山と鉄

山歩き、乗り鉄、廃線・廃道歩き、廃村歩き、駅舎探訪などの日々を記録します

金時山(下)

3月3日11:10。
金時山山頂を後にし、乙女峠への稜線を歩き出す。
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結構、凍った雪が残っているので、チェーンを履く。

すこし急な坂を下ると、基本的にはわりとゆるやかな道。
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でも足場は相変わらず悪い。

途中こんなシュールな注意書きが。
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わざわざ植える人なんていないっつうの。
法律では、そう決まっているのは分かりますが。

いくつかのアップダウンを越えて、11:55長尾山に到着。
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ちょっと散らかっているぞ。
ゴミはちゃんと持ち帰りましょうね。

ここはだだっぴろい山頂だが、立木のため眺望はほとんどない。
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でも、ひとりだけ休んでいる人がいた。

この脇に気になる踏み跡があるので、行ってみたら、木にこんな板がくくり付けられていた。
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ちょっと解読が難しいが、髪技というのは名字だろうか。静岡県菊川市にお住まいの髪技隆山さん・みつ江さん夫婦があちこち山歩きをしていて、ここが138座目ということか。つまり、行った山ごとに、この板を蒔き散らかしているというのか。
だとしたら、そんなことはお止めください。
さっき、植物を植えてはいけませんと書いてあったでしょう。
山には余計なものを残さないでくださいな。
そんなに記録にとどめたいなら、私のようにPCの中か、ブログの中にしてください。
よろしくお願いします。
帰宅して検索してみたら、菊川市に「髪技」というヘアサロンがあることが判明。
技は髪だけにしてくださいね。

それはともかく、山頂の標高が標柱に1119mとなっているのが気になる。
昭文社の地図には1144mとあり、地形図の等高線を見ても1140m以上あることは明らかだ。どうしてこういうことになってしまったのだろう。

そんな思いを胸に長尾山は通過。
ここから南斜面を一気に下り
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乙女峠に至る。12:15。

昭文社の地図には、ここに乙女茶屋があるように書いてあるので、茶屋ファンの私としては期待していたのだが、なんと廃屋に成り果てていた。
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こうなっては、心を廃屋フェチに切り替えるしかない。

でも、「飲んでみようか 谷やんの ホットコーヒー 400円」が悲しかった。
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谷やん、今どうしてるんだろう。

乙女峠の由来は
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だそうである←手抜き
またまた悲しい話ですねえ。

ここには富士山をバックに写真を撮影する、こんな立派なお立ち台があったが
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見えたのは、わずかに中腹の雪だけだった。
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お地蔵様に手を合わせて出発する。
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この先もいくつかのアップダウン。
チェーンを巻いているので、なるべく雪の上を歩く。
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雪がなくなるとまた泥だらけになってしまうんだけど。

1時ちょうどにアンテナのある丸岳に着いた。
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丸岳はこんな山だ(再び手抜き)
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ここは東側が開けており、神山や仙石原、芦ノ湖を眺めることができる。
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天気がよければ、さぞかし鮮やかだったことだろう。

あれは明神ヶ岳
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ベンチがあったので小休止。お菓子をつまみながら熱いココアを飲む。
でも、なんかポツリポツリと落ちてきた。
雨か霰か。
晴れの予報だったのになあ。
なんだかやかましいおやじ2人組みが来たので、休憩は15分ほどで、切り上げ出発。
なぜ、あの世代の方々は声がデカイのだろう。
きっとスッポンエキス皇帝を飲んでいるに違いない。

箱根スカイライン方面の稜線を正面に眺めながら下る。
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その向こうには、駿河湾や伊豆半島、沼津アルプスがうっすらと見える。
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自然破壊の最たるものであるゴルフ場も、こうして見ると、美しく見えてしまうのが悔しい。
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途中、手すりの基礎のコンクリートが完全に露出して、その下に新たなコンクリート塊で補強している箇所があった。
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登山者と雨による土の流出が著しいのだ。どうやって防ぐか、難しい問題だ。

途中の富士見台(富士山と芦ノ湖が同時に見えるのはここだけ、というのがウリだが、老朽化のため登れない)から、登山道を捨て、並行する車道に切り替える。
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この道はアンテナへ通じる管理道路であろう。
こちらを歩けば、もう泥からは解放される。
土砂流出防止のため、登山者に、こちらの道を歩かせるという手もあるかもしれない。

実に歩きやすいし、晴れていれば富士山も見えるはず。
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雪を見つけるたびに、蹴りを入れて、靴の汚れをとる。

このまま車道の長尾峠に行くと、登山道の長尾峠を通り過ぎてしまうと思い、途中でいったん登山道に戻る。
でも、そこは乙女峠のように峠らしい場所ではなく、単なる分岐だった。
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車道に戻って、箱根スカイラインの起点である長尾峠に下る。
ここは思い出深い場所だ。
大学1年の時なので、もう32年前のこと。
自転車で仙石原からこの峠のトンネルを抜けてきて、正面にずどんと円すい形の山が見えた。
しかし、その山には万年雪がない。富士山には雪が常にあると、北海道出身の私は思い込んでおり、目の前にある山が富士山なのかどうか確信が持てなかった。
そこで、峠にあった茶屋のおばちゃんに「あれは富士山ですか」と、とんまなことを聞いてしまったのだ。
たぶん、「そうだよ」と優しく答えてくれたものと思うが、内心アホかと思ってたんじゃないだろうか。
その茶屋がどんな雰囲気だったのか記憶にないが、当時と変わっていなければ思い出すかもしれないと期待していた。

その茶屋がこれである。2時ちょうどに到着した。
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もっと小さい茶屋だったような気もするが、よく分からない。
見た目けっこう古いので30年以上経っていてもおかしくない建物だ。
この日は休業だったので、お店の人に聞くことができなかったのは残念だ。

このお店も随分いろんな迷惑を被っていることが、いくつもある注意書きからうかがえた。
「当店ご利用以外 Uターン・停車 一回につき500円戴きます」は、まあいいとして、「大小便お断り」にはびっくり。大をする人もいるのか。
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(この絵看板もなかなか昭和っぽい)

しかし、注意書きだけでなく、呼び込みも積極的。
「この先当分(30~40分)食事処無し!」が、いじましい。
でも、ここから富士山を眺めながら食事をするのは、さぞかしおいしいだろう。
ちょっと車の通行量が多いかもしれないが。

富士見茶屋に別れを告げて、長尾隧道をくぐる。
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コンクリート造りだが、あえて要石を意匠として用いている。
昭和26年にレンガ巻きから混擬土ブロックに修築した銘板にあるので、あの要石はもともとあったものなのかもしれない。

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「長尾隧道」の文字を揮毫した石原健三なる人は、1914~15年に神奈川県知事を務めた人物なので、このトンネルが掘られたのは、大正3~4年のことなのだろう。
国道138号線の乙女トンネルが1964年(昭和39年)に開通するまで、国道は長尾峠を通っており、かつてはこちらが御殿場と箱根を結ぶ幹線だった。
江戸時代には箱根裏街道だったそうである。

富士見茶屋が自慢する通りの景勝の地だが、今や箱根スカイラインを走る車がこの峠をかすめるだけで、長尾隧道を通過する車は極端に減ってしまったに違いない。
この旧道を乙女道路に合流するまで1時間ほど歩いたが、車は6台しか通らなかった。
でも、経験から言って自転車で走るには最高の道である。

トンネルを抜けると廃業した茶屋(見晴亭)が。
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この石碑は見覚えがあるが
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随分、カビ(地衣類?)が増えた気がする。

さてここから延々と車道歩き。でも、学生時代に自転車で登った道と思えば、懐かしさが先に立つ。
仙石原にまっすぐ下っていく登山道もあったが、公時神社までは遠回りだし、第一もう靴を汚したくない。
車道の方が景色もいい。

あれが、つい1時間前にいた丸岳。
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そして、金時山
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3時10分、駐車場に到着。
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本日の山行は終了である。

あまり天気には恵まれなかったが、昔を思い出しながらの山歩きはまた格別だった。
富士山には、またどこかで会えることでしょう。

この後、立ち寄り湯をする予定にしていた乙女山荘も金時山荘もなぜか臨時休業。
仕方なく、乙女峠を登る途中で見つけた「富士八景の湯」で、汗を流した。
平日1000円、休日は1200円だそうである。
そんな差を付けるなら、富士山が見えない日は割引にしてほしい。
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富士八景の湯へ行く前に通った国道の乙女峠には今、立派な茶屋がある(ふじみ茶屋)。
しかし、私が32年前に自転車で来た時にあったかどうか記憶はない。
当時あった、こんな看板は今は撤去されていた。
乙女峠_オリジナルカラー
(向かって右端が私。ほかは、当時の大学自転車部の仲間です)

帰りに御殿場の回転寿司で早めの夕食とし、大渋滞の東名にもめげずに帰宅しました。



【行程】
登山口(9:00)~公時神社(9:10)~奥の院(9:30)~矢倉沢峠分岐(10:15)~金時山(10:25昼食11:00)~長尾山(11:55)~乙女峠(12:15)~丸岳(13:00休憩13:15)~富士見台(13:35)~長尾峠(14:00撮影14:05)~乙女道路(14:55)~登山口(15:10)
※所要時間6時間10分(歩行5時間15分)





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コメント

/(^o^)\おつかれやまです!
低山の金時山なのに意外に長いレポだな…と思ったら、名所巡りのようで面白かったっス!
金時娘も、自分の本意ではないところで「娘」にまくし立てられ、さぞかし憤慨しているんでしょうね。
あのおばちゃんが強力伝の娘さんだったとは!知りませんでした。
凄い!というか、おばちゃん、恐い…

丸岳の山頂からは、神山と芦ノ湖があんなに綺麗に見えるんですね!
晴れていればきっと駿河湾から伊豆半島まで見えるんでしょうねぇ~
いつか私も行ってみたいと思います☆

学生時代の写真、ランドナーが並んでて圧巻でした(笑)
自転車デビューの遅かった私にとって、ランドナーは憧れの自転車なんで…

  • 2013/03/13(水) 19:43:55 |
  • URL |
  • おつ山 #-
  • [編集]

Re: タイトルなし

ランドナーに反応するとは予想外でした。
スッポンエキス皇帝に「ぱくるな!」と突っ込んでほしかったなあ(笑)

最近、自転車に乗っていないので分かりませんが、もうランドナーというタイプの自転車はないのでしょうか?
北海道とかでツーリングしている人の自転車もみな、マウンテンバイクタイプのもののようになっている気がしますが。

当時は、軽いサイクリングはみなフロントバックのみ。
泊まりの時は、サドルバッグもしくはサイドバッグを付けるという装備でした。
今はザックを背負っている人が多いですね。

金時山から長尾峠への稜線いいですよ。ぜひ!

先週、コースは別ですが、もう一度、北八ツに行って来ました。
また近日中にアップします。

  • 2013/03/14(木) 10:01:20 |
  • URL |
  • かたこりまさかり #-
  • [編集]

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