山と鉄

山歩き、乗り鉄、廃線・廃道歩き、廃村歩き、駅舎探訪などの日々を記録します

御前山・九鬼山(下)

2月3日、九鬼山頂にいる。

頂上は日陰で寒いので、ちょっと南に進んだ富士見平という場所でお昼にする。
座る場所として丸太が2本分あったが、先客が空いている丸太1本を荷物置き場にしているので座れない。
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「こんにちは~」と言って、人が来たことをアピールしたのだが、効果はなかったので、斜め後ろの切り株を食卓に設定。簡易イスを取り出して座る。

今日は節分ということで恵方巻。
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恵方巻きという言葉も、それを節分に食べるという習慣も、最近になって初めて知った。
これは太巻とどこか違うのかい?
貧乏な学生時代、270円のシャケ弁も買えない時は、よく200円の太巻で飢えをしのいだものだ。
恵方巻なぞは、セブン・イレブンの戦略という説も聞いたことがあるが、それに乗っかってしまった。太巻は好きなのだから仕方ない。

今日は夜半から随分風が強く吹いていたのに、風もほとんどなく、ぽかぽか陽気。
日に焼けている気がする。

今回は味噌汁用の器を忘れてしまい、テルモスのキャップで2回に分けて飲んだ。
恵方巻もあのまま食べるのも何なので、ナイフで輪切りにした。
恵方巻は切って売った方が売れる気がする。

30分ほどで出発。時間もまだ早いし、余力もあるので、縦走を続ける。
歩き出して、すぐ分岐。
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この先、鈴懸峠(鈴ヶ音峠)に向かうと、おそらく人とは会わないだろう。

あまり歩かれていない証拠に、枝の張り出しや倒木がやたら多くなる。
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ほとんど障害物競走と言っていい。

しかし、予想に反して、単独男性が向こうからやってきた。
いないと思っているものが現れるとびっくりするもので、ドキっとしてしまった。
ただ、この人だけだった。

道は大小のこぶをいくつも乗り越えていく。
左手に時々見えていた富士山には雲がかかり始め、11:52をもってこの日二度と見ることはなくなった。朝はあんなにくっきり見えていたのに。
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標高約900mのピークで、南東に進んできた道はほぼ直角に曲がり、北東に進路を変える。
このあたりで、樹木が伐採され、幼木が植えられた平坦地が2か所ばかり出てくる。
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ここからは、九鬼山を望むことができた。
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しかし、すでに杉が真っ赤に染まっている。
少し暖かい日があったら一気に白い粉をまき散らしそうだ。

基本的には樹林の中の尾根歩きだが、時々展望が開ける。
でも、もうすっかり朝の透き通った空気ではなくなってしまった。
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ただ、雲取山の左に三ツ山を発見できたのは収穫だった。
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それと、笹子雁ヶ腹摺山の左に鳳凰三山が見えたのも、うれしかった。
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アップダウンの激しい尾根歩きを続けること1時間20分。
やっと、名前のあるピーク、高指(たかざす?、860m)に着いた。
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ここで小休止。倒木に腰を下ろして、ボーッとする。
ハイドレーションをつないだ500ccのペットボトルが空になったので、紅茶のペットボトルと付け替え、もとのボトルにはテルモスの熱湯を移し替える。
今日は暑いくらいなので、かなり汗をかいた。
この分では、紅茶もすぐなくなりそうなので、お湯を冷ましておこうとの作戦だ。

この時点で相当疲れていたようだ。気がついたら15分も経っていた。
まずい、そろそろ出発しなくては。

今まで越えてきた大きなピークには全然名前がなかったのに、高指の次の小さなピークには桐木差山(854m)という立派な名前が付いている。
理由はあるのだろうけど、なんか釈然としない。
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ここから150mほど下ると、鈴ヶ音峠の車道に出る(13:30)。
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あれえ、ここは見覚えがあるぞ~と思ったら、倉岳山・高畑山を登った時の帰りに通った道だった。
あの時は、このまま車道を下って行ったんだっけ。

今回はあの時よりさらに歩いているはずなのに、文字通り、あとひと山登らなければいけない。鈴ヶ尾山である。
道は、車道を横断して、正面の崖を登らなければならない。
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こんな馬頭観音はあるし、道も掘れているので古くからの道のようではあるが、今はほとんど歩かれていない。
あちこちが、こんな倒木で通せんぼされており
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急斜面を直登しなければならない。
これはまた堪えた。尾根にのるとほぼ平らになって、ほっとしたが、もうへとへとである。

13:50、台地状の鈴ヶ尾山(834m)に到着。
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樹木のために、展望はほとんど利かない。

紅茶もなくなったので、すこしまだ生温かいがまたハイドレーションのペットボトルを付け替え。喉が渇く。
ここからは延々下りのはずだが、何回か登りもあって、もう体はがたがた。
終盤に来て、一気に疲労度が高まってきた。

踏み跡はあるが、ここも倒木その他でフィールドアスレチック状態。
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雪がないのが救いだ。

道標がほとんどないので、ときどき尾根の分岐で迷うこともあるが、どうにか間違えないで歩けている。
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これなどは唯一の道標だが、黒マジックの手書きがなければ、反対方向に行ってしまいそうだ。

やっと里が見えてきた。
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不思議と、標高の低いところに雪が残っている。
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古いお堂を通過すると、登山口に到着(15:00)。
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峠からの所要時間は1時間半。標準タイムより20分早かった。
必死になって下りて来たからなあ。
ここからは猿橋まで車道を歩く。以前歩いた道だ。
靴が汚れてしまったので、脇に残っている雪を蹴りながら歩き、泥を落とす。

この日の立ち寄り湯は知る人ぞ知る湯立人(ゆたんど)鉱泉。
これは猿橋あたりでなんかないかな~と、家で道路地図帳を眺めていたら見つけた日帰り湯。
なんでも、昔、足腰の立たなかった人が、この湯に浸かって立てるようになったというのが名前の由来らしい。

普通の農家のような店構えで、看板もないから知らない人は誰も、そこが温泉だとは気づかないだろうとのネット情報。
入浴料1000円はちと高めだが、おもしろそうだ。
要予約とのことで、鈴ヶ音峠から電話を入れておいた。

その前に奇橋・猿橋に寄る。と言っても、新猿橋から眺めただけ。
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ずいぶん前、百蔵山に会社の仲間や家族と登った時、この橋のたもとの蕎麦屋でそばを食べた記憶がある。

鉱泉は吉久保バス停のある道路から葛野川べりに下りていく。
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で、これが、その建物。
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確かに普通の民家だ。

でも、「営業中」の札は下がっている。
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知らない人は「何の営業をしてるんだろう」と、いぶかるに違いない。

「ごめんください」と引き戸を開けると、おばあちゃんに導かれ、奥の座敷へ。
そこには4人連れの登山客がビールでくつろいでいた。
私は荷物を置いて、さっそく浴室へ。
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改装して間もないのか、ずいぶん清潔な印象。
驚いたのは、女湯との境の壁が鼻の高さまでしかなく、近寄ったら、あちらがよく見えてしまうこと。
これじゃあ、女性客は落ち着かないに違いない。

湯は無色透明無味無臭と言いたいところだが、飲むとちょっと鉄分の味がした。
パイプが錆びているのか。
鉱泉だから湧かしているのだが、お湯はやわらかく、のんびりと手足を伸ばせた。

湯から上がると、座敷にお茶が用意してあった。
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まだ、4時20分で、電車の時間まであと1時間近くある。
朝の残りのあんパンを食べ、しばし脱力。
それにしても今日は疲れた。このまま泊まってしまいたいが、そうもいかない。

40分にはそこを辞し、猿橋駅に向かう。
すっかり日も沈み、滝子山もシルエットになってしまった。
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特急あずさを見送って、普通列車で帰宅。
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7時には家にたどり着きました。ふう。
次回は、もうすこしゆとりのある山行にしよう。

【行程】
猿橋駅(7:10)~神楽山(8:10)~御前山(8:25撮影8:35)~八五郎クドレ(8:45)~沢井沢ノ頭(9:10)~馬立山(9:25)~札金峠(9:50)~紺屋の休場(10:20)~九鬼山(10:55)~富士見平(11:05昼食11:35)~高指(12:55休憩13:10)~桐木差山(13:15)~鈴ヶ音峠(13:30)~鈴ヶ尾山(13:50)~田中集落(15:00)~湯立人鉱泉(15:45入浴14:40)~猿橋駅(17:00)
※歩行時間:10時間



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