山と鉄

山歩き、乗り鉄、廃線・廃道歩き、廃村歩き、駅舎探訪などの日々を記録します

余市岳

北海道の仲間たちが10月8日、3連休の最終日に秋の遠足を企画した。
行き先は余市岳(1488m)。ゴンドラを利用して、往復3時間半のハイキングである。
「Kくんには物足りないかも」とのお知らせだったが、みんなで登るなら「軽め」の方がよい。
北海道は10月の連休が紅葉の最盛期。とても魅力的だ。
しかし、8日には娘の成人式の前撮りの予約を入れてある。

なのに、このブログを書いているということは、そう。行っちゃったのである。
前撮りは前日に変更、最終便で千歳に飛んだ。

ホテルに迎えに来ていただき、円山公園駅に一旦集合。
キロロスキー場のゴンドラ乗り場に着いた時には、仲間が連れてきた友人も含め18人の大所帯にふくらんでいた。
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仲間はみな高校の同期で、私を含め13人(男6人、女7人)。東京からの参加が2人、名古屋からが1人。いずれも49もしくは50歳である。
うち、名古屋から参加したY子は、前日札幌マラソンでハーフを走り、2時まで飲んでの参加。とても人間業とは思えない。

9時半にゴンドラに乗り、10分ほどで頂上に。
これで標高は600m稼いだことになる。このゴンドラは一旦谷に下るところが面白い。
ただ、今年は残暑が異常に厳しかったこともあり、まだ紅葉には早い印象。
でも、上に登るに従い、黄色い葉っぱが増えてきた。

標高1180mの頂上駅に降り立つと正面に余市岳。
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今日はあそこまで登るのだ。

右に目を転じると、羊蹄山が顔をのぞかせていた。かわいい。
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羊蹄山は蝦夷富士と呼ばれるが、全国各地にある○○富士の中で最も富士山に似ていると思う。

あちらはニセコ連山。
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そしてこちらは積丹の山々。
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どれも新鮮。それにしても、快晴。最高の天気だ。

まずは余市岳をバックに全員で記念撮影。
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一応、顔があまり分からないよう、小さめのものをアップしました。

山は正面にあるのに、道は後ろから回り込む。
「おまえ、なんで道分かるんだ?」
「地図持ってるから」
いつもの通り、首から地図ケースをぶら下げていたら、「隊長」に祭り上げられ、先頭を行くことになった。9:45出発。

最初は背の高いササの道。
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これを延々と、2kmほど歩く。
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ササの背がけっこう高いので、あまり展望が利かない。

その代わり、出発してすぐの場所に展望所がある。ここからは石狩湾が一望でき、余市方面の海岸も見えた。
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時々、ササの背の低くなったところで、余市岳が姿を現す。
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時折、真っ赤な紅葉とも出くわす。
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幸せな気分になる。

一面のササの海の中に、赤い小さな島が浮いている、こんな風景は内地では見たことがない。
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美しいなあと思う。

路面は所々湿っていて、必ずしもよくはない。
やっとここが距離的には中間地点。40分で着いた。
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間もなくゴンドラを使わずに登ってくる旧登山道との分岐に出る。このあたりが見晴台。
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ここからは定山渓方面の山々が望める。
いずれも登ったことがないので、きちんと特定はできないが、これは無意根山(1460m)。右は中岳(1388m)であろう。
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これは尻別岳。
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これは、札幌岳(1293m)、空沼岳(1251m)方面だが、その向こうにトトロの耳のように見えるのが恵庭岳(1320m)だろう。
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そして、左のとんがりが天狗岳(1145m)、右手前は毒矢峰(885m)
CIMG5163.jpg
その昔、アイヌはトリカブトの毒で矢を作り、狩りに使ったという。
戦国時代には、松前氏の兵としても参加し、その毒矢が重宝されたらしい。
地図で名前を見て、そんなことを思い出した。

標高的には100mちょっとしか登っていないが、もう1時間近く歩いたので、ここでしばし立ったまま休憩。
私はもう少し先にちゃんと休める場所がないか、斥候として偵察に出たが、何もなくすごすごと戻る。

15分ほど休んで出発。ここから、一旦40mほど下る。
下りながら、正面にこれから登る道が見える。
みんなから「あそこを登るのかあ」というため息ともつかない歓声が上がる。
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振り返りながら登ると景色がよさそうだ。

下り切ったところが定山渓への分岐。
あちらは全くササが刈られておらず、歩くのは困難と見られた。
一応、上から眺めるとルートはたどれるのだが。
CIMG5180.jpg

さて、ここからが今日の本番。標高差250mを一気に登る。
振り返ると、さっき下った道がこんな風に見える。
CIMG5188.jpg
これが北海道の山だ。

CIMG5189.jpg
初夏まで雪田が残っているであろうくぼ地は真っ赤に燃え上がっている。
なんという植物なのだろう。

あれは朝里岳(1281m)。
CIMG5193.jpg
登山道はないから積雪期にしか行けない。
真冬でも天気さえよければ、スキーの延長で行って帰って来れそう。
そのまま南側の札幌国際スキー場に下っていけそうだ。

どんどん登ってくると、さっき歩いて来たところが、広大な高原だったことが分かる。
CIMG5196.jpg
地形図を見ても、10mの等高線の幅が5mm以上あるところもある。

後ろから、スト~~ップの声がかかる。
いけない、いけない、ついつい登り続けてしまった。
あまり登り慣れていない仲間もいるので、途中何回か休憩。
そのたびにこちらは撮影タイム。
朝里岳の左からアンテナを林立させた手稲山が見えてきた。
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大雪と思しき峰々(上)や石狩湾の向こうに暑寒別の稜線も遠望できる(下)。
CIMG5197.jpg
CIMG5198.jpg

眼下にはかわいらしい池塘も。
CIMG5202.jpg

急坂を上り切ると、ハイマツの緩やかな登りとなり
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頂上はまもなく。

しかし大勢の人が休んでいる場所はニセピーク。頂上はまだ300m先。
CIMG5237.jpg

ここも展望がすばらしいが、とにかく本当の頂上を目指す。
CIMG5242.jpg

そして12:00ジャスト、山頂に到着。
「ごくろうさまでした」と標識にあった。
CIMG5258.jpg

ここでもちろん全員で記念撮影したが、アップは自粛します。
南には羊蹄山が望めたが、頂上は惜しくも雲の中。
CIMG5251.jpg

頂上は台地状でニセピークと標高はそんなに変わらない。
CIMG5259.jpg

ここは狭いので、ニセピークに戻って昼食にする。
さっきいた登山者の方々はおおかた引き上げたので、我々18人が座るスペースは確保できた。
南に向かって座り、みんなとそれぞれお菓子やみかんなどを分け合いながら、わきあいあいと昼食。
グループで登る時は、やはりこれが楽しい。

話題は、底の平たい靴で登ってきたM君のこと。
7月の雨竜沼にも同じ靴で来ていた。あの時、みんなに「それじゃだめだ」と言われたのに、今回も「前回より楽だと聞いたから」と言って、そのまま来ちゃったのだ。
雪のないスキー場の芝生のようなところを歩くつもりだったらしい。
みんなで大笑いした。
でも、その靴で足の裏も痛くならずに歩けたのは大したもの。素質があると思う。

このニセピークには、1963年(私の生まれた年)に22歳(もしくは23歳)で遭難死した学芸大学生の大きな慰霊碑があった。
CIMG5233.jpg
今では、こんな大きなものを設置するのは許されないであろう。
亡くなった山川松巳さんが、みんなの安全を見守ってくれているような気がした。

正面の景色をよくよく見ていると、噴火湾や洞爺湖もかすかに見えた。
そしてはるか先に駒ヶ岳らしき山も。実に贅沢な景色である。

おにぎり2個、ゆで卵1個、みかん1個、その他お菓子を食べて、30分ほどで出発。
現在12:45。ゴンドラの最終は14:30とのことで、2時間かけずに下らなければいけない。

おしっこがしたいから急ぐと言う女子に付き合い、集団から離れて3人で下る。
登山道沿いはササとハイマツなので、ヤブに入って用を足すのはまず無理。
ゴンドラの駅までは1時間半ほどかかる。
尿意を我慢していると、せっかくの山を楽しめない。
どうにかして場所を見つけてあげたい。
今日はピストンなので、登ってきた道を一生懸命思い出す。
そうだ! 1か所、大雨の時に沢になってしまうような岩場が登山道から逸れてあった。
あそこを少し下れば、誰からも見えない。
そこなら10分で着く。思った通り、絶好のおしっこ場で、彼女を救ってあげることができた。

その後はみんなと合流。今度はしんがりになって下る。
CIMG5303.jpg
単独で歩いている時は、団体さんに追いついて自分のペースと違うとイラっとするが、同じグループだと全く感じない。そういうものかもしれない。

定山渓方面への分岐に着くと、「おまえはこっちだよな。じゃな」と手を振られてしまった。
私はピストンが嫌いで、同じ場所には下りない主義だということが知れ渡っているらしい。
しかし、とてもあの道は行けないので、許してもらった。

CIMG5289_20121017111211.jpg
北海道は白樺の木がやはりポイントだ。

ササの道を黙々と歩き、14:20にゴンドラ駅に到着。
何とか間に合った。
とくに事故もなく、実に楽しい遠足だった。
ハードにガシガシ登るのだけが山歩きじゃないことは分かっていても、1人だとついつい頑張ってしまう。
こういう山歩きをすると、また別の喜びを発見できる。登山の幅も広くなる気がする。
また、ちょくちょく遠足がしたい。

帰りはふもとのピアノホテルでキロロ温泉につかり汗を流して、帰札。
夜はすすきので反省会。「山と鉄」ならぬ「山と靴」で大いに盛り上がりました。
みなさん、ありがとう。
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コメント

さすがの文章です!
読みながら思い出し、笑ってしまいました。
ホント楽しかったですね。
来年以降も継続して行きましょう。

  • 2012/10/17(水) 14:26:58 |
  • URL |
  • ひろさん #-
  • [編集]

恐れ入ります。
そちらは一気に秋が深まったのではないでしょうか。
こちらも昨夜はふるえながら帰りました。
27日にはまたお邪魔しますので、よろしくお願いします。

  • 2012/10/17(水) 17:54:24 |
  • URL |
  • かたこりまさかり #-
  • [編集]

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