山と鉄

山歩き、乗り鉄、廃線・廃道歩き、廃村歩き、駅舎探訪などの日々を記録します

鳥海山3

7月22日早朝、鳥海山の荒神ヶ岳で日の出を待っている。
ゴアだけだと寒いので、体操をして体をあたためる。
だんだん明るくなってくると、雲の上に月山や葉山のほか、朝日連峰や飯豊連峰が並んでいるのが見えてきた。北には岩木山?の頂上がちょこんと顔をのぞかせている。
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(中央が月山、その右が朝日連峰)

日はすっきり昇らず、いつのまにか高くなっていた。
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結局、日本海に映る影鳥海を見ることはできず、小屋に置いておいたザックを回収して、4:50出発。
朝食は6時になるというので、パスした。

小屋からかなり下り、外輪山の内壁崩落跡をトラバースして徐々に登っていく。
途中、ものすごい急登になり、「あれ、おかしいな」と振り返ったら、道を間違えていた。
間もなく、昨日歩いた行者岳分岐。ここからは千蛇谷の全容をとらえることができる。
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外輪山の外側は見事な雲海で、北に向かって滝のように流れていた。
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左に月山や鳥海山のたおやかな裾野、右に荒々しい鳥海山頂を眺めながらの稜線歩きである。
行者岳は昨日も来たので、そのまま通過。
次の伏拝岳にも標柱はなく、小さな石の祠があるだけだった。
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頂上直下に河原宿へ下りる分岐があり、そこにザックを置いて、文殊岳までピストンする。
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(ここが分岐)
登った山を1つ稼ぐためだ。
文殊岳は2005m。伏拝岳より100m以上低い。
間もなく、単独の男性が下から登ってきた。「文殊岳に標柱はあるか?」と聞くと、あるという。
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(この人に聞きました)
どこがピークか分からないうちに、下りすぎてしまうのが心配だっただけに安心した。ただ、気持ちよく下っているうちに、八ヶ岳で傷めた右のすねをまた石にぶつけてしまい、激痛。涙目になりながら下った。

文殊岳には5:40に到着。
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ここからは昨日歩いてきた道が手にとるように見える。
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鍋森も角度を変えてみるとこんな風。
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さて、すぐに分岐まで戻る。結構な登りだが、空身なので楽だ。

分岐からの下りは最初、石が浮いていて歩きにくかったが、すぐに石段となった。
眼下におとぎの国の家のような山小屋が見える。
これが実に美しいアクセントになっている。
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この山とも丘ともつかない盛り上がりは月山森。月山をよく望めることから付いた名称か。
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かなり下ると、大きな雪渓を2回横断する。
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傾斜が緩いのでアイゼンを付けなくても、滑るように歩ける。

このあたりはチングルマが盛り。
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途中、スキーを担いでいる人とすれ違った。
雪渓を登り詰めて滑るつもりらしい。
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だんだん小屋が近づいてきた。
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2つ目の雪渓は氷河のように流れているのか、段差があった。
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土の上に出て、沢づたいに少し歩くと、
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7時ちょうどに河原宿小屋に到着。
上から見ると、お菓子の家のようだったが、目の前で見ると、普通の山小屋。現実に引き戻される。
ここは営業もしていなければ、開放もされていなかった。
大物忌神社の所有のようだが、ここまで手が回らないのかもしれない。

正面が座るのに便利なのだが、直射日光があたり、まだこんな時間なのに暑い。
横の日陰に回って朝食とした。起きてから3時間半もたち、かなり歩いたのでお腹ペコペコ。
メニューはアルファ米とフリーズドライの麻婆茄子。水は目の前の沢で調達。
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ついでに顔を洗った。冷たくて気持ちいい。いい場所だ。
この小屋が閉鎖中とはもったいない。

45分ほど休憩して出発。この先は木道が整備されており歩きやすい。
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湿原の中を徐々に登っていく。
外輪山の外側は広大なすそ野が続く。
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小さな峠が月山森への分岐。月山森は遠目とは違い、黒い岩が露出していて荒々しい。
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頂上付近はハイマツが生い茂っている。確かに近くに月山が見える。
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なんと笙ヶ岳方面に雲が湧いてきた。
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今日は早すぎるぞ。でも、暑いから仕方ないか。
昨日は半袖で歩いたので、腕が真っ黒に焼けてしまった。
今日はあえて長袖にしているので、なおさら暑い。
月山森は1650m。このくらいの標高でも、この山は森林限界で、常に見晴らしがいい。

戻って、もとの道を進む。ここからは急な下り。大きな岩が連なる涸れ沢を、手を付きながらそろそろと下りていく。
正面の千畳ヶ原は、緑のじゅうたんと山襞ごとの雪渓のコントラストが美しい。
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この雄大な景色の中を誰も歩いていないのは実にもったいない。
鳥海山はいくつもの登山ルートがあり、どれもかなり歩かれているような印象があるが、千畳ヶ原がその登山ルートからはずれているのが、人の少ない最大の理由だろう。
しかし、ピークハントにこだわらず、ここで遊ぶだけでも十分価値のあるところだ。
道も最も整備されているし、鳥海に来るなら、ここは絶対に歩くべきだ。
岩場を下りきると、あとは木道。
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歩きやすい。でも、ちょっと困ったことが。
カメラのバッテリーの目盛りがあと1本になってしまった。もうこの旅も3日目で、昨日は1000枚近く撮ったからなあ。せっかく予備を買ったのだから(7000円!)、それを持ってくればよかった。
せっかくの絶景なのに、撮りたいのに撮るのを躊躇してしまう。気分が落ち着かない。
とにかく、いくつも雪渓と沢を渡っていく。
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湿原には池塘があり、お花もきれい。
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ここは本当に楽園のようなところだ。

T字分岐に至って登山ルートと合流すると人の姿もちらほら見え始めた。
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蛇石流で水を補給。ここを渡ると、いきなり道は急坂になる。鳥海湖への登りだ。
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振り返ると、歩いてきた道。
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途中、雪渓の直登があり、これは迂回しつつ登った。
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鍋森を左に見つつ
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9:45、鳥海湖のほとりに到着。
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水はあくまでも澄んでいる。湖岸まで下りることもできそうだが、カメラのバッテリーも危ないし、止めておく。
ここで、再び鳥海の山頂が姿を現した。
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と思ったら、あっという間に雲の中。
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これから登る予定の笙ヶ岳にもガスがかかってきた。
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やばい。が、これで自動的に撮る写真も減る。バッテリー切れにならないで済むかも、ラッキー!と妙な気持ちになる。

笙ヶ岳の入口にあたるコルは昨日パスしたところだが、それにしてもものすごいニッコウキスゲの大群落だ。
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緑よりも黄色の方が多いくらい。

もう笙ヶ岳はすっかりガスに隠れてしまったが、とりあえずザックをここにデポして空身でピストンする。岩峰、三峰、二峰と三つの小ピークを越えないといけないが、大したアップダウンではない。
10:30出発。1時間くらいで戻れるだろう。
アルファ米のちらし寿司に水を入れておく。お湯なら15分だが、水だと1時間かかる。
時間はかかるが、湯を沸かす手間が惜しい時には、あらかじめ水を入れておくという手があり、ありがたい。

道はずっとニッコウキスゲとチングルマのお花畑。でも、ガスで近くしか見えない。
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一瞬、ガスが切れることもあるが、ほんとに一瞬だけ。これは二峰。
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途中、10数人の団体とすれ違い、笙ヶ岳山頂では別の団体と一緒になる。
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頂上は三角点があるだけだし、団体さんがお昼にするというので、早々に退散。
来た道を戻る。
だんだんガスが薄くなり、ザックのデポ場所まで戻ると、笙ヶ岳まで見通せた。
まったく、タイミングが悪い。でも仕方ないので出発。
昨日歩いた愛宕坂を見やりながら、雪渓を下る。

賽の河原の雪渓からはもうもうと水蒸気が上がっていた。
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河原宿には11:35に到着。
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ここは外輪山を南に下りたところにある河原宿と同じ地名だ。
こんなに近くに同じ地名があるのは、まぎらわしくなかったのだろうか。
ともかく、腰を下ろして昼食。

しばし休んで出発。ここからは下るのみ。ひたすらササの中を行く。
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地図には途中「とよ」というところがあるようだが、現地では特定できない。
池塘のある、ここだろうか。
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この道は大物忌神社の旧参道ということだが、祠のような石造物がたくさんあるわけではない。
中間地点の「清水大神」は、由緒ある湧き水なのだろうが、雪解け水の水たまりがある程度。
かつてあった東屋がつぶれていた。たぶん雪のせいだろう。
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この先の見晴らし台はガスで何も見えず。この下からようやく樹林帯となる。
傾斜も急になるが道はジグザグになっており、簡易舗装もされているので、あまり苦にならない。
途中、「二の宿」という5合目を通過。
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景色も見えないし、休憩施設もないので、黙々と下る。
車の音が聞こえてくると、ガスの晴れ間に大平山荘が見えた。もうすぐだ。
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鳥海ブルーラインには12:45に到着。
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計画では、大平山荘3:50発のバスで酒田駅に行く予定。それまで、山荘で風呂と食事をすることにしている。
しかし、山荘前のバス停に着いてみると、3:50より前のバスが1時ジャスト。
まさに今来るところだ。
これを見送ると、いくらゆっくり風呂+食事をしても1時間半は時間があまる。
風呂と食事は酒田ですることにして、到着したバスに飛び乗った。

2時すぎ酒田駅に到着。
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14:26発の特急いなほがあったが、これは見送る。これに乗ってしまうと、せっかく持ってきた着替えと風呂道具が無駄になる。
観光案内所で聞くと、日帰り入浴施設「スパガーデン」は駅からかなり離れている。タクシー、バスなどの選択肢があったら、ここにも象潟と同じくレンタサイクルがあるというので、それを借りることにした。無料だ。
次のいなほ(15:52発)までに戻ることにして、風呂に出かける。
自転車で中心街を10分ほど走ったが、ほとんど記憶にない。山形勤務時代に何度か来ているのだが。
スパガーデンで食事もしようと思っていたのに、昼時が過ぎており休憩中。
またしてもお腹ペコペコになって酒田駅に戻り、構内のお土産物屋で、だだちゃ豆のおこわ弁当とただちゃ豆のかまぼこ、イカツクネを買い、休憩スペースでいただいた。
かまぼこは切って出してくれた。
猛烈にお腹が空いていたので、むさぼるように食べたが、全然足りなかった。

日本海側を走るいなほは車窓風景を見るのが楽しみだったが、眠くて眠くて、ついうとうとしてしまい、断片的にしか見られなかった。
眠いのを必死で我慢していたら、すこし具合が悪くなった。
新潟で乗り換えた新幹線は始発なので自由席も空いていたが、1階席だったので全然景色が見えず、仕方ないので、youtubeで聖子ちゃんのメドレーを聴いていた。
が、湯沢の手前から爆睡。夜9時に帰宅しました。

鳥海山はすばらしい!
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コメント

鳥海山は神秘の山なんですよ。
帰りは飛行機の方が楽ですよ。

  • 2013/08/24(土) 13:01:32 |
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