山と鉄

山歩き、乗り鉄、廃線・廃道歩き、廃村歩き、駅舎探訪などの日々を記録します

飯豊連峰(5)

飯豊連峰縦走は3日目に入っている。
日付も月が代わり、9月1日。今日も快晴だ。

早朝、御西小屋を出発し、今、天狗岳から烏帽子岳へ向かっている。
標高1800m台の高さを小さなアップダウンを繰り返しながら進む。
しばらく尾根の東側を歩く。
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ザックの大きさがよく分かる。

雪渓の近くにはモミジカラマツが群生している。7月から咲く花だが、雪解けが遅く、すこし季節が遅れているのだろう。
道は一旦尾根に登り、西側の谷底を覗く。
池塘がひとつ、ぽつんとあった。
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道を大きなかたつむりが横切る。かたつむりを見たのはいつ以来だろう。
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のろのろつながりで亀もいた。
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道は再び東側に戻る。
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しばらく木の根に悩まされた。
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途中、クマ(?)の糞がまたあった。

ちょっとしたこぶを越えると、眼下に天狗の庭と呼ばれる池塘が姿を現した。
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この先は、御手洗の池まで4つのピークを越えていく。

途中、雪渓の解ける時期の関係だろうか、道が2段に分かれている。
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下の道を行く。

この稜線は高山植物の宝庫。
ヨツバヒシオガマとシナノキンバイが咲き誇っている。
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梅花皮(かいらぎ)小屋に泊まった方だろうか、単独の方とすれ違った。
後ろ姿がなかなか絵になる。
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6:55に御手洗の池を通過。
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ここではイワショウブが優生。
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ここを下ると、赤旗が道の目印になっている。残雪期用の道しるべだろうか。
そこには小型の雪渓があり、まわりをモミジカラマツが取り囲む。
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雪渓の表面が解けて光っている。
雪渓は下から解けるものと思っていたが、考えてみれば、当然か。
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ベニバナイチゴ発見!
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と、はしゃいでいたら、なんと大日岳にガスが発生!
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まだ7時すぎである。これは大変なことになった。ガスの気まぐれであってくれればいいが。
しかし、雲はどんどん大きくなり、御西小屋も覆い隠してしまった。
そして、大日の雲は稜線を越えて、津波のようにこちらに押し寄せてくる。
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その間なんと、わずか5分。あまりの速さに、ただただ、こちらには影響がないよう祈るのみだ。

亮平の池の先で、4人のパーティーとすれ違う。
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基本的に、御西岳以北は人が少ない。

それにしても緑のじゅうたんがどこまでも美しい。
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7時半、背後の雲を気にしながら、烏帽子の登りに差し掛かる。
振り返ると、昨日歩いた道はすべて雲の津波に飲まれていた。
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しかし正面はまだ雲ひとつない青空。この差は何だ!
とにかく先を急ぐ。
道はトリカブトの群落。
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あの先がクサイグラ分岐。くさいぐらという尾根が始まるところだが、道はない。
かつてはあったのだろう。
正面がくさいぐら尾根。
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これを回り込むと、これまで見えなかった西の峰や、飯豊温泉に下る梶川尾根が見えてくる。
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遠くに、門内小屋が光っている。
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飯豊連峰の小屋はどれも遠くから見ると愛らしい。

そして、あれが烏帽子岳山頂(2018m)。
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8:10登頂。
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ここで本日初めての休憩をとる。昨日同様、羊羹とゼリー。
10分くらい前から小腹が空いていたのでちょうどいい。
なんと、ここから新潟の火力発電所が見えた。
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日本海が以外に近いことにびっくり。これじゃあ、新潟市内から見えるはずだ。
 
そして、こちらが次に登る梅花皮岳(約2000m)。
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さらに、これが北股岳(2025m)
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いずれもこれだけ見ると天気は良好のようだが、この先の梶川尾根には、ちぎれ雲がいくつも浮かんでいる。
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背後の津波よりも、こちらが自前で雲を生み始めた。
雲との競争は基本的に勝てっこないが、やるだけやらねば。
どうも、夏の終わりは1日中、天気が安定しているということがない。
まだ朝の8時でっせ。

烏帽子を下ると、与四太郎の池。
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ここから登り返して、梅花皮岳。8:45
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北から見た烏帽子岳。
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北股岳の向こうには門内小屋とその左に門内岳(1887m)が鮮やかに見える。
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このまま稜線は天気が持ってほしいと思うのは贅沢なのか。

とにかく梅花皮岳は通過して、梅花皮小屋へ一気に下る。
眼下に小屋が見えてきた。
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う~でも、門内小屋は風前のともしび。
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こうなったら、なんとか北股岳くらいまでは踏ん張ってほしい。
9:05、小屋まで下りてきた。
ここで水を補給するつもりだが、道が小屋から随分延びている。
水場までしばらく下らないといけないのかと思い、ペットボトルを持っていたおじさんに、水場は遠いですか?と聞いたら、すぐそこだよと教えてくれた。
案内板にも30mと書いてあった。
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ザックを置いて、汲みに行く。
ここはかなり豊富に湧いている。
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夜は頼母木小屋で調達できるので、ここでは飲み水分のみで1㍑に留めた。
治二(はるじ)清水と言うらしい。このあたりを開いた方の名前だとか。
振り返ってみて、またまたびっくり。
水を飲んでいるわずかな時間に、北股岳にもガスが昇ってきた。
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どうやら、ここまでのようである。
小屋を覗いて、「記念品ありますか?」と聞いてみたら、「小屋のバッジしかない」という。
だったらいいやと思ったら、さっきのペットボトルのおじさんだった。
管理人さんだったのだ。

右手の谷を覗くと、これが石転び沢。
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まだ雪渓がかなり残っている。名前の通り、落石が多いところだ。

急いで登り始めると、彼は毛布を小屋から出してきて、土が露出している地面に広げ始めた。ここでは、ああやって干すようだ。
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ここから頂上まで標高差は170m。標準タイムは40分とあるが、もっと早く登れそうだ。
幸い、雲も昇りきっていない。さて、勝てるか。
そんな時でも写真は控えることができない。
振り返って、小屋と梅花皮岳。
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福島側と山形側から雲が攻めてきている状態。新潟側はそしらぬ顔で晴れている。
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9:40北股岳に登頂。25分で登れた。ここにも誰もいない。
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頂上には金属製の鳥居と石の祠があった。

どうやら雲には挟み打ちにあった格好だ。
南ももう烏帽子の南は雲の中。
北も門内はガスにまみれている。最後に残った北股に今、自分がいる、という状況。
運がいいと言うべきか。
新潟側は本当に何事もなかったかのよう。二王子岳のなだらかな稜線の向こうが新潟市街。高層ビルも見える。
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ここから湯の平温泉への道が分岐しているが、あまりいい道のようには見えない。
門内岳が完全にガスに包まれる前に着きたい。
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北股では10分と休まず出発。なんだかあわただしい山行になってきた。
下りきって、1880mピークを巻いたあたりにギルダの池がある。由来は不明だ。
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前方に門内岳と門内小屋。
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その右に胎内山(1890m)
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左には二ツ峰(1642m)(左手前)
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これは大日岳から西に延びる尾根の先にある烏帽子山(1573m)
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似たような名前の山が多い。

門内岳には10:55に到着。こちらも何とか間に合った。
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めずらしく登山者がおり、聞くと奥胎内の足の松尾根ルートから5時間半かけて登ってきたという。今日はここまでで日帰りだそうだ。
あとで調べてみたら、9時間40分もかかるルートである。なんという健脚。
新潟から来たとのことで、やはり飯豊は県庁所在地から見える分、山形や福島より新潟の人に身近な山なのかもしれない。

11:00には小屋に下りてきた。
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風が少しあるので、くぼ地状になった階段のところに陣取り、昼食にする。メニューは前日と同じ。アルファ米とグリーンカレーとにゅうめん。
グリーンカレーはあまり好きではないが、これはなかなか美味だった。
今日の昼食は手早かった。20分で終了。小屋の中を見学する。
無人だった。門内より北は無料だよ、と誰かが言っていたが本当だ。
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さて、11:40出発とともに、モスラ石を発見。
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北から見た門内岳と門内小屋
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間もなく、8ギガのSDカードがいっぱいになった。
2日半で約2000枚撮ったことになる。
バッテリーも予備を持ってきており、今朝替えたばかり。
2ギガのCFカードを装着して出発。
すぐに胎内山に着いた。
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そして5分で、梶川尾根と分岐する扇の地紙に到着。
この地名も意味がよく分からないが、語源はとなりの地神山と同じかもしれない。
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それはともかく、梶川尾根が境界であるかのように、ここから北はガスで真っ白の世界。
東側の展望は完全に失われた。

この先は新潟県のみとの付き合いとなる。

つづく
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