山と鉄

山歩き、乗り鉄、廃線・廃道歩き、廃村歩き、駅舎探訪などの日々を記録します

鐘撞堂山~不動山(上)

今年最初の山行は、極めて地味なコースになった。
1月5日は、午後から天気が下り坂との予報だったので、あまり景色を期待しないでもいい低山ということで、以前から気になっていた鐘撞堂山(かねつきどうやま)からの縦走に決めた。
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(これが鐘撞堂山)

近場なので少し寝坊できた。6時前に起きて、6時半の電車だ。
新所沢から本川越に向かっている途中に明るくなってきた。天気は快晴である。

本川越から川越市駅まで歩いて東武東上線に乗り換え。寄居を目指す。
途中、どのあたりだったろうか、富士山と浅間山が同時に見える地点があって感激。
平地に限れば埼玉あたりしかないのではないか。
いずれも、円すい形で頂上付近が雪で真っ白なので、よく似ている。

計画では、寄居で秩父鉄道に乗り換えて1つ目の波久礼駅から歩くつもりだったが、1本早い電車に乗れたので、20分近い待ち時間がもったいなくなり、寄居から歩き始めた。
8:05出発である。
駅前には立派な町役場がある。
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途中、天正寺というかっこいいお姿の寺院に立ち寄る。
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ちょっとした高台にあり、釜伏山とかが望める。

周辺には高さ100m程度の丘が点在しており、やさしげな雰囲気だ。
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大正池というため池を過ぎると
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道は林道となり、そこを5分ほど歩くと、いよいよ登山道。
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15分ほどで稜線に出る。
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ここを右に行くと、鐘撞堂山だが、左に「高根山」という表示があり、色めき立つ(というほどでもないが)。
地図には載っていない山だが、ここから数分ほどのところにある247mピークのことだろう。わずか数分で「登った山」を1つ稼げるのだからありがたい。
ちょっと寄り道することにする。

しかし、287mピークには何の標識もなく、道はまだ続いている。
しばらく平坦な道が続き、280mあたりから道は下るだけなので、この平坦地の先端が高根山なのだろうと予想し、さくさく進む。
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この道でこの日初めて、ハイカーとすれ違った。高齢の男女4人。「高根山はこの先ですか?」と聞こうとしたが、止めた。

聞くまでもなく、予想通りの場所に高根山の標識が姿を現した。でも数分ではなく、10分もかかってしまった。
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ここには小さなケルンがたくさんあった。展望は冬枯れの木々のすき間から周囲の山が透けて見える程度。

この先には「水道山」という、これまた地図にない山があるようだが、これはかなり下ってしまいそうなので、引き返す。
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鐘撞堂山(330m)の最後の登りはかなり急で階段になっている。
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でも短いので、息が切れる前に登頂できた(9:30着)。

この山は戦国時代には、寄居にある鉢形城の見張り場で、事ある時には鐘を撞いて合図したことから、この名称が付いたと説明板にある。
一説には、猪股小平六範綱が鐘撞堂を作ったとも言うとのことだが、それって誰よ。

頂上には鐘撞堂を模したかのような展望台がある。
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回りには10人ほどのハイカーがいたが、誰も上がっていないので、私が独占。
また、あちこち写真を撮りまくる。

と言っても、残念ながらここから富士山は見えなかった。
見えたのは、奥武蔵の山々と奥多摩から奥秩父の山々。
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(ちょっと同定はむずかしい)

北西に目を転じると、木々の間に榛名山。
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頂上だけ顔を出した浅間山。
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東には、どこからでもよく見えるという意味で、やはり百名山にふさわしい筑波山。
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標高も低く、ちょうどいいランニングコースになっているのか、寄居中の生徒たちが走って上がってきていた。
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低山ながらまずまずの眺望に満足して、一旦、円良田湖(つぶらだこ)まで下山する。
下山道は途中から簡易舗装。
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湖畔まで下りて来たところで、羅漢山へピストン。「登った山」を1つ稼ぐためである。
波久礼駅から歩き出した場合は、少林寺+羅漢山を経て、鐘撞堂山に登るコースだった。
羅漢山まで階段を7分ほど。標高は約210m。
頂上には文殊菩薩と普賢菩薩を脇に従え、十六羅漢を周囲に配した釈尊像が立つ。
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で、少林寺に至る南側の参道には五百羅漢が延々と並んでいた。
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これらは、1832年に完成したものらしい。えらいお坊さんがいたようです。

実は、羅漢山はこの丘のピークではない。
ピークは少し西に登った247m地点なのだが、そちらへの踏み跡はある。
しかし道標に○○山とは書いていない・・・いや、あった。手書きで書き加えてあった。
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「御嶽岳→5分」。なんと羅漢山とは別の名称。また1つ稼げるやん。
いや~ん、うれしいわ。
危うく見逃して損するところだった。

行ってみると、こちらは寺ではなく神社になっている。
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こんな立派な鳥居があるのに、地形図には神社の記号が書かれていない。
神社の名前は「御嶽山神社」なので、山も「御嶽山」の誤りであろう。
「御嶽岳」じゃあ「みたけたけ」になってしまう。

境内というか山頂には、八海山神社とか、いろんな神社の石碑が林立していた。
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こちらは裏の紀年銘を見ると明治18年が多い。

さっきの五百羅漢は明治期の廃仏毀釈の被害をほとんど被っていないが、こうして隣にたくさんの神社を祀ったことと関係しているのかもしれない。

さて、随分時間をくってしまった。湖畔に戻る。
湖面にしつらえられた、人工桟橋には人の姿がちらほら見える。
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紅白のかわいらしい建物は給水塔。

奥にはボートがたくさん出ていた。
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ここはヘラ鮒釣りのメッカらしい。

この湖は昭和29年にできた農業用のため池だが、当時から観光地としても人気があったらしい。今はほとんどが閉店しているが、湖畔にかつての旅館や食堂がいくつもあった。
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廃屋フェチの私にはたまらない風景である。

湖岸の道を北上すると、「あんずの里」なるところに出て、ここからは虎ヶ岡城跡へ続く山道となる。
昭文社の山地図にはそう書かれているのだが、なんと地元の看板に「城山ハイキングコース」の文字が。
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なんだあ、これも「城山」って名前がちゃんと付いてるんだあ。しょうがないなあ。
また1つ加えるしかないじゃないか~。
と、日本経済とは裏腹に、わが算学(山岳)はどんどんインフレ化していくのであった。

途中、唇の厚いカッパが固まって木になっているのを発見!
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振り返ると、鐘撞堂山の全容が初めて見えた。
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右端のピークが頂上。やっぱ、丘ですな。こりゃ。

築坂峠で稜線に出て、そこから先はさっきに増しての急坂。また階段だ。
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頂上には11:30に到着。
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東屋があり、ここでお昼にする。メニューはおにぎりとお味噌汁。簡素である。

ここからの眺望は今ひとつで、唯一両神山がちょっぴり見えていたのが救いだった。
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陣見山へはいくつかの小ピークを越えて行くことになるのだが、ちょっと方向が分かりにくい。頂上をぐるりとめぐって、地図も確認して、進むべき道を決定して出発。

中世の山城らしく空堀が2つあり、それぞれ「ふむふむ」と言いながら越えてゆく。
前方には、先に出発したおじさんがいるのだが、やけにゆっくり歩いていて、私が抜かすのを待っているような風情。
ならばと先に行って差し上げたのだが、振り返るといない。

ははん、道を間違えたのだな。でも、戻るところを私に見られるのが恥ずかしかったんだろう。別にいいのに。おれなんか、こんだけ一生懸命地図見ていても間違える時は間違えるんだから。

しばらく行くと、左手に荒川が見えた。
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寄居からだいぶ回り込んできたようだ。

道はなだらかな快適な稜線。
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こんな車が通れそうな道もある。
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12時ちょうどに大槻峠に到着。ここには中世の板碑によく使われる緑泥片岩の石碑があった。馬頭観音と如意輪観音。
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ここから少し登ったところが368mピーク。
地面に標高が表示されていた。
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一旦下って、次の424mピークへの道が一番きつかった。
それでも標高差が少ないから十数分で到着。ここには2人の方が休んでいた。
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ここから15分ほどで、陣見山(531m)。
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テレビ埼玉の電波塔があるだけで展望は全くないため、休憩もせずに通過。
今日のメインのつもりでいたのに。

しかし、この先、榎峠への道で思わぬ眺望に恵まれた。
北側が全面的に開け、これまでどこからも見えたことのなかった光景が広がったのだ。
西から浅間山、妙義山、榛名山、子持山、谷川岳、赤城山、男体山とすべて見える。
これまで、いつも谷川岳だけは見えなかった。男体山も久しぶりである。
ご紹介しよう。まず浅間山。
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榛名山。
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手前の小野子山(左)と子持山(右)の奥中央に白く輝く谷川岳。
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男体山。
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こればかりは眺望をあまり期待せずに、この山を選んだことを恥じた。
何と言っても、ここは北関東を望む最前線なのだ。
天気がもってくれたことに感謝である。
ただ、このルートでこれだけ北関東の名山が見えるのは、ほとんどこのポイントだけ。
それを考えると、コストパフォーマンスはやはり今一かもしれない。

絶景を楽しんだ後は間もなく、車道に出る。
今度は秩父側の眺望に恵まれた。

(つづく)


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