この週は屋久島に行ってきたばかりなので、週末は家で休養しようと思っていたのだが、土日ともつぶしてしまうのはもったいないので、やはり日曜日だけは出かけることにした。
朝ゆっくり寝てしまったので、近場だ。
奥武蔵も「山と高原地図」にルートが書かれているようなところはほぼ行き尽してしまったので、山と渓谷社の分県登山ガイド「埼玉県の山」の新装版に出ていた楢抜山・周助山に行くことにした。

目次には「!道なし」の表示がある。
もちろん、踏み跡はあるに違いないので、恐れることはない。
9時半ごろ自宅を出て、9:50小手指発の電車に乗り込んだ。
18分で飯能駅に着いてしまったが

お目当てのさわらびの湯経由名栗車庫行きは10:30発。時間があるので、5月の連休の宿を予約したりしていた。

バスは定刻通り発車して

河又名栗湖入口バス停には11:10に到着。

ストレッチをして11:20に歩き始めた。

このあたりはまだ桜が満開だ。

数分、車道を歩いて

尾須沢鍾乳洞入口から登山道に入る。

鍾乳洞は500mくらい奥にあるらしい。

こうもり岩の名で親しまれているそうだ。
沢に沿った道を登っていく。

さすがに鍾乳洞までは道標が整備されている。

だんだん石灰岩が露出してきた。

ただ道はそれほど険しくはない。

新緑がまぶしい季節だ。

基本的には植林なんだけど。

路面はかなり踏み固められている。

何度か沢を渡る。

傾斜がきつくなってきたあたりで、奥の方から歓声が聞こえてきた。

男女のはしゃいだ声がするので、引率の先生と女子たちかなと思ったら

なんとコウモリ岩でクライミングをしている方々だった。

ここは石灰岩の岩壁だ。

クライマーは何組かの方々がいた。

これがその鍾乳洞。

岩壁自体は高さ25mもあるそうな。

中に入って、振り向いてみた。まさに石灰岩だが、鍾乳洞という感じでもない。

外には石仏。

別の洞窟。こちらには鍾乳石っぽいものがあった。

ここは幅百数十mにわたって岩壁が続いている。

クライマーの邪魔にならないよう、左へと巻いていく。

こちらでもクライミング中。

しばらく踏み跡に沿って進んだら、ちょっと下り気味になったので、不審に思って少し戻ると、左手に楢抜山(554m)へのルートであることを示す赤いリボンを発見。

引き返してよかった。

しかし、この斜面はかなり急峻だ。

基本的に眺望はきかないが、たまにこういう時もある。

70mほど登ると、傾斜もやっと一段落。

でも、またすぐに急登。

間もなく、標高520mほどの小ピークを通過。

さらに尾根道を進む。

右手は木々を透かして棒ノ嶺(969m)方面。

間もなく、530mピーク(見晴台)だ。

ピークの直前で、ハイカーのグループに追いついた。

こんなところを歩いている人がいるなんて、とびっくり。
しかし、彼らはハイカーではなく外国人を含むクライマーの方々だった。
こうもり岩とは別のクライミングスポットを探して山に入ったが、現在地がよく分からなくなったとのことで、この私に道をたずねてきた。

彼らが持っているガイドブックの概念図を示されたが、それだけではよく分からない。
でも、彼らがどこからどこに向かっているのかを聞いて初めて、彼らの行きたい場所への行き方が分かった。
このまま、楢抜山に向かって下り、その鞍部から右に回り込んでいけばいい。
私が先に下ったら、鞍部の手前のあたりで、右の方から別のクライマーたちの声が聞こえてきた。

やはり、さっきの道案内で間違っていなかったようだ。

実際にクライマーの姿も確認できた。

この方がそうだ。

これは鞍部にあった巨岩。

私は楢抜山への登りに取り掛かる。

標高差は50mほど。

バス停から、ほぼ1時間で楢抜山に登頂。

このあたりでよく見かける手作りの山名板。

こんなところにも山名板が。

木にも直接書いてあった(下)。

眺望はこんな感じで今イチ。

ともかく三等三角点に腰をかけてお昼にする。

本日のメニューはおにぎり2個にピリ辛きゅうりを添えた。

山頂付近には早くもツツジが咲いていた。

20分ほどで出発。

いったん着た道を見晴台まで引き返す。

さっきは気づかなかった石灰岩のケルン。

こちらは見逃すはずのない石灰岩の巨岩。鯨岩と名付けよう。

石灰岩の露出した斜面を登る。

数分で見晴台を通過。

ピークの分岐を右に行く。

ここから仁田山峠(401m)まで130mほどの下り。

傾斜が緩やかなので、ありがたい。

途中、奇妙な造形が。誰かが立てたのだろう。

ヤマザクラが満開だった。

午後1時前に仁田山峠に到着。

ここからしばらく車道歩き。

一応、楢抜山への道を振り返っておこう。

茶内へ下る道の入口には、こんな不気味なものがぶら下がっていた。
「呪詛」とは穏やかでない。何があったのか。

こちらの桜はもう終わりかけ。でも、きれいだ。

道端にはタチツボスミレ。

群落になって咲いていた。

車道歩きは30分ほど続く。

(つづく)
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