山と鉄

山歩き、乗り鉄、廃線・廃道歩き、廃村歩き、駅舎探訪などの日々を記録します

独鈷山(上)

【2015年9月19日(土)】独鈷山
長期予報では、5日とも全国的に天候不順だったシルバーウィーク。
でも、近づくにつれ、予報は好転。なんと5日間とも晴れとなった。
ただ、白馬縦走以降の足の回復が万全ではない。
先週12日の飯盛山(1643m)でかなり悪化。その後、回復基調だったが、17日の夜、突然歩くのも難儀するような痛みが発症。
ひと晩寝て、痛みは治まったものの、不安は拭えない。

というわけで、5日のうち3日だけ軽い登山をすることにした。
19日(土):地蔵峠から湯ノ丸山(2101m)。標高差400m弱。
20日(日):横手山(2307m)に渋峠からリフトで登り、木戸沼まで下る。
21日(月):斑尾高原から斑尾山(1382m)。標高差約450m。
という、ゆるゆるのプランである。

信州2泊3日の旅は19日6:45、家を出発。
関越の下り線は連休初日ということもあり、渋滞が予想されたので、東松山まであえて下の道を行く。
これは正解だった。
さすがに車は多かったが、ほとんど渋滞することもなく、信州入り。
しかし、浅間から湯ノ丸にかけての峰々には、分厚い黒い雲がどっしりと居座っている。

こんなに晴れているのになあ。
そう簡単には消えそうな雲でもないので、ハンドルを握りながら頭の中で代替案を検討する。
右手は雲だが、左手の低山はみなよく見えているので、塩田平の独鈷山(1266m)に行くことにした。
ただ、登山マップを持っていないので、どこが登山口なのかもよく分からない。
とりあえず、上田菅平ICで下り、いったん車を止めて、スマホで検索。
独鈷山は四方から登山道が通じているようだが、東の平井寺方面から入る登山道が最短で行けるようだ。

登山口への林道は平井寺トンネルの手前から右に入ればいいようなので、松本方面に車を走らせる。
赤坂で上田電鉄の踏切を渡り、県道65号を南下する。
なつかしい道だ。
このあたり、松茸料理の看板をあちこちで目にする。
そろそろシーズン。久しぶりに堪能したいが、本日は山登りだ。

平井寺トンネルの手前で右折。
松茸料理の鈴子山荘平井寺店が目に留まるが、我慢我慢(後で調べたら、休業中だった)。
急傾斜の林道を、パジェロミニがうなりをあげて上っていく。
あれれ、登山口に着く手前で、通行止めの標識。
DSC_2833.jpg
どのくらい林道歩きを強いられるのか分からないが、やむなく脇の駐車スペースに止める。
ここまで自宅から190km。5時間近くかかった。
この地点で標高は約710m。550m登らないといけない。

今日は傷口に当てるスポンジを持ってこなかった。
出かける前に探したが、見つからなかったのだ。
どうなることやらだが、今日はスポンジなしで行ってみる。
一応、痛み止めにも効くという葛根湯は予防のため飲んできた。

軽くストレッチをして、11時半過ぎに出発。
DSC_2835_20151007224742118.jpg
登山のスタート時刻としてはかなり遅いが、コースタイム3時間弱(林道歩き除く)なので、問題なかろう。

車を止めた場所のちょうど向かいに石仏があった。
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左に沢音を聞きながら、コケで滑りやすくなった簡易舗装の道を進む。
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このあたりは松茸の山なのか、あちこちに「入山禁止」の貼り紙やロープが張られ、ものものしいことこの上ない。
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10分ほど歩くと、上から犬を3匹連れたおじさんが下ってきた。
白黒まだら模様の猟犬で、噛みつきはしないが、随分からんでくる。
おじさんは「こら、離れろ」とも言わず、「大丈夫ですよ。まだ10か月で小さいから」などとへらへら言う。
「大丈夫ですよ」じゃないよなあ。
まずは「すいません」であり、飼い主として、即座に私から離れるよう、犬たちに厳しく命令すべきだろう。
私はとくに犬を怖がらない方だからいいが、動物が苦手な人は世の中にたくさんいる。
そして、それは普通のことである。
愛犬家の中には、犬を怖がる方がおかしいと思い込んでいる傲慢な人が往々にしている。
不運にもそういう人に出会ってしまった。
おそらく、この山の持ち主で、松茸密漁のパトロール中だったのだろうが、こんな奴の松茸はみんな盗まれてしまえばいい。

というのは冗談だが、気を取り直して歩みを進める。
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日蔭は涼しいが、日なたに出ると暑い。
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林道があまりに長いので、本当にこの道でいいのか不安になってきた。
スマホで現在地を確認しようにも、圏外で地形図が表示できない。
まあ大丈夫だろうと思ってはいたが、「平井寺→」の標識が出てきて安心した。
「←独鈷山」ではなかったが、ハイキングの人がいることを想定しているということだからだ。

30分歩いて、やっと登山口に着いた。標高は約850m。
DSC_2845_20151007224722852.jpg

往復だと約1時間余計に歩かされることになるわけだ。
ここから頂上まで90分。
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登山口から入ってすぐに、ホホつき岩。
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その昔、長旅から戻ってきた僧の善海が、すぐ先に中寺の夕餉の支度の火を見て安心し、ホホをついて休息したと伝わる。

その先には馬返し。
DSC_2852_20151007224656b65.jpg
ここで坂が急になる。荷を積んだ馬がこれ以上進めず、引き返した場所である。

このあたりはくるみの実がたくさん落ちていた。
DSC_2855_201510072246585fa.jpg
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今度は中寺跡。
DSC_2856_2015100722465912c.jpg

老僧の修行の場であったが、明治の廃仏毀釈で廃寺となったという。
建物は跡形もなく、建物があったと思われるような平地もなかった。
100年以上の歳月で、土砂が流れ込み、緩斜面になってしまったのだろうか。

ほおずきが一輪ひっそりと咲いていた。
DSC_2857_20151007224702597.jpg

その奥に座禅岩。
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奥の院(頂上)まで行けなくなった老僧はこの岩の上で座禅を組んだとのこと。

引き続いて柳小坂。
DSC_2861_20151007224636cfc.jpg
平井寺の僧安念を慕って柳という少女がこの坂を登ったことから、その名が付いたらしい。
歴史の道っぽくていい。
樹林帯で何も見えないだけに、退屈しのぎにもなる。

この歴史ゾーンを抜けると、にわかに傾斜が急になる。
地形図(電子版)では、道は大きくつづら折りになっているが、実際はもろ直登である。
DSC_2866_20151007224610891.jpg

林床にはキバナアキギリの花が大量に咲いている。
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頂上まであと75分。登山口から14分でここまで来たので、ちょうどいい感じ。
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ツリフネソウも。
DSC_2868_20151007224613fa1.jpg

登山口から20分ほど登ったところに、腰をかけるのにちょうどいい倒木があったので、しばし休憩。
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この先5分ほどで、「あと50分」の標識があった。
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ここまで休憩含めて34分。40分かかる道のりなので、いいペースだ。

ようやく道はつづら折りになった。
DSC_2873_20151007224533893.jpg
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「あと35分」の標識まで、12分。このピッチもまずまずだ。
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この先、地形図のルートは小さな岩場の尾根を越えて、50mほど下り、北西にトラバースしてから、北にのびる尾根を鋭角に左折して頂上に至るように書かれているが、実際は全く違った。

「あと35分」を過ぎると、確かに尾根に乗る。
DSC_2877_20151007224537191.jpg

右手に大きな岩塔が見える。
DSC_2937_20151007224452330.jpg

この先、下らずに、そのまま緩やかに登りながら、トラバースしていく。
DSC_2882_2015100722450986b.jpg

この間、木々の隙間から黄金色に染まった塩田平が見えた。
DSC_2878.jpg

15分ほど歩くと、頂上に通じる尾根に乗るが、なんと「あと5分」の標識。
DSC_2884_2015100722451152c.jpg

これは誤差があり過ぎる。30分かかるところを半分しかかかっていない。
逆じゃなくてよかったが、標識はもう少し正確に作ってほしいものだ。
DSC_2885_20151007224512815.jpg

あと5分の道のりの中に、2か所ほど小さな難所があった。
1つ目はこれ。大したことはないのだが、コケと前日までの長雨でかなり滑るのである。
DSC_2886_2015100722451410a.jpg

2つ目は足場が極端に小さいところがあり、ちょっと緊張した。
DSC_2887_201510072244466cf.jpg

これらを何とかクリア。最後にヤブをちょっぴり漕いで、13時過ぎに山頂に到着。
DSC_2889_2015100722444814a.jpg
コースタイム90分のところ休憩含め78分だった。上出来上出来。

山頂からは大展望が広がっていた。
DSC_2924.jpg

ただ、山名板はなく、これがその代わりだった。
DSC_2905_20151007224449ab5.jpg

(つづく)
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