山と鉄

山歩き、乗り鉄、廃線・廃道歩き、廃村歩き、駅舎探訪などの日々を記録します

名鉄三河線(1)

【2016年2月25日(木)】名鉄三河線廃線跡
わけあって、24日夜、名古屋に勤務している息子に会いに行った。
翌日はまる1日自由だ。さてどうするか。
春日井三山を縦走するか、名鉄三河線の廃線跡を歩くか、どっちにするか迷ったが、まだ禁足期間ということもあり、廃線跡を選択した。
でも結果としては、山の方が楽だったかもしれない。
砂利で足場は悪いし、ヤブこぎが何か所もあったし、歩行距離は18kmに達してしまったのだから。

何はともあれ、朝は最寄り駅のJR勝川駅(中央本線)まで、息子に車で送ってもらった。
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まずは朝食。駅前のスーパーでパンを調達。電車を待つ間に食べてしまった。
ここは名古屋市ではなく春日井市だった。
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春日井市がサボテンの生産日本一だとは初めて知った。
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7:51発の普通名古屋行きに乗車。通勤時間帯とあって、かなりの混雑だ。
8:05に乗り換え駅である鶴舞駅に到着。
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駅前には「鶴舞公園」が広がっている。
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案内地図によれば、園内に古墳もあるようだが、今回はパス。
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地下鉄鶴舞線鶴舞駅へ。
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8:19発の名鉄豊田線直通豊田市駅行きに乗り込む。
ずっと「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」の文庫版を読んでいたので、めずらしくあまり車窓は見ていなかった。

確か赤池駅あたりで地上に出て、乗り換えの梅坪駅には8:57に到着。
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ここから三河線なので本を閉じて、左側の車窓に注目。
猿投山(629m)が遠望できた。
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9:09、三河線の終点、猿投駅に到着。
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乗ってきた電車は折り返し知立(ちりゅう)行きに。
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廃止された西中金方面へはしばらく現役の線路が続いている様子だ。
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駅の外に出た。結構、立派な駅舎である。
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名鉄三河線は西中金と吉良吉田を結ぶ延長約64.8kmの路線だった。
中間点の知立をはさんで、西中金側を「山線」、吉良吉田側を「海線」と呼んでいた。
このうち、それぞれの先端部分、猿投~西中金間(8.6km)と碧南~吉良吉田間(16.4km)が閑散区間ということで、トカゲの尻尾切りのように2004年4月1日に廃止された。

山間部や田園地帯まで網の目のようなネットワークを築いていた名鉄は不採算路線・区間の整理を順次行っており、数え方にもよるがこれまでに30区間計156kmを廃止している。
この中で名鉄は2000年3月、谷汲線、揖斐線(黒野~本揖斐)、竹鼻線(江吉良~大須)、八百津線、三河線(西中金~猿投、吉良吉田~碧南)の5路線6区間の廃止を表明。
三河線を除く4区間が2001年10月1日に廃止された。
三河線の2区間についても沿線自治体が赤字補填をすることで廃止が延期されたが、結局2004年4月には廃止に追い込まれてしまった。
時の流れと言えばそれまでだが、寂しいことである。

私はこの路線にとくに愛着があるわけではなく、近年まで存在すら知らなかったくらいなのだが、以前読売新聞で連載していた「梯久美子の廃線紀行」を読んでから、いずれ訪ねてみたいと思っていた。
今回その機会に恵まれたわけだ。

駅前はバスターミナルになっている。
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廃止された区間は、「とよたおいでんバス」が後を引き継ぎ、足助まで結んでいる。

とりあえずまだ線路の上は歩けないので、線路に並行した道路を北上する。
豊田市のマンホールは市の花ひまわりであった。
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こちらは市章のみ。
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こちらは謎の幾何学模様。
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直近の踏切から猿投駅方面をうかがう。
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そして西中金駅方面。
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架線もつながっており、レールも光っているので、このあたりはまだ引込み線として使用されているようだ。
つまり、ここから立ち入るわけにはいかない。
住宅街を迂回する。

線路方向に向かう道があるたびに進入してみるが、行き止まり続き。
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でも、フェンス越しに覗き込むと、堅固な車止めが築いてあり、この地点が正真正銘のどん詰まりであった。
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架線のはずされた柱がむなしく天を突いていた。
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この地点で局地的にレールが外され、この先が廃線であることがはっきりと分かる。
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でも、フェンスを乗り越えて立ち入るのもはばかられたので、さらに迂回を続ける。
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駅から500mほどの地点で、ようやく入れる場所にたどり着いた。
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とくに「立入禁止」の標識もないので堂々と歩ける。
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レールは錆びているが、まだ廃線としては若い印象だ。
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この先、西中金駅までレールがはずされているところはほんのわずか。橋梁もトンネルもほぼ手付かずのまま「放置」されていた。
ただ、駅周辺は路盤に細かい砂利を敷いて歩きやすくしたり、駅を売店にしたり、地元の団体が廃線跡を「でんしゃみち」というサイクリングロードに整備する計画もあるようだ。
全体を通して歩くと、ところどころにヤブはあったが、廃線としてはたどりやすい部類に入るだろう。
廃止されて13年という年月は、廃線らしい雰囲気を味わいながらも、ちゃんと歩けるちょうどいい頃合なのかもしれない。

線路は徐々に高度を上げていく。
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21キロポスト。三河知立駅からの距離と思われる。
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三河線は大正3年(1914年)に開業した三河鉄道がルーツ。
最初に開通したのは刈谷新(現刈谷)~大浜港(現碧南)間。
翌年、刈谷新~知立(現三河知立)が開通し、順次北へ路線が延びていったという経緯があるので、現在の電車のターミナルは知立駅だが、原点である三河知立駅が「起点」となっているのだろう。

こんな風景を見ると、現役路線だと言っても疑わない人もいるのではないか。
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このカーブは半径300m、「55」は制限時速のことだろうか。
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実はそれほど鉄道には詳しくないもので。

このあたりは林の中を走る路線じゃないので、植物の繁茂もゆっくりのようだ。
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しかし切通しに差し掛かると途端にこんな状態。
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踏切跡を通過すると
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間もなく三河御船駅跡に到着する。
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駅舎はなく、ホームの一部に屋根があるだけの駅だったようだ。
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反対側から。
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駅名標は外されていた。オークションにかけられたのだろうか。
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駅前は広場状になっている。
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ハボタンも植えられていた。地域の方々が廃線後もお世話をしているのだろう。
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手書きの観光案内板がまだ残されている。
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「名鉄三河線」の文字の頭に「旧」と加筆されていた。

近くにあると思われる浄厳寺の道標?
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どういう霊場の何番札所なのか、上部が破断しているので分からない。

ここはサクラの季節になると、花見客でにぎわいそうだ。
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この先は田園地帯を行く。
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なんと「どうぞ歩いてください」と導くように、入口の階段がある。
気分的にありがたい。
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開かずの扉。
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落葉の道を進む。
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22キロポスト通過。
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それほど深くない切通しを抜けると
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初めて「入るな」の警告が。
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ごめんなさいしてそのまま進む。
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「入るな」だけあって、竹が線路まで張り出している。
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木の架線柱は切断されていた。
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間もなく、とっても雰囲気のいい場所に出た。
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左手の奥には猿投山が望める。
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そして踏切跡。
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なんとこの先は、歩きやすいように細かいバラスが敷いてある。
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ガードレールもこの部分だけ開いており、どう考えても「どうぞ歩いて下さい」の意味に解釈できる。
それでは遠慮なく(今までも遠慮しなかったけど)。

(つづく)
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