山と鉄

山歩き、乗り鉄、廃線・廃道歩き、廃村歩き、駅舎探訪などの日々を記録します

白雲山(6)

【2017年8月8日(火)】白雲山
白雲山(1186m)の登山を終えて、タウシュベツ川橋梁に向かっている。
その途中、旧国鉄士幌線のコンクリート製橋梁群を見学中。
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これは中央部分が失われているので、文化財指定はされていないようで、案内の看板がなかった。
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でも、その方が「遺跡」らしくていい。
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この先、糠平湖沿岸にもいくつかの橋梁があったが、8年前に撮影済みなので、いずれも通過。
タウシュベツ川橋梁に目的を絞って、車を走らせる。
すると、「タウシュベツ川展望広場」の標識が現れたので、車を停めた。
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平日なのに、路側帯の駐車スペースに10台近い車が停まっている。
もはや、一大観光地なのだ。
しかし、山田温泉から2時間もかかってしまった。
幌鹿峠が通行可能なら30分もかからなかったはずなのに。

国道から展望広場まで約180m、原生林の中の遊歩道を歩く。
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その途中、士幌線の廃線跡を横断した。
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ここは、しっかりと保存して、廃線跡を歩けるようにしてくれているので、うれしい。
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草を刈るだけでも大変な作業だろうけど。

途中、ミズナラの巨木があった。
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周囲約5mだそうである。
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間もなく、展望広場に到着。
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ここから対岸にあるタウシュベツ川橋梁を望むことができた。
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この橋は1937年(昭和12年)にタウシュベツ川を渡る国鉄士幌線の橋として完成したが、糠平ダムの建設(1955年)に伴い、士幌線が付け替えられ、水没する運命となった。
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ただ、渇水期には姿を現す「幻の橋」として知られるようになった。
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全長130m、11連のコンクリート製アーチ橋だが、毎年水に沈んだり姿を現したりしているうちに劣化が進み、完全な姿で見られるのは今年が最後とも言われている。

例年だと観光シーズンの6~8月は水没している時期だが、今年は幸い水位が低いと聞いたので、わざわざ見にきたのだ。
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しかし、遠くから眺めるだけでは、やはり物足りない。
あそこまで行ってみよう。
と車を走らせたのだが、なんと林道は4km手前で行き止まり。
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現在は、事前に森林管理署に申し込まないと、現地までは行けないらしい。
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徒歩なら行けるようだが、4kmもあるので見学を含めると往復2時間半かかる。
今はまだ午後3時なので、これから行っても暗くはならないが、やはりクマは怖い。
いずれ車で行くことにして、今回は遠望だけで我慢することにした。

さて、明日どうするかだ。
いろいろと調べて、武華山(1759m)が周回コースも取れて、ここからも行きやすいことが分かったので、石北峠に向かうことにした。
その途中、士幌線の廃線跡にいくつか立ち寄った。
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最初は幌加駅跡。
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幌加駅は1939年(昭和14年)に開業。
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昭和29年の洞爺丸台風で、この周辺に大量の風倒木が発生したため、その処理のため大勢の造林作業員が入り、商店や飲食店ができるほどだったという。
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昭和37年には80軒の家屋が軒を連ね、350人の町になっていたそうだ。
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今は見事に1軒もない。
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昭和53年に糠平~十勝三股間(18.6km)は代行バスの運行に切り替わり、幌加駅はその役割を終えた。
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それにしても、この駅はきれいに保存整備してある。
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ホームもほぼ完全に残っている。
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駅舎も残っていると完璧なのだが、贅沢は言うまい。
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以前、ここも訪ねたことがある気がするのだが、念のため。
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タウシュベツ川橋梁はあんなに人気があったのに、ここには誰もいなかった。
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まあ、その方が雰囲気を味わえるけど、もう少し一般の人が、廃線にも興味を持ってもらえたら、もっと保存されるところも多いだろうに、とは思う。
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この駅名標は明らかに当時のものではない。
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このコンクリートの感じは音更川橋梁のコンクリートとよく似ている。
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ほぼ同じ時代もものだから当然だ。

では、終着駅の十勝三股に向かうことにしよう。
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十勝三股にはバス停がある。
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拓殖バスが帯広と旭川を結ぶノースライナー号が1日1往復走らせている。
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糠平とここを結ぶバス(上士幌タクシー運行)はもう廃止されてしまったようだ。
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ここはニペソツ山(2013m)や石狩岳(1967m)など、東大雪の登山基地でもあるが、林道が通れないため、登山者もかなり少ないのだろう。
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三国峠に続く国道273号は白樺並木になっている。
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十勝三股駅跡の位置がすでによく分からなくなっているので、ここ三股山荘で聞いてみた。
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すると、丁寧に教えてくれた。
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この山荘の前には、76kmのキロポストのほか、当時の駅名標が保存されていた。
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中には、十勝三股駅の模型があった。
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駅の跡は完全に原野と化していた。
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これでは知っている人に教えてもらわないと、全く分からない。
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8年前にもここを訪ねた時は分からず終いだったが、この石碑が目印とのことだった。
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「梅雨晴の 大雪山のすがたに 佇ちつくす」と読める。
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「大雪山」には「やま」とルビがふってある。
他に、右下にも小さな文字が見えるが判読不能。

台座の方にもう一句。「杣家ねむり 樹海に残る 美の月」「風雪居西川郷峰」。
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上の句も西川郷峰氏の句なのか。いずれにしろ、この方の素性はよく分からなかった。

石碑の前のこの道がかつての駅前通り。
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そして、この正面に駅舎があったわけだ。
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左右に2本ずつあるモミ?の木が目印だ。

進んでみると、線路跡らしき広場があった。
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ここに初めて訪れたのは、大学時代の自転車部の合宿だったから、1983年夏。
バス代行になったのが1978年12月なので、ほぼ5年後のことだった。
線路にはすでにぺんぺん草が生えていたが、当然まだ駅舎が残っていた。
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その後に訪ねたのは、廃止(1987年3月23日)されて4年後の1991年。
写真は残っていないが、確か線路にはすでに木が生え始めていた記憶がある。
その木は、今見ると、伐採されているように見える。
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駅舎は取り壊したのに、なぜ雑木を伐採して、広場状に残してあるのか、その真意はよく分からない。
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背後(東)には、西クマネシリ山(左、1635m)と南クマネシリ山(右、1560m)と思われる山が見えた。
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他の方のブログなどによると、2013年頃までは木造の機関庫が残っていたらしい。
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私が3度目に訪ねたのは2009年7月なので、自分の写真にも写っているかもと思って、引っ張り出してみたら、確かにあった。これのことだ。
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しかし、ちょうど駅舎のあった位置にこんな展望デッキみたいなものが設置されている。
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この時点でわりと新しいもののようだが、今回、このようなものは存在していなかった。
何のために作られ、何のために撤去されたのか、謎である。

(つづく)
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