山と鉄

山歩き、乗り鉄、廃線・廃道歩き、廃村歩き、駅舎探訪などの日々を記録します

生藤山・陣馬山(上)

あの大雪の後である。
当初は避難小屋に泊まって、西丹沢を1周するプランを考えていたのだが、蛭ヶ岳山荘のHPに積雪1mとあるのを見て、おじけづいた。
私が歩こうと思っているのはそうメジャーなコースではない。
まともなトレースが付いているとは思えない。この前の雪は平地でも8cmの積雪があったくらいだから、登山口から最低30cmの積雪があることは容易に想像できる。
ラッセルになったら、おそらく避難小屋にはたどりつけないだろう。テントを背負ってラッセルする気にもなれない。

結局、そこそこ人気のありそうな低山を日帰りで行くことにした。
というわけで、1月19日は生藤山(990m)から陣馬山(854m)への縦走である。

中央線の上野原駅から8:28発の井戸行きバスに乗る。
この時間帯はあちこちに向かうバスが一斉に出る。
バスは満席。いつもなら、げんなりするが今日ばかりは人が多いほどいい。トレースを付けてもらえる。

終点の手前、石楯尾(いわだてお)神社前で半分以上が下りた。
生藤山への登山口は、この石楯尾神社と井戸バス停の先にある軍刀利(ぐんだり)神社の2つがある。
石楯尾神社からのコースは、距離はやや長いが、その分傾斜が緩やかで、こちらの方がより歩かれている印象である。

私は距離の短い軍刀利神社口を選んだ。
陣馬山からそのまま南下して相模湖駅まで縦走する計画だから、時間を惜しんだわけだ。

井戸バス停には8:50頃到着。バス停から富士山が見えて、びっくり。
DSC_4870.jpg

ここでも、多くの登山者が下りた。
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体操とトイレを済ませて、ちょうど9時に出発する。

新屋の集落を抜けると、富士山がよく見える。
DSC_4874.jpg

井戸の集落に入り、軍刀利神社の参道を登っていく。
DSC_4879.jpg

集落の入口で地元のおじさんに声をかけられた。
「雪深いよ」
「どのくらいありますか?」
「さあな、ここらで30cm積もったから」
「わかん持ってきてますから」
とは言ったものの、やはり相当深そうだ。

鳥居のところまで来ると、先行する男性の姿が見えた。
実はこの方が、ラッセルしてくれたのだ。

鳥居をくぐって間もなく、路面に雪が残るようになり、もう覚悟を決めて6枚歯のアイゼンとスパッツを装着する。
その間に、十数人ほどの高齢者のグループに抜かれた。
でも、その後すぐに抜き返し、9:30頃、神社に至る。
DSC_4889.jpg
この神社は1049年に勧請されたと伝わる。その名の通り、軍神として広く信仰を集め、武田信玄も自画讃を奉納しているそうだ。

長い階段を登っているうちに、若者のグループが追いついてきた。
やはり若い人は元気だ。
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賽銭を投げて、真面目に参拝する。雪の状況が分からないので、無事を祈願する。
DSC_4895_20130130121708.jpg
(あ、これは私ではありません)

裏に回って、奥之院への道はすでに、つぼ足状態。さっきの男性の足跡しかない。
一応、夏には車も入れる道のようだが、大雪の後は今日まで誰も入ってないようだ。
DSC_4901_20130130121710.jpg


奥之院は質素なたたずまい。
DSC_4902.jpg
平成5年に屋根の葺き替えが行われたようだ。
こういう工事は地元の人が金と手間を負担する。高齢者ばかりになると、神社の維持も大変になる。

一礼して通過。ここからが本格的な登山道。
DSC_4913.jpg
トレースはたった今できたばかりのもの。
ラッセルはどうしても歩幅が大きくなりがち。合わせて歩くのが結構きつい。
30分ほど植林の中を登っていくと、先行していた男性の姿が前方に見えてきた。
足を高く上げて必死でラッセルしているのが見える。
早く追いついて代わってあげたい気もする。

休んでくれれば、交代して差し上げられるのだが、こちらの姿を見て、スピードを上げたようにも見える。
ならば、こちらも急ぐのは止め、せっかく持ってきたので、わかんを試すことにした。

アイゼンをはずして、わかんを装着するのに、慣れていないものだから10分くらいかかった気がする。
で、歩いてみたが、アイゼンと同じように雪に沈む。
しかも、トレースが付いているところはかえって歩きにくい。
でも、わざわざ付けたのだから、しばらく我慢する。
15分ほどで、稜線に出て石楯尾神社からの道と合流。やはり、あちらの方がトレースがしっかりしている。

わかんをはずして、つぼ足をたどる。
DSC_4918.jpg

20分ほどで三国山(960m)に登頂。
DSC_4935.jpg

先行していた男性がベンチに腰を下ろしていたので、「お疲れさまでした」と声をかけた。「誰か歩いていると思ったんですけどねえ」
「ほんとに大変でしたね。でも、こちらはおかげさまで助かりました」
この方、もう60を超えているように見えた。ほんとにお疲れさまだ。

ここは実に見晴らしがいい。あまり期待していなかっただけに、うれしかった。
まずは定番の富士山
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左から聖岳、赤石岳、荒川三山
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三ツ峠山
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小金沢連嶺
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山頂には、いくつかベンチとテーブルがあったが、みな30cmほどの雪に埋もれていた。
DSC_4939.jpg

団体さんが上がってきたので、あわてて退散する。
先行しているのは、おそらく石楯尾神社から登ってきたご婦人2人組み。
その足跡をたどる。

少し下ったところが三国峠。
DSC_4947.jpg
ここから生藤山へは標高差で40mほど登り返す。

峠から5分で到着。さっきのご婦人たちが食事をしていたので、写真を撮ってもらった。
DSC_4950.jpg

ここも南側が開けており、富士山が見事。
DSC_4951.jpg

ベンチの雪をよけてお昼にする。コンビニおにぎりと温かいお味噌汁。
今日は風もなく、ぽかぽか陽気だ。

さて20分ほどで出発。引き続き稜線を歩く。相変わらず、雪は深い。
次のピークが茅丸(1019m)。いいかげんな名称だが、三頭山から続く笹尾根の南部では一番高い。
「登った山」を稼ぎたい私は当然登らないといけないのだが、なんとトレースがない。
DSC_4959.jpg
ねえ、みなさん。このあたりを歩くのに、このピークを落としちゃいけませんよ。
と思いつつ、処女地に足を踏み入れる。

この坂がかなりきつい。雪を一歩一歩踏み抜く形になるので、倍消耗する。
後ろから、さっき抜かしたおじさん2人が付いてきていたので、なおさらペースが上がってしまい、わずが5分ほどのアルバイトだったが、息も絶え絶えになってしまった。
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ここでは正面に大室山(1588m)が見えた。本当なら、今日はあそこに登っていたはずなのだ。
DSC_4961.jpg

東丹沢も大山から檜洞丸まですべて見えた。
DSC_4964.jpg

おじさんたちの話し声が聞こえてきたので、急いで下る。
DSC_4968.jpg
南斜面なので、わりと雪が少ない。

巻き道と合流すると、トレースは付いているものの、かなり歩きにくい。
DSC_4975.jpg
どうして、みんなこんなに大股なのだろうか。


(つづく)

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