山と鉄

山歩き、乗り鉄、廃線・廃道歩き、廃村歩き、駅舎探訪などの日々を記録します

明日は清水峠

昨夜、職場に届いた新刊の山を物色していたら、新田次郎『小説に書けなかった自伝』の文庫版を見つけた。
以前、古本で単行本を入手したことがあったが、まだ読んでいなかった。
今年は新田次郎生誕100年ということで、品切れだったり絶版になったりしていた作品が結構、復活している。『聖職の碑(いしぶみ)』(講談社文庫)、『雪のチングルマ』(文春文庫)などが出ていた。
とにかく、電車の中で読みながら帰った。

新田次郎を読むようになったのは、いつ頃だったろうか。
高校時代は小説なるものをほとんど読まなかったし、たぶん就職してからだろう。
最初に読んだのも、確たる記憶はないが、新田次郎こと本名藤原寛人が気象庁測器課長として富士山頂に気象レーダー設置した実体験を小説化した『富士山頂』だった気がする。いや、『八甲田山 死の彷徨』かな。

それはともかく、私は高校時代、いっとき、気象庁に就職して富士山頂の測候所に勤務することを夢見たことがあった。
とくに気象の知識が豊富だったわけでも観天望気ができたわけでもない。単なる富士山へのあこがれだったのだろう。
北海道の人は内地のものにあこがれる。

そんな程度だから、この夢はすぐに諦めた。
たぶん、人事異動は2~3年おきだろうから、富士山に勤務が決まったら、そのくらいはずっと山頂にいなければならない。休みの日も下山はできない。そう勝手に思っていたので、そんなに長い間、彼女(当然その頃にはいるだろうと信じていた)に会えないのは到底無理だ、と断念したのである。

山頂勤務が数か月おきであることを知ったのは、新田次郎の小説を読んでからだが、もうあとの祭りだった。気象庁に就職していたら、どんな人生だっただろうか。

札幌から受験のため上京してきた時、東京から富士山が見えることに感動した。
大学では、自転車部に入り、全国各地へのツーリングを始めた。
当時ESCA(東日本学生サイクリング連盟)主催の富士スバルライン・タイムトライアルというヒルクライムの自転車レースがあって、先輩3人とともに参加した。
標高差約1400m、距離約30kmの山岳ドライブウエイを自転車で登るわけだが、これがなかなか過酷である。
まだ、自転車を始めてわずか2か月のひよっこがやすやすと走れる道ではなかった。

記憶はあいまいだが、確か優勝タイムは1時間半を切っていた。
自分は2時間半以上かかった気がする。

私は目標を2時間に定め、翌年も出場したが、わずかに及ばなかった。
意地になって、翌週もまた挑戦。この時は、自転車部の同期で親友だったN君に応援・先導をたのみ、やっと2時間を切ることができた。
帰りは、N君とともに滝沢林道を下った。猛烈なダートのダウンヒルで、ハンドルを持つ手が痛くてたまらなかった。

わがT大(東大ではありません)自転車部は、ツーリング主体のわりと軟弱な部ではあったが、あちこちの草レースにも有志が出場、部内でも誰が速い彼が遅い、などと速さを競う空気はあった。
レースとしての最大のイベントは、F大との定期戦であった。
このレースで1年の時は、体調不良に陥り、途中でリタイア。
部内で私は1、2を争う鈍足であった。

しかし、富士スバルラインでの走りが自信になった。
2年の定期戦では、出場約40人中11位。惜しくもベストテン入りは果たせなかったが、この結果にみんなは目を見張った←自慢
3年では7位まで浮上した。
やはり速く走れるというのは気持ちのいいものである。

大学の4年間で、ほぼ日本を一周した。
就職してからも、出張で47都道府県を制覇し、行ったことのないところへ行きたいという欲望は満たし続けてきた気がする。

今は平面的な広がりよりも、垂直方向の広がりに関心が強い。
つまり山である。

山の数も限りなくある。毎週登っても、登るべき山はたくさんあるので、これも果てしない。早く定年して、毎日行きたいくらいだ。
先週は天候不順のためどこにも出かけなかったので、うずうずしている。
明日はさすがに雨がひどそうなので、もう1日我慢し、日曜日は清水峠を越えてきます。

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コメント

凄いバイタリティーだ!

以前私も、分県別ガイドの山を全て完登するのにいくつ登ればいいんだろう?と、くだらない計算をした事がありますが、ひとつの県で50座×47都道府県=ざっくり2350座。
週一登山で50年登れば2600座行けます!
頑張りましょう!って頑張れるかいっ!

  • 2012/06/09(土) 10:07:20 |
  • URL |
  • おつ山 #-
  • [編集]

恐れ入ります

あと50年は無理でしょうねえ。

ただ、定年退職した翌日から、毎日山に登ることを自らに義務づけた東浦奈良男さんという方のことが、本になりましたね。

車にはねられても、娘の結婚式でも、休まなかったというのですから、ものすごい精神力というか信念です。

結局、病気のため記録は9738日で途絶え、昨年12月に亡くなってしまったそうですが、こういう人もいるんですねえ。

とても真似はできません。

本は『信念 東浦奈良男 一万日連続登山への挑戦』(山と渓谷社)です。

ところで、昨日行ってきましたが、結局、清水峠に行くことは断念しました。
上越国境の山の残雪を甘くみていました。
沢ごとに雪渓を横断しなくてはならず、アイゼンもピッケルも持っていかなかった私は、なんとかいくつかクリアしたのですが、何度も命の危険を感じ、白樺避難小屋で前進を断念。
蓬峠を越えて下山しました。
こちらのルートにも、危険な雪渓はあったのですが・・・
しかも一日中雨で、ひどい目に遭いましたが、非常に勉強になりました。

  • 2012/06/11(月) 11:14:47 |
  • URL |
  • かたこりまさかり #-
  • [編集]

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