山と鉄

山歩き、乗り鉄、廃線・廃道歩き、廃村歩き、駅舎探訪などの日々を記録します

大持山・蕨山1

昨夜、埼玉県警山岳救助隊の方から電話があった。
4日に大持山・小持山あたりをあるいていた登山者が行方不明なのだと言う。
当方は、武甲山の登山口で登山届けを出していたので、そこに書かれていた携帯番号を頼りに連絡してきたのだ。

隊の方が説明してくれたその方の年格好について、一人だけ心当たりがあった。
10時45分ころ、大持山の手前で言葉を交わした方だ。
すぐ下は断崖という岩場に座って、たばこを吸っていた。
「こんな、いい場所があるなんて知りませんでした」
と声をかけてくれた。
晴れていれば、さぞかし景色のいい場所だったろう。

そう言うと、「霧の中の枯れ木もいいもんですよ」とつぶやいた。
立ち去りながら、なるほどと思い、振り返って霧と枯れ木の写真を撮った。
そこに、その人の後ろ姿が写っていた。

もしかしたら、あの人かもしれない。
隊の方に、その写真をメールで送ったら、家族に確認してくれた。
別人だった。
DSC_5586_convert_20120305194329.jpg

結局、行方不明になっていた方は今日、遺体で発見されたらしい。
詳細については、隊の方が好意で教えてくれたことなので、控えたいが、とても残念なことだ。
ただ、家族に登山計画書を置いていったことが、早期の発見につながったのだろう。

今回、ひとつのことを学んだ。
登山届けは、自分のために出すものだと思っていたが、違う。
行方不明になった場合、本人がどこに行ったのか分からず、捜索すらできない場合が多い。
その点、行き先を家族にさえ伝えておけばよく、登山届にそれほどの意味はない。

ただ、ほかの人が遭難した場合、私の出した登山届が、捜索の手がかりをつかむきっかけになるかもしれない。
仮に、私が目撃した人だった場合、「何時頃、どこにいた」ということが判明する。
登山届は、直接自分の身を守るというよりも、登山者同士で支え合うものであるのだ。
これからは、真面目に届けを出そうと思っている。

さて、4日の山行を振り返りたい。
午前6時44分、所沢発の特急ちちぶ61号に乗り、車中からタクシーを予約。
7:42横瀬着。駅前から武甲山の登山口、一の鳥居まで車で行く。
昨年5月に武甲山を登った時、歩いた道なので、今回は勘弁してください。

駅のホームから見た武甲山は、山頂部がすっかり雲の中。テンションはがくんと下がったが、本日はピークハントに徹することにする。

8時、一の鳥居着。標高520mだが、駐車場には2㎝ほどの積雪が残っている。先週の火曜日に降った雪だ。
DSC_5525_convert_20120306190302.jpg
登山届を出して、8:05に出発。
車は結構駐まっているが、人の姿はない。
ここからは昨年の初夏に、買ったばかりの登山靴を履いて歩いた坂だ。
それも今はかかとの部分がすり減って、突起がほとんどなくなっている。
これが問題なのか、この日はかなり何度もスリップした。

この登山道は武甲山への参道になっており、100mにも満たない距離で一丁目、二丁目とこまめに標柱が出ている。
DSC_5527_convert_20120306190545.jpg
8時20分すぎ、持山寺跡・シラジクボ方面への分岐に到着。十二丁目と十三丁目の間だ。
ちなみに武甲山の山頂は52丁目だったような気がする。

ここで鉄の橋を渡り、小持山の山腹に取り付く。
路面は雪を踏んだ足跡が凍って、つるつるなところが多い。早速チェーンを履く。
道はほぼ同じ勾配でジグザグに上がっていくので、疲れない。

25分ほどで林道に出た。林道はすっかり雪に埋もれている。積雪は5㎝程度か。
DSC_5547_convert_20120306190752.jpg
登山道の方は木の下なので2㎝程度。
すぐ林道からは離れ、しばらく登ると、持山寺跡とシラジクボの分岐に。
ここには「南無阿弥陀仏」と彫った大きな石碑があった。

寺跡へは3分ほど。標高は900mくらい。
平らな敷地にはもう植林の杉が林立し、宝きょう印塔が残る程度だ。
DSC_5558_convert_20120306191047.jpg
「阿弥陀山念仏寺」の廃寺とされるが、いつ頃創建された寺なのかは分からない。
本尊の阿弥陀三尊と阿弥陀堂は札所八番西善寺に移され、後の明治43年頃、阿弥陀堂は川西の摩利支天堂として移建されたという。江戸時代には伽藍があったのだろう。

ここから小持山へショートカットできると思しき道が奥にあったが、立ち入り禁止のテープが貼ってあったので、今日のところは引き返すことにする。

分岐に戻ってからシラジクボへは、細いトラバースの道が延々と続く。
DSC_5560_convert_20120306191239.jpg
あまりに細く、これで大丈夫なんだろうかと不安になるが、とりあえず足跡を信じて進むしかない。
今日は地形図がないのだ。

足跡も大雪の後は、2、3人くらいしか歩いていないと思われる。
すっかり回りは白くなり、展望が全くきかなくなった。標高1000mくらいから雲の中に入ってしまった。

稜線の鞍部シラジクボには9:25着。
DSC_5564_convert_20120306191427_20120306191537.jpg
クボはくぼ地の意味で、武甲山と小持山の間の鞍部という意味だろう。
シラジは「白地」だろうか。雪で白い土があるかどうかは分からないが、このあたりの山は武甲山を筆頭に石灰岩でできているから、白い土が露出していてもおかしくないだろう。

つづく
 




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