山と鉄

山歩き、乗り鉄、廃線・廃道歩き、廃村歩き、駅舎探訪などの日々を記録します

仙元山(上)

【2014年12月28日(日)】仙元山
この日は、午後5時半から埼玉県蕨市で娘の卒業記念ライブがあったので、それに間に合うよう、近場の超低山にした。
嵐山町の大平山から小川町の仙元山までの縦走。標高は300mに満たないが、「登った山」の数だけは稼げる。
小川町駅近くに日帰り温泉もあるので、ライブに行く前に入浴も済ませられる。

朝6時に起床。6:43新所沢発の電車で出発。
本川越駅から川越市駅に移動。川越市駅前のコンビニで朝食のおにぎりと昼食のパンを調達した。
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武蔵嵐山に7:52に到着。ちょうど8時に歩き始める。
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嵐山町の市街地を抜け、国道254号を渡って、菅谷城跡の横を抜ける。
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(菅谷城跡の土塁と濠)

かなり冷え込んでおり、なかなか手が温まらない。
軍手に何度も息を吹きかける。

市街地を抜けると、正面にこれから登る大平山(179m)が見えてきた。
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山麓に至ると、四辻に大正八年建立の「道しるべ」があった。
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この場所から、主要な行き先への距離が書いてある。
日本橋や県庁、郡役所は分かるが、「第十四師団」(宇都宮市)が興味深い。
当時この地方の人が兵役に服する場合、入営先は「第十四師団」だったらしい。
日本橋までは16里だが、宇都宮までは倍の33里もある。

ここは江戸時代に高札が置かれた場所で、すぐ後ろには馬頭観音のほか、地蔵尊、元亨三年(1323年)銘のある板碑もあった。
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登山口手前には明治十三年建立の馬頭尊。
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登山口には小さな祠があった。
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途中に山の神。真面目に安全を祈願。
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頂上への明るい道。
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稜線に乗ったところに東屋がある。
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ここからは西側の展望が得られた。あれはたぶん東松山市・物見山(135m)の頂上にある埼玉ピースミュージアムだろう。
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登山口から15分ほどで頂上。嵐山町の最高峰だ。
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山頂には雨乞い神事が行われる雷電神社があった。
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木の間から、嵐山町の市街地を見下ろせる。
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東に対面する小倉城の物見櫓が、かつてここにあったと伝えられる。

はるか北方に男体山が見えた。
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東屋まで戻り、そのまま嵐山渓谷方面に下る。
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下ったところは、緑のトラスト保全第三号地と呼ばれる。
「大平山とそれに続く緩やかな斜面林が槻川の流れと一体となって、埼玉を代表するすばらしい景観を作り出している」のが指定の理由のようだ。

ここには「嵐山町名発祥之地」の大きな石碑があった。
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嵐山町の町名は「嵐山渓谷」に由来するが、その景勝の地がここなのである。
嵐山渓谷自体、新しい地名で、昭和3年(1928年)、埼玉出身の林学博士・本多静六が「京都の嵐山によく似ている」ということで命名されたとのことだ。
「あらしやま」が「らんざん」になった経緯はよく分からない。

折角なので嵐山渓谷を見学する。行き止まりの道のピストンだが仕方ない。
河原への道は気持ちのいい散策路。
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途中、与謝野晶子の歌碑があった。
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「槻の川 赤柄の傘を さす私 立ち並びたる 山のしののめ」

5分ほどで河原に下りてきた。
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もっと切り立ったところかと思ったら、意外に穏やかな流れだった。

来た道を石碑まで戻る。正面に大平山。
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今往復してきたあたりは、槻川の嵌入蛇行によって形成された細長い台地で、縄文時代の住居跡も発掘されている。

石碑の近くにある木造の展望台に登ってみたが、とくに景色がいいわけではなかった。
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冠水橋を渡って、対岸へ。
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増水した際は水面の下に隠れてしまう、別名「沈下橋」とも呼ばれるタイプの橋だ。
洪水でも流されないようにする工夫である。

ここは景勝の地とは言え、派手さには欠ける印象だ。
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紅葉の季節であれば、もっときれいなのかもしれない。

森を抜けると、埼玉の田舎らしい風景が広がる。
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立派な長屋門もあった。
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ふるさと歩道を進むと、昔ながらの六差路に「べったら地蔵」が祀られていた。
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扉を開くと、温顔のお地蔵様が。
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横から見ると、扁平な青い石(緑泥片岩)にしか見えないので「べったら地蔵」と呼ばれるようになったらしい。宝永六年(1709年)の銘があるという。
この六差路はかつて「六道の辻」と呼ばれていたとのことだ。

この道は古くからの街道だったらしく、沿道には石仏や石碑が多い。
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ちょっと、寄り道して鎌形八幡神社に参拝する。
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この建物は拝殿で、本殿はこの中に納められている。
本殿の建立は寛延二年(1749年)だそうだが、見ることはできなかった。
この神社は、坂上田村麻呂が平安時代初期に九州の宇佐八幡を勧請したのが始まりとされ、頼朝や尼御前の信仰が篤かったらしい。

ひと通り境内を歩いたが、ここにあるという木曾義仲の産湯清水が見当たらない。
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ちょうど鳥居の近くの家でゴミを燃やしていたご婦人がいたので聞いてみたら、拝殿のすぐ下にあるのがそうだという。
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戻ってみると確かにそうだった。
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神社に裏から入ったので気づかなかった。

さてきびすを返して、「登山地図」にはコースの表記がなかった正山(165m)に向かう。
このあたりにある石碑群には必ず、板碑が混ざっているので、うれしい。
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(左から2つ目)

地図コース表記がないだけに、登山口がよく分からない。
付近を行ったり来たりしながら、やっと探し当てた。
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この中央が入口。これは分からないわ。

登山道というか頂上への道は、作業車が走れるような道。
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途中、地元の人が何かの採集に入っていたが、こちらが咎められるようなことはなかった。
なんか私有地のような雰囲気なので、ちょっとドキドキしていたのだ。

頂上はスズタケが刈り払われているだけで展望は全くなかったが、山名板があって感激した。
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帰りは、途中から右に下る道があったので、別の登山口に下りられるかと思って進んでみたら行き止まりだった。
結局、来た道をそのまま戻る。

舗装道路に出て、正山の西側から大平山方面に向かう。
さっき見た嵐山渓谷を対岸から見る形になる。
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このあたりが小倉城跡への入口のはずだが、道が2本ある。
地図ロイドの地形図では右の道が近道のように見えるが、そちらから下りてきた女性に聞いてみたら、左の道を指示されたので従う。
その道を少し行くと、こんな標柱があった。
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やはり地元の人が言うことに間違いはない。

しばらくはまた舗装道路。
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10分ほど登ると、分岐に出た。
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小倉城跡は、さっき通った菅谷城跡などとともに比企城館跡群のひとつとして2008年に国の史跡に追加指定されたとのこと。

城跡への道。
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小倉峠に出ると右折して、稜線を登る。
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これは城の竪堀。
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頂上部分にある主郭。
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かなりの数の樹木が伐採され、全容が把握しやすいようにされている。
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ただ、案内板があるだけで、本格的な整備にはまだ着手されていないようだった。
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(つづく)
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