山と鉄

山歩き、乗り鉄、廃線・廃道歩き、廃村歩き、駅舎探訪などの日々を記録します

日高(4)

【2017年6月25日(日)】日高
平取町の萱野茂二風谷アイヌ資料館に来ている。
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萱野茂(1926~2006年)はアイヌで初めて国会議員になった方で、貝澤トッカラムさん(1847年生まれ)の孫にあたる。
父・清太郎が姉の嫁ぎ先に養子として入籍したので萱野姓となったが、茂は萱野姓のまま貝澤家を継いでいるそうだ。
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ここに展示されている民俗資料はほとんどが、茂が私財を擲って、あちこちのアイヌの家から買い上げたものだ。
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そのことは、氏の著書「アイヌの碑」(朝日文庫)に詳しく書かれている。
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熊の毛皮。
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鮭皮の靴(左)と鹿皮の靴(右)。
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酒器類。
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儀式に用いるイナウ。
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和人から手に入れた漆器「シントコ」。穀物やその他大切なものを入れたという。
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熊の木彫り。
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左はアットゥシ。
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角付き鍬形(用途は不明)を復元したもの。
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これらの資料のうち202点が国の重要有形民俗文化財に指定されている。
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「天から役割なしに降ろされたものはひとつもない」という意味のアイヌのことわざ。
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萱野氏が国会議員になることで、1994年11月、憲政史上初めて国会にアイヌ語が響いた。
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萱野氏の著作の一部。少しずつ読んでいきたい。
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これにて資料館の見学は終了。駐車場へと戻る。
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買い物をした「北の民芸つとむ」にもご挨拶。
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廃線巡りを再開する前に、アイヌの文化的景観「オプシヌプリ(穴空き山)」を望む場所に立ち寄った。
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その昔、アイヌに生活の知恵を授けたオキクルミという神が、十勝地方のアイヌとの衝突を止めようと、山を矢で射抜き、神の威力を示したとの言い伝えが残っている。
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穴の幅は14mで、もともと本当の穴だったが、明治31年(1898年)の大雨で天井部分が崩れて、今のような窪みになったという。
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夏至の前後には、その穴にすっぽりと沈んでいく太陽が見られるのだとか。
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というわけで、旧富内線の幌毛志駅跡を探す。
この黄色い建物は幌毛志バス停。
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それらしき痕跡が見当たらないので、近くの民家の方に聞いてみたら、バス停の向かいを下りたところで、今は何も残っていないという。
ここのことだ。
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これがおそらく線路の跡だが、どこにホームがあったのかも判然としない。
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幌毛志駅は昭和33年(1958年)に開業した比較的新しい駅で、駅舎はなく、ホーム中央に待合室があったらしい。
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1981年の1日乗降客数は3人。86年11月、富内線の廃線に伴い廃止となった。
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草木が生い茂っていて、鵡川方面の線路をたどるのは困難だった。
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幌毛志の地名の由来となったと思われるポロケシオマップ川。
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「長い峰の尻の方にある村」の意味だそうだ。

次の振内駅は鉄道公園になっているようだ。
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駅前通り。
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正面に見えるピラミッドは、おそらく主待山(345m)。
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振内駅跡に着いてみると、駅舎は建て替えられ、立派な鉄道記念館になっていた。
でも平日のみ(!)開館なので、中を見学することはできなかった。
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義経号は大正12年(1923年)には民間に払い下げになっているので、この路線を走っていたわけではない。
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駅構内はかなりの部分が往年のまま残されている。
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廃線後、日高側のレールはここで断ち切られた。
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構内には、かつての客車を利用した宿泊施設「ライダーハウス」が設置されていた。
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料金は600円。巡回に来た管理人に支払うのだという。
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ホームには旧富内線各駅の駅名標が並んでいた。
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この古色を帯びた感じからすると、移設保存されたものだろう。
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車両の名称は「ほろしり号」。
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中も見学させていただいた。シャワーも200円で使用できる。
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床に寝袋を敷いて、ごろんと寝る感じだ。
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たぶん、扇風機は動かないだろう。
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わずかに座席も残っていた。
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ホームにある電線は、ライダーハウスのために設置したのだろうか。
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別のレールにはD51が保存展示されていた。
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鵡川側のレールもここでぷっつり。
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振内駅も1958年の開業、86年の廃止だから、寿命は30年にも満たなかった。
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懐かしい腕木式信号機。
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旧構内が「鉄道公園」かと思っていたら、こちらの更地のことだった。
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雨が降ってきたので、これで廃線巡りはやむなく終了。
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もともと雨の予報だったのに、午後4時過ぎまで持ちこたえてくれて、ありがたかった。
それでは日帰り温泉にでも入っていくことにするか。

その途中、国道沿いで発見した殉職慰霊碑。
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この碑は、昭和45年9月14日に、陸上自衛隊帯広駐屯部隊の隊員が静内での訓練からの帰隊途中、車両から転落して殉職した青年の冥福を祈って建立されたものだそうだ。
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心で合掌し通過。平取温泉に到着。
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温泉施設の前には巨大な沙流石が安置されていた。
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温泉施設の名称は「びらとり温泉ゆから」。
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弱アルカリ性の冷鉱泉で源泉は12.1℃なので、もちろん加熱してある。
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ゆっくり温まって、行者にんにくの味噌漬けを買って帰宅した。
帰りは眠くて、道央道の美沢PAで30分くらい寝てしまった。
ちょっと訪ねた駅の数は少なかったが、アイヌの民芸品見学が主目的だったので、よしとしましょう。

(おわり)




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