山と鉄

山歩き、乗り鉄、廃線・廃道歩き、廃村歩き、駅舎探訪などの日々を記録します

昭和新山(1)

【2017年6月3日(土)】昭和新山
北海道帰還後最初の登山は昭和新山(398m)となった。
昭和新山は普段は立ち入り禁止の山なのだが、この日は伊達市主催の登山学習会の開催日で、年に数回だけ入山できる日のうちの1日だったのだ。
こういう催しがあることは一昨年の洞爺湖合宿で、高校同期のN君に聞いており、昨年行こうとしたのだが、日程が合わなかった。
今年は転勤直後なので、札幌から行ける。
金曜日の終業後、どうしたら東京から昭和新山まで翌朝9時に到着できるか研究する必要がなくなり、助かった。
新しく購入した車の納車が間に合うかどうかだけが心配だったが、5月31日には届いたので、こちらも問題なかった。
5年ほど乗ったパジェロミニは札幌転勤と車検切れを契機に中古車屋に引き取ってもらい、スズキエブリーの中古を80万円で購入したのだ。
余裕で車中泊ができるよう、あえてバンにした。しかもターボである。

札幌から昭和新山まで100kmちょっとなので2時間半で行けると思ったが、遅刻するとまずいので、余裕をみて6時に出発した。
曇り時々雨の予報だったが、なんと晴れている。
これはラッキー。コンパクトカメラで行くつもりだったが、一眼レフに切り替えた。

高速で室蘭回りで行く方が早く着くことは分かっていたが、高速料金がもったいないし、国道230号沿線の景色が好きなので、中山峠経由の一般道を行く。
道はガラガラ。さすが北海道だ。
簾舞あたりで、正面に残雪がまぶしい無意根山(1464m)が望めて、胸が高まる。
定山渓を過ぎると、前には誰も走っておらず、すれ違う車もまれだ。
おかげで中山峠には50分かからずに着いてしまった。
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今日は羊蹄山(1898m)やニセコ連峰がよく見える。
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羊蹄山はこの季節、雪渓が美しい。
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ニセコアンヌプリ(1308m)は意外に雪が少なかった。
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ここからの眺めは少年時代から馴染んできているだけに、なんともすがすがしい気分になった。
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ちょうど催してきたので、ここのトイレでゆっくりと用を足し、7時すぎに出発。
中山峠を下って、喜茂別町の市街地に入ると、正面に尻別岳(1117m)が見える。
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喜茂別川にかかる橋から見た羊蹄山も素晴らしかった。

留寿都を過ぎて、いつも立ち寄るサイロ展望台に今回も車を停めた。
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中島の最高峰はトーノシケヌプリ(455m)。
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まだ北海道は八重桜の季節だ。
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ここから眺める洞爺湖はいつ見ても美しい。
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正面に、これから登る昭和新山がくっきりと見えた。その右は東丸山(307m)。
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その右に有珠山(733m)。
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洞爺湖に浮かぶ観音島(左)と弁天島(右)。
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早朝から来ているのは、もちろん中国人の団体さん。
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この賑わいだ。
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ここはサイロ展望台でもあり、洞爺湖展望台でもあるようだ。
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洞爺湖を隔てて有珠山。
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2000年に噴火した西山付近。
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洞爺湖温泉と有珠山、そして昭和新山。
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判読不能。
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最近はヘリコプターによる遊覧飛行もやっているようだ。
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中国人が去った後の洞爺湖展望台。
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まだ、タンポポが咲き乱れていた。
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国道を挟んで反対側には羊蹄山が望める。
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昆布岳(1045m)は頂上だけ雲で隠れていた。
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電柱が邪魔だけど、尻別岳。
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はるか西の残雪の山は狩場山(1520m)だろうか。
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ニセコ連峰。右端は最高峰のニセコアンヌプリ。
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もう一度、羊蹄山。この角度は若干、富士山形が崩れている。
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ちょっと風があって寒いくらいだった。
ウィンドシェルしか持ってきてないが、山の上は寒くないかと心配になった。
(実際は暑いくらいだった)

昼食を買っていないことに気づいたので、洞爺湖温泉街のセコマでおにぎりと稲荷寿司を購入。思い出してよかった。
このままだと早く着きすぎてしまうが、ほとんど寄り道もせず直行。
洞爺湖八景なる看板を見つけ、ここだけ車の中から撮影した。
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トーノシケヌプリと羊蹄山が仲良く並んでいた。
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湖岸道路から右折して、昭和新山への道を登っていく。
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昭和新山の駐車場には8時半前に到着。
駐車場料金500円しっかり取られてしまった。
登山靴に履き替えて、軽くストレッチ。
登山は八ヶ岳以来3週間ぶりだ。
もう伊達市のスタッフが受け付けを始めていたが、集合時間(9:15)までしばらく時間があるので、まずは付近を撮影。

昭和新山は赤い地肌から盛んに水蒸気を噴出している。
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まさに生きている山なのだ。
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そう言えば、誕生してからまだ74年しか経っていない。

三松正夫さん(1888~1977年)の像にも書かれている「麦圃生山」は有名な言葉だが、「麦畑が山を生む」という意味だと初めて知った。
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三松さんは地元の郵便局長で、昭和新山の生成過程をスケッチで残すという、学術的に非常に価値のある仕事をされた方だ。
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1989年に北海道で開かれた「はまなす国体」では、昭和新山の亀岩からも採火が行われたとのこと。
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土産物店街は昭和の雰囲気を残している。
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振り返れば、有珠山。
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ロープウエーの山頂駅がよく見える。
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もう運行を始めていた。
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そうだ、看板を入れて撮るのを忘れていた。
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昭和新山は国の特別天然記念物です。
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地肌からひっきりなしに水蒸気が上がっている。
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ここは洞爺湖有珠山ジオパークでもあります。
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振り返ると、三松さんの銅像に、全員黒いサングラスの中国人(?)観光客が群がっていた。
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ひとまず撮影を終えて、昭和新山パークサービスセンターを見学。
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洞爺湖の「トー」は「湖」、「ヤ」は「丘」を意味するアイヌ語で、「トーヤ」とは「丘に囲まれた湖」のことだそうだ。
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まだ、9時前だがそろそろ受付へ。
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登録されていた住所が所沢のままになっていたので、新住所を申告した。
全員にヘルメットが貸与された。
通常は定員20人とのことだが、前回中止になったらしく、例年の倍の応募があったようだ。ただ、抽選したりすることはせず、ほぼ全員の参加を認めることにして、総勢40人ほどになった。
こんな団体で山に登るのは、学年全体で藻岩山に登った高3の時以来だ。
でも、他に登山者はいないのだから、気が楽だ。

9:20に全員がそろったようで、号令がかかった。
今回案内してくれるのは、洞爺湖有珠火山マイスターの三松靖志さん。
昭和新山の成長を記録した三松正夫氏のお孫さん(本当はひ孫だとか)で壮瞥町の職員でもあるそうだ。
この方はこうした仕事にかなり慣れているようで、話術が巧みだった。

最初の説明でいろいろと勉強になった。
正夫氏が異変に気づいたのは、昭和新山が盛り上がり始める前。
郵便局長として管内をあちこち歩き回っていたので、地割れなどを発見、噴火が近いことを予測できたそうだ。
というのも、明治新山(四十三山)ができた際、東大の先生を案内して門前の小僧となっていたからだ。
正夫氏は、先生が書くスケッチについて、「先生の絵はなかなか完成しませんね」と指摘したら、「これは一生完成しない」と言われ、自分が昭和新山の変化を書くきっかけになったのだそうだ。
我々がかぶっているヘルメットは落石から身を守るためではなく、中国人や韓国人が付いて来ないよう、研究者のふりをするためだと冗談も飛ばしていた。

ここでも全員で体操。トイレタイムを取って、9:35に歩き始めた。
正夫氏の像のところには、さっきも書いたが「麦圃生山」の文字。
この像を建立する際、ご本人は「自分などちっぽけな存在、麦畑から山が生まれたことの方が大事だ」と言って、自分の名を刻むことを拒んだのだそうだ。
昭和新山を守るため、多くの土地所有者から6000円で土地を購入したらしい。
当時の金としては大金だ。立派な方なのだ。
靖志さんは、「もう少し頑張って、土産物屋のあるあたりまで買っておいてくれたら、地代で儲かったのに」と、またおふざけをつぶやいていた。

(つづく)
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コメント

登れるんですね

昭和新山に登れるイベントがあるんですね。
伊達市のサイトを見たら、有珠山とともに、学習会のご案内がありました。
貴重な体験ができそうですので、チャンスがあったら、参加してみようと思います!

  • 2017/07/05(水) 09:28:40 |
  • URL |
  • まきた #89TA8zmU
  • [編集]

Re: 登れるんですね

昭和新山は毎年、この時期です。
休み取りにくいかもしれませんが、ぜひ参加してみてください!

  • 2017/07/05(水) 10:11:06 |
  • URL |
  • かたこりまさかり #-
  • [編集]

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