山と鉄

山歩き、乗り鉄、廃線・廃道歩き、廃村歩き、駅舎探訪などの日々を記録します

鼻曲山(1)

【2016年10月30日(日)】鼻曲山
霧積温泉金湯館の離れ「かえで」に泊まっている。
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この温泉の歴史は古い。鎌倉時代の発見と伝えられ、犬が見つけたので、かつては犬の湯とも呼ばれたという。
明治初期に温泉宿が営まれるようになり、軽井沢が別荘地として開かれる前から避暑地として知られていた。
金湯館自体は明治17年(1884年)の創業。
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政財界の重鎮が数多く訪れ、伊藤博文らがここで明治憲法を起草したとも言われている。
霧積温泉は、最盛期には42軒もの宿や別荘が軒を連ねていたが、明治43年(1910年)の山津波で温泉街は壊滅。
金湯館だけが被害を免れて、長く1軒宿として営業を続けてきた。

昭和46年(1971年)に、きりづみ館が創業し(経営は金湯館当主の兄)、以来2軒時代が40年続いた。
きりづみ館

六角形のお風呂が名物だったらしい。
六角湯

しかし、きりづみ館は4年前に後継者難のため廃業。建物は間もなく取り壊され、入口前にあった水車と車庫を残すのみで、きれいな更地となってしまった。

朝食は7時からなので、ゆっくり寝ていたかったが、6時に目が覚めてしまった。
外を見てみると、青空がのぞいていた。
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今日も気持ちのいい山歩きができそうだ。

7時ぴったりに朝食が届いた。今朝もボリュームがある。
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のりと納豆とみかんは非常食として持っていくことにして手をつけず、あとは全て平らげた。
トイレでしっかり出すものを出して、会計を済ます。
離れは旧館扱いということで、料金は新館よりやや安く、9800円。お弁当代が600円。
それに消費税と入湯税(150円)を含めて計11382円。2円はおまけしてくれた。

靴を履きながら、若女将にいくつか質問。
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出発の駅送りは、横川駅の着く人の迎えに行くついでに出すことが多いとのこと。
今日は第一便が10時だそうだ。
時間が合わない人は駐車場まで歩くしかないが、それでも15~20分ほどだ。
日帰り入浴も700円で受け入れているが、せっかく入浴しても帰りにまた歩かないとならないので、使い勝手はそれほどよくない。
でも、宿泊者の送迎とタイミングが合えば、ついでに駐車場まで送ってくれることもあるらしい。
「先日、facebookに鼻曲山の紅葉が見頃と書いたけど、ここ数日、風が強かったので、だいぶ散ってしまったかも」と残念そうに話してくれた。
歩いてみると、実際その通りだった。

この樋は温泉を引いているのではなく、沢から水を引いているようだ。
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敷地内に聖書の一文を刻んだ石碑があった。
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「我があたふる水を飲む者は永遠かわく事なし且わが予ふる水は其中にて泉となり湧出て永生に至るべし」
矢島揖子(YWCAの創立者で徳富蘇峰・蘆花の伯母)の依頼により、当時皮膚病で湯治に来ていた勝海舟が揮毫したものだそうだ。

玄関前でストレッチをして、出発しようとしたら、犬の散歩をしていた宿のおじさんが、「こっちから行けるよ」と近道を教えてくれた。
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言われた通り、金湯館の建物に沿って歩く。
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あの赤い屋根が湯殿だ。
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山肌は紅葉しているが、確かに散っている木々も少なくないように見える。
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ここを登って、昨日送迎車で通った車道に出る。
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金湯館よ、さらば。ちなみにここは標高1040m。
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150m歩いて車道に出て
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鼻曲山(1655m)の登山口に向かう。
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数分歩くと、すぐに登山口。
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ここは昨日、車の中から確認しておいた。
地形図に示された登山口とは、かなり位置がズレている。
ここでちょうど、駐車場から登ってきたご夫婦と鉢合わせ。
すでに随分汗をかいていた。
「どうぞ」と促されたので、先に行く。

最初は、深くえぐれた道だ。
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お二人はのんびり歩く方々だったので、すぐに離れて見えなくなった。
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こちらは昨日も歩いたおかげか、温泉の効果か、調子がいい。
ぐいぐい登れる。今日はパソコンも担いでおり、昨日の倍の重さはありそうなのに不思議だ。

紅葉しかけの木々が青空に映えて美しい。
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切通しっぽいところを抜けて
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ちょっと開けた場所に出る。
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あの突起は1100mピーク。
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谷から尾根へのトラバース。
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登山道は落ち葉の吹き溜まりになっている。
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いやあ、きれいだこと。
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まだ、ピークを迎える前のこの感じがとてもいい。
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ここで尾根に乗った。
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モミジの紅葉もそれぞれに個性がある。
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黄色と混じるとこんなに美しい。
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道も比較的緩やかで歩きやすい。
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登山口から20分ほど登ったところで、石碑を見つけた。
碑面をよく見てみたら馬頭観音だった。
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驚いたことに、これは「山と高原地図」にも記載があった。
この道は、十六曲峠や鼻曲峠を越える古い生活道路だったのだろう。

そのすぐ先で分岐に出た。
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右が十六曲峠を経て、角落山(1393m)方面。左が鼻曲山方面。

この分岐は尾根上にあると思っていたら、随分手前にあった。
近かったら、十六曲峠にも寄り道したかったが、わりと距離がありそうなので止めた。
真っすぐ鼻曲山に向かう。
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尾根に乗ると、道は左に屈曲し、なだらかな道となる。
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この先、小ピークを2つあるが、両方とも巻いてくれたので、ありがたかった。
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左手に一瞬見えたのと留夫山(1591m)だろうか。
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このあたりの紅葉も見事だ。
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一つ目のピークは左から巻いたが、二つ目は右から巻く。
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右手に小さな谷を見送る。
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ここで初めて、鼻曲山の山頂を捉えることができた。
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北側にある巻き道は、ずっと日蔭。
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やはり日向の方がきれいだ。
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1316mピークの手前、右手の谷。
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このピークは登らないといけないようだ。
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それもまた楽し。
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何もないが、ここが1316mピーク。
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この先はスズタケの回廊。
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下って、ちょっと北側を巻く。
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次のピークは左側(南)から巻いていく。
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スズタケはちょっとうるさい。
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真っ赤だ~
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ササ原の道は徐々に傾斜を増していく。
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このあたりに、左の山腹を巻いていく道(地形図に表記あり)との分岐点があるはずだが、完全に廃道になっているのか、気が付かないまま通り過ぎてしまった。
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特徴的な木を記録に留めておこう。
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標高1370mあたりは緩斜面。
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気持ちよく歩ける。
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ササの天国だ。
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黄色いもみじもあるでよ。
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しかし、展望が開けて見えた山肌は多くが冬枯れ状態になっていた。
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ちょっと残念。
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でも、ここまでで十分満喫できたので不満はない。
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(つづく)
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