山と鉄

山歩き、乗り鉄、廃線・廃道歩き、廃村歩き、駅舎探訪などの日々を記録します

# 笹子雁ヶ腹摺山

12月16日は衆院選投票日だが、晴の予報なので出かけることにした。
5:29新所沢発の電車で出発。
新所沢駅のホームに、中央線は国立駅の踏切付け替え工事で、国分寺~八王子間大幅運休という情報が出ていたが、大丈夫だろうと軽く考えて、国分寺まで行ってみたら、なんと大幅運休ではなく、この時間帯は運行していないことが判明。
西国分寺まで行って、武蔵野線に乗り、府中新町から南武線で立川まで迂回せざるをえず、電車が1本遅れ、笹子着が7:56になってしまった。
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まあ、大丈夫。トイレでハイドレーションに水を補給して8時ちょうどに出発。
ここで5人ほどの登山客が下りたが、私のように東京方面に歩いていく人はいない。
道路の表示では気温が9℃。随分温かい。
それにしても、国道20号線の交通量が多い。
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この区間中央道が笹子トンネルの落盤事故で通行止めになっている影響だろう。高速には工事用の車がたくさん駐まっている。

旧道の笹子川橋を渡り、吉久保集落に入る。
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暑いので、吉久保の稲村神社でゴアテックスを脱ぎ、帽子もとる。
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北に向かって集落を抜け、高速をくぐる。このあたりで標高600m。
ここから地道となり、駅でし忘れた体操をする。
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道には「御坊山登山口」という古い看板があり、迷わなくてよかったが、脇の草木の枝が道の真ん中に張りだしており、あまり歩かれていないことが分かる。

しばらく高速沿いの急な坂道を登るが
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途中から赤テープに導かれて、山に取り付く。
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しかし、この道、すぐ道ではなくなり、急な斜面にめちゃめちゃに踏み跡が付いているだけ。しかも、その踏み跡も平らな面がなく、足がかり・手がかりもなく、極めて歩きにくい。
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とりあえず踏み跡を無視して直登、歩きやすい踏み跡があったら、それをたどって斜めに登る・・・を、汗をかきながら繰り返し、滑りやすい斜面と格闘すること約30分。標高差約150mをクリアして、尾根に出て、ホッと一息。
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ここからはしばらく緩やかな登りだが、雷によると思われる倒木がやけに多い。
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枯れて枝の落ちた木も多く、ところどころで南方面の展望が開ける。
南は本社ヶ丸(1631m)から鶴ヶ鳥屋山(1374m)への稜線がよく見える。
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(右が本社ヶ丸)

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(鶴ヶ鳥屋山)

右手、北側はあまり開けないが、木々の間から滝子山(1590m)が見える。

入道山(922m)山頂付近は、やはり枯れた木が多く、松の幼木が密集している。世代交代の時期なのか。9:45着。
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あまり人気のなさそうなコースなのに、山頂の標識はやけに立派で新しい。
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これはこれでありがたいが、もう少し、赤テープを増やした方がいいと思う。

山頂からは、これから登る棚洞山(1201m)が正面に見える。
東には丹沢の山々、そして眼下には吉久保の集落。北には滝子山が望めた。
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ここでは写真だけ撮って通過。

ここからは緩やかな道と急な坂が交互にやってくる。
驚いたことに、古いベンチが5か所くらいにあった。
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ここも第1次登山ブームの頃は結構歩かれていたのだろうか。

たぶん、今日はこの尾根の最高地点である東峰(1421m)まで、誰にも会わないだろう。道の様子を見て確信できた。
10:10頃、本社ヶ丸の向こうに三ツ峠山(1785m)が見えてきた。
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たぶん、その後ろあたりから富士山が見えるはずだが、こちらの標高が低いからかまだ顔を出してくれない。

10:20、棚洞山に到着。
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このすぐ手前でやはり立ち枯れ現象があり、南の方角がよく見えた。
大沢山の左に、御坂山塊の最高峰・黒岳(1793m)が顔を出した。
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富士山はまだだろうか。

ここからも目指す東峰が木々の向こうに透けて見えた。
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頂上そのものは眺望がないので、ここも通過。

すこし下る。その途中、右手で動くものがあり目をやると、リスだ。
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やはりなかなかすばしこくて、うまく写真が撮れなかった。

鞍部まで下ったあたりでお腹が空いてきたので、ザックを下ろして、ソーセージとチョコレートを食べる。
で、出発しようとして、びっくり。てっきり、道は正面突破かと思っていたら、赤テープが右手の方向についていて、そちらに踏み跡らしき凹みがあるではないか。
枯れ葉が厚く積もって判然としないが、間違いない。
これって、巻いてくれるってことだよね。変な方へ行かないよね。
と思いながら歩いていると、踏み跡はまた左に反転し、大きな波長でジグザグしていることが判明。
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安心して、この楽ちんな道を行く。ああ、直登していたら、また最初の苦労をするところだった。あんなに傾斜は急じゃなかったけど、地面が乾いていて、表面が小さい礫なので滑るのだ。

冬枯れの林の中、落ち葉をラッセルしながら登っていくと、10:50、やっと富士山が見えた。
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気づくのが遅くて、もう肩くらいまで姿を見せていた。

続いて南アルプスも木々の向こうに登場。空気が澄んでいるのか、すこしも霞まずくっきり見える。
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やっと広い尾根にもどり、あとは緩やかな登り。
11:10東峰に到着。
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ここも眺望がないので、滝子山の尖塔だけ写して、さっさと通過。
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大鹿峠への巻き道を右に分けて、稜線までひとのぼり。
稜線にも古いベンチがあった。
ここからは大菩薩嶺方面の稜線が一望。
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今年の1月に縦走して来た道だ。あの時残した、南端部分・大谷ヶ丸付近を近々にやりたい。

これは大菩薩峠(中央)から大菩薩嶺(左)
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滝子山の手前にあるオッ立(1301m)もすべての木々が葉を落とし、優美なラインを見せていた。
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ここで進路を左へ。右や左の景色を楽しみつつ、すぐにお坊山(1421m)に到着。
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ここからは、冬枯れだからこその富士山の眺望。
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そして、西側は全開。
八ヶ岳
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甲斐駒
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鳳凰三山
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白峰三山
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それに続く南アルプス。荒川、赤石、聖も。
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ニセ八ツ・茅ヶ岳の左右には北アルプスも覗いていた。
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奥秩父の金峰山から国師へと続く稜線もくっきりと見える。
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五丈石のとんがりが目印の金峰山。
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その右に続く国師ヶ岳。
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ああ早くあそこにも行きたい。

御坂山塊も黒岳から十二ヶ岳、節刀ヶ岳、釈迦ヶ岳などが居並ぶ。
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正面すぐにはまあるいトクモリ。この地名を見て、徳森? まさか特盛りじゃないよね。
なんて思っていたが、この姿を見て、「特盛り」と確信した。
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(背後は南アルプス)
茶わんに御飯を特盛りしたように見えるではないか。
坊主山の頂上は狭いので、ここも写真撮影だけで通過。

ここから先は急な下りだが、この斜面から見る景色も抜群。
富士山が邪魔者なく見えるし
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大菩薩へ行く道の途中にある木賊(とくさ)集落も遠望できた。
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トクモリへは50mほど下って40m登る。標高は1412m。
標識は何もないが、わりと広いのでここでお昼とする。
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コンビニのおにぎり2つと、コンビニの卵焼き、飲み物はコーンポタージュスープ。
結構お腹いっぱいになった。

トクモリ自体はほとんど展望がないのだが、正面の木の枝に赤テープが巻き付いているのが見え、立ち上がって確認すると、その下の木にも付いていて、踏み跡もある。
地図を見ると、地形図にも昭文社の山地図にも道はない。
バリエーションルートかな。
25分ほど休んで、出発しようしたら、そのルートから人が登ってきてびっくり。

今日は東峰どころかずっと人と会わないかもと思っていたのに、こんなところで、こんなところから出現した人と会うなんて。
こんにちは~と挨拶したが、なんとなく愛想がなかったので、何も聞かず、出発してしまった。
1人と会うと2人、3人と続くもので、下り始めてすぐ、高年のご夫婦、鼻をかみながら登る男性、少し離れて、もう1人と立て続けに4人とすれ違った。
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まあ、ここは笹子峠から大鹿峠に至るそこそこ人気のコースだから、予想はしていたが。

お昼の時にゴアを着たが、ちょっと寒くなったので、そのまま出発。軍手もした。
でもこぶを一つ越えたらもう暑くなり、次のこぶの手前で、両方とも脱いでしまった。
それからはもう風もそんなに吹かず、ぽかぽか陽気だった。

米沢山(1357m)には12:30に到着。ここも展望はない。
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この先、いくつものクサリやロープがかかる難所。急な下りを慎重に下りる。
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ここから笹子雁ヶ腹摺山(1358m)へはいくつかのこぶを越えていくが、途中、すばらしい展望台のあるこぶがあった。
大菩薩から丹沢、富士山と、北から東、南への展望が楽しめる。
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これは丹沢方面。
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これから登る腹摺山の全貌もやっと見ることができた。
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振り返ると、今歩いてきたアップダウン。左から米沢山、トクモリ、お坊山。
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米沢山から腹摺山へ至るルートの下には、国道トンネル1本、高速のトンネル2本、鉄道トンネル2本の計5本のトンネルが貫いている。
そう考えると何だか不思議な気分だ。

3つも大きなこぶがあり、多少疲れたが、最後標高差100mを一気に登る。
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頂上は台地状になっており、平らになってからしばらく歩く。13:25着。
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ここは山梨百名山、秀麗富嶽十二景にも選ばれているだけあって、富士山の眺望が美しい。
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そして南アルプスと御坂山塊、八ヶ岳・・・
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八ヶ岳もまた行きたくなってきた。この冬は、夏に雨にたたられた北八ツをもう一度やりたい。

今日は思いのほか暑く、半分くらいしか入れなかったハイドレーションが空になりそうだ。
ペットボトルの紅茶を飲み干し、テルモスの熱湯をペットボトルに移し替える。
お湯を水にしようという訳だ。

下り始めに笹子の集落が見下ろせた。
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さて、まだ1時半。笹子峠まで行って、そこから下る手もあるが、笹子峠からの下りはほとんどが車道で、一部の歩道も大昔、マウンテンバイクで下ったことがある。
わざわざ遠回りするほどの魅力が感じられず、まっすぐ下ることにする。
そうすると、3時すぎには鉱泉に入れるだろう。

実は、今回のコースを考えた時、最初は腹摺山から登り、入道山の尾根を下ってくるつもりでいた。
日帰り温泉を探したら、笹子駅より腹摺山よりに笹子鉱泉があったので、帰りに寄れると、逆回りにしたのだ。おかげで最初の登りで随分苦労させられた。

今日はかなり暑くて汗もかいたので、早く入りたい。
まもなく急な下りとなる。それが延々と続く。
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そりゃそうだ、標高差は800mもある。
小刻みなジグザグを繰り返して、150mほど下ったら道が平らになり、しばらくして富士山も消える。

2時前に登ってくる人がいてびっくり。カメラを抱えていたが夕日でも撮るのだろうか。
今からだと急いでも、腹摺山を往復すると笹子駅に着く頃には真っ暗になってしまう。大丈夫だろうか。
また道が急になると、1回緩くなるだけで、やはり延々急坂。

鉄塔まで来たところであとは標高差で100m。
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この先、尾根筋を直進したが、その入口から実は違和感があった。
踏み跡はわりとしっかりしているが、細い木の枝がやたらに張り出している。
しばらく下ってさすがにこれはおかしいと思った。
踏み跡もなんとなく薄くなってきた。
たぶん、このまま進んでも下界に下りられるのだろうが、また最初の登りのような道のない急斜面を下るのはまっぴらだ。

そう思ったら決断は早い。すぐ引き返し、道を探す。下ったのは3分くらい、戻るのに5分くらいのロスか。
しかし戻ってみたものの、別の道が見当たらない。
え~やっぱり今のでよかったの、と思った途端、思いがけない場所に赤テープを発見。
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さっき、直進した道のすぐ脇。
間違った道は踏み跡しっかりで土が露出しているのに、正しい道は枯れ葉で埋もれている。
これは簡単には分からない。だから、みな尾根道を進んでしまい、立派な踏み跡ができるのだ。
時々、何の分岐でもないところに、大きく両腕を広げたような道標があるが、あんな無意味なものを立てるなら、ここに立てるべきだろう。

正しい道は植林の中の暗い道。淡々と下る。
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登山口に下りてきたのは14:40。
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ここからは国道20号を下り、温泉だ。その前に、今日登ってきた山々を確認。腹摺山は大きな反射板(?)が目印。
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10分ほど歩くと鉱泉があるはずだ。先に右手に見えた「大衆食堂しらかば」が閉店しているが、そこに「笹子鉱泉」の文字が。
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何だかいやな予感がして、左手を見ると、看板をはずしたそれらしき建物。
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なんと、笹子鉱泉はつぶれていた。道路地図や山地図には載っているから、閉鎖されたのもそんなに古いことではないのかもしれない。
ありゃりゃ。もう、まっすぐ帰るしかない。

笹子駅には15:20に到着。35分の電車で家路につく。
今度は運休もなくスムースに帰れた。
投票時間に間に合ったので、帰宅後すぐ投票所へ。
国民の義務も果たせました。

この日はとても空気が澄んでいて、すばらしい展望を楽しめた。
山の数も7つ稼げたし、いい山行でした。

【この日の行程】
笹子駅(8:00)~登山口(8:40)~入道山(9:45)~棚洞山(10:20)~東峰(11:10)~お坊山(11:25)~トクモリ(11:40昼食12:05)~米沢山(12:30)~笹子雁ヶ腹摺山(13:25)~登山口(14:20)~笹子駅(15:20)
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