山と鉄

山歩き、乗り鉄、廃線・廃道歩き、廃村歩き、駅舎探訪などの日々を記録します

十文字峠(1)

【2017年1月1日(日)】十文字峠
今年の目標は槍穂高など大所もさることながら、「歩き残しているマイナールートをつぶす」ことも重点として設定した。
その第一弾として、三国峠~十文字峠~川又を決行することにした。
このルートは、周回は不可能なので車は使えない。
埼玉側の川又までも長野側の三国峠までもアプローチが長く、朝自宅を出て公共交通機関を使うのでは、どちらから登ってもその日のうちに十文字小屋に到着するのは困難だ。
かといって、3連休をまるまるつぶすのももったいない。
元日はどうせ午前中は自宅で年賀状を見たり何だりあるので、半日つぶれる。
だったら、この日の午後を移動に当てることにすれば、2日半の行程になり、まる3日をつぶしたことにはならない。
というわけで、正月の山行となった。

元日はお昼ごろに自宅を出発。新所沢から東村山、国分寺と乗り継いで、立川から特急あずさ8号に乗り込む。
元日だからそんなに混んでいないだろうと思ったが、窓際はすべて埋まっていた。
仕方ないので、通路側の空いている席に座り、さっそくパソコン作業を始める。
たまったブログを書くため、寸暇を惜しんでいるのだ。この時点でもう2か月遅れだ。
パソコンを山に担ぎ上げるのは気が進まないのだが、そんなことは言っていられない。
なのに、書き始めてすぐ寝てしまった。

甲府で復活して、作業再開。
しかし、小淵沢までの30分では、ろくに進まなかった。
小海線も2両編成だったが、かなり混んでいて、ボックス席占領というわけにはいかなかった。
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小海線では景色が見たかったので、パソコンはしまったまま。
天気がよかったので、八ヶ岳や南アルプス、富士山がくっきりと見えた。
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(これは八ヶ岳)

乗客は甲斐大泉、清里、野辺山とどんどん下りて、空席も目立ってきた。
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野辺山高原からは窓際に座って、気兼ねなく写真が撮れるようになった。
宇宙電波観測所が見えた。
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男山(左、1851m)と天狗岳(右、1882m)。
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15:48、定刻通り、信濃川上駅に到着。
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ここで下りたのはレジャーの人ではなく、帰省客だった。
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近くに住む親戚の子供たちがいっぱい迎えに来ていた。

私にも迎えが来ていた。
今夜泊まる白木屋旅館の人だ。75歳くらいだろうか。
「こちらです」と言われて、すぐ手前にあったきれいなワンボックスの後ろに乗り込んだら、「違う違う」とおじさんが、あわてて飛んできた。
白木屋の車はその後ろにあった、ちょっと古いバンで、間違って乗ったのは、全く関係ない人の車だった。大変失礼しました。

もともとバスで宿のある梓山まで行くつもりだったのだが、小淵沢方面からの列車との接続がすこぶる悪い。
どのバスも小諸方面からの列車に合わせている。
かと言って、長野新幹線利用で来ると中央線回りより、かなり高くつく。
中央線回りで行っても、タクシーに乗らざるをえないので、プラス6000円くらいかかってしまう。
そんな事情があるので、白木屋に予約の電話を入れるときに、送迎が可能か聞いてみたら、1000円いただくけど大丈夫という(実際はバス代と同じ料金の550円だった)。
「それならお願いします」ということで迎えに来てもらったわけ。
お蔭で随分安く上がった。

川上村は道路わきにうっすら雪が積もっていた。
おじさんに(この人が宿のご主人だった)よると、一昨日降ったものらしい。
車中、いくつか村のことを尋ねてみた。
ここは高原野菜の産地だが、シーズン中のアルバイトは今や学生よりも外国人が主流だと聞いたことがある。実際どうなのか。
おじさんによると、確かに中国人を中心に3分の2がアジア系だそうだ。

それと、私が2回泊まったことがある居倉の民宿竜渕荘。
数年前、車で来た時に探してみたら、なくなっていたのだが、聞いてみると、その民宿を経営していた宗泉寺が何年か前に火事で焼けたのだという。
すでに本堂は再建されているが、宿は再開しなかったらしい。

正面に見える双耳峰は何かと聞いてみたら、五郎山(2132m)だそうだ。
宿に「五郎山で五郎丸のポーズを取る」みたいな記事が張り出されていた。

宿には16:10に着いた。
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3年前に建て替えたとのことで、かなり新しい。
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元日ということもあり、孫が遊びにきていたみたいで、宿の廊下を大声で走り回って大騒ぎだった。
案内されたのは2階の「石楠花」。
部屋には暖房がまだ付いておらず、室温は3℃。
ご主人はすぐに暖かくなりますからとだけ言って、食事の時間や場所の案内もないまま消えていった。
後から、女将か誰かが、その辺の説明に来るのかと思っていたが、全然来ない。

とにかくダウンを着込んで、温まるのを待ちがてら、外に出る。
南に五郎山(2132m)。
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東には悪石(1850m)。
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寒いので部屋に戻り、窓からもう1枚。
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若干暖まっていたので、ダウンを着たままパソコン作業を再開した。
1時間近く経ってお腹が空いてきたので、厨房に食事の時間を聞きに行った。
すると、ご主人が広間に食器を並べており、「6時ですよ。できたら電話します」という。
「風呂は入りましたか」と聞かれたので、「いいえ」。
「もう湧いているはずだけどな」と言って、風呂に確認に行き、「どうぞ入れます」とのことだった。
まあ、のんびりしていますわ。

お風呂は当然温泉ではないが、恵那ラヂウム鉱砂を混ぜているという。
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本当だろうか。真水との差がよく分からなかった。

わりと大きな湯船で、ひとりゆったりと入ることができた。
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18時に広間へ食事に行くと、ほかの宿泊客である老夫婦がいらっしゃった。
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宿のご主人によると、この日、甲武信ヶ岳(2475m)に登ってそうだ。
てっきり、大晦日は甲武信小屋に泊まって、御来光を見てきたのだろうと思っていたが、甲武信小屋は今年、年末年始の営業をしていない。
御来光うんぬんではなく毛木平から往復しただけなのかもしれない。
席の配置が、2人に背を向けるような位置だったので話しかけることもできなかった。

食事はとくにお正月らしいものはなにもなく、まぐろの刺身にアユの塩焼き、筑前煮、豚肉の蒸し鍋、野沢菜など。私的には茶碗蒸しがうれしかった。
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缶ビールを1杯だけ、いただく。
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30分くらいかけて平らげ、部屋に戻る。
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22時すぎまでパソコン作業頑張って、ストーブをつけたまま就寝した。
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【2017年1月2日(月)】十文字峠
夜中2時半ごろ、一度トイレに起きたが、6時半近くまで寝ていた。
6時に村のチャイムが鳴って目が覚めたが、またすぐ意識を失ったようだ。
食事は7時からなので、それまでにパッキングを済ませておいた。
朝食も普通の民宿とほとんど変わらないが、味噌汁に餅が入っていた。
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給仕に来たご主人に「ここはいつの創業か」と聞くと、「明治9年の記録はあるけど、その前はちょっと」という。
川上村は江戸時代から林業で栄えた村で、宿泊者は林業関係者が多かったらしい。
白木屋ももともと材木商で宿も兼業していたとのことだ。
名前からして確かに材木商らしい。
川上で高原野菜が栽培されるようになったのは、朝鮮戦争の際に米軍からのレタスの注文があってからとのこと。今やレタス御殿がたくさん建っている。

と雑談をしながら、ごちそうさま。
トイレでめいっぱい出して、7:30すぎに出発。
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車も凍っているし、かなり冷え込んでいたように感じたが、外に出てみたら、それほどでもない。
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風もなく穏やか。少し雲はあるが、朝のうちだけだろう。
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朝の五郎山(2132m)はシルエット。川は上高地と同じ名の梓川だ。
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橋のたもとには道祖神ほか石碑が並ぶ。
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ここは秩父多摩甲斐国立公園のエリアになる。
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梓山公民館(標高1300m)の前に天皇杯受賞記念碑が立っていた。
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何の天皇杯なのか調べてみたら、農林水産祭(むらづくり部門)のことだった。
梓山集落が昭和56年に受賞している。

公民館の前に梓山のバス停。
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さすが林業の村だけあって、バス停も木製だ。

梓山の集落を東に向かって歩く。
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三国峠までは距離にして9km近くあり、コースタイムも2時間35分になっている。
これを少しでも縮めたいところだ。でも、そんなに速足にならないように歩く。

間もなく、分岐。左が三国峠(1730m)を経て秩父方面。甲武信岳(2475m)に登る人は右だ。
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三国峠越えは、長野県側は舗装されているが、埼玉県側はひどいダートだ。
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このあたりは千曲川の源流部。
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梓山集落を振り返る。
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昭和58年建立のかなり新しい馬頭観世音。
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道の反対側にもあった。こちらは「馬頭尊」だった。
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(つづく)
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