山と鉄

山歩き、乗り鉄、廃線・廃道歩き、廃村歩き、駅舎探訪などの日々を記録します

オタモイ海岸(下)

【2015年8月14日(金)】オタモイ海岸
オタモイ地蔵尊に来ている。
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「海は漁業者の畑です」
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手前に母屋らしき建物があり、中をのぞくとろうそくが売られている。
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扉も開いていたので、「こんにちは~」と声をかける。
すると「は~い」と、60歳を過ぎた感じのおじさんが出てきた。
(小樽ジャーナルの記事によると、村上洋一さんという方らしい)
「何度かお電話したのですが、つながらなかったので、勝手に入ってきてしまいました。お参りさせていただいてよろしいですか」
「ああ、どうぞ、そちらです」
「ありがとうございます」
というわけで事後承認ではあるが、参拝させてもらうことができた。
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お堂の中にはたくさんの石仏が奉納されている。
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道はさらに西へ続いているので行ってみると、海岸で出る道だった。
巨大な岩がゴロゴロしている。
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大規模な崩落が起きているようだ。
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浜に下りる箇所は急な坂になっており、ロープと縄梯子があった。
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しばらく磯を散策。
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二見岩。
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海岸まで下りると、断崖の高さがよく分かる。
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こちらも景勝の地である。
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海岸にはいろんなものが流れ着いていた。
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再び、境内に戻る。
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すると、さっきのおじさんが双眼鏡を首に提げて外に出ていた。
「ありがとうございました。ちなみに、この地蔵尊はいつからあるんですか」
「嘉永年間と裏には書いてあるね」
「北海道では、かなり古いですね。ずっと前から、ここを守っていらっしゃるんですか」
「えっと、うちがここに来たのは明治の中頃かな」
「すると代々ということですか。ここにお住まいなんですか」
「実家は塩谷にあるんだけどね、だいたいここで暮らしてます」
住職ということではないらしい。

さっき見た大崩落について聞いてみた。
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「あれはいつ崩れたんですか」
「去年だったかな。おととしだったかな」
「危なかったですね」
「いや、あそこは少しずつ崩れてたんだよ」
「怖くないんですか」
「いや、そんなこと気にしてられないよ。気にしてたら、暮らせない」
なかなか肝の据わった方である。

「海岸まで行ってきたの? 誰かいた?」
「いいえ、でも、あっちには海水浴の人がいましたよ」
「そうでしょ。わりとよく来るんだ。このへんはウニとか獲れるしね。あれは監視船だよ」と沖を指さす。
「その双眼鏡は、ご自身でも監視されているんですか」
「いや、これは船を見てるの」
まあ、暇だろうからなあ。

「縄梯子は大丈夫だった?」
「はい。あれは海岸に下りていく人のために作って下さったんですか?」
「いや、そんなことないよ。自分が下りるため」
「え、海岸に何か用があるんですか?」
「春は海草食べるしね。あと薪のために流木も拾うから」
「ああ、燃料ですね。水はあるんでしょうけど、電気やガスはあるんですか」
「電気は、あそこに電柱が見えるでしょ。ちゃんと通じてる。ガスはプロパン」
「そうですか。あの電柱のところは道があるんですか」
「そう、三十三曲がりと行ってね」
「ああ、地形図にも出ていました。あれは廃道じゃないんですか」
「うん、そろそろ草刈りをしないとね」
「あっちの道があるからいいんじゃないですか」
「いや、やはり通路は2本確保しておかないと」
「また崩落とかあったら大変ですもんね」

ちょっと核心部分を聞いてみる。
「ここは立ち入り禁止になってますけど、どうなんですか」
「立ち入り禁止たって、人が住んでいるわけだからねえ。参拝の人もいるし」
「生活道路ですもんね。あの道は誰が管理しているんですか」
「市だよ。市道」
「そうですか。崩落があって、危ないから通行止めにしているけど、参拝者は見て見ぬふりをするっている運用なんでしょうかね」
これには明確な返事はなかった。市との関係はあまりよくないのかもしれない。

小樽ジャーナルによると、遊歩道の修復や迂回路整備には1~3億円の経費がかかり、小樽市としては再整備は諦めているとのことだが、村上さんは違う解釈だ。
「私が移れば、やるんじゃない?」
「なしてですか?」
「今、復旧すると、私のためだけにするような意味になっちゃうからだよ」
「は~、そうなんですかねえ」
まあ、確かに数億の金は小樽市にとってかなり負担であろうことは想像できるが、この遺産を放置しておくのはもったいない。
なんとかいい手はないものか。

龍宮閣についても聞いてみた。
「火事はご覧になったんですか?」
「いや、僕は見てない。でもすごかったらしいね」
「今見てきましたけど、すごく狭い敷地に建てたんですね」
「いや、崖の上にせり出して建てたんだよ。ほら柱の基礎が崖にあるの見えるしょ」
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「ああ、ほんとですね」
「あれは加藤さんが、京都の清水寺まで見に行って、それより大きくしようとして作ったらしいよ」
「そうなんですか」

というような会話をして、辞去する。
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ここでは、かつて「地蔵せんべい」なるものも売っていたらしい。
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昔は参拝者で賑わっていたんだろうなあ。
今はほとんど来ないと言っていた。

あれ、海岸を歩く人がいる。ずっと下を通ってきたのだろうか。
あんな断崖の下を歩けたのだろうか。
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帰りは「許可」をもらった身なので、堂々とした気分。
ただ、崩落に遭うといやなので、急ぎ気味で歩く。
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再び、オタモイ地蔵尊を振り返る。
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再び、東の海岸。
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海遊びをしている人がいる。たぶん、さっきすれ違った家族連れだ。
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ゲートに戻った時にはもう、駐車場には誰もいなかった。
近くの公衆トイレで用足し。
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オタモイ海岸にお別れ。
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車に乗って、札幌に向かう。
途中、赤岩山(371m)に通じる遊歩道の入口があった。いずれ歩いてみたい。
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帰りに「廃村」となったオタモイ団地を車の中から撮影。
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まだ迎えの時間まで1時間半以上あるので、下の道を通って帰ろうと思っていたが、小樽市内からかなり混んでいたので、朝里から札樽バイパスに乗る。
高速でも渋滞しているように見えたのは、先頭にパトカーがいたから。
追い越し車線の車も追い越せないから、詰まっているような状態になっている。

じれったいので、そろそろそろそろとパトカーを抜かし、前に出て、「スピード違反」で捕まらない程度の速度で、パトカーを放していった。
時速80km制限のところ、パトカーだって90kmで走っているのだ。
文句は言わせない。

札幌市内に入ってから道が分からなくなり、盤渓・真駒内経由で帰らざるを得ないような状態になったが、途中、宮の森に抜ける道があり、そんなに遠回りをしないで済んだ。
父の病院には約束の時間の10分前に到着。
待たせることなく、無事父を家に送り届けることができた。

おまけ。前日、新千歳空港に着陸前に撮った写真。
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ゴルフ場に私が乗っている飛行機の影が写っている。

我が家から見た8月14日の日の出。
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(おわり)

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