山と鉄

山歩き、乗り鉄、廃線・廃道歩き、廃村歩き、駅舎探訪などの日々を記録します

唐松尾山(上)

まだ、わずか10日ほど前のことなのに、なぜ唐松尾山に登ろうと思ったのか、よく覚えていない。
一昨年の夏にお隣の笠取山に登っているから、山梨側の三ノ瀬から登れば、同じ道を通る羽目になりかねないことも分かっていたのに。
ちゃんとは思い出せないが、多分、奥秩父で日帰りできるところ、というイメージはあったのかもしれない。

5月25日(土)。天気予報は晴れだったが、所沢は厚い雲がたれ込めている。
晴れるような雰囲気ではないが、もうその気になってしまっているので、出かけることにする。6時すぎに出発。
青梅街道を西上していくと、奥多摩に入る頃から、いきなり晴れてきた。
これは時間的に晴れてきたというより、空間的に晴れてきた印象だ。
気持ちのよいドライブになった。

パジェロミニを買ってから、車で出かけることが圧倒的に多くなった。
でもピストンは相変わらず避けている。
何とか周回コースを設定すべく、毎回地図とにらめっこ。
今回は、前回の笠取山の時のルートと極力重ならないよう知恵を絞った。

三ノ瀬の民宿石楠花の前に8:30に到着。
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民宿のおばさんに駐車料金500円を支払う。
「和名倉山かい?」と聞かれたので、「唐松尾です」と答えた。
駄菓子を1袋くれた。

8:45出発。非常にいい天気だ。
登山口までは車道を5分ほど。
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少し歩いた所にある別荘のような所で、靴下に刺さったままの草のトゲを取る。
ついでに体操。
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体操は少し体が温まってからするのがいいのだそうだ。

しばらく林道を行く。
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というか、将監小屋までずっと林道だった。
小屋コレクションもしたかったので、尾根コース(七ツ石尾根)ではなく、巻き道を選んだのだが、この道はよく見ると、ほぼ等高線に沿っている。
将監小屋は関係者が車で行ける小屋だったのだ。
山地図にも「将監小屋まで幅2mの簡素な林道」と書いてあった。

民宿の標高は1250m、将監小屋は1740m。
標高差500mをほぼ苦もなく歩くことになる。
すぐにゲート。
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尾根道への分岐はどこだ、どこだ~と歩いてきたが、結局分からないまま過ぎてしまった。
ここは「背中あぶり」です、という看板のあるあたりで、この辺のはずなんだけどなあと思ったが、どうやらその時点では、すでに通過していたようだ。
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それにしても奇妙な地名だ。

ムジナノ巣と呼ばれる水場も山地図に書いてあったが、どの水場がそれなのか特定できないまま通過。
右手が開けた明るい道をサクサクと歩いていく。
カラマツの新緑が目にまぶしい。
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振り返ると、鶏冠山からのとほぼ同じ角度で大菩薩が見える。
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と思ったら、その右に富士山まで見えて感激。
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てっきりこの時期は無理だと思っていただけに、拾い物をした気分。

10:15、将監小屋に到着。
青色のトタン板にくるまれた昔ながらの建物である。
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玄関から中を覗くと、すぐに大部屋。70人収容のこじんまりした小屋だ。
少し休ませてもらおうと思ったのだが、どこに腰を下ろすか。
管理人室、みたいな入り口があったので、「こんにちは~」と声をかけると、ジャガイモの皮を剥いていた老人が「何?」とめんどくさそうに顔を上げた。
それで一変に休む気がなくなり、「バッジはありますか」と分かりきったことを聞いて、お茶を濁し、その場を辞す。

すぐ先に水場があったので、1杯だけいただく。冷たくておいしい。
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それにしても、ここは景色もよく、風も避けられそうだし、抜群の立地だ。
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もし、和名倉山に登る機会があったら、ここに泊まるのも手だろう。
三ノ瀬からだと往復10時間以上のコースだし、秩父側へ縦走するにしても、あちら側の道はかなり荒れているらしく、三ノ瀬までの交通の便が極めて悪い。塩山からタクシーで1万円以上もかってしまう。

そんなことを考えつつ、将監峠に向かう。
ここから峠までは防火帯になっており、眺望がなかなかよい。
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正面に見えるのは、おそらく滝子山だろう。
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小屋は屋根も真っ青だ。
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10分ほどで峠に到着。標高は1800m弱。
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右に行くと、飛龍を経て、雲取山方面。左が唐松尾山への道だ。
飛龍への道は、竜喰山(2012m)や大常木山(1962m)を巻いて行くことになっているが、尾根づたいの道があるのかどうか、ちょっと確認に行く。
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入り口にはササヤブの中に踏み跡がありそうだったが、このままずっと行けるのかどうかは分からない。

峠は風の通り道のようで、ちょっと寒いくらい。
手術後初の1800m。天気がいいとは言え、やはり肌寒い。
倒木に腰を下ろして、しばし休憩。たまたま会社から電話がかかってきたので応対。

この先はよい景色を求めて、左手の防火帯を登っていく
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振り返ると竜喰山の稜線が見渡せる。
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防火帯のピークに立って、何気なく地面を見ると、こんなプレートが落ちていた。
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牛王院平(1860m)の名は地形図にも載っているので承知していたが、なんとピークのことを指しているとは思わなんだ。これまた拾い物である。

そのピークはこんな形をしている。
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気をよくして裏に下り、登山道に合流するとまもなく山ノ神土(かんど)(1872m)。
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和名倉山(白石山)へは、ここを右折する。

このあたり、高原状になっており、とても穏やかな雰囲気だ。
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ここからは西御殿岩の南壁をトラバースしていく形になる。
これまでの軟弱な道から比べると、ややきつい。
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ガレた沢を横断する箇所もある。
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この上はひどいことになっている。
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山ノ神土と唐松尾山の中間地点あたりで、西御殿岩への分岐となる。
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ちゃんと道標があって助かった。ザックはここにデポする。

西御殿岩(2075m)は「眺めが良い」(山地図)らしく、登った山を1つ稼げるので寄り道しなくてはならない。
結構険しい道である。
こんな岩もクリアして
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20分ほどで登頂。
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手術後初の2000m越えである。

眺めは確かにすこぶるよい。360度の大パノラマである。
まずは敬意を表して、だいぶ霞んでしまった富士山。
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その左が大菩薩嶺(2057m)で、富士山の下に鶏冠山(1716m)、そのさらに手前が藤尾山(1606m)。

眼下に牛王院平。
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西に唐松尾山(2109m)とその左奥に国師ヶ岳(2592m)
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奥に霞んでいるのが浅間山(2568m)
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鋸の歯を天に向けた両神山(1723m)。その右奥はおそらく赤久縄山(1522m)
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あの奥の残雪の稜線は、草津白根山(2160m)だろうか。
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浅間山と両神山の間に見える遠くの山と言えば、それしかないのだが。

北面をひとつなぎにすると、こういう眺めになる。
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それでは東を眺めてみる。
すぐ手前が竜喰山、その右に連なるのが大常木山。背後にどっしり構えるのが飛龍山(2069m)。
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そのわずか左に雲取山(2017m)。
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そのさらに左に、芋ノ来ドッケ(1946m)と白岩山(1921m)
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その左手前には和名倉山へ続く稜線がうねっている。
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右端の突起がカバアノ頭、その左が東仙波(2003m)、西仙波(1983m)はそのすぐ左の緑色の突起。

そこからさらに左の稜線。
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手前の稜線の右の突起が吹上ノ頭(1990m)。その奥のなだらかなピークが和名倉山(2036m)。

私はこの稜線を見て、ものすごくそそられた。
実に美しい。超長大なピストンになるかもしれないが、近いうちに歩きたい。
秩父側に下りるのは、今の読図能力ではまだ自信がない。

たまたま、軽装で上がって来た人に写真を撮ってもらったが、彼は笠取山に登り、ここの景色がいいと聞いて、足を伸ばして来たのだという。
私はてっきり、彼もさっきの分岐にザックをデポしてあると思ったのだが、それらしきものはない。とうとう彼は、軽装のまま唐松尾山を経由して笠取方向に下って行ってしまった。彼は、笠取から4時間ほどのピストンをアタックザックでやってしまったのだ。
作場平に車を置いて登ってきたのだろう。馬止から登っていれば、牛王院平経由の周回コースにできたろうに。
まあ、人のことはよい。

(つづく)

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