山と鉄

山歩き、乗り鉄、廃線・廃道歩き、廃村歩き、駅舎探訪などの日々を記録します

崕山(1)

【2017年6月17日(土)】崕山
崕山と書いて「きりぎしやま」と読む。
夕張山地の北部、芦別市にある山だが、全然聞いたことがなかった。
どうやら入山規制が行われており、年に2回、モニター登山会が開催されるらしい。
高校の同級生H君が、参加を申し込むにあたり、私に声をかけてくれた。
応募締め切りは5月以前だったが、すでにその頃には、私の札幌転勤が決まっていたので、誘ってくれたわけだ。
モニター登山が始まった当初は、当選倍率が20倍近い難関だったそうだが、今回はわずか2倍で、初めての申し込みだったのに、あっさり当たってしまった。
実にラッキーだ。

モニター登山会は2日間の日程で行われる。
初日は、研修。翌日に登山。
わざわざ研修があるのは、希少な高山植物を守るためのモニター登山だということを、しっかりと理解した上で、登ってほしいからだそうだ。

主催者の「崕山自然保護協議会」から所沢の自宅(当時)に送られてきた案内にも、高山植物が激減した背景などについて説明した資料が入っており、事前にレポートを提出しなければならなかった。

それはいいのだが、初日の研修(14時開始)に遅刻しそうになってしまった。
札幌の自宅から、研修会場である芦別の「星の降る里百年記念館」まで、だいたい1時間半なので、余裕をみて、正午前に出たのだが、岩見沢SAや東滝川駅でのんびりしている間にギリギリになってしまった。
途中、先に着いていたH君から「何時くらいになる?」「みんな着いていて、もうKだけだよ」とメッセージが次々に届く。
主催者側もやきもきしているらしい。
こちらも急ぎたいのはやまやまだが、前を走る車がゆっくりなのでどうしようもない。
結局、会場に着いたのは、14時ジャスト。
DSC_5196_201707122027283aa.jpg
遅刻は免れたとも言えるが、全員そろったら時間前でも始めていただろうから、皆さんを随分待たせてしまった。申し訳ありませんでした。

研修は、自然保護協議会の会長さんの挨拶の後、記念館の展示をみんなで見学。
館長さんがユーモアを交えて、詳しく説明してくれた。
展示はリアルなジオラマで、本物と見紛うほどだった。
市の財政も厳しかっただろうに、随分と予算がかかったはずだ。
これは崕山の岩峰のレプリカ。
DSC_5179_20170712202837e4c.jpg

咲いているのは、シラネアオイとホテイアツモリ。
DSC_5181_2017071220284057c.jpg

オオヒラウスユキソウ。
DSC_5180_20170712202838a91.jpg

ミヤマオダマキ。
DSC_5184_2017071220284345f.jpg

書き割り(遠見)は、さすがにちょっと安っぽい。
DSC_5182_20170712202841560.jpg

ついでに、エゾシカのオス。
DSC_5185_2017071220281353d.jpg

崕山はこんな山容をしているのだそうだ。まさに鋸である。
DSC_5186_2017071220281422b.jpg

スバル360やブルーバード、カローラなど懐かしい車も展示されていた。
DSC_5187_20170712202816143.jpg

これらはまだ現役の駅のはずだが、なぜここにあるのか。
DSC_5188_20170712202817596.jpg
ホームの整理などで不要になったのだろうか。

研修会場に戻って、参加者がそれぞれ短く自己紹介。
主催者側は「北海道百名山に登りたくて参加された方もいらっしゃると思うが、今回はそれだけでなく、ぜひ希少な植物にも関心を持ってほしい」と呼びかけていたにも関わらず、自己紹介では「北海道百名山、これであと何座になります」など堂々を挨拶する人が少なくなかったのには驚いた。
それでも、若い人を中心に植物に関心がある人も何人かいて、心が和んだ。
参加者(24人)は道内と道外が半々くらいで、遠くは大阪から来ている人もいた。
これまでの概要についてスライドで説明があり、16時には研修は終了。
お腹が空いたが、まずはお風呂に行くことにした。

その前に、記念館がある「道の駅スタープラザ芦別」を探索。
DSC_5191_201707122027512ca.jpg

芦別のご当地グルメに「ガタタン」なるものがあることを初めて知った。
DSC_5190_201707122027503ea.jpg
たくさんの具にとろみを付けた中華スープのことで、「含多湯」と書くらしい。
旧満州の家庭料理が原形とされ、戦後、芦別に引き揚げてきた中華料理店のオーナーがメニューの一つとして出していたが、2005年頃からご当地グルメとして売り出しているとのこと。

食べ歩きマップによれば、市内に13店舗ほど食べられるところがあるようだ。
DSC_5189_201707122028199fb.jpg
後で食べてみよう。

記念館の近くに「芦別百年 功績を讃えて」と題した記念碑があった。
DSC_5192_20170712202753d66.jpg

空知川の対岸に見えるのは、旧芦別レジャーランド(のちに「北の京 芦別」)の北海道大観音像と、法隆寺と三十三間堂を模した旧ホテル。
2013年に、金沢市の宗教法人「天徳育成会」がこの観音像を購入、ホテル部分も借り受けているという。
DSC_5193_20170712202754486.jpg

観音像は1989年の建立。
DSC_5194_2017071220275648d.jpg
私が家族とともにここを訪れたのは確か小5の頃。1973年前後だから、まだ観音像はなかったことになる。

あの斜張橋は「星の降る里大橋」。芦別温泉やカナディアンワールド公園に通じている。
DSC_5195_20170712202727adc.jpg

では、お風呂に行こう。目指すは芦別温泉。
DSC_5197_20170712202730599.jpg
ここは完全な公衆浴場。料金も500円と安めだ。
会員になれば、50円安くなるとのことだったが、名前や住所などを髪に書くのが面倒で、これは断った。そんなに何度も来るところでもないし。

源泉は12.8℃の含硫黄・ナトリウム・炭酸水素塩・塩化物冷鉱泉だそうだ。
DSC_5199_20170712202731db0.jpg
今日はとくに汗をかいていたわけでもないが、さっぱりした。

それでは一旦、道の駅に戻り、車を置いて、街へと繰り出す。
目指すは、芦別駅前の居酒屋かくれんぼ。
そこでガタタンも出すらしい。
ぶらぶらと歩いているうちに、開拓農家風の木造家屋が目に飛び込んできた。
DSC_5202_201707122027332b4.jpg
まだ現役かなと思ったが、もうお住まいではなかった。

そのすぐ先に、芦別神社。
DSC_5203_20170712202704c18.jpg

せっかくなので、あすの安全登山を祈願した。
DSC_5204_20170712202705759.jpg

芦別のマンホールは、「星の降る里」らしく星座のデザイン。
DSC_5205_20170712202707ecf.jpg

いろんな星座があったが、すべてそろえようなどという大それたことは考えなかった。
DSC_5207_20170712202708e73.jpg
DSC_5208_20170712202710282.jpg
DSC_5209_201707122026391e3.jpg

ほら、だんだん飽きてきたでしょう?
DSC_5210_20170712202641141.jpg

ちょっと道に迷ったが、人に聞いて、何とかたどり着いた。
DSC_5211_20170712202642051.jpg

向かいに「美っちゃん」もあったが、あちらはどちらかというと食堂のようだった。
DSC_5213_201707122026456e9.jpg

それでは入りましょう。
DSC_5212_201707122026442b8.jpg

のれんをくぐると、奥で宴会をしているらしく、賑やかだ。
これは、あれこれ注文しても、時間かかりそうだなあと思ったが、みんなわりと早く出てきた。
とにかく、生ビールで乾杯。
DSC_5214_2017071220261506d.jpg

昔懐かしい鯨ベーコンも頼んでみた。油っこくなくて、美味しかった。
DSC_5215_20170712202617c08.jpg
お客さんが後から後から、どんどん入ってくる。
どうやら人気の店のようだ。
それもそのはず、料理はおじさん一人で作っているが、実に手際がいいし、どれも美味しい。
これだけの客の注文をさばいているのに、あわてたふうもなく、笑顔で客の話しかけにも応じている。この人はもしかしたら天才なのではないかと思った。

そして〆にガタタンを注文。
DSC_5217_201707122026189b8.jpg
てっきり、ラーメンが出てくるものだと思ったら、ガタタンとはスープのことであった。
でも、これまた美味しかった。
満腹になったところで、御馳走さま。

まだ20時半なので、ちょっと散歩しながら道の駅に戻ることにした。
すぐ近くの芦別駅に立ち寄る。
DSC_5218_20170712202620436.jpg

ここにもガタタンマップが貼り出されていた。
DSC_5219_20170712202621a02.jpg

もう店の明かりもすっかり消えてしまった駅前の「都通り」。
DSC_5220_20170712202549471.jpg
途中、コンビニに寄って、二次会のお酒と明日の朝食&昼食を調達。
二次会の会場は私の車の中。
車中泊ができるよう、わざわざ買った車なのだ。

道の駅の駐車場の街灯があるので、ヘッドライトがなくても、わりと明るい。
缶チューハイで乾杯。
DSC_5224_20170712202551964.jpg
ここでは、H君が今年の山行計画を示してくれた。
沢や日高など、あれこれガイドツアーに参加するようで、私もそのうちのいくつかは同行することにした。

22時頃、お開き。H君は自分の車に戻った。
私の車にはカーテンがなく、外から私の寝姿がまる見えだが、気にしないことにした。
下にマットと薄い毛布を敷いたが、シートと荷台の継ぎ目部分がやや痛い。
これはやはり布団が必要だなあと思いながら、我慢して寝た。
明日、崕山に登る人で、同じように車中泊した人が何人かいたようだ。

【2017年6月18日(日)】
5時半くらいに目が覚めて、トイレへ。
6:50集合、7:00出発なので、6時には朝食を食べ始めた。
DSC_5225_201707122025525db.jpg

食後は歯を磨き、あたりを探検。
DSC_5226_20170712202553ca2.jpg

ストレッチを済ませて、みんなが集まっているところに移動したら、間もなくバスがやってきた。
DSC_5227_20170712202555349.jpg

6:50、予定より早く全員を乗せて出発。
DSC_5228_201707122025344bf.jpg
国道452号を夕張に向かって、芦別川を遡って行った。
北海道の山間地の風景に、強烈な懐かしさを感じた。
山もいいが、こういうところをくまなく回りたいなあとも思った。
天気が悪くて、山に行けない時は積極的に、車で出かけよう。

(つづく)
スポンサーサイト
このページのトップへ

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://satsunan226.blog.fc2.com/tb.php/1355-44404e60
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
このページのトップへ

FC2Ad

プロフィール

かたこりまさかり

Author:かたこりまさかり
FC2ブログへようこそ!

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

未分類 (4)
北海道の山 (82)
東北の山 (62)
上信越の山 (139)
奥多摩の山 (55)
丹沢の山 (55)
奥秩父の山 (83)
栃木の山 (32)
房総・常陸の山 (9)
奥武蔵・秩父の山 (87)
中央線沿線の山 (96)
富士山周辺の山 (60)
八ヶ岳周辺の山 (54)
南アルプス (100)
史跡歩き (11)
中央アルプス (27)
北アルプス (37)
日本海の山 (8)
関西の山 (30)
四国九州の山 (61)
駅舎の旅 (21)
ドライブ (8)
廃線の旅 (8)
駅から散歩 (17)
乗り鉄 (38)
島の旅 (19)
山村の旅 (7)
超低山 (28)
東海の山 (2)
つぶやき (35)
旧道歩き (29)
伊豆の山 (39)

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR