fc2ブログ

山と鉄

山歩き、乗り鉄、廃線・廃道歩き、廃村歩き、駅舎探訪などの日々を記録します

函館山(3)

【2018年5月4日(金)】函館山
函館山(334m)で千畳敷近くの砲台跡を見学中。
CIMG8171_20180518083833748.jpg

函館要塞は、大日本帝国陸軍の要塞の一つである。
CIMG8172_20180518083834a3d.jpg

1896年(明治29年)、函館港と函館湾の守備を目的に計画された。
CIMG8173_20180518083836052.jpg

完成は、日露戦争前の1902年(明治35年)。
CIMG8174_20180518083837492.jpg

昭和になって津軽要塞と改称され、津軽海峡も守備範囲に加わった。
CIMG8175_201805180838394b8.jpg

2001年10月、「函館山と砲台跡」として北海道遺産に選定されている。
CIMG8176_20180518083811d26.jpg

函館要塞は千畳敷砲台、御殿山第一砲台、御殿山第二砲台、薬師山砲台と立侍保塁で構成される。ここは千畳敷砲台である。
CIMG8178_20180518083814fae.jpg

1896年頃に「敵軍ヲシテ本湾ヲ利用セシメサル事」を目的に要塞設置が計画された。
CIMG8177_20180518083813cd2.jpg

これに伴い、翌年11月には函館要塞砲兵大隊が編成された。
CIMG8180_20180518083816ab2.jpg

この砲台跡から車道を眺めると昨日の雨で大きな水たまりがたくさんできている。
CIMG8181_20180518083817113.jpg

その一つで、カラスが行水をしていた。
CIMG8182_20180518083749748.jpg

函館の市街地を望む。
CIMG8184_20180518083752303.jpg

ちょっと拡大してみよう。
CIMG8183_2018051808375184e.jpg

桜が満開の函館公園。
CIMG8185_201805180837543b9.jpg

さっさと湯から上がるたとえに使われるはずなのに、カラスはかなり長時間遊んでいた。
CIMG8186_20180518083755968.jpg

車道に下りてきた。
CIMG8188_20180518083731775.jpg

函館要塞はずっと関係者以外立ち入り禁止だったが、戦後の1946年5月に一般開放された。
CIMG8187_20180518083729ec1.jpg

要塞諸施設の完成後に日露戦争を迎え、函館要塞も動員されたとのことだ。
CIMG8189_20180518083732afe.jpg

かわいい中継塔を通過。
CIMG8190_20180518083734008.jpg

山腹に見える黄色い花はヤマブキだろうか。
CIMG8191_20180518083735827.jpg

こちらはコブシ。
CIMG8192_20180518083706646.jpg

千畳敷砲台跡は戦闘指令所も兼ねていた。
CIMG8193_20180518083708845.jpg

最初に起工した砲台は、函館山(御殿山)の東斜面にある薬師山砲台で、1898年(明治31年)6月のことだった。
CIMG8194_2018051808370908a.jpg

同年9月の陸軍省告示により函館要塞周辺区域が画定した。
CIMG8195_20180518083711bdd.jpg

1916年(大正5年)には、御殿山第一砲台及び薬師山砲台が廃止された。
CIMG8196_20180518083712337.jpg

昭和に入り守備範囲を広げるため、竜飛崎砲台、汐首岬砲台、大間崎砲台を築き、1927年(昭和2年)に名称を津軽要塞と変えた。
CIMG8197_2018051808364448c.jpg

このときに解体された戦艦伊吹の主砲も転用されたとのこと。
CIMG8199_2018051808364530c.jpg

これらの戦力増強よって津軽海峡の封鎖が可能となった。
CIMG8200_20180518083647e89.jpg

太平洋戦争が始まってしばらくした1943年2月、津軽要塞は北部軍に編入された。
CIMG8201_20180518083648b9e.jpg

一般に函館山と呼ばれているのは、この中継塔が林立する御殿山のことを指す。
CIMG8202_20180518083650fce.jpg

西の対岸に見えるのは丸山(482m)。
CIMG8203_201805180836219cd.jpg

北西に見える残雪の山は、設計山(702m)、雷電山(703m)あたりだろうか。
CIMG8204_20180518083623d5c.jpg

戦後、米軍は函館山の要塞が日本の徹底抗戦派のゲリラ戦拠点となる可能性を考え、施設の多くを爆破した。
CIMG8205_20180518083624f44.jpg

施設の完全破壊には至らなかったが
CIMG8210_20180518083602e13.jpg

この影響による崩落の危険から、弾薬庫や掩蔽壕の多くが現在も立入禁止となっている。
CIMG8206_201805180836267bc.jpg

皇太子時代の大正天皇がここで休憩をしている。
CIMG8207_20180518083629577.jpg

要塞を視察しに来たのだろうか。1901年(明治44年)8月21日のことである。
CIMG8209_20180518083600638.jpg

月見台という場所に下りてきた。
CIMG8212_20180518083605f5a.jpg

眼下に函館公園が見えるが、月もきれいな場所なのだろう。
CIMG8211_20180518083603496.jpg

いきなり、三十三観音の十二番が現れた。
CIMG8208_201805180835591c1.jpg

どういう順番で配置されているのか分からないが、今度は九番が出てきた。
CIMG8213_20180518083536512.jpg

地蔵山を望む。
CIMG8214_201805180835382ff.jpg

函館山ロープウェイ山頂駅・展望台は御殿山第一砲台の上に建てられているそうだ。
CIMG8215_20180518083539845.jpg

この後はしばらく車道歩き。
CIMG8217_20180518083542f8d.jpg

道端では、フキノトウが大きく成長している。
CIMG8216_2018051808354195f.jpg

十三番、石山寺。
CIMG8218_20180518083513802.jpg

やはり設計山かなあ。
CIMG8219_20180518083515c57.jpg

十四番。だんだん順番通りになってきた。
CIMG8220_20180518083516fe8.jpg

十五番。石仏が並ぶ道は北海道では珍しい。
CIMG8221_201805180835182c7.jpg

小腹が空いてきたので、歩きながら大福をいただく。
CIMG8222_20180518083519a2d.jpg

豆大福。そこそこお腹にたまるし、甘いので元気が出る。
CIMG8223_201805180834508df.jpg

左手に函館山の西海岸が見えてきた。
CIMG8225_2018051808345338d.jpg

南端の方は断崖である。
CIMG8224_20180518083451cad.jpg

この雲は富士山のように見えたのだが、うまく撮れなかった。
CIMG8226_20180518083454a8a.jpg

なぜか、ひまわり形のカーブミラー。
CIMG8227_20180518083456540.jpg

間もなく、入江山(291m)の入口に到着。
CIMG8228_201805180834274e7.jpg

ここは十六番。
CIMG8229_20180518083428db9.jpg

せっかくなので入江山までピストンすることにした。
CIMG8230_201805180834309aa.jpg

その途中に十七番。
CIMG8231_20180518083431dda.jpg

御殿山。
CIMG8232_20180518083433c14.jpg

つつじ山(306m)。
CIMG8233_201805180834041dd.jpg

寂照塔。1954年(昭和29年)9月26日の台風15号(洞爺丸台風)で遭難した北見丸乗組員照内国雄氏の慰霊碑である。
CIMG8234_20180518083405d99.jpg

入江山には観測所が設けられていた。
CIMG8235_20180518083407faf.jpg

その遺構の一部だろう。
CIMG8236_201805180834080f3.jpg

少し先に本体と思われる廃墟があった。
CIMG8237_20180518083410d92.jpg

すき間からタンポポが生えている。
CIMG8238_20180518083340bcc.jpg

再び御殿山。
CIMG8240_20180518083342703.jpg

順番通りに十八番。
CIMG8241_20180518083343430.jpg

ここが入江山の頂上ということになる。
CIMG8242_2018051808334566b.jpg

入江山は函館山の北西に突き出した要所にある。
CIMG8243_20180518083346cbe.jpg

以前、函館要塞を訪ねた時は、下から直接ここに登ってきた気がする。
CIMG8244_20180518083318adf.jpg

どこもそうだが、きれいな切石で堅固に積まれている。
CIMG8245_201805180833193db.jpg

下に直接下る道は通行止めになっていた。
CIMG8246_20180518083321382.jpg

車道に一旦もどったが、登った山を稼ぎたくて、つつじ山のやぶの中に入って行ったら、ここにも遺構があった。
CIMG8247_20180518083322fb2.jpg

ここはあまり人が来ることが想定されておらず、木々が繁茂していた。
CIMG8249_201805180832545bf.jpg

用途は不明である。
CIMG8248_201805180833247a3.jpg

遺構もかなり傷んでいる。
CIMG8250_20180518083256a97.jpg

でも来てみて、よかった。
CIMG8251_20180518083257304.jpg

では、引き返そう。
CIMG8252_20180518083259d3e.jpg

やぶこぎをして、東屋にたどり着いた。
CIMG8257_20180518083235ae6.jpg

さすがに眺めがいい。
CIMG8253_20180518083300281.jpg

湯の川温泉方面の海岸線。
CIMG8254_20180518083231f72.jpg

白波が打ち寄せる大森浜。
CIMG8255_20180518083233f29.jpg

御殿山。
CIMG8256_20180518083235bd6.jpg

ここから御殿山第二砲台跡の遺構の中を下っていく。
CIMG8258_201805180832374d5.jpg

(つづく)
スポンサーサイト



このページのトップへ

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://satsunan226.blog.fc2.com/tb.php/1624-8065ec8e
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
このページのトップへ

プロフィール

かたこりまさかり

Author:かたこりまさかり
FC2ブログへようこそ!

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

未分類 (4)
北海道の山 (523)
東北の山 (75)
上信越の山 (147)
奥多摩の山 (58)
丹沢の山 (55)
奥秩父の山 (83)
栃木の山 (32)
房総・常陸の山 (9)
奥武蔵・秩父の山 (87)
中央線沿線の山 (100)
富士山周辺の山 (68)
八ヶ岳周辺の山 (53)
南アルプス (101)
史跡歩き (12)
中央アルプス (28)
北アルプス (61)
日本海の山 (8)
関西の山 (30)
四国九州の山 (61)
駅舎の旅 (96)
ドライブ (50)
廃線の旅 (46)
駅から散歩 (39)
乗り鉄 (51)
島の旅 (19)
山村の旅 (7)
超低山 (33)
東海の山 (5)
つぶやき (38)
旧道歩き (59)
伊豆の山 (39)
サイクリング (3)
ハイキング (17)
温泉旅行 (16)
ランニング (1)
観光 (3)
お遍路 (37)

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR