山と鉄

山歩き、乗り鉄、廃線・廃道歩き、廃村歩き、駅舎探訪などの日々を記録します

立山縦走5

9月15日午前10時すぎ、雄山山頂でのお祓いを済ませ、立山の最高峰・大汝山(3015m)に向かう。
まだ10時すぎだというのに、もうお腹が空いてきた。
雄山山頂はこんなふうに混んでいるので
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食事場所は大汝山で探そう。

雄山山頂の本殿は裏(北)から見た方がピラミッド形でかっこいい。
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この先も稜線の登山道は混雑している。
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でも、こちらは写真を撮るのに夢中なので、ペースが遅くなるのは気にならない。
だって、こんなんだよ。

眼下には雷鳥平。
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山崎カールの先に室堂平、その背後には大日岳と奥大日岳。
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室堂平の湖沼群はまるでクレーターのよう。

昨日歩いた室堂平の交差点。
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正面には剱岳(左)が見えている。
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稜線のところどころにある岩峰も目を楽しませてくれる。
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振り返れば、龍王岳(左)と浄土山(右)
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その背後に連なる山並みも見事だ。

そして、ここから見ると、国見岳(左)と天狗山(右)は波が砕ける寸前の形をしていることが分かる。
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あの向こうは巨大な爆裂口・立山カルデラなのだ。

問題は早くもガスが出てきたことだ。
なんと、大汝山の向こう、富士ノ折立(2999m)が霞み始めた。
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う~ん、ガスの気まぐれであってくれと祈りつつ、大汝山に急ぐ。

10:40、大汝山に到着。
頂上は写真行列である。私は自分の写真を撮る気はないので、こんな行列なんて待ってられない。
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行列とは別の方向の岩場から回り込んで、看板だけをさくっと撮影。
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剱岳の眺望がすばらしい。

この人だかりを避けて
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人のいない平らな岩場に陣取り、早めの昼食とする。
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メニューは、にゅうめんとチキンカレー。いずれもフリーズドライだ。
また、箸を忘れてしまい、にゅうめんはサバイバルナイフののこぎりで食べる。
食べるのはまだいいが、拭くのが大変だ。

ここからは黒部湖が結構大きく見える。
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この立山のどてっ腹をアルペンルートが貫いていると思うと、あんまりいい気持ちはしない。
でもヨーロッパアルプスだって、シンプロンを始め、長大なトンネルが貫通しているし、登山鉄道のトンネルやや観光エレベーターなどを考えると、穴だらけなのだ。
北アルプスはそういう意味では、まだマシなのだろう。

11:10出発。ついにガスが立ちこめてきた。
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まだ、頂上直下の休憩所はくっきり見える。
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中では、いかにも山男という風貌をしたヒゲの男性がカップラーメンを食べていた。
さすがに写真は撮れなかった。

大汝定食700円に魅力を感じるが、温ったかおでんと同じ値段。あまり期待しない方がいいのかもしれない。
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ダブルケルンを通過して、富士ノ折立に向かう。
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目指すはあそこだ。
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でも、ピークはガスに隠れたり見えたり、かなり雲行きが怪しくなってきた。

大きな岩のガレ場を進む。
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11:35に富士ノ折立のふもとに到着。左がピークだが、すでに完全にガスの中だ。
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それでもピークハンターとしては登らないではいられない。

ほんの5分で頂上に。
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ここからは真砂岳に向かうザレ場の尾根道が見えた。
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さて、長居するような場所ではないので、撮影が終わったら登山道に戻り、真砂岳に向かって急坂を下る。

まだ右手は視界が開けているが、正面と左の室堂側は何も見えなくなってしまった。
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これは右手に見えた内蔵助カール。
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かろうじて稜線が見える瞬間もあり、そこを逃さず写真を撮る。馬の背のようだ。
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右前方、ガスの切れ間から小屋らしきものが見えてきた。内蔵助山荘だ。
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そこに通じる道もあるように見えるが、雪渓脇の水場へ行く道だろうか。
雪渓に下りて小屋へまっすぐ行きたくなってしまうが、やめておく。

砂地の坂を登った先に、たくさんの登山客が休んでいる場所が見える。
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あそこが真砂岳だろうか。

途中、大走への分岐の標識が倒れていたので
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起こしてあげた。
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でも、しっかり固定したわけではないので、強い風が吹けば簡単に倒れてしまうだろう。

着いたピークはケルンがたくさんある場所だが、真砂岳ではなかった。
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今回は地図ケースを忘れてしまい、地図を首からぶらさげていないので、現在地がよく分からない。
このあたりは分岐が多く、道が入り組んでいるので、こんな標識がありがたい。
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そして12:15、真砂岳(2861m)に到着。
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こんなに小さな表示しかない。

頂上は、こんな様子で、眺望は全く利かなくなってしまった。
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なので、さっさと通過。少し下るとまた分岐に出る。
まっすぐ、別山に向かう予定だが、内蔵助山荘がすぐ近くにあるようなので、ザックを置いて探検に行ってみる。山小屋撮影もコレクションの一つになってしまったし、今日の宿である剱御前小舎は予約の時に「きついですよ~」と言われていたから、もし空いていたらこっちに泊まってもいいや、と思ったのだ。
明日は2日かけて下山するだけなので、手前で泊まっても余裕だし。
このペンキの矢印にも惹かれてしまった。
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山荘は本当に近く、7分ほど下ったら、着いてしまった。
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外装が新しい。

おお、黒四ダムまで10kmで6時間。ほんとに好きな人じゃないと通らないだろうなあ。
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小屋番の方に聞くと、泊められないことはないが、定員としては満員だという。
だったら、わざわざこっちに泊まる必要はない。
ついでに、「内蔵助」の由来を聞いてみた。もしかして、忠臣蔵と関係あり?
と思ったら全然違って、佐々成政のことなのだそう。
彼が越えたザラ峠はこのあたりだという説があり、このあたりを内蔵助谷ということから採用したのだとか。なるほどね。

分岐へ戻る途中、雷鳥ではない鳥に出会った。
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あなたはだ~れ?

分岐から先の別山への道は、さっきと似たような馬の背のような道。
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この季節になると、高山植物にはあまり恵まれないが、ミヤマリンドウがけなげに咲いていた。
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12:55、ちょっとしたピークの真砂乗越(2750m)に到着。
この先、別山への急な登りにかかる手前で、とうとう雨が落ちてきた。
最初は雨具を上だけ着て、ザックカバーをしただけだったが、すぐに強くなり、下も履くことになる。
カメラも濡れてしまったので、ザックにしまい込んだが、間もなく雨は止み、再び取り出す。すごい手間だ。

学生時代、自転車で全国を回っていた時のこと。
雨が降ってきたので、しばらくは我慢して、もうアカンと思って雨具を着ると、その途端、雨が止んでしまうことが多かった。
その逆で、雨が止んだなあと思って、雨具を脱ぐと、またすぐ降り出すなんてことも少なくなかった。
それでいちいち、自転車を止めて、着たり脱いだりするのだが、これを一人でこう呼んでいた。
前者は「キルトヤームの法則」、後者を「ヌグトフールの法則」。
今回も、それに当たってしまったようだが、雨具だけはもう脱がなかった。

そんなことをしているうちに、後ろのグループが追いついてきた。
結構なペースで登ってくるので、相当リキを入れないと、抜かれてしまう。
一生懸命登ったら、疲れてしまった。この時ばかりはザックが重く感じた。
で、13:25別山(2874m)に到着。もう完全にガスの中。目の前にある、石垣に囲まれた立派なの祠も霞んでいる。
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ここは標高2874m。右手に10分ほど歩くと、別山の最高地点・北峰(2880m)があるので、そちらに行ってみる。
ガスが濃くて、道がよく分からないが、踏み跡を何とかたどって進む。
間もなく右手に硯ヶ池らしきくぼ地が見えたが、涸れているようだ。

しばらく行くと、若者2人がガスの中から現れた。
同時に雷鳥3羽も出てきて、2人はそれを追い回している。写真を撮りたいようだ。
だめだよ、そんなことしちゃ。
心の中で思ったが、口には出さず、やり過ごす。
雷鳥はこういう時、飛んで逃げない。トコトコ歩いて逃げるだけ。なしてだろう。
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間もなく北峰に到着。
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手書きの看板。
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この先は道がなく危険の標識もあった。

山頂には1人たたずんでいたが、とくに話しかけもせず、写真だけ撮って引き返す。
帰りは少し道からずれて戻る。
硯ヶ池の底らしきところを通過。やっぱり涸れていた。
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分岐に戻り、ここからは剱御前小舎までは基本下りだ。
雨はとうとう本降りに。
手が冷たいので袖の中に引っ込め(手袋を出すのが面倒)、カメラは雨具の胸の中にしまい込む。ものすごい巨乳の人に見えそうだ(女には見えないだろうが)。

とぼとぼと歩き、ひとつこぶを越える。
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その先の四辻を地図の通り、直進したのだが、たまたまガスが晴れて正面に見えた山が想像していたのと違う。
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あれ、道間違えたかな?

改めて回りを見渡すと、同じように地図を見ながら、悩んでいる人がいる。
彼が近寄ってきて、「剱御前小舎へはこの道でいいんでしょうか?」と尋ねてきた。
地図読みのプロを自認している私としては、自信を持って教えてあげたいのだが、自分も迷っている。こちらが聞きたいくらいなのだ。
「たぶん、いいと思うんですけど」
と答えると、彼は「ちょっとさっきの交差点まで戻って確かめてきます」と言い残して、行ってしまった。

雨の中、迷いたくはないが、どう考えても、この道で間違いない。
不安を抱えながら進むと、標識が出てきて、間違っていないことが判明。
正面に見えた山は奥大日と思ったが、剱御前だったのだ。
最後のこぶを越えると、眼下に小屋が見えた。
正面には剱御前をトラバースして剱山荘に向かう道も見える。
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14:15、小屋に到着。
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ずぶ濡れだが、小屋番の女性が親切に乾燥室や泊まる部屋を案内してくれた。
部屋には16人分くらいの布団が敷いてあったが、まだ3人くらいしかおらず、私は壁に備え付けのテレビの台(テレビはない)がある一番奥に陣取った。
夜中にトイレに行くには不便だが、ものを置けるのが好都合と思ったのだ。

少し身辺整理をして、雨も上がったようなので外に出たら、正面に剱岳が雨に濡れて黒々した姿を見せていた。
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虹も出ていた。
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サンダルであちこち写真を撮り、部屋に戻って、今日一日のメモをまとめた。
こんな天気になったが、明日はまた晴れるだろう。

つづく
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