山と鉄

山歩き、乗り鉄、廃線・廃道歩き、廃村歩き、駅舎探訪などの日々を記録します

浅間山(上)

浅間山に登る、ということをこれまであまり具体的に考えて来なかったが、先週、荒船山まで遠征して来たことで、現実味を帯びてきた。
というか、いきなり距離感が近くなったので、行ってしまった。

浅間山荘からのルートもあるようだが、そこからのピストンは全く考えなかった。
車坂峠から、どう歩くか、である。
最初は、トーミの頭から外輪山を北上し、Jバンドから火口原に下りて、再び草すべりを登り返して、トーミの頭から車坂峠に戻る、というコース設定を考えた。これで6時間50分の行程。かなりの距離になる。

今は噴火も落ち着いているので、登山規制は火口から半径500m。
最も近い外輪山の前掛山(2524m)まで行けるが、ここまで往復するとさらに2時間40分かかる。計9時間半の行程になってしまう。
まあ、元気だったら行こう、くらいに考えておいた。

それでも8時には歩き始めたいので、自宅を5時すぎには出発した。
高速を佐久で下り、チェリーパークラインで、標高1973mの車坂峠に向かう。
この道を走るのは、1981年8月に自転車部の合宿で来た時以来なので、もう32年ぶりになる。
車坂峠_オリジナルカラー
あの時は、床屋代をケチって、こんなにうっとうしい長髪だった。

それにしても、2車線の舗装道路が峠まで続いているのには驚いた。
あの時は狭いダートの林道だったんじゃなかったろうか。
まだ1年生で、自転車に乗り始めたばかりだったので、ものすごくきつかった覚えがある。

今やこんな立派な道路に改修されて、カーブごとに句碑や歌碑が立っていた。
さすがに30年は大きい。

峠の印象も随分違う。もう遠い過去のことなので、記憶自体があやふやなのだが、高峰高原ホテルなんてなかった(でも、同じ場所に国民宿舎はあったらしい)。
DSC_2244.jpg

ただ、峠の標柱のあるあたりは、それほど変わっていないような気がする。
DSC_2262.jpg
さすがに標柱は新しいものと取り換えられているが、標記の仕方はほぼ同じだ。
でも、なぜか標高が5m高くなっている。

ここからは佐久平の向こうに八ヶ岳がすべて見えた。
山腹あたりは霞んでいるが、スカイラインは比較的くっきり見えている。
DSC_2238_20130611102024.jpg
右端の蓼科山(2530m)にはまだ雪が残っている。

さて、峠の思い出にも浸ったので、そろそろ出発しようと思ったら、なんと浅間山方面にガスがかかってきた。
DSC_2243_20130611102025.jpg
ええ~っ。
高速からは、雲ひとつからんでいない浅間山が見えていたのに。
浅間は諦めて、西の篭ノ登山あたりを歩こうかと、振り返ると、そちらにもガス。

もう仕方がない。曇ってしまったら、適当に切り上げて下りてこようと腹を決めた。
山の神に安全を祈願し、8:05に出発。
DSC_2259.jpg

トーミの頭までは表コース(尾根道)と中コース(谷道)がある。
景色は表コースの方がよさそうだが、なるべく早く前に進んでおきたいので、20分ほど早く着ける中コースを選ぶ。
DSC_2268.jpg

林床に背の低いササが生えている明るい道。
でも、5分も歩かないうちに残雪が目についてきた。
DSC_2272.jpg
さすが信州。奥秩父の2000m級の山とは雪の量が違う。

傾斜はきつくなったり、緩くなったり。
きついところはこんな階段が整備されている。
DSC_2275.jpg
途中、蛇骨岳に直接通じる裏コース(もう廃道に近いらしい)への分岐があるはずだが、気づかなかった。

しばらく登ると、背後の篭ノ登山(左、2227m)と水ノ塔山(2202m)が見えてきた。
DSC_2284.jpg
ガスもすっかり晴れた。さっきのは一瞬の気まぐれだったらしい。
予定を変更しないでよかった。

これはアサマ2000パークスキー場と高峯山(左、2106m)
DSC_2292.jpg

マメザクラが咲いていた。
DSC_2293.jpg
去年は丹沢で4月末に見たが、標高が約1000m高いここでは、1か月遅い。

さらに進むと、道がえぐれていて、その底に雪が残っている。
DSC_2302_20130611101940.jpg
これでは歩けないから、脇に新しい道ができていた。

途中、表コースを歩いている人の声が聞こえてきたりして、トーミの頭が近いことを知る。
で、8:55、表コースと合流。ここで、外輪山の縁に立ったわけだが、なんと富士山が見えて、めちゃめちゃ感激した。DSC_2306.jpg
手前の稜線は奥秩父。左から、甲武信岳、国師ヶ岳、金峰山である。

アップにしてみよう。
DSC_2305.jpg
近くで見る富士山もいいが、遠くから見えると、その分、感動が大きい。

目の前に姿を現した岩峰が剣ヶ峰(2281m)と牙(ぎっぱ)山(2111m)である。
DSC_2308_20130611101914.jpg

そして、まだ照れくさそうにしている浅間山。
DSC_2311.jpg
早く、その全貌を拝みたい。

それには、こんな荒々しい外輪山の縁を登って行かなくてはならない。
DSC_2312.jpg

振り返ると、八ヶ岳の最高峰・赤岳と硫黄岳がさっきより一段とくっきり見えてきた。
DSC_2316.jpg
いやあ、今日はすばらしい1日になりそうだぞ。
春でも、標高の高いところは、こんなに空気が澄んでいるんだ。

なんと八ヶ岳のさらに向こうには甲斐駒と仙丈まで見えるではないか。
DSC_2340.jpg
これはボーナスだ。

と思っていたら、なんとなんと北アルプスまでカラマツ越しに見えてきた。
DSC_2323.jpg
まさしく、あの突起は憧れの槍。
あちらの残雪はほんとに素晴らしい。6月は北アルプスで最も美しい時期ではないかと思う。

これは乗鞍だろう。
DSC_2328.jpg

胸を高鳴らせて、少しずつ登る。
振り返ると、槍ヶ鞘とも赤ゾレの頭とも呼ばれる約2290mのピーク。
DSC_2325.jpg

そして、そこがトーミの頭。
DSC_2337.jpg

ここに立つと、真正面に浅間山である。
DSC_2344_20130611101820.jpg

望遠で見てみると、まだ9時だというのに、もう頂上(前掛山)に立っている人がいる。
DSC_2345_20130611101822.jpg

考えてみれば、ここは百名山だった。
どうりで人が多いはずだ。
DSC_2333.jpg

しかし驚いたのは、浅間山本体だけではなかった。
この外輪山の断崖。
DSC_2347_20130611101823.jpg
とても日本の風景とは思えない。なんか西部劇のワンシーンを思い浮かべてしまった。

これは仙丈岳(2320m)。
DSC_2349.jpg

浅間山の火口原は賽の河原と呼ばれるが、これも日本離れしている。
DSC_2354.jpg

とりあえず目指すのは、あの黒斑山(くろふやま、2404m)。
DSC_2356_20130611101800.jpg

トーミの頭をあとにし、湯の平への道(草すべり)を右に分けて、直進する。
上から見下ろすトーミの頭。
DSC_2374_20130611101801.jpg

そして湯の平。
DSC_2375.jpg

黒斑山には9:25に到着。山地図のタイムより20分ほど早い。
DSC_2387_20130611101806.jpg
順調だ。この感じなら前掛山まで行けるかもしれない。

ここは浅間山の絶好の展望台で、きちんと最高地点(2568m)も見える。
DSC_2379_20130611101804.jpg
3つに折り重なっている稜線の一番向こうが本当の浅間山山頂。
手前は前掛山への稜線である。

黒斑山で少し休みたかったのだが、山頂は狭く、ベンチなどもないので先に進む。
この先の稜線は時々、樹林の中に入り、そういうところには、まだかなりの雪が残っている。
DSC_2392.jpg
アイゼンが必要なほどではないが、久々の雪の感触を楽しめた。

黒斑山(右)と剣ヶ峰(左)
DSC_2395.jpg

前方にはカラマツ越しに、今度は白馬三山が見えてきた。
DSC_2402_20130611101739.jpg
いやあ、すごいや。

眼下の浅間山山腹には前掛山への道。登山者が豆粒のように見える。
DSC_2404.jpg

ヤマネコヤナギ
DSC_2415.jpg

あのあたりが蛇骨岳(2366m)の山頂。
DSC_2418.jpg
溶岩で出来ているのが、よく分かる。

浅間山も眺める角度によって、少しずつ表情を変える。
DSC_2421.jpg

蛇骨岳山頂からは浅間山の北側、群馬県嬬恋村の高原を一望することができる。
DSC_2424_20130611101721.jpg

目の前には、田代湖と四阿山(あずまやさん、2354m)。
DSC_2426.jpg

その左肩には、妙高山・火打山(右)と焼山(中央右)に雨飾山(左)。
DSC_2427.jpg
雨飾山を遠望したのは初めてだ。「ああ、あそこに登ったっけなあ」と思うのは、とても気分がいい。

ここは広いので岩の上にマットを敷いて、15分ほど休憩。
チョコでも食べようと思って、ザックの中のコンビニ袋を明けて愕然。
ない!
おにぎりも3つ買ったはずなのに、2つしかない。
じぇじぇ。
おそらく、助手席に置いた時、袋が崩れてその2つが落ちてしまったのに、気づかなかったのだろう。
痛い!
行動食は、干し梅と黒糖飴しかない。両方をこまめに口に入れて、塩分と糖分を補給する。

この山頂で休んでいたおじさんと山ガール(ってほどでもないが)のグループが先に出発。彼らがとてもいい被写体になってくれた。
DSC_2444_20130611101701.jpg
DSC_2445.jpg

やはり、山の写真は、人が入っていた方が私は好きだ。
DSC_2449.jpg


(つづき)
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