたいのは私とMさんだけなので、ほか5人には先に行ってもらい、2人でピークハントに出かける。
あまり遅れてはいけないので、小走りで。
すると、数分で着いてしまった。
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背後は八経ヶ岳。
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南には七面山。
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これだけ写して一目散に走り去る。
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頂上には1分と滞在していなかった。
弥山辻からの往復にわずか7分。
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さて、先行隊を追いかける。ほとんど駆け足に近い。
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右手になだらかな八経ヶ岳の稜線。
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立ち枯れの場所で一旦ストップ。
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再び走る。追いつくまで10数分かかった。
またまた、立ち枯れた場所に出た。
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ここは「山と高原地図」で言うところの細尾山近辺だが、とくにピークではない。
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ただ、眺めは素晴らしかった。
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細尾山ではなく、「明星の森」という看板が下がっていた。
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しばらく、みなで風景を楽しんだ。
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レンゲ道と呼ばれている坂を15分ほど下ると、テラス弁天に出る。
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ここからは、さっき登った弥山への稜線が確認できた。
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その左に修覆山(1846m)。
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こちらは今下ってきた明星ヶ岳からの稜線。
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この案内板の地図には、現在地が日裏山であると書いてあるが、それは違う。
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日裏山はもう少し進んだ、あのピークだ。
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というわけで、ここでの休憩は5分にとどめ、出発した。
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(つづく)
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