来年3月で廃止になるJR三江線の駅舎めぐりはまだ続く。
江津から19番目の駅は潮駅。
ホームは簡素な構造。
1面1線の単式ホームだ。
駅舎はなく待合室だけ。
開業は1975年(昭和50年)8月31日。
愛称は「潮払い」。
ともかく、ここは江の川の眺めが最高だ。
下流に浜原ダムがある関係で、川幅がものすごく広い。
紅葉もちらほら始まっている。
でも、1日の平均乗客数はたったの1人(2015年度)。
待合室のベンチにはかわいい座布団が置いてあった。
完成から40年を経て、かなりさび付いてしまった。
では、おいとまして次の駅へ。
この近くに自然公園があるようだ。
「みさとカレッジ」「バカンスハウス」というらしい。
石見松原駅には6分で到着。
ホームに行くには線路の下をくぐらないといけない。
自転車置き場には自転車が2台。高校生が鉄道を使って通学しているのだろうか。
ここも1面1線の単式ホーム。
かなりツタがからんでいる。
コンクリートブロックでできた待合室。
江津方面。
愛称は「戻り橋」。
開業は潮駅と同じく1975年8月31日。
三次方面。
トンネル連チャン。
ホームからの眺め。
1日平均の乗客数は2人(2015年度)。
待合室には、なぜか園芸道具がたくさんあった。
プランターのためのものだろうか。
お腹が空いたので、途中の道の駅グリーンロード大和に寄った。
食堂を期待したのだが、なかったので、隣のだいわマートでどら焼きとパンを買って、運転しながら食べた。
次の石見都賀駅は高い築堤の上にあった。
見上げるような位置にある。
車を停めるところを探していたら、列車が来たので、あわてて路駐。
結構、お客さんが乗っている。
廃線が決まって、乗っておかなければと思う私のような人がたくさんいるのだ。
2両編成の場合もあるのか。
江津方面に走り去って行った。
結局ここでは誰も下りなかった。
列車を見送ってからホームへ。
駅への上り口はこちら。
三次~浜原間は1日4往復しか運行されていない。
でも、1面2線の島式ホームである。
他に引き込み線もあった。
開業は1975年8月31日。
愛称は「髪掛けの松」である。
この駅もきれいな花が咲いたプランターが置かれている。
ホームにある待合室は衝立状になっており、ほとんど意味がない扉があった。
ただ、高い位置にあるだけに眺めがいい。
1日の平均乗客数は3人(2015年度)。
ちょっと長居してしまった。
次の宇津井駅に着いてみて、びっくり。
ものすごい高さの高架駅である。
この景観を撮影しようと、何人もの人が車で来ていた。
バス停もあった。
団地の外階段のような入口だ。
ホームの高さは地上20mで日本一だそうである。
近くに服部藤馬の顕彰碑があった。
1876年(明治9年)、この地に生まれた医師で、1946(昭和21年)に亡くなるまで三江線の敷設に尽力した人らしい。
その業績を称え、三江線が全通した際に、住民の浄財で碑が建立されたとのこと。
さっきとは反対側からの眺め。
「天空の駅」とも呼ばれているそうだ。
電線が邪魔だ。
周辺は一面の田んぼ。
開業時期が遅かったので、これだけのものが作れたのだろう。
いや、逆にこの建設のため開業が遅れたのかな。
1か月後にライトアップのイベントが開かれるらしい。
ホームまで階段が116段。
階段にはなぜかカメムシの死骸がたくさん落ちており、かなりの臭いがした。
踏みつぶさないように注意した。
1分ほどで高架上の待合室に到着。
愛称は「塵倫」。
ホームからの眺め。実に美しい。
当然ながら1面1線の単式ホーム。
開業は1975年8月31日。
1日の平均乗客数は1人(2015年度)。
こんなに乗客の少ない駅ばかりだと、やはり会社としては廃止せざるをえないのかもしれない。
読みは「うつい」ではなく「うづい」だ。
ホームはトンネルとトンネルの間にある。
赤い屋根は石州瓦。
この駅は廃線になったら、どうなるのだろう。
観光スポットにはなると思うが、維持費が大変だ。
撮影を終えて下ろうとしたら、年配の女性がちょうど上ってきたところで、「御手洗いはどちらかしら」と聞く。
あちゃ~。「トイレは下ですよ」と言ったら、「え~~っ」と絶句していた。
ご愁傷さまである。
(つづく)
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