山と鉄

山歩き、乗り鉄、廃線・廃道歩き、廃村歩き、駅舎探訪などの日々を記録します

えちぜん鉄道・越美北線・北陸鉄道

5月20日
本日の目標は、えちぜん鉄道三国芦原線・勝山永平寺線、JR越美北線、福井鉄道福武線の乗りつぶしである。
それには、まず昨夜泊まった、ここ芦原温泉のあわら湯のまち駅から、えちぜん鉄道三国芦原線の終点・三国港まで行かなければならない。
普通、始発は5時台にあるものだが、ここはなんと7:00発。
ゆっくり寝ていればいいのだが、貧乏性の私は5時に起きて、温泉街の散策をしてから、電車に乗ることにした。

昨夜の日帰り温泉「セントピアあわら」にあった展示で知ったのだが、芦原温泉は明治16年に開湯した比較的新しい温泉なのである。
開湯当時の遺構などが温泉街に残っているようなので、訪ねてみることにした。

宿から5分ほど歩いたところが、温泉発祥の地。
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明治16年の5~6月は未曽有の日照り続きで、近在の農家がみな困っていた。
そこで、灌漑用の井戸を掘ったところ、温泉がわき出し、みるみるうちに温泉街として発展していったのだという。
これが、その井戸である。
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芦原温泉には3つの湯元があり、そのそれぞれに薬師堂が祀られている。
その一つが田中温泉薬師神社。
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二つ目が舟津温泉薬師堂。
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最後に二面温泉薬師堂。
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芦原温泉には呉服店が多い。ここは閉店しているが、温泉街で働く女性の需要がかなりあったのだろう。
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それと、全国各地の温泉街を歩くと大抵、廃墟になっているホテルや旅館、土産物店があるのだが(熱海も水上も会津の東山温泉もそうだった)、ここはそうした廃屋がほとんどない。ちょっと不思議である。

与謝野晶子も当地を訪ねたことがあったらしい。
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さて、そろそろ電車の時間である。駅に戻ってきた。
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えちぜん鉄道は京福電鉄の福井県内の路線を引き継いだ第3セクターである。
京福電鉄は2000~2001年にかけて、現在の勝山永平寺線で2度にわたり電車の衝突事故を起こし、国交省に運行停止を命じられた。これによる収支悪化で、京福電鉄は福井事業部を廃止、急きょ設立されたえちぜん鉄道が、2003年7月に開業したという経緯がある。
私は京福電鉄時代、まさに事故が起きる直前、2000年11月に三国を訪れたことがある。この時、三国港まで乗ったのか、その手前の三国までだったのか記憶がはっきりしない。というわけで、今回あえて、もう一度ここに来ざるを得なかったのである。

これは昨夜、ラーメンを食べた屋台村「湯けむり横丁」。
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深夜まで営業している店もあり、そこそこ流行っていた。

そうそう芦原は、あの魯迅の東北帝大時代の恩師、藤野厳九郎の実家があったらしく、その建物が駅前に移築され、魯迅との像が立っていた。
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さあ、電車がやってきた。白地に鮮やかなブルーのラインである。
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駅4つで終点、三国港に到着。7:08。これで、三国芦原線は制覇。
すぐ折り返しがあるが、それでは味気ないので、手前の三国駅まで歩き、そこで次の電車に乗ることにした。
というわけで、三国港駅のすぐ東にあるレンガ造りの眼鏡橋をくぐる福井行きを見送り、歩き始める。
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まずは、三国港駅を収めておかなくては。
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12年前に訪ねた時と建物は同じだが、塗装は新しい。
この日は、北陸3大祭りの三国祭りの日だそうで、どの家にもお祝いの提灯が下げられていた。
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三国港は北前船で賑わった港だけあって、古い商家が多い。
こんな味わい深い骨董屋さんもあった。
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三国駅は駅ビルになっていた。
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7:57発の福井行きに乗る。
電車は福井平野の平坦地をひたすら走り、8:43福井着。
福井は恐竜の町のようだ。
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駅舎は屋根付き歩道に隠れて、よく分からないがこんな建物。
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で、JRの方はさすがに県庁所在地だけあってでかい。
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北陸新幹線の福井延伸はまだ認可されていないはずだが、なぜが新幹線用の高架橋ができていた。

駅前はかなり昭和の香りを残していて、好ましい。
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次は市電に乗りに来なくてはならぬ。

9:08発の九頭竜湖行き普通(キハ120、1両)に乗り込む。
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ラッピング列車だった。沿線にある大野城がモチーフのようである。
越美北線は超ローカル線のイメージだったが、最初から高齢者や家族連れで満席。
みな、一乗谷あたりで下りるのかと思っていたら、次から次に乗ってくる。
おそらく、九頭竜湖でイベントでもやっているのだろう。
バッド・タイミングだ。

興味深かったのは、お父さんは車で九頭竜湖へ、家族は列車で行き、現地で合流するという乗り方をしている人が何組か見受けられたこと。越美北線はママさんが乗ってみたいと思わせる何かがあるのだろうか。

列車は足羽川に沿って、山あいを縫っていく。結構な絶景路線である。
途中、小和清水(こわしょうず)駅で、目の前の窓に蚊が止まった。
列車は動きだし、風圧がかかるが、蚊は必死に捕まっている。
5分ほども頑張っていたろうか、トンネルに入って、突風が吹いたところで、飛ばされてしまった。トンネルには敵わなかったが、蚊の足には相当な歯があるのだろう。

それにしても、辺鄙な駅からもどんどん乗ってくる。相当なイベントのようだ。
子供が多いので、とうとうこちらも席を譲らざるをえなくなった。
まあ、立っていた方が景色が見えていい。

越前大野で列車交換のため10分ほど停車。
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しばらく行くと、右手前方にピラミッド形の秀峰が見えてきた。まだ残雪を乗せている。日本百名山の荒島山(1523m)だ。

10:46九頭竜湖着。これだけ超満員になることが分かっているなら、せめて2両編成にしてもらいたかった。
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やはり、イベントだった。ここからシャトルバスでみな九頭竜湖へ移動する。
「新緑まつり」だそうだ。あまり特色のなさそうなタイトルの祭りだが、随分な人気である。
駅前には動く恐竜のモニュメントがあった。
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ここでは折り返し12分の待ち合わせ。そんなに時間はない。
さっき乗ってきた列車に飛び乗る。今度はさすがに空いていて、のんびり座ることができた。
出発すると、間もなくトンネル。これを抜けたら、九頭竜峡を望む橋の上に越前下山駅に着く。
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次の勝原(かどはら)駅までは、ほとんどがトンネル。
駅前では地元の人が歌壇の手入れをしていた。
柿ヶ島駅あたりまで来ると、里に下りてきたという印象。
この駅もそうだが、続く下唯野、越前富田、越前田野と、ローカル駅のタイプがのと鉄道能登線の駅と酷似している。
ホームに間口3間ほどの待合室があり、庇が出ている。
越美北線は1960年に開業、72年に全線開通した。
のと鉄道能登線とほぼ同時期の開業なので、同じような構造になったのだろう。

越前大野で下車(11:26)。
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この町には1994年7月に家族旅行で来たことがある。
今回は素通りして、タクシーでえちぜん鉄道の勝山駅に向かう。
タクシー代がもったない気もするが、福井に戻ってそこから勝山を往復することを考えると、時間的にかなり節約ができる。20分ほどで着いた。3000円ちょっとだった。

勝山発福井行きは12:20発。あと30分ほど時間がある。
昼食をとるにはちょっとあわただしいので、あちこち駅周辺で写真を撮る。
勝山も恐竜の町。ここにも大きなモニュメントがあった。
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勝山駅は国の登録有形文化財である。
駅舎の中にはかつての硬券ケースがあった。
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ホームには恐竜の足跡。
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さて、福井行きに乗車。1両編成で、三国芦原線と同じ車両だ。
この列車には、美人のアテンダントが同乗する。
恥ずかしくて、写真は撮れなかった。すいません。

線路はしばらく九頭竜川の南岸を走る。
永平寺口駅は廃止になった京福電鉄永平寺線との分岐駅。
この路線は、えちぜん鉄道に移管する際、休止状態のまま廃止となった。
6月3日に廃線跡を歩くイベントが企画されていたが、さすがに行かなかった。
現在、遊歩道として整備が進められているらしい。

三国芦原線との合流する福井口駅でアテンダントは、芦原線の列車に乗り換えていった。なかなか彼女も忙しい。
13:13福井着。
お腹空いた。JR福井駅の立ち食い蕎麦でソバを食う。

これから福井鉄道に乗る予定だったが、金沢に北陸鉄道というのがあることを知り、そちらに行くことにした。そんな鉄道があるのは、恥ずかしながら知らなかった。
というわけで、13:42福井発金沢行き普通列車で北上する。
15:16金沢着。
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金沢では「百万石まつり」というのをやっていて、
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駅前ではライブや露天が出ていた。
ここで、能登牛の牛丼が600円のところ400円のタイムサービスというふれ込みに負けて、買ってしまった。
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北陸鉄道の待ち時間のうちに食べてしまおうと思ったのだが、さっきソバを食べたばかりで、しかも実は牛丼ってあまり好きではなかったことに気づき、半分だけで諦めて、ザックにしまう。

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浅野川線は内灘駅に通じている。
車両は東急の払い下げである。
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15:48北鉄金沢発。
保線が行き届かないのか、この電車相当にゆれる。
踏切の音が「カンカン」じゃなくて「チャリンチャリン」なのも、おもしろい。
16:05内灘着。
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すぐ折り返しがあるのだが、その次の電車に乗ることにして、歩いて2駅分戻る。
一つめは粟ヶ崎駅
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二つ目は蚊爪(かがつめ)駅
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16:39発に乗って北鉄金沢に16:53に着。これにて今回の乗り鉄は終了。
あとは帰途につくのみ。
珍しく缶ビールとおつまみを買い込んで、17:17金沢発の特急はくたか23号に乗車。
車窓からは、小松あたりから白山、富山を過ぎると立山連峰が見えた。
いずれ登ろうと心に決めて、眠りについた。
ほくほく線に達する頃はやはりもう暗くなっており、こちらもいずれ昼間乗車をしなくてはならない。

おしまい
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