山と鉄

山歩き、乗り鉄、廃線・廃道歩き、廃村歩き、駅舎探訪などの日々を記録します

根石岳・硫黄岳(上)

タッグを組むと必ず雨になるという最凶のコンビを解消する日がやってきた。
2013年8月11日(日)、降水確率0%。
この日に雨を呼んだら、「最凶」どころではなく、「神」の域に達する。

O君と一緒に登るのは、6月30日の大谷嶺以来。もちろん、その日は雨だった。
この日は朝から晴れ渡り、静岡に住んでいる彼とは中央道の双葉SAで6時に待ち合わせ。
本日の登山口、桜平までは最後の林道が悪路ということで、一応4WDで車高が高い私のパジェロミニで行くことにする。
この日のコースは、桜平から夏沢鉱泉、オーレン小屋を経て、箕冠山を越え、根石岳を落とす。引き返して、夏沢峠を通り、硫黄岳で昼食。峰の松目に寄り道してオーレン小屋に下り、往路を桜平まで戻るというもの。
この冬、敗退した根石岳を何としてもクリアしたく、なるべく歩いたことのないルートで組み立てた変則周回コースだ。「登山地図」のコースタイムは6時間20分。

諏訪南ICで高速を下り、原村のセブンイレブンで買い出し。
なんとO君は、ハリスハイボール350ccと氷結レモンサワー500ccをカゴに入れた。アイスボックスと保冷剤を持ってきているという。
ヤツは飲まないではいられないのだ。
普段、山では飲まない私も、それではということでお付き合いすることにした。
かる~い、サワー系350ccを1缶買った。
ただ、保冷用の装備はないので、私の分も持ってもらうことになってしまう。
それでは申し訳ないので、食料をいくつか持ってあげた記憶があるのだが、気のせいだろうか。

登山口までの最後の林道はさすがに急で、ところどころローにしないと登れないくらいだった。あまりの馬力のなさに情けなくなる。
「登山地図」には駐車場40台と書いてあるが、到着した7時すぎにはもう満車。
DSC_8848.jpg
かなり傾斜のある路肩に駐めなければならなかった。

軽く体操して7:25出発。桜平は標高1890m。
DSC_8849.jpg
ものすごいいい天気だ。

まずは、もったいないことにしばらく林道の下り。
DSC_8852.jpg
夏沢鉱泉までは関係者の車が入る。

厚く舗装された道でシラナギ沢(沼郎兵衛沢)を渡ると登りに転じる。
DSC_8853_20131106063747f84.jpg
ここから先は夏沢(地図に記載はないが、この先に夏沢鉱泉があるのだから、沢の名前も同じだろう)に沿って登る。

一度、なかなか味わい深い橋で夏沢を渡る。
DSC_8858_20131106063704994.jpg

もう一度渡り返すと
DSC_8862.jpg

夏沢鉱泉(標高2050m)に至る(7:52)。
DSC_8866.jpg
鉱泉というくらいだから、当然お風呂に入れる。
しかし、温泉ではなく水温は低いので湧かさなければならない。
そのための薪だろう。

いつも明るい0君。
DSC_8871.jpg
カメラを向けてポーズを取らなかったことはない。

なんと、ここからすでに槍・穂高が見えてびっくり。
DSC_8872_20131106063712336.jpg
残雪も少なくなり、あまりはっきり見えないが、あちらも雲ひとつない。

携帯をいじったり何だりして、10分後に出発。
鉱泉は鉄分が多いのか、沢が赤茶けている。
DSC_8875.jpg

根石岳なんて八ヶ岳の中でも地味な山に登るなんて奇特な人は少ないだろうと思っていたが、結構な人出に改めてびっくり。
DSC_8878_2013110606363263e.jpg
でも、目的は天狗か硫黄なのかもしれない。

オーレン小屋までは比較的歩きやすい道が続く。
DSC_8881.jpg
この名前は「セリバオウレン」や「ミツバオウレン」など高山植物の名に由来するらしいが、「オーレン」と聞くと、つい「ローレンローレンローレン」と西部劇のTVドラマ「ローハイド」の主題歌を口ずさんでしまう。
こっちのローレンは、牛をあやつるかけ声のようなもので、「行け」とかそういう意味らしい。
案外そういう人が多いのではないかと密かに思っている。

そのオーレン小屋には夏沢鉱泉から35分ほどで到着(8:39)。
DSC_8887_201311060636360b7.jpg

ここでも、しばし休憩。
DSC_8898.jpg
ここは変則十字路になっており、右折すると硫黄、左折すると天狗、直進すると夏沢峠に至る。
交通の要衝だ。

夏沢鉱泉と同様、豊富な水でお風呂も沸かしており、入浴が可能だ。
水場には、「これ1杯飲めるもんなら飲んでみろ!!」と書いたドでかいカップが置いてあった。
DSC_8894.jpg
この写真ではちょっと大きさは分からないが1㍑くらい入るんじゃないだろうか。
でも挑発には乗らなかった。

メニューを見ると、あつあつのあんかけラーメンにそそられるが、まだ時間が早すぎる。
DSC_8891_20131106063638a69.jpg
別の黒板には女性アルバイト募集中とあり、条件は料理・掃除が好きな60才くらいまでの方、ネパール研修ありとある。
もちろん希望者のみで、自費で行くんだろうなあ。

正面に崩落地形があるのは峰の松目(2567m)。
DSC_8893.jpg
いつかはこの小屋にも泊まってみたいなあと思いつつ、やはり10分後に出発。

この先は標高差250mほどを等高線に直交する形で登っていく。
DSC_8903.jpg
深く掘れた道だ。

空はこんなに青い。
DSC_8906_2013110606355627c.jpg
なんだか久しぶりのような気がする。

いいペースで登り、9:23箕冠山の分岐に到着。
DSC_8909_20131106063506cc3.jpg
ここには2月、雪の中に来た。
箕冠山の山頂は、この分岐ではなく、ちょっとヤブに入った場所にあると、あの時、本沢温泉の小屋番の方が教えてくれた。

今回はそれを実現する。2分ほどで着いた。
DSC_8914.jpg
「ここが本当の箕冠山です! 2579m」と書いた手作りの看板がかかっていた。
去年のものだが、もう随分剥げてしまっている。

これで心残りの一つは達成。0君、つまらないことに付き合わせてごめんなさい。
この先、少し下ると大展望が広がる。
DSC_8916.jpg
根石岳(2603m)である。手前左は根石山荘。
冬には、あの小屋の前まで行って、強風のために引き返したんだっけ。
見て分かる通り、ここには木どころか、草さえ生えておらず、地肌が広い範囲で露出している。強風のため植物が育たないのだ。
八ヶ岳でも屈指の強風地帯なのだろう。

その左には西天狗(2646m)。
DSC_8917.jpg
あそこは昨年の2月に登った。快晴で-30℃だった。
新雪をシリセードで下った。

頂上にはすでに何人かが達している。
DSC_8920_201311060634172ce.jpg

こちらは東天狗。
DSC_8921.jpg

これはその手前、根石岳。
DSC_8922_2013110606342112c.jpg

左かなたには車山が見える。
DSC_8919.jpg
白く光っているのは気象レーダだ。

コルまで下りてきた。
DSC_8933.jpg
山小屋好きの私としては立ち寄りたいが、今日は時間優先。
いずれまた来ることもあろう。

驚いたことに、この強風の通り道にコマクサが咲いていた。
DSC_8936.jpg
誰も耐えることができない場所は競合相手がいないということなのだろうが、強いのか弱いのか分からないぞ。コマクサ! でも本当に大したヤツだ。

根石岳へはほんの5分の登り。
DSC_8938.jpg
O君はまず1杯目のアルコールを目指して、さくさく登る。

こちらは振り返って、箕冠山を撮影。
DSC_8940.jpg
どこが頂上なのか分からない平らな山だ。

少し登ると、硫黄と赤岳が見えてきた。
DSC_8946.jpg

さらに登ると、今度は阿弥陀と中岳も。
DSC_8950_201311060633486b8.jpg
これはたまらん。

少し雲をからませているのは中央アルプス。
DSC_8956_20131106063350805.jpg

箕冠山の向こうには、南アルプス。
DSC_8957_20131106063303e3e.jpg
左から北岳、甲斐駒、仙丈。

後ろを振り返り振り返り、次から次へと姿を現す名峰に興奮しながら、9:42、念願の根石岳に到着。
DSC_8985.jpg
まずは360度の大パノラマを堪能する。

西天狗。右肩に覗いているのは蓼科山。
DSC_8962.jpg

そのすぐ右に東天狗。
DSC_8964_201311060633097c5.jpg

今回の山行では、根石と天狗の間のルートがつなげなかった。
いずれ、この空白も埋めなくてはなるまい。
O君が本沢温泉から根石と天狗の間の稜線に通じる道があるよ、と教えてくれた。
確かに。活用させてもらおう。

霧ヶ峰の向こうに北アルプス。
DSC_8967_20131106063310126.jpg
右端に槍先がよく見える。

八ヶ岳高原
DSC_8968.jpg
縄文時代には日本一栄えたところだ。

南の展望。
DSC_8969.jpg
いずれも三角錐の北岳、甲斐駒、仙丈が見事に並んでいる。
美を競っているかのように見える。ほれぼれしてしまう。
来週はあの真ん中にいる甲斐駒をやるのだ。武者震いがする。
左手前は阿弥陀岳(2805m)。

左から硫黄岳、赤岳、中岳、阿弥陀岳。
DSC_8976_20131106063229f69.jpg
南八ヶ岳の主役たちである。

天狗へ向かう稜線。
DSC_8978_201311060632317aa.jpg
左奥には稲子岳(2380m)の断崖が見える。そのさらに向こうは、これまた憧れのニュウ(2352m)だろうか。

西天狗と東天狗のコルの向こうに蓼科山(2530m)と北横岳(2480m)が覗く。
DSC_8980.jpg
蓼科は昨夏登ったが、真っ白だったので、あそこもリベンジしなければならない。

あれはこれから登る硫黄への登り。
DSC_8982_20131106063235008.jpg

気合が高まってきたところで、O君と祝杯。
DSC_0021.jpg
夏だし、渇きもあって、ぐびぐびと飲めてしまう。
最高の気分だ。

(つづく)

スポンサーサイト
このページのトップへ

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://satsunan226.blog.fc2.com/tb.php/260-2c94199a
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
このページのトップへ

FC2Ad

プロフィール

かたこりまさかり

Author:かたこりまさかり
FC2ブログへようこそ!

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

未分類 (4)
北海道の山 (92)
東北の山 (62)
上信越の山 (139)
奥多摩の山 (55)
丹沢の山 (55)
奥秩父の山 (83)
栃木の山 (32)
房総・常陸の山 (9)
奥武蔵・秩父の山 (87)
中央線沿線の山 (96)
富士山周辺の山 (60)
八ヶ岳周辺の山 (54)
南アルプス (100)
史跡歩き (11)
中央アルプス (27)
北アルプス (37)
日本海の山 (8)
関西の山 (30)
四国九州の山 (61)
駅舎の旅 (21)
ドライブ (9)
廃線の旅 (12)
駅から散歩 (17)
乗り鉄 (38)
島の旅 (19)
山村の旅 (7)
超低山 (28)
東海の山 (2)
つぶやき (35)
旧道歩き (29)
伊豆の山 (39)

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR