山と鉄

山歩き、乗り鉄、廃線・廃道歩き、廃村歩き、駅舎探訪などの日々を記録します

恵那山ダイジェスト(上)

【2016年11月12日(土)】恵那山
そろそろ冬の便りがやってきた。まだ雪のなさそうな名山に行きたい。
ということで、ちょっと遠いが、恵那山(2191m)に出かけることにした。
この日は4:30に起床。5:30に出発。
入間ICから圏央道に乗る。
飯田の手前あたりで、高速を下りてからの道を確認しようとして、道路地図帳と風呂道具、着替えを入れたバックを忘れたことに気付いた。
道路地図や垢こすりは我慢するとして、替えの下着がないのは困る。
結局、飯田山本ICで下りた後、セブンイレブンに寄って、靴下と肌着を買った。
締めて1500円の出費。日常的に使うものだから、まあいいか。
しばらく雲っていたが、昼神温泉あたりから、また晴れてきた。
山道をどんどん奥に進むと、駐車場が見えてきた。もう車でいっぱいだった。
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ざっと数えて50台くらいある。さすが百名山だ。
あえて奥まで空いているところがないか探しに行ったりはせず、手前の空きスペースに停めた。
到着したのは9:50。所沢から4時間20分もかかった。

ストレッチを済ませて、ちょうど10時に出発。
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雲ひとつない素晴らしい天気だ。
風もなく穏やかな陽気なので、最初からウインドシェルは着なかった。
今着いたばかりの車の横を通った時、女性の人が「こんにちは~」と声をかけてきたので、挨拶を返す。ご主人と一緒だ。
人のことは言えないが、随分遅い到着。
ナンバーを見たら、水戸ナンバーだった。それは時間がかかるはずだ。
この時間からということは、山頂で泊まる予定だろうか。
だったら同宿ということになる。

林道を歩くこと30分ほどで、登山口に到着した。
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でも「山と高原地図」に記されている水場らしきものがない。
排水溝みたいなところにきれいな水が流れていたが、まさかこれのことだろうか。
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さっきの目にした沢水は「飲用に適しません」と書いてあったので、ちょっと怖かったが、どうせ煮沸して使う予定だし、これを汲んでいくことにした。
ここにあるはずの水場を期待して、調理用の水は持ってこなかったのだ。
でも、この水たまりは落差や深さがないので、直接プラティパスを沈めても、なかなか水が入ってこない。
面倒だが、ザックの中から食事用のカップを取り出し、それですくって水を入れた。
万が一、水場がなければ、広河原の川の水を汲もうと思っていたが、それはしなくて済んだ。

川を木橋で渡り、いきなりの急登。
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でもジグザグに道を付けてあるので助かる。
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荷物が、今汲んだ水で2㎏近く増えたのと、坂になったことで、急にザックが倍の重さになったように感じられた。

林道でも下山してくる人と1人だけすれ違ったが、ここを登り始めてすぐ、単独の方2人が下りてきた。
後の人に「上、雪ありましたか」と聞いたら、「ないですよ」とのことで安心。
さらに登って、おばさんが下りてきたので「早いですね~」と声をかけたら、「早くないのよ。きついから諦めて下りてきたの」とのこと。それは失礼しました。
早い人はどれくらいの時間に登り始めているのか知りたかったので、数人後の単独の若者に「何時くらいに出発しましたか」と聞いたら、朝6時とのことだった。
今は11時だから、正午には駐車場に戻れる。往復6時間というところか。
めちゃめちゃ早いわけではないが、そんなものかもしれない。
この時間に下りてくる人がいても、別に不思議ではなかった。
どんどん人が下りてくるが、あるおじさんが「上はぬかるんでますよ~」と教えてくれた。
確かにびちゃびちゃしているところが多かったが、靴が泥まみれになってしまうようなことはなかった。

4合目が広場にようになっていたので、木の根に座って、初めての休憩兼昼食とする。
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おにぎり2個とゆで卵。背中が重いので少しでも荷物を減らしたい。
食べていると、さっきの車の夫婦が追いついてきた。
なんと、ご主人が背負子でお子さんを背負っていた。1歳くらいだろうか。
「まだきついの続きますか」と聞かれたので、「この先しばらくは緩やかです」と答えた。
「よく来るんですか」
「いえ初めてですが、地図を見る限りはそうなっています」
「車は水戸ナンバーでしたが、何時に出たんですか」
「いや引っ越したんですよ。今は瑞浪なんです。どちらからですか」
「所沢です」
「所沢だと3時間くらい?」
「いえ、途中寝ちゃったので4時間以上かかりました」
「あちらでも、よく登っているんですか」
「ええ」
「私も東京に住んでいた時は多摩川あたりによく行きました」
(奥多摩のことだろう)
そんな会話を交わして、先に出発。「頂上でまた」と見送られた。

この4合目が1716mピークと思っていたが、まだ少し先だった。
この先はササ原となり、時々眺望が得られた。
木々の隙間から見えていた時には、何山か分からなかったが、全部見えるようになると判明した。
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赤石岳(3120m)も聖岳(3013m)もみんな見えて感激した。
何度も足を止めて写真を撮っているうちに、さっきのご夫婦に追いつかれ、そして抜かれてしまった。
でも彼が写真を撮る時は、邪魔にならないよう先に行かせてもらった。
そのうち、下からお子さんが泣き出す声が聞こえてきた。
しばらく放置していたようだが、間もなく泣き声が聞こえなくなった。
止まってミルクでもあげたのだろうか。姿も見えなくなってしまった。

1864mピークのあたりで、中央アルプスの主峰がはっきりと見え始めた。
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この角度から見るのは初めてだ。

下りてくる登山者は増える一方。なんせ50台分だ。
一部神坂峠に回った人もいるかもしれないが、ごくごくわずかだろう。
何度も撮影のため立ち止まりながらだが、確実に高度を上げてきた。
DSC_1234_2017010406255322c.jpg
でも中盤はコースタイム1時間20分のところ、2時間近くかかった。
緩やかなカーブだったので、気づかないうちに尾根に乗っていた。
登山道のゴミ拾いを10月末から始めているが、マスクを2つ拾った。
何かに感染するのが怖かったが、まあ大丈夫だろう。

岩の露出しただらだらの坂をしばらく登ると、あっけなく頂上に着いた。
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3人組のパーティーがいたので挨拶したら無言。耳が不自由だたようだ。

ここは一等三角点。
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櫓があったので登ってみた。でも木の方が高くて、ほとんど何も見えなかった。
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神社に参拝して先に進む。
しばらく平らで20mほど下ると、前方にトイレと小屋が見えてきた。
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と同時に黒井沢から登ってくる人が見えた。彼はたぶん小屋泊だろう。
さすがに今夜は1人独占というわけにはいかなかったようだ。

小屋はわりときれいだった。先客が3人いて、そのうちの1人は単独女性。
その女性は箒で掃き掃除をしていたが、室内は真っ暗だった。
雨戸がすでに固定されているので、窓から光を入れられないのだ。
ただ、4か所の雨戸のうち、2か所はわずかに遊びがあり、はずすことができた。
あと2人来るという情報があり、先に一番奥のスペースを確保しておいた。
マットと毛布は備え付けのものがあったので、枕と敷布団代わりさせてもらった。

その後、恵那山の最高地点を目指す。
そちらには標識はなく三の宮があるだけだった。
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ここから御嶽山(3067m)と白山(2702m)が見えた。
はるかかなたは伊吹山(1377m)だろうか。

引き返す途中、四の宮の裏に通じる踏み跡をたどって行ったら、大展望。
なんと聖岳のとなりに富士山が覗いていて感激した。
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しばらく撮影タイムとなった。
撮影後、登山道に戻って、今度は別の脇道に入り、小屋の裏手にある岩場に出た。
ここからも富士山がよく見えた。

冷えてきたので小屋に戻って、ダウンを着込み、トイレへ。
もう冬期ということで水洗ではなくなっていたが、使用可だったのでありがたい。
この後、日記メモを外のベンチで書こうと思っていたのだが、やはり寒いので小屋の中に引っ込んだ。部屋の中は暗かったが、窓の下のポジションだったので、何とか書けた。

結局本日の宿泊は、さっきの女性と2人組の男性、老夫婦と私の計6人。
女性に「どちらからですか」と聞いたら、しばらく言いよどんで「沖縄です」と。
「わあ、それはすごい」とびっくりしたら、「みんなそうやって驚くから、あまり言いたくないんです」と困った顔をしていた。
明日はまっすぐ広河原に下るらしい。

メモを書き終え、トイレに寄って、また岩の上に登ったら、そこで沖縄の女性がコーヒーを飲んでいた。
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いろいろ話しているうちに、沖縄から日本を知るために放浪の旅に出て、途中から山にも登り始めたということを知る。
短期アルバイトでガソリン代を稼ぎながら、車中泊で旅をしているとのこと。
沖縄から一気に北海道に飛び、そこから南下中だが、この辺は山が多く、迷走状態だとか。
塩見岳(3052m)は登り残してしまったが、南アルプス南部は冬期小屋などを利用しながら、10月中旬に歩いたという。
一昨日は木曽駒(2956m)から空木岳(2864m)へ縦走しようとしたが、氷がついて危なそうだったので止めたらしい。

また寒くなってきたので一旦小屋に戻り、一枚重ね着をして、下もサンダルではなく登山靴に履き替えて、四の宮裏の展望スポットへ。
夕暮れの中央ア、南アを撮影するのが目的だ。ちょうど月も出てきた。
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聖岳が恰好よく見えた。こんなに雲がないことも珍しい。

日没後5時頃に小屋に戻り、食事にする。
今夜はアルファ米とフリーズドライの親子丼。
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量は足りるはずだが、出来上がるまで手持無沙汰なので、干し芋やチョコをつまんでいた。
今日は気温も高かったし、食事用、翌日の飲み水ということで、2日分4リットル担ぎ上げたが、結局お茶も含めて600ccほどしか飲まなかった。
調理にも、3食あわせて1リットルは使わないので、かなりの量を捨てた。
足りなくなったら、神坂峠近くの萬岳荘に水場があるので、そこで補給すればいい。

となりのご高齢夫婦はロング缶と焼酎を飲んで、もういい気分。
話しかけてきたので、お相手をさせていただく。
「お酒は飲まないの?」
「重いので酒は担ぎ上げませんでした」
「ぼくはこんな足だけど、担いできたよ。男だもん」と言って、先っちょを切断された足を見せられた。
23歳のとき、冬のジャンダルムで凍傷となり、足先を10センチ切断したのだとか。
その後回復してからも、親に隠れて登っていたという。
そのうち、「なぜ奥さんと山に登らないのか」とだんだん立ち入った話を聞いてくるようになったので、地図を見ながら、生返事作戦に切り替えた。

たたきで薪ストーブに火を付けようとしていた2人組がうまくできない様子を見て、今度はそちらに行って「あーだ、こーだ」と指導を始めた。
「若い人は火のつけ方も知らない。俺は北海道だから、子供の頃から知っている」とまた自慢。
割りばしも新聞紙もなく、あるのは生木だけだから、ある程度煙が出てしまうのは仕方がないだろう。
このおじさんを避けて、あちらのチームに入ろうとしたが、あまりに煙いので、やっぱり部屋に退散してきた。
18時すぎにトイレに出たら、たたきの煙が落ち着いていて、しかもわりと暖かくなっていたので、部屋に戻らず、そちらで時間をつぶすことにする。
男2組は中津川の人だった。
毎年ここで会社の山仲間と納会をするので、その下見に来たとのこと。
せっかく和やかに過ごしていたのに、またおじさんが乱入してきて、「なぜ結婚したのか。皆さんに一人ずつ聞きたい」と始まった。
仕方なく答えた人に「それはいい答えだ」とか言いながら、聞かれもしないのに自分のなれそめを語り始めた。
「平ヶ岳に一緒に登って、この人とずっと山に登りたいと思ったからなんだよ」
とくとくと話し始め、みんなしーんとしてしまったら、「あれ静かになっちゃったね」。
そりゃそうでしょう。反応のしようがない。
奥さんも部屋の中でシュラフに入っているのに、話に聞き耳を立てており、「それはそうじゃない」と修正を入れてくる。
聞こえているなら、「あなたもう止めなさい」とでも言ってくれればいいのに。
恥ずかしくないんだろうか。もう慣れて諦めているんだろうけど。
みんな「それはいい話ですね」と、適当に大人の受け答えをしていたが、私は耐えかねてまたトイレへ。いったい何回行くんだ。
月が明るくすぎて、星がそれほど見えない。
戻ると幸い散会していたので、安心してシュラフに潜り込む。時刻は19時半。
20時におじさんのランタンが消灯。
しばらく眠れなかったが、8時半には眠りに落ちたかもしれない。
夜中何度も意識が戻ったが、まあ睡眠はそこそこ取れた感じだった。

【行程】
広河原駐車場(10:00)~広河原登山口(10:31水汲み10:37)~1合目(10:53)~2合目(11:11)~3合目(11:31)~4合目(11:45昼食12:03)~5合目(12:20)~6合目(12:40)~7合目(12:55)~8合目(13:16)~9合目(13:27)~恵那山(13:44撮影13:50)~山頂小屋(13:58荷物置き等14:08)~最高地点(14:13撮影14:18)~四乃宮(14:23撮影14:30)~山頂小屋(14:36)
※所要時間:4時間36分(歩行時間:3時間40分)コースタイム:4時間20分
※登った山:1座(恵那山)
※歩行距離:6.5km
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