山と鉄

山歩き、乗り鉄、廃線・廃道歩き、廃村歩き、駅舎探訪などの日々を記録します

立山縦走6

9月15日午後、雨の中、剱御前小舎に着いた。
乾燥室は猛烈な熱風が吹いており、あっという間に雨具は乾いた。
何度も放送で「乾いたものは早く取り込まないと、繊維を傷めてしまいます」と言っている。満員で後から着た人の干す場所がないから、ということもあるのだろうが親切なことだ。

部屋でメモを取りながら、休憩した後、雨の止んだようなので、外に出てみる。
雨上がりの剱岳は、何だかおどろおどろしい。
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剱沢小屋方面から登ってくるのは、今日、剱岳に登った方々だろうか。
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室堂平方面を見下ろすと、初めて地獄谷の全容が見えた。
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こちらの角度から見るのも、なかなか新鮮だ。
南から東、そして北へと回り込んできた形になる。
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振り返ると、ガスが晴れて、さっき歩いてきたこぶの連続が姿を現した。
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もう1回歩き直したい衝動にもかられるが、面倒という思いもあり、軍配は当然のごとく後者に上がる。

こちらは剣沢に下る方々。雨上がりの草紅葉が目に鮮やか。
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雲がからんでいると、剱岳が針の山と言われてきたことがよく分かる。
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部屋に戻ると、みんな疲れ果てて寝ている。「今寝ると夜眠れなくなるよ~」などと思いつつ、私は元気だ。まだいくらでも行動できる。
目の前にある剱御前に登ってしまおうかと思ったが、また雲が出てきたのでやめる。
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明日朝早くここをピストンしてから出かけよう。

夕食は5時。ここの売りはカツのようだ。味は普通。
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少しだけ、お代わりして満腹。自転車で全国を走り回っている学生時代は、民宿で8杯お代わりして、女将さんに「お腹壊さないでね~」と言われたことがあるくらいなのだが、今は全然食べられなくなった。なぜ、あの頃は食べられたのだろう。

食後もう一度、外に出ると、さっきより雲が出ていた。
雷鳥沢のキャンプ場はご覧の通り、テントの花が咲き乱れている。
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私のキャンプデビューはいつのことやら。
自転車旅行時代は連日、どこにでも張って泊まったものだが。

これは食後、剱岳を写真に収めようとする方々。
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しかし、私は雲に浮かぶ奥大日を撮る(実は、剱も撮ってるけど、あの中には入りたくない)。
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雲のため、日没は見られなかったが、富山湾(能登半島?)に沈んだようだ。

これは富山市街の夜景。
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三脚がないので、手ぶれしない、シャッタースピード15分の1秒程度で写す。
つまらない写真ですいません。

さて、だんだん寒くなってきたので退散。布団にもぐり込む。
最初はなかなか寝付けなかったが何とか眠れたようだ。
朝は4時過ぎに目が覚めた。もう二度寝はできないと思い、起き出して外に出る。
満天の星。よく晴れている。こうこなくっちゃ。
早々にパッキングを始めた。ザックは部屋の外に置くよう指示されていたので、他のお客さんに迷惑をかけずに作業をすることができた。

5時からの食事の前に外の公衆トイレへ。
後立山連峰の背後が赤く染まってきた。
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幸い、朝食前に大が出たので、時間の節約ができた。
小屋に戻る。
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朝食はサケの切り身とリンゴ。
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まあ、こちらもランク的には普通か。

食べ終わったら体操をして即、出発。まずはザックをデポして剱御前(2792m)へのピストン。
のつもりが、まずは昨日ガスの中歩いた、こぶに登り直してみる。
そこから、トイレを見下ろす。
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右の突起が剱御前だ。

5時半、剱岳が朝日に赤く染まってきた。
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巨大なUFOのような雲も。
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日の出そのものは別山に隠れて見えないので、とにかく周辺を一望。
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(これは、早暁、内蔵助山荘から真砂岳に登る登山者たち)

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(最もくっきり見えた富山湾と能登半島)

おお、今日は槍の奥に穂高がはっきり見える。
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さてさて、ようやく剱御前に取りかかる。と言っても標高差はたかだか50m。裏山に登るようなもの。
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あっと言う間に頂上に着いた。
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が、はしゃいでいる登山者が数名いるので、ここは一旦通過。
行き止まりの三角点(2777m)まで言ってみる。

あちらはもう日が差していて明るい。
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いよいよ別山から日が昇り
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私の影が草原に映る。
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眼下の剣沢キャンプ場も超満員だ。
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道にはチングルマやワタスゲが咲き乱れている。
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6時過ぎ、三角点に到着。
剱岳がいよいよ近くなった。ド迫力である。今日登れないのが残念だ。
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急峻な道を登山者が登っていくのが、ほんとに豆粒のように見える。
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こうなったら、私は室堂から往復なんて安易な方法はとらない。
きちんと早月尾根を地道に登ろう。それが剱への礼儀というものだ。
(なんて言ってしまって、自分の首を絞めないといいけど)

なんとよくよく見ると、すでに剱岳の頂上に人の姿が。
危険な道を暗いうちに登ったのだなあ。
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この写真では分かりにくいかもしれないけど。

これは鹿島槍(右)から五竜(左)。光線が美しい。
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朝日に緑が映える奥大日(中央)と大日岳(右)
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おお、あれはなんと白山ではないかい。
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待っててね。いずれ、そちらにもお邪魔します。

360度のパノラマを満喫して戻る。
この先は鋭く切れ落ちた断崖のような場所で、踏み跡はあるようだが、ロープなしでは行けそうもない。
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こんな標識もあるし、もともと戻る計画なので未練はない。

戻る途中、振り返ると、剣山荘がちょっぴり見えた。
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草紅葉の気持ちのいい稜線を歩いていると
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またしても雷鳥さんとご対面。今回は1羽のみ。
正直に登山道を歩いて逃げるので、しばらく追いかける形になってしまった。

さて、剱御前のピークに戻ってきた。
さっきは人がいて撮れなかったけど、もう誰もいない。
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小屋に向けて下っているうちに
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おっと、またもよおしてきてしまった。
靴を脱ぐのが面倒なので、外の公衆トイレに飛び込む。
入口で料金を入れている青年がいたが、何かを考えている余裕はなかった。
ちょっと気になった通り、個室から出ると、彼が待っていた。
割り込んだ形になってしまって申し訳ない。なるべく早く出たつもりです。

よし、これで散歩は終了。
振り返る剱御前。すっかり朝になった。
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ザックを回収して、小屋番の方に挨拶し、奥大日に向け出発。
まずは室堂に向かうようにして下っていく。
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(本文とは直接関係ありません)

これがこれから歩いていく道だ。
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う~ん、腕がなる。いや脚がなる。

左手は室堂平。だんだん西から日が当たって明るくなってくる。
さすがに立山の壁は高く、なかなかふもとは明るくならない。
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室堂平のホテルたちのそろい踏み。
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チングルマはまさに風車のよう。
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奥大日はこちらから見ると、立派なピラミッドだ。
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雷鳥沢の支谷が削った谷のひだひだも見事。
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全景はこんな感じ。あまりに美しくて、シャッターを押す手が止まらない。
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山はほんとに私を幸せな気分にしてくれる。

新室堂乗越の手前で、チングルマを撮っていると、後ろでポッポという鳩のような鳴き声が聞こえた。
振り返ると、またまた雷鳥だ。今度はゆっくりえさを食んでいて逃げようともしない。
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よく見ると4羽もいるではないか。これで今回10羽目。
雷鳥は「雷」の鳥と言われるくらいで、雨の時に活動すると言われている。
昨日の雨が関係しているのだろうか。

すぐ先で男女2人の登山者とすれ違ったので、挨拶したついでに、「すぐそこに雷鳥が4羽もいますよ」と教えてあげた。
天気がよくて気持ちいいので、挨拶も単なる声かけではなく、笑顔が伴う。
「いい天気になりましたね~」と言うと、「昨日雨が降ったのでどうなることかと思いましたけどねえ」なんて長い言葉を返してくれる。

調子に乗って、途中道端に立ち止まってたたずんでいる女性がいたので、「何か見えますか」と聞いた途端、ハイマツの影から男性が出てきた。
用を足していた彼を待っていただけだった。失礼しました。

チングルマとテントの競演(本文とは関係なし)。
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乗越から先はしばらくほぼ平らな草原。
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さくさく歩くのがバカバカしくなるくらいだ。

左後方に剱岳、右後方に立山、右下に室堂平と弥陀ヶ原、その向こうに浄土山や国見岳、天狗山、前方に奥大日。
少し歩くだけで、角度が微妙に異なり、表情も変わってくる。
ついついカメラストップが多くなり、いろんな人に抜かれたが、全く気にならない。

しかし、雨になるかはともかく、おそらく今日も11時にはガスが出るだろう。
それまでに大日岳に着いていなければ。
ゆっくり歩きたい気持ちと先を急ぎたい気持ちの葛藤を抱えつつ、やはり足は自然に止まってしまう。

だって地獄谷からは激しく噴気を噴いているのが見えるし、
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かと思えば、こんなのどかな風景。
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さあ、旧室堂乗越を過ぎると上りとなる。
実に楽しそうな登りだ。
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つづく

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