山と鉄

山歩き、乗り鉄、廃線・廃道歩き、廃村歩き、駅舎探訪などの日々を記録します

高麗郷・日和田山(1)

【2015年6月6日(土)】高麗郷・日和田山
前夜は全国的に雨。所沢も激しく降っていた。
翌日は北関東の方が晴れ間の広がる予報だったので、栃木県の三峰山に登る計画を立てたのだが、帰りが遅くなった娘から「駅まで迎えに来て」とSOS。
布団に入ったのが、午前1時になってしまった。
「これは早起きするのは無理だなあ」と内心暗雲がたれこめたが、4時間かからないコースだし、8時に出発して10時に登山開始すれば余裕のはずだ。

翌朝7時前に目を覚ますと、もう雨は止んでいる。
ただ、8時出発は無理だ。
ていうか、晴れて来たじゃないか。
だったら、わざわざ栃木まで行く必要はない。
超近場にさくっと行ってくることにしよう。
いずれは登ろうと思っていた日和田山(305m)である。
ただ、これだけだとあまりに物足りない。
高麗駅からまっすぐ登り、日和田山から物見山(375m)まで足を延ばす。
その後、東へ転進、破線の道を毛呂山の富士山分岐まで行き、高麗神社まで下る。
そこから高麗峠経由で飯能まで戻ってくるという平地歩きも多いコースを即席で設定した。

8時45分頃、家を出発。
コンビニに寄って、小手指8:58発の飯能行き各駅停車に乗る。
飯能9:16着。しかし乗り継ぎの西武秩父行きは9:28。
たった2駅なのに12分も待ちたくない。
というわけで、急きょ逆コースに変更し、飯能から歩き始める。
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駅前で乞食をしていたお坊さんがいたので、100円を喜捨。
「これで今日はいいことある」なんて、ご利益を期待してはいけない。
幸せを祈ってくれた感謝の気持ちで過ごそう。

と思った途端、「しまった!」と唇を噛んだ。
今日は下山してから、どっかお店に入ってお昼を食べようと思っていたから、食料は非常食にあんぱん1個しか買っていないんだった。
昼までには山に入ってしまうだろうから、どこかで追加の食料を買わなければならない。
それは大丈夫なのだが、久々に豪華なランチを食べる気でいただけに、ちょっと残念。
とにかく市街地を縫って、奥武蔵自然歩道の入口へ向かう。

市街地は2年前に天覧山(197m)に登った時に歩いているが、同じ道は歩きたくない。
鼻を効かせながら、おもしろそうな道を選んでいたら、八幡神社にぶつかった。
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我ながら、あっぱれだ。せっかくなので安全祈願。
さっき100円も使ったので、今度は財布にあった端数の6円。すいません。
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境内を抜けると、廣渡寺の文字。こちらも寄ってみよう。
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石仏や石塔が並んでいる。
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本堂。
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このまま通り抜けようと、墓地の中に入って行ったら、どの方向も塀で囲まれており、出られない。引き返して、裏口から出た。

北上すると突き当りが埼玉県立飯能高等学校。
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今どきめずらしく、右からの横書きだ。
高校前の通りは、国道299号のバイパスができる前は、秩父方面に行くときに必ず通る道だった。

駅から30分ほど歩いて、バイパスを渡ったところが奥武蔵自然歩道の入口。
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この丘陵は西側が武蔵丘ゴルフコースになっているが、手つかずの森もかなり残っている。
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雨上がりのせいで、まだ冷気を含んでおり、すがすがしかった。

道は幅が広く歩きやすい。
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右手に地形図にはない池が見えた。
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路面は昨夜の雨を吸って、滑りやすい。
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途中、いきなり開けた。なぜか、ここだけ伐採してある。
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分岐になっており、どっちに行っても「高麗峠」のようだが、左が「近道」とある。
まあ、左にしておきましょう。

間もなく、「ほほえみの丘」と呼ばれる広場に出た。
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今日は雲の配置が美しい。
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ベンチがあったが、まだまだ休まずに進む。
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このあたりで、夫婦など3組くらいの方々とすれ違った。
地元の人にとっては格好の散歩コースなのだろう。

少し登ると、萩の峰という標識のある展望所に出た。
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ここは富士見峠とも呼ばれているのだろうか。
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西側が開けており、多峯主(とうのす)山(271m)が間近に見える。
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その左奥に棒ノ嶺(969m)や奥多摩の山々が望めた。あちらはまだ結構雲が残っている。
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ここを「登った山」に数えるかどうか。ちょっと色気が出たが、やはり止めておく。
とくに顕著なピークではないので。

ここから5分ほどで高麗峠(177m)。
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ここはかつて生活道路が越えていたのだろう。
廃道が通行できなくなっている。
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通過しようとして、ふと地形図を見ると、ここに三角点があるはず。
少し戻ったところに、こぶがあるので、登ってみたら、四等があった。
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ここはれっきとしたピークなので「高麗峠」として「登った山」に認定した。

すぐ先に、巾着田方面(左)と宮沢湖方面(右)の分岐。
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もちろん巾着田方面に下る。
これが意外なほど下る。こんなに登ってきただろうかってほど。

それはともかく今日の青空は本当に鮮やかだ。
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右手からせせらぎの音が聞こえて来た。
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昨日の雨で、いつもより水量が多いのだろう。
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そうこうしているうちに里に出て来た。
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正面に日和田山が見える。
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標高300mちょっととは思えないほど、堂々たる山だ。

雲も喜んで、舞っている。
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高麗峠で日高市に入ったようで、マンホールの柄が変わった。
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市の鳥カワセミのようである。

裾野に沿って歩き、満蔵寺に立ち寄る。
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開山したのは僧慶順と伝わるが、いつの時代なのかは判然とないという。
最古の記録は慶安年間(17世紀半ば)に御朱印3石を賜ったというもの。
開かずの扉の中には運慶作と伝わる地蔵菩薩(高さ9寸)が安置されているらしい。

この先に、廃墟になった牛舎が現れた。
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日高市には、ここ梅原地区の近くの野々宮地区に西武牛乳(西武酪農乳業)の工場がある。そこへ生乳を卸していたのだろうか。
ちなみに西武グループと西武牛乳は全く関係がないそうだ。
このあたりの地方のことを「西武」と呼んでいたことにちなむらしい。

こんな風景はずっと残してほしいものだ。
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県道に出た。この道も古くからの街道のようだ。
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古い民家や商店がぽつんぽつんと並ぶ。

道路に面して諏訪神社もあった。
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このあたりは栗坪という。
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お花のきれいな農家のある角を左折。
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左手に「比留間医院」なる立派な診療所があり、まわりの駐車場は車でいっぱい。
すごく流行っている様子だ。
旧医院であろうと思われる木造の建物が隣接地にまだ残っていた。
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「比留間」姓は一見、沖縄の苗字のように思えるが、武蔵国橘樹郡がルーツのようである。
さっきの満蔵寺の説明板には、「ここ梅原の地は幕末から明治にかけて甲源一刀流のすぐれた使い手を出し、なかでも比留間半蔵は剣豪としてとくに知られた」と書いてあった。
ここの比留間医師が半蔵と関係があるのかどうかは、もちろん分からない。

地形図にはその向かいに神社のマークがあるが、見つけられないまま通過してしまった。
高麗川を渡る。ゆうゆうと流れている。
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渡ってすぐ左折。聖天院に向かう。
聖天院は南向きの斜面に建っている。
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駐車場にはこんな垂れ幕が。
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建郡の記念イベントが成立してしまうところが高麗郡らしい。
といっても、高麗郡はすでに消滅している。
明治29年(1896年)に、当時の高麗郡1町14村は入間郡に編入されてしまったからだ。
高麗郡の由来は有名だ。
霊亀二年(716年)5月16日、駿河、甲斐、相模、上総、下総、常陸、下野7か国に移住していた高句麗からの渡来人1799人を武蔵国のこの地に集めて、建郡したと「続日本紀」にある。
その時の中心人物が「高麗王若光」であると言われている。

(つづく)
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