山と鉄

山歩き、乗り鉄、廃線・廃道歩き、廃村歩き、駅舎探訪などの日々を記録します

小楢山(上)

【2014年10月25日(土)】小楢山
本日は、22歳になる娘と今年2回目の山行。
前回の丹沢の時、スニーカーでは急坂の下りがつらそうだったので、その後2回にわたり石井スポーツに出かけ、ザック、ウエア、靴など装備一式をそろえた。

彼女もバイトやら何やらで忙しいので、この日に決行することはかなり前に決めておいた。
天気がどうなるか分からなかったが、幸い、最高の天気になった。しかも暖かい。
行き先は、前回丹沢だったので、今回は富士山が見える5時間程度のコースタイムの山梨の山ということで小楢山(1713m)にした。
今回は長くは歩かないので、そんなに早起きはせず、5:55出発。
娘は世田谷で1人暮らしをしているが、前夜から実家に戻ってきてもらった。

中央道を飛ばし、勝沼ICで下りて、塩山の奥の登山口へ。
途中、小楢山がよく見えるところで車を止め、写真撮影。
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牧丘の上野田バス停のあたりだが、ここには変わったお堂(?)があった。
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登山口には8:15に到着。自宅からの距離は107kmだった。
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登山口にあるオーチャードビレッジ・フフは登山地図に「休業中」と書かれていたが、「保健農園ホテル フフ山梨」と名を変えて営業していた。
体験型宿泊施設だったフフは5年ほど休業していたが、2012年9月に現在の形で再スタートを切ったのだそう。
医療スタッフ監修のもと、地元農家を一緒に運営する新リゾート。
様々なプログラムでこころと体の健康を目指しているという。
なかなかユニークな宿泊施設だ。フフの意味は、ふ、不明。

登山口にトイレがあったので、大を済ます。
娘は「汚い。もう入りたくない」と言っていた。
「山小屋のトイレはもっと汚いとこあるよ~」

東には三窪高原が見えた。
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あたりの山村風景も美しい。
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事前に山梨市役所に問い合わせて、ゲートを自分で開けて、車で入っていけることは分かっていたが、手前のベンチでおじさんが座り込んで何か食べているし、この林道を省略すると、あまりに歩く時間が短くなるので、車での進入はやっぱりやめて、ここから歩くことにする。
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ウインドシェルも必要ないくらい暖かい。
娘も最初はもこもこのベストを着ていたが、日なたに出たあたりで脱ぐ。
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帽子は持って来なかったというので、私のを貸してあげた。日に焼けるとしみになる。

この開けた場所からは、さっそく富士山が見えて、娘を喜ばせてくれた。
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歩き始めて、20分ほどで座頭塚を通過。
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由来書きがよく読めないのだが、だいたいこういうことのようだ。
戦国時代、信州川上の城主の姫が夫を慕って、甲州中牧城に来たが、城は信長の手に落ち、夫は討ち死にしてしまった。嘆き悲しんだ姫君は盲目となり、川上に帰る途中、道に迷って死んでしまった。
哀れに思った土地の人が、ここに塚を立てたと伝わっている、とのこと。
木柱にはこんな句が書かれていた。
「春深し鎮もり透きつ古那羅山」「こんじきに杉の花降る座頭塚」

植林の中、沢に沿って登っていく。
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登山地図によれば、山の神は登山口からすぐの所に書いてあるのに、出発してから40分もかかった。
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地図の方が間違っているとは思ったが、どんだけ林道歩くんだいと、ちょっと不安になる。
いつもよりスローペースだから、コースタイム1時間20分が、2時間くらいかかったらどうしようと心配になった。

そのしばらく先に布袋様の石仏。
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さらに開山碑。
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これも案内板があるのだが、意味がよく分からない。
塩山・恵林寺の住職が昭和8年、釈迦生誕2500年の記念の年にインドに渡り、聖誕祭に出席。帰国して「開山錫杖」の折、「小楢山」の文字を「古那羅山」に改め、その旨を記した石碑を境内に建立したが、昭和39年にここへ移転した、と言うのが大意か。
碑文もむずかしい。

林道は中盤が未舗装で、終盤は舗装に戻るが、傾斜がきつくなる。
左には大きな音をさせて沢が流れていたが、だんだん細くなっていった。
基本的には植林の中だが、ときどき陽が差す場所を通過する。

途中、娘から「いつも何を考えながら歩いてるの」と聞かれた。
結構、答えるのに恥ずかしい質問だ。でも、まあ正直に答えた。
「ああ、紅葉してるなあ」とか「沢の音が聞こえるなあ」とか「この坂はきついなあ。いつまで続くのかなあ」とか「あら、ガスが出てきたなあ」とか、写生的なことばかりだよ。
仕事のことは忘れてるし、考え事もあまりしないねえ。
なんて答えると、意外にも「へ~いいね、そういうの」という返事が返ってきた。

遅れが心配だったが、ほぼコースタイム通り、母恋し道の入口に到着した。
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工事をしている重機の音がうるさかったが、ベンチがあったので、そこで小休止。
あのダンプカーは、今歩いてきた細い急な林道を登ってきたのだろうか。
車で来ても、一応駐めるところはあった。

目の前に黄色く色づいた山頂が見えて、気持ちがいい。
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おやつに二人でチョコを食べる。

ここからは大菩薩嶺(2057m)が見えた。
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ここで、母恋し道、父恋し道について、説明しておく。
話は座頭塚と同じ。ここで亡くなった両親を供養しようと姉弟が古那羅峠にさしかかった時、姉はなだらかな道を下り、弟は険しい道を下ったので、のちに誰言うとなく、それぞれ母恋し路、父恋し路というようになったという。

10分ほど休んで出発。ここからが本格的な登山道だ。母恋し道を行く。
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コケむした石がごろごろした道を登っていく。
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15分ほどで雨乞い沢の標柱のところ出た。
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背負子が2つ置いてある。山仕事の人のようだ。
そのすぐ先で、チェンソーを持った人が休んでいた。
我々が通過すると、作業再開。
しばらく、バイクのような音が響きわたった。

上に行くにつれ、道幅は広くなり、つづら折りになってきた。
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かつての生活道路の様相である。

石仏がひっそりと。
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木々の間から再び富士山が見えてきた。
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娘も写メを撮って、できばえを確認中。
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小楢峠には11時過ぎに到着。
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途中10分ほどの休憩をはさんだが、コースタイム(1時間20分)より10分早く峠に着いた。
ここで先行の老夫婦に追いついたが、少し休んでいる間に行ってしまった。
あとはゆるやかな坂をゆるゆると登る。
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峠から15分ほどで登頂。
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山頂はにぎやかで20人以上の人で賑わっていた。
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牧丘側の登山口には車がほかに2台ほどしかなったので、多くは焼山峠からの方々なのだろう。
あちらからだと1時間半ほどしかかからない。

景色は雄大。富士山も言うことなし。
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下界は霞みがかかっているが、東から南、西の展望は完璧。
まずは東から。大菩薩嶺と小金沢連嶺。
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大菩薩嶺のアップ。
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小金沢連嶺の手前は源次郎岳(1477m)の稜線。
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小金沢連嶺の南部。右端の双耳峰は滝子山(1590m)。
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そのさらに右は笹子峠(中列の凹み)。右奥に御正体山(1682m)。手前は勝沼。
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さらに目を移して、南方面。山頂にアンテナを立てた三ツ峠山(1785m)が見える。
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で、ほぼ真南に富士山。手前は黒岳(1793m)を主峰とする御坂山塊。
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その右には毛無山(1964m)。
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大沢ノ頭(1675m)の向こうは南アルプスの最南部。
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ちょっとアップにしてみよう。右の高い山は、右から荒川岳(3141m)、赤石岳(3120m)、聖岳(3013m)
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そして西に白峰三山と鳳凰三山。
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アップにすると、左から北岳(3193m)、観音岳(2840m)、地蔵岳(2764m)のオベリスク。
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カラマツの間から甲斐駒(2967m)。
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盆地は牧丘あたり。中央右が塩ノ山(553m)。
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北には金峰山(2595m)の五丈石。
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これをすべて説明しても、お腹いっぱいになるだけなので、娘には大菩薩嶺と北岳、甲斐駒、金峰山だけ教えてあげた。
まずは、山っていいなって思ってくれれば、それでいい。
本人もさすがに富士山の眺めには感激していた。
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「ここはいい山なので、また来たいな」とつぶやく。
「またって、ひとりで?」
「いや、今度は旦那さんと」
夫になってくれる人も山が好きな人ならいいけど。

直射日光が暑いくらいなので、1本だけ立っている木の陰で昼食。
すこし傾斜はあるが、それくらいは我慢。
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湯をわかして、2人ともカップ麺。私はカレーヌードル、娘はカップヌードル。
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それとおにぎり、私はすじこ、娘は五目いなり。
汁も飲み干すよう指示した。山で水以外のものを捨ててはいけません。

雲がかかる前に、きちんと撮影。
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食べ終わったところで、出発。
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北面の樹林帯の中に入っていく。
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ものの10分も歩かないうちに、一杯水に着いてしまった。
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一応湧き出していたが、飲まなかった。

(つづく)
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