山と鉄

山歩き、乗り鉄、廃線・廃道歩き、廃村歩き、駅舎探訪などの日々を記録します

銚子電鉄1

4月1日は昨日の風雨がうそのような青空。
昨年乗り鉄した銚子電鉄の駅舎撮影に出かけた。
銚子から終点外川まで乗り、そこから歩いて引き返す形で撮っていくことにした。
外川駅はNHKの朝ドラ「澪つくし」のロケ地になったところ。
駅前にはそのことを伝える看板が掲げられている。

この駅は大正12年(1923)の開業なので、駅舎もその当時からのものだろう。
駅舎としてはめずらしい妻入りの形式で、正面に大きく庇が張り出している。
窓をはさんで上が下見板張り、下が羽目板張りとなっている。
黒ずんだ板が味わい深い木造の名駅舎だ。
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駅構内にはデハ800形の車両が展示されていた。
伊予鉄道で1950年から使用されていたもので、1985年に銚子電鉄に譲渡され、2010年に営業運転を終了した。
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外川漁港界隈を散策する。
このあたりは義経伝説ゆかりの地が多いようだ。
西に向かって歩くと、すぐ海にでる。長崎海岸だ。ここには、人間があおむけに寝ている姿に見える「宝満」という岩がある。
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「ほうまん」は九郎判官義経の「ほうがん」がなまったものと言われている。

海岸の先端は長崎鼻。長崎鼻という地名は全国各地にある。
一番有名なのは鹿児島・指宿の長崎鼻だろう。
ここはすぐ北にある犬吠埼と違い、ひっそりとした雰囲気だ。
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灯台は昭和30年に完成したもののようだ。

やはりこのあたりは風が強いのだろう。昔は石垣で家々が守られていたようだ。
その痕跡が今もところどころに残る。
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大杉神社の境内には平安時代後期の歌人、源俊頼の歌碑がある。
「磐はしる 外川の滝の むすぶ手も しばしはよどむ 淀むせもあれ」
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案内板によると、俊頼と銚子との関係は明らかではないという。
ただ、「千葉県海上郡誌」(大正8年)に、外川の海岸にある「畳磯」という巨岩に打ち寄せる波が岩から流れ落ちる様を滝のようだとの記述があるそうで、俊頼がその様子を詠んだものだと考えられているという。
でも、だとすれば「淀む」というのがひっかかる。
やはり、外川の滝はどこかの川にかかる滝なのではないか。
それがどこなのかは分からないが、この歌を知った地元の人が「外川」とはここのことだと早合点して、歌碑を建ててしまったのではないだろうか。

「外川まちなか歩き観光案内板」によると、外川漁港は銚子漁港の発祥の地で、1658~61年にかけて和歌山県の広村(現在の広川町)から移ってきた崎山治郎右衛門が開いたのだそうだ。
当時の町割りが今もほぼそのまま残っており、高台から港に下る8つの坂道にそれぞれ名前が残っている。
「王路(おうみち)」「阿波(あんば)通り」「長屋通り」「新浦通り」「一条通り」「一心通り」「本浦通り」「条坊通り」で、それぞれに通りの名を記した銘板がはめ込まれている。
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銚子市街まで一本道で行けるという意味でその名が付いた「一条通り」に面して、外川ミニ郷土資料館がある。
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ここを訪ねて、あの「稲むらの火」で有名な濱口梧陵が、銚子の代名詞でもある「ヤマサ醤油」の七代目であることを初めて知った。
1854年の安政南海地震による津波の際、村人を救うため自家の稲束に火を放ち、避難誘導したという濱口は、私財を投じて天然痘の予防対策などにも尽力した偉人だ。
銚子と広村はものすごく関係が深いのだ。

資料館の近くにこんな奇妙な記号のある蔵があった。
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???だったが、下に「豆乳ジェラート」という幟を見つけて、意味が分かった。
「フ」が10個で「とうふ」だ。

発祥の地と言えば、こんな民宿もあった。
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なんとも勇ましい名前だが、地域限定でも「発祥」というのだろうか。

再び、義経伝説。
この岩は「千騎ヶ岩(せんがいわ)」。義経が千騎の兵をもって立てこもった所と伝わる。
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で、こちらは犬岩。確かに犬のように見える。
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義経が奥州に逃れる時、海岸に残された愛犬が主人を慕って7日7晩鳴き続けて岩になってしまったのだそうだ。
ちなみに、犬吠埼の名は、この愛犬の吠える声が届いたから付いたとも言われている。

この岩の近くに「犬若食堂」という何となく地元漁師向けっぽい食堂があった。
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こういう店って、結構うまいんだよな、などと期待しながら入ると、観光客っぽい人で22席の店内は満席状態。
ある家族などは店内やら、食事の写真をバシバシ撮っており、揚げ句の果てに飾ってある奇妙なトロフィーを借りて、記念写真を撮っている。
一体この店は何なのだ?と検索してみると、「とんねるずのみなさんのおかげでした」のコーナー、汚いけどうまい店を探す「きたなシュラン」で紹介された店のようだ。

お薦めを聞くと、「かき揚げ定食」(1100円)だという。かき揚げは得意ではないのだが、昨日は海が荒れて漁には出なかったはずだから、鮮魚も期待できない。思い切って頼んだら、なんとふつうの蕎麦に使うかき揚げより大きいのが4つも皿にのって出てきた。
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正直言って引いた。これは多分食いきれない。
具もサルエビのみ。申し訳ないが、それほど美味しいエビではない。
頑張って3つ食べたが、1つは残してしまった。別のメニューにすればよかった。

腹ごしらえしたところで、海を離れ、台地に登っていく。
このあたりは一面のキャベツ畑だ。
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丘をどんどん登っていくと、愛宕山(標高74m)の頂上に「地球の丸く見える丘展望館」がある。
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360度の大パノラマが楽しめる。
すぐ東に犬吠埼灯台
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南東に外川の町並み
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西に屏風ヶ浦の断崖
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北に銚子市街
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北はるか向こうには鹿島臨海工業地域が見える。
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銚子市街の西にあるはずのない湖が見えて、何だろうと思ったら、利根川だった。
利根川は太いのだ。河口付近では川幅が1㎞もあるのだ。

富士山も見えるはずだったのだが、この日は残念だった。
展望館の館内では、銚子名物ぬれ煎餅の実演販売をしていた。
なんと「日本一まずい最低のぬれせん」とある。
でも、その下に小さく「今日は4月1日」の文字が。
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エイプリルフールというわけか。
その紙、めくってみると「ぬれせん1枚50円 今日は4月1日」とある。
ほんとは1枚150円なのだ。
「これ、評判悪かったですか?」と聞いたら、「ええ」との答え。
そりゃそうでしょう。わ~い50円だあと思ったら、実は150円いただきます、では頭に来る。逆ならいいけど、それじゃあ、お客さんが来ないだろう。
ただ、いくら焼く手間がかかるとは言え、1枚150円は少々高い。せいぜい100円にしてほしい。味の方はまあ、まずまずでした。

坂を下ると、満願寺がある。伽藍は新しく、立派なお寺だ。
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これほど新しいと、そそられないのだが、「さざえ堂」があるとのふれ込みに誘われて訪ねた。
さざえ堂というのは会津若松・飯盛山にあるの円通三匝堂が有名だが、階段が二重らせん構造になっており、登っていると思っていたら、下っていて知らぬ間に違う出口に出てきてしまう不思議な建物だ。
ところが、ここのさざえ堂はただらせん階段になっているだけ。
こりゃインチキだ!と思って、お守り売り場にいたお姉さんに「これはさざえ堂ではありません」と文句を言ったら、何を言われているのか分からない様子。
「ここに書いてありますので読んでください」とパンフレットを渡されてしまった。

憤然としつつ犬吠駅に向かう。
つづきはまた次回。
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まとめteみた.【銚子電鉄1】

4月1日は昨日の風雨がうそのような青空。昨年乗り鉄した銚子電鉄の駅舎撮影に出かけた。銚子から終点外川まで乗り、そこから歩いて引き返す形で撮っていくことにした。外川掲げられ

  • 2012/04/26(木) 14:55:34 |
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