山と鉄

山歩き、乗り鉄、廃線・廃道歩き、廃村歩き、駅舎探訪などの日々を記録します

斜里岳(上)

【2014年8月28日(木)】道東ドライブ
さあ、本夏のメインイベント、知床山行に出発である。
高校の同期H君に実家まで迎えに来てもらい、8時半に出発。
羊ヶ丘公園のあたりで、おふくろから電話。
「あんた、カメラ忘れてないかい?」
しまった。H君に謝って、戻ってもらう。15分ほどロス。失礼しました。

10時着新千歳空港着のSKY便で来るO君とK美さんをピックアップし、本日ははるばる斜里岳のふもとにある清岳荘に向かう。
道中、実家の家庭菜園で作った、とうきびとトマトをみんなで食べる。
「こんな甘いとうきびは初めて食べた」と大好評。
おやじも喜ぶだろう。

道東道の占冠あたりのPAで小休止。
焼きそばを購入。これが本日の昼食。
足寄ICで下りて、旧足寄駅の「道の駅あしょろ銀河ホール21」でトイレ休憩。
店内には、第3セクター「北海道ちほく高原鉄道ふるさと銀河線」足寄駅のレールが保存されていた。
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ふるさと銀河線はJR池北線を引き継いで、1989年6月に開業したが、結局2006年4月には廃止されてしまった。沿線の過疎化には勝てなかった。

足寄は松山千春のふるさとである。
「駅前」には、「大空と大地の中で」の歌碑があり、ボタンを押すと、曲がかかる。
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郷土の英雄である。

私は実はあまり好きではないのだが、ここではミーハーに徹した。
(スマホ千春)
こちらは道路になってしまった線路跡。
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これが駅前。
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国道241号を阿寒湖方面に向かうと、右手前方に雌阿寒岳(1499m)と阿寒富士(1476m)がかっちょよく見えてきた。
写真は失敗してしまったが、登攀意欲がそそられる山だ。
でも、今回は通過。
阿寒湖畔を過ぎ、雄阿寒岳(1371m)の登山口の状況を確認して、さらに弟子屈方面へ向かう。
国道沿いには双湖台と双岳台という景勝地がある。
当然立ち寄る。

まずは双湖台からの眺め。
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菱形によく見えるのが、ペンケトー(「上の湖」の意)。

もっと大きいはずのパンケトー(「下の湖」)はその左上にかすかにしか見えない。
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ここに来たのは、もう十数年ぶりだ。

記念撮影。
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展望台の背後には「憩の家」という建物があったが、シャッターが閉まっている。
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もう閉鎖されているのかもしれない。

次は双岳台。
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雄阿寒岳がかっこいい。

双岳台というくらいだから、雌阿寒も見えるはず。雄阿寒の左裾に小さく見えるのがそうだ。拡大してみよう。
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阿寒富士は見えるが、雌阿寒は山頂付近、雲がかかってしまった。

弟子屈から国道391号に入る。
このあたり、時々、釧網本線と接近するので、うれしい。
ついでに、硫黄山(アトサヌプリ、508m)も観光することにした。
ここはもしかしたら、学生時代に自転車で来て以来かもしれない。もう31年も前だ。
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あちこちで硫化水素を含んだ水蒸気を噴き出している。
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黄色く染まった硫黄の結晶も山のように成長している。
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ものすごい迫力である。

周囲も荒涼たる風景だ。
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しかし、よくこんな有毒ガスの至近距離まで観光客を近づけさせるものだ。
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ぜひ、この姿勢を貫いてほしい。

あちらに見えるドーム状の山はサワンチサップ(520m)。
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振り向けば、明日登る斜里岳(1547m)がくっきりと見えた。
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レストハウスも見学。
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もちろん温泉たまごが名物。
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硫黄山の噴気でゆでた(蒸した?)ものだ。

熊笹焼酎「摩周湖」。
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熊笹茶を飲んでみたが、ほんとにササの味がして、びっくりした。
この焼酎もそうなのだろうか。

さて、だいぶ陽も傾いてきた。
野上峠を越えて、清里町に入る。
札弦(さっつる)駅に近い「道の駅パパスランドさっつる」へ。
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ここは、畑の向こうに斜里岳を望む絶好のロケーション。
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その左に、海別(うなべつ)岳(1419m)。
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いやあ、明日が待ち遠しい。この天気がもってくれるだろうか。

とにかく、そんなに汗もかいていないが、ここで入浴。
温泉名は、そのまんま「パパスランド温泉」
ナトリウム硫酸塩・塩化物温泉とのこと。390円と格安だった。

ここはスピードスケートの岡崎朋美の出身地。
施設の中には特設コーナーがあった。
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食事は清岳荘で食べることにして、近くのAコープで食材を買い込む。
ちょっと道に迷いつつ、日没間際に清岳荘に到着。
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すごくきれいな山小屋でびっくり。

1階の食堂には、暖炉や電子レンジ、冷蔵庫、テレビもあり快適。
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買ってきた刺し身用に、醤油を入れる小皿まで借りられる。

寝室にはコンセントもあるので、スマホの充電も可能だ。
車が入れる場所にあり、電気も通じているのだから当然と言えば、当然なのだが、イメージとは随分違った。
素泊まりのみで1泊2050円。
ここで、斜里岳と羅臼岳のバッジに、斜里岳の冊子を購入。

寝床は階段を登って2階(翌日撮影)。
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本日の同宿者は我々4人を含め十数人といったところ。
この小屋の収容人数は50人ということになっている。
今年は最高で38人の日があったとのこと。そういう日は、学習室や研修室、食堂も寝床にするのだとか。

夕食はビールと刺し身、その他のつまみと焼き鳥弁当。
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食事をしながら、管理人のおばさんにいろいろと話を聞いた。
彼女は、今年からここで働いているのだそう。
山小屋の経営は清里町だが、観光協会に委託され、そこに雇われている。
6月20日から9月末まで約100日間休みなし。
休みたい時は自分で代わりの人を手配しないといけないという。
持ち場を離れられるのは、お客さんがいなくなる日中の2~3時間程度。
その間に町に出て、買い物をしたり風呂に入ったりするのだという。それは大変だ。

9時消灯なので、それまでゆっくり歓談して、時間通りに就寝。
寝る前に外に出ると、北極星の高さにびっくりした。
東京より緯度が10度近く高いのだから当然か。

ここで、釧路市在住の渡辺健三さんが昨年10月に自費出版した「シャリ岳写真集」をもとに、清岳荘の歴史について、若干紹介しておきたい。
現在の小屋は4代目だが、初代は現在地よりかなり奥に入った下二股に昭和30~31年にかけて建設された。ブロック壁の平屋だった。落成祝いの立て看板には「薪代実費として金三拾圓申し受けます」の文字が書かれていた。。
木材やブロックを馬と人力でかつぎ上げて建てた念願の小屋だったが、翌32年春の雪崩で倒壊してしまう。それゆえ「幻の小屋」と言われた。
その基礎は今でも、登山道に残っている。
下二俣の旧道と新道の分岐のすぐ手前だ。

この場所は雪崩の危険があると避けられたのか、2代目はかなり下って、現在の林道終点あたりに昭和35年頃までに建てられた。
今度は2階建ての丸太小屋だった。
この建物はしばらく現役だったが、老朽化が進んできたため、隣接地に3代目の小屋が新築された。これがいつのことなのか、「写真集」では分からない。

しばらく2代目と3代目が並立している時期もあったらしいが、2代目がいつ取り壊されたのかもよくわからない。
で、3代目は平成10年12月に焼失してしまった。
暮れに、地元の人が正月用のしめ飾りを付けに行くと、小屋は跡形もなく消えており、基礎と白い便器だけがポツンと残っていたという。
落雷なのか放火なのか、それにしても燃えている時に誰も気づかなかったというのも不思議だ。深夜だったのかもしれない。
今は基礎も残っていない。

そして現在の4代目は平成16年に完成。鉄筋コンクリート2階建て。
場所もさらに下に下った。
百名山ブームで車が多くなり、広い駐車場が確保できる場所に、ということだったのかもしれない。

山小屋は山と人間との関係の歴史を写す存在であり、私はなるべく泊まって、混んでいない時などは、小屋番の方に話を聞くようにしている。
さあ、明日はいよいよ斜里岳だ。

(つづく)
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