山と鉄

山歩き、乗り鉄、廃線・廃道歩き、廃村歩き、駅舎探訪などの日々を記録します

立山縦走4

9月15日午前8時。まだ立山縦走は始まったばかり。
天気は最高にいい。
さっき、雷鳥さんに逢って気をよくした私。

富山大学立山施設(研究所)のあるピークで地図を確認する。
DSC_6582.jpg

すぐ目の前に見える龍王岳(2872m)へ行く道は昭文社の地図には出ていない。
でも、登って「登った山」を稼ぎたい。
DSC_6584.jpg
何とか登れるんじゃないか、なんて思っていたら登っている人の姿が見えた。

なんだ、道があるんじゃんか。
ザックを置いて、龍王に向かう。ちょっと下って山に取り付く。標高差は100mもなさそう。身軽なこともありひょいひょいと登れる。
DSC_6596.jpg

10分で着いてしまった。
DSC_6600.jpg
ただ、頂上は鋭い岩峰なので座れるような場所はほとんどない。

さっき姿が見えた60歳くらいの男性も頂上で休んでいた。
「静かですね」と声をかけると、「ここは地図に登山道が出ていないけど、意外に登られているんだよ」とのこと。自身何度目かなのだろう、地元の方だろうか。
この下は巨大な噴火口(立山カルデラのこと)なんだよとか、浄土山はこの龍王岳の出っ張りに過ぎないとか、いろいろと教えてくれたが、佐々成政のザラ峠越えの話に至って、少々うざくなってきた。

話をそらそうと、「あれは八ヶ岳ですかねえ」と聞いたら、「違うだろう」と否定。
DSC_6607.jpg

「あれは甲斐駒?」と聞くと、「中央アルプスでしょう」とこれまた否定。
ここから中央アルプスはどう考えても見えない。
あまり山座同定には興味がない人なんだな、と判断して会話を終え、360度のパノラマをゆっくり撮影する。

東の眼下に黒部湖がわずかに見える。山は全く分からない。
DSC_6602.jpg

雄山
DSC_6605.jpg

私は八ヶ岳だと思う。
DSC_6608.jpg
左の丸いピークは蓼科山に違いない。

これは紛う事なき槍ヶ岳。穂高は依然として雲の中。
DSC_6609.jpg

五色ヶ原。ここは一番惹かれたところ。今度はあそこから立山を眺めてみたい。
DSC_6610.jpg

大きな雪渓を抱えているのは浄土山。その後ろに奥大日。
DSC_6612.jpg
右は剱岳で、その左は毛勝山。

左から剱岳、別山、真砂岳。
DSC_6613.jpg

用が済んだので、男性に挨拶して下山。
さっきは気づかなかったが、浄土山との鞍部にこんな小屋の跡があった。
DSC_6617.jpg

富山大学立山施設の近くに置いたザックを回収して、雄山登山の中継点・一ノ越に向かって一気に下る。かなり、もったいない。

一ノ越からは立山の山腹を延々とトラバースし、東一ノ越を経由して黒部ダムまで下る道が見える。
DSC_6636.jpg
何だかインカの道のようで、旅情を誘う。
でも、この道はダムから一ノ越まで登ると6時間近くかかる。
黒部ケーブルを使って黒部平からでも4時間。
魅力的な道だが、おそらく一生通ることはなさそうだ。

目指す一ノ越山荘が近づいてきた。
DSC_6632.jpg

そして、山崎カールの底部も見えてきた。
DSC_6643.jpg

雷鳥荘(左)とロッジ立山連峰(右)
DSC_6644.jpg
昨日歩いた道も見える。

雷鳥平のキャンプ場
DSC_6645.jpg
テントの数が心なしか増えた。

ミドリガ池と地獄谷
DSC_6653.jpg

ミクリガ池(左)と室堂山荘。
DSC_6662.jpg
やはり晴れていると色が全然違う。

おうおう、そして夥しい数の登山者が立山を目指して登ってくる。
DSC_6665.jpg
私が浄土山だの龍王岳だのに寄り道している間に、こんなに人が湧いてきてしまった。
彼らと一緒に立山に登ることになったら、渋滞必至だ、なんて思いもしたが、まあ、あせるまい。

8:45、堅固な石垣に守られた一ノ越山荘に到着。
DSC_6677.jpg

付近で中国語が飛び交っていて驚いた。
日本人はそんなに大声で話さないが、彼らの声はデカイ。
当時はちょうど尖閣問題が火を噴き始めた頃。中国にいる日本人は身の危険を感じていたが、日本にいる中国人はそんな思いを全くしなくていいどころか、日本の山で楽しく遊んでいる。
さぞ、日本はいい国だと思ったことだろう。お国の方々に、「反日なんてやめましょう」と宣伝してほしい。

山荘で「立山」のバッジを買う。400円。安い。
とくに休憩はとらず、すぐに登り始める。今日は実に調子がいい。
やはり、食事がおいしかったからだろうか。気持ちよく出したからだろうか。

ここからは標高差300mを一気に登る急坂。
DSC_6687.jpg
振り返ってはパチリ(今は「カシャ」かな)、また立ち止まってはパチリと、カメラ休憩を繰り返しながら、高度を稼いでいく。実際、すばらしい風景なのだ。

まずは山小屋を振り返る。
DSC_6692.jpg

上を仰ぎ見ると、人、人、人……
DSC_6694.jpg

龍王岳(左)と浄土山(右)
DSC_6715.jpg
こうして見ると、浄土山は決して龍王岳の単なる出っ張りではない。
明らかに山体としては浄土山の方が大きく、むしろ龍王岳はそこからにょきっと飛び出た突起にしか過ぎない。
あのおじさんの見立ては間違っているなと思った。

富山湾の向こうに能登半島も見える。
DSC_6704.jpg

室堂平と奥大日(右)
DSC_6733.jpg
これなぞは絶景である。

斜面の左に覗く剱岳
DSC_6759.jpg

ここで一旦、室堂平の全景を確認する。
DSC_6717.jpg
もういちいち説明の必要はないでしょう。すばらしい眺め。

こちらは延々と続く北アルプスの山並み。
DSC_6719.jpg

途中こうした小さな祠がところどころにある。
DSC_6722.jpg
これが二ノ越、三ノ越の目印なのだろう。

これは天狗平方面。
DSC_6726.jpg

うおう、これはすごい。
龍王岳と薬師岳のツーショット。
DSC_6728.jpg

向かいにある浄土山とほぼ同じ高さまで登ってきた。
DSC_6729.jpg

いやあ、一ノ越山荘の広場にも人だかり。
DSC_6731.jpg

さあ目指す雄山山頂の社務所が見えてきた。
DSC_6748.jpg

これは三ノ越かな。
DSC_6753.jpg

何枚でも写真を撮りたくなってしまうミクリガ池とミドリガ池。
DSC_6767.jpg

これは雄山から南に延びる尾根の美しいピークなのだが、名前はないようだ。
DSC_6768.jpg
地図に道もなく、明瞭な踏み跡もないが、危険な岩場もなく簡単に行けそうなんだけど。

これはリンドウ池と地獄谷。
DSC_6772.jpg

室堂平の南を取り巻く国見岳(2621m)と天狗山(2521m)。
DSC_6773.jpg

龍王岳も下に見えるほど登ってきた。
DSC_6775.jpg

これは今年4月、氷河であると学術的に認定された御前沢雪渓。
DSC_6790.jpg

そして9:40雄山に登頂。参拝する本殿である。
DSC_6800.jpg

一ノ越からここまでで100枚以上撮ってしまった。
デジタルは本当にありがたい。フィルムだったら、36枚撮り3本だから2000円以上使ったことになる。現像+プリント代を考えると、それは膨大な出費。
便利な時代になった。1回、撮った写真を間違ってすべて消去してしまったことがあったけど。

雄山神社の由緒書によると、立山は701年(大宝律令の年)に佐伯有頼が熊に導かれて入山、玉殿岩屋で天啓を受け、さらに文武天皇から立山全山を賜って、開山したのだそうだ。

頂上も大にぎわいだが、連休の初日のまだ午前中なので、大変な混雑というほどでもない。
DSC_6835.jpg
この社務所には「立山頂上」というバッチが売っていたが、さっき下で買った「立山」がすでに「頂上」を指すものと見なし、あえて買わなかった。

山座同定ができる方向指示盤があったが、どうもむずかしい。
DSC_6799.jpg
針ノ木岳(2821m)と赤沢岳(2678m)だろうか。

さて、いよいよ参拝だ。
DSC_6818.jpg
鳥居をくぐり柵の向こうに入るには初穂料として500円を支払わなくてはならない。支払うと立山山頂雄山神社と書かれた赤い札(鈴付き)がもらえる。
DSC_6819.jpg

小さな本殿の中には神職の方が正座をしており、登山者の安全祈願のお祓いをしてくれる。
DSC_6834.jpg
その最中は撮影禁止なので写真はないのでご容赦。

登山者たちは本殿前の狭い玉砂利の上に座らなければならず、十数人が限度なので、入れ替え制を撮っている。
この儀式に8分ほどかかったが、神職の方はこういう混雑する日は交代はあるにしろ、何回も同じことをしなくてはならない。仕事とはいえ大変だ。ありがとうございました。

さあてお腹が空いてきたぞ。ここは混んでいるので、立山最高地点の大汝山(3015m)に向かおう。

つづく


スポンサーサイト
このページのトップへ

コメント

氷河のお話大変ワクワクしました。でっかい氷河に出会ったら、この雪渓もしかしたら氷河?!なんて考えながら見たり登ったり♪
雪渓いいですよね~

  • 2012/11/24(土) 23:48:40 |
  • URL |
  • 雪渓だいすき #-
  • [編集]

Re: タイトルなし

コメントありがとうございます。
剱岳の氷河は厚さが30mもあるそうです。

  • 2012/11/26(月) 13:30:52 |
  • URL |
  • かたこりまさかり #-
  • [編集]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://satsunan226.blog.fc2.com/tb.php/138-635b7451
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
このページのトップへ

FC2Ad

プロフィール

かたこりまさかり

Author:かたこりまさかり
FC2ブログへようこそ!

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

未分類 (4)
北海道の山 (92)
東北の山 (62)
上信越の山 (139)
奥多摩の山 (55)
丹沢の山 (55)
奥秩父の山 (83)
栃木の山 (32)
房総・常陸の山 (9)
奥武蔵・秩父の山 (87)
中央線沿線の山 (96)
富士山周辺の山 (60)
八ヶ岳周辺の山 (54)
南アルプス (100)
史跡歩き (11)
中央アルプス (27)
北アルプス (37)
日本海の山 (8)
関西の山 (30)
四国九州の山 (61)
駅舎の旅 (21)
ドライブ (9)
廃線の旅 (12)
駅から散歩 (17)
乗り鉄 (38)
島の旅 (19)
山村の旅 (7)
超低山 (28)
東海の山 (2)
つぶやき (35)
旧道歩き (29)
伊豆の山 (39)

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR