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山と鉄

山歩き、乗り鉄、廃線・廃道歩き、廃村歩き、駅舎探訪などの日々を記録します

夕張鉄道(下)

【2020年5月5日(火)】夕張鉄道
旧夕張鉄道の若菜駅跡を着いて、驚いているところだ。
なぜ、以前来たときに、この遺構に気付かなかったのだろう。
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夕鉄の線路はJR線すぐ脇ではなく、東側の一段高いところを走っていたのだ。
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枯れたイタドリが倒れている斜面を登ってみて、もう一度驚いた。
なんと、立派なホームが残っていたのである。
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思ってもみなかったので、非常に興奮した。
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やはり、夕鉄跡は自転車でしっかり走らねばなるまい。
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それにしてもホームがかなり長い。当時は長大編成の列車が行き交っていたのだろう。
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しかも残りが、かなりといい。
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駅舎が残っているのもうれしいが、やはりホームが残っている感激は大きい。
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左が夕鉄、右がJR線である。
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若菜駅からは北炭化成工業所専用鉄道(0.9km)が分岐しており、夕鉄廃線後も専用鉄道の駅として1978年(昭和53年)4月まで存続した。

ちなみに、若菜駅の夕張本町側の線路跡は一部、運送会社の駐車場になっていた。
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次の夕製前駅の位置も特定が難しい。
「黄色いハンカチ思い出広場」に行く道とサイクリングロードが交差するこのあたりだと思われるのだが、どうだろう。
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鉄道歴史地図では引込線の先端として表示されているが、そんなことがあり得るだろうか。
スイッチバックでもないのに。

私はやはり本線上にあったと思いたい。
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でも、念のため鉄道歴史地図が示す位置にも行ってみた。
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そこは、廃業した「ゆうばり温泉ユーパロの湯」の向かいあたりであった。
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ちなみに、「夕製」とは「夕張製作所」の略で、北炭系の産業機械メーカーのこと。
1938年(昭和13年)の創業で、1965年(昭和40年)に「北炭機械工業」に改称している。
改称しても駅名はそのままだったわけだ。
親会社である北海道炭礦汽船が1995年に会社更生法をしたの申請に伴い、倒産した。

工場自体は今も残っている。
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柳原技研工業という岩見沢に本社を置く機械メーカーが引き継いだ形だ。
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ちなみに、夕製前駅は1962年(昭和37年)9月1日に開業した比較的新しい駅だったが、1971年(昭和46年)11月15日、栗山~夕張本町間の旅客営業停止に伴い、廃線に先だって廃止されてしまった。

温泉施設の隣に大煙突が保存されていた。
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コークスを製造していた北炭化成工業所の施設で、1960年(昭和35年)に建設されたという。
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高さは63m、地上面の直径は5m、頂上部で1.9mもあるそうだ。

次の駅は礦業所前駅だが、車の駐車場所の関係で先にその次の平和駅へ。
平和駅は1938年(昭和13年)8月1日、貨物駅として開業。
北炭平和炭鉱の積み出し駅としてスタートした。
1959年(昭和34年)7月には旅客営業を開始したが、その12年後の71年に停止。
貨物のみの取り扱いに戻ったが、75年4月1日、夕鉄の廃線に伴い廃止された。
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駅の真下で車道が交差している。
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そのコンクリートはかなり劣化が進んでいた。
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駅はこの築堤の上にあり、1面1線の単式ホームだったという。
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駅舎があったあたりに、サイクリングロードの休憩施設が設置されていた。
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この案内図でいうところの「千代田休憩所」だと思われる。
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この先、栗山方面には錦沢休憩所(おそらく錦沢駅跡)と富野休憩所があるようだが、道は白く塗りつぶされていた。
かなり早い段階で、通行不能になったものと思われる。
この道は2度も廃線を経験したことになる。
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ここから礦業所前駅跡までサイクリングロードを歩くことにした。
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左手、築堤の下には、炭住の生き残りがぽつんと建っていた。
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かつては百棟単位の炭住が並んでいた場所だ。

士幌加別川をはさんで対岸にはさっき立ち寄った旧夕張製作所が望める。
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手前の青い芝生にもかつては炭住が密集していた。
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右手には、廃土の上にフキノトウが産毛のように生えていた。
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路面はコケむしている。いったい年間何台の自転車がこの道を走るのだろう。
おそらく10台に満たないのではないか。
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間もなく鉄橋に差し掛かった。
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橋脚はコンクリート製である。
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いい感じだ。やはりここはもう一度、自転車で来ざるを得まい。
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下流側に道路橋が見える。
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もとは鉄道橋だったようにも見えるが、右側にのびる道がすぐ急勾配になっているので、たぶん違うだろう。
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平和駅跡から10分ほどで、礦業所前駅跡のあたりに到着した。
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礦業所とは北炭平和炭鉱の礦業所のことで、その跡地はまるごと平和運動公園に整備されているので、厳密に駅舎跡を特定するのは困難だ。
だから、このあたり、ということにしておく。
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この駅は1952年(昭和27年)4月25日、坑内員通勤専用駅として開業。
その10年後の1962年(昭和37年)8月1日に一般旅客営業を開始した。
しかし、そのわずか9年後の1971年(昭和46年)11月15日、栗山~夕張本町間の旅客営業停止に伴い廃止された。20年に満たない命であった。
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芝生の部分にはあちこちにシカの糞が落ちていた。
アスファルトの上ではしないらしい。おもしろい習性だ。
もしかしたら、草を食べながら出すからかもしれない。
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道道に出ると、JR線と夕鉄線との立体交差を見ることができる。
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ちょうど、平和運動公園前のバス停があるところだ。
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ここには前にも来たことがあるが、もう一度行ってみよう。
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それにしても、まさか両方とも廃止になるとは。
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橋桁はサイクリングロード用に掛け替えられたものと思われる。
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橋台は鉄道時代からのもの。コンクリート製である。
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JR北海道にレールを撤去する余力は今のところ、ないようだ。
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JR線の東側に路盤らしきものが並走している。国鉄複線時代の遺構だろうか。
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それでは、車のところまで戻ることにしましょう。
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この団地は市営住宅。もともと炭住だった場所に整備されたものだ。
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車に戻ってきたのは、歩き出してだいたい30分後。ちょうどいいお散歩だった。
これで、今回も夕鉄の廃線歩きは終了。
最後に残った錦沢駅跡は次回に回すことにした。

道すがら、旧JR沼ノ沢駅の現状を確認。今日はお休みだが駅レストランは廃業したわけではなさそうだ。
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あとは帰るだけなのだが、あすの朝食を調達するため道の駅夕張メロードに立ち寄った。
天気も良くなってきたので、ソフトクリームも食べてしまった。
夕張メロンとバニラのミックスである。
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とても上手に仕上げてくれたので、お店のおじさんに「美味しそうに盛りますねえ」とお礼を申し上げた。

ここはJR石勝線の新夕張駅前にあるので、ちょっと駅前を散策。
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もう使用されていないようだが、武道館まであった。
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最近、廃線関連本を読んでいて知ったのだが、石勝線が整備される前の旧国鉄夕張線は石勝線の南側の一段低いこの面を走っていたらしい。
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この道路がまさに旧線跡だったというわけだ。
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しかも、この道の札幌側にトンネルの残っているというので、本日の最終イベントとして、そこに寄ることにした。
すると、ありました、ありました。
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左側にも路盤らしきものが続いている。
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上り線だったのだろうか。
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坑口は立派なレンガ造り。
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ふさいでいる板の「塔」の文字が何なのか気になるが、レンガにはかなりひびが入っていた。
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さて、これでほんとにすべて終了。帰りましょう。
途中、ラッキーなことに特急とかち8号とかちあった。
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一瞬だが並走する形になった。
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でも、当然ながらあちらの方が速い。あっという間に行ってしまった。
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さようなら~

というわけで、17時過ぎに帰宅。
楽しい夕鉄廃線の旅を終えたのでありました。

(おわり)
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コメント

今回の散策もお疲れ様でしたm(_ _)m
若菜駅。あのホームの長さには、自分もある意味感動しましたね。自分も端から端まで歩いてみました。
可能なら錦沢のサイクリング道路も走破してみたいですが、道路も崩れ、トンネルも塞がれ、野獣も心配。(YouTubeやブログ情報)今では叶わぬ夢ですね。
因みに、日出小学校跡前の道道挟んだ向かえにも線路跡(盛土)や橋台が見えますので是非。

  • 2020/05/09(土) 20:14:44 |
  • URL |
  • うに #-
  • [編集]

Re: タイトルなし

錦沢駅付近、クマが怖いですね。最低、クマ鈴付けていかないと。
日出小学校前の遺構は気づきませんでした。今度、再訪する機会があったら、探してみます。
いつも情報ありがとうございます。

  • 2020/05/10(日) 05:29:09 |
  • URL |
  • かたこりまさかり #-
  • [編集]

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