【2018年1月21日(日)】真富士山
家庭の事情でこの週末は所沢の自宅に帰省。
20日(土)の儀式を済ませて、翌日は静岡の山に出かけた。
東京駅に着くと、「ふくらむちゃん柱」なる変な柱があった。
ふくらむちゃんとは、東京駅のエキナカ商業施設「GRANSTA(グランスタ)」のマスコットガールだそうだ。

8:26東京発のこだま639号・名古屋行きに乗車。

晴れの予報なのに、なんと車窓から富士山は見えなかった。
9:51、定刻通り静岡駅に到着。さっそく竹千代君とご対面となった。

静岡市のマンホールはタチアオイ。

もちろん徳川家康ゆかりの町である。

駅前のバジェット・レンタカーで車を借り、真富士山(1343m)の登山口に向かう。
梅ヶ島温泉方面に北上、平野集落で右折して、林道を登っていくと、沿道に石仏が現れた。

かすかに第八番と読める。三十三観音のようだ。
さらに登ると、真富士山第一登山口。ここにも観音様。

ここは第二登山口かな。

時間節約のため、どんどん林道を登っていく。

林業用のモノレールの横にも観音様。

第三登山口には11:10に到着。

早くもお腹が空いてしまったので、歩き始める前に、さっきセブンイレブンで買ったオムライスおにぎりを1個食べた。

ストレッチをして11:20過ぎに出発。
ここからの第一、第二真富士山周回はコースタイム2時間55分で、累積標高差は735mある。

ここが第三登山口(標高約780m)。
この板には「登山道入口」と大きく書かれていたらしいが、こんな無残な状態。

その向かいで、第二十番の観音様が合掌していた。

三十三観音の傍らには必ず、こうした歌が添えられている。

なんと、熊出没注意だ。

まずは植林の中をトラバース気味に登っていく。

こんな花(?)がいっぱい咲いていたが、何だっけ?

久々の土の感触。すぐに暑くなってきたのでダウンを脱ぎ、ついでに熊鈴を付けた。

所々で岩が露出している。

コンクリートで足場を設けている所もあった。

第二十一番は、かなり新しい。

その前には石舞台。

尾根を越えて、今度は沢沿いをトラバース。

また、石仏が見えてきた。

ロープがちょっと邪魔だが、第二十二番。

ここから南側に、尖峰が見えた。

続いて、第二十三番。

黒部沢が間近に迫ってきた。

ちょっと岩が黒っぽいが清らかな流れだ。

どの岩もしっかりと苔むしている。

岩が累々と折り重なっている。

岩が黒いから黒部沢なのかな。

板状節理のような感じだ。

さらに登ると、涸れ沢になってしまった。

これらの巨岩は古い溶岩なのだろうか。

地層そのものが傾いている。

これだけ苔むしているということは、ここは霧の多い所なのかもしれない。

沢の岩は、こうした大きな岩が崩れてできたものなのだろう。

ちょっと恐ろし気な表情だ。

岩陰もあった。

このあたりで涸れ沢を渡る。

目印なのか、ケルン状に石を積み上げてあった。

尾根に出ると、下の方向は立入禁止になっていた。

結構、岩の多い山だ。

標高1000mを超えたところで、雪を発見。

こちらは樹氷ではなく、キノコ。

緩斜面になった。ヲイ平と呼ばれるあたりだ。

間もなく、ヲイ平分岐に到着。

石仏は第二十五番。24番を見逃してしまったようだ。

登り始めてから約45分。まずまずのペースだ。

ここで、数分休憩。

丸太に腰掛けていると、第二真富士山の方から3人グループが下りてきた。

小学生くらいの男の子が「うんこたれる~」と言いながら、急いで下って行った。
それでは、当方も出発しよう。

こんな手書きの道標を発見。

第二十六番。

続いて、苔むした第二十七番。

その先で、単独女性とすれ違った。

この日は、いろんなタイプの登山者とすれ違った。この単独女性のほかに単独男性、男2人組に女2人組、ヲイ平分岐で会った子連れ。
でも、男女ペアだけは、まだ会っていない。

そして第二十八番。

真新しい第二十九番。

先代の石仏は写真が示されていたが、破損したのか、盗難されたのか。

こういう状況だ。

間もなく、苔地帯に突入。

ここは、さっきの涸れ沢の延長のようだ。

これはものすごい。

ユニークな景観だ。

木々を透かせて西側の稜線がかすかに見えた。

北の方角には、第二真富士山。さすがに富士山のような形をしている。

稜線にのったところに、第二十九番の観音様。

山頂は左だが、先に右側にある神社に向かう。

神社はすぐそこにあった。真冨士神社奥ノ院である。

神社を建てられる平坦な場所だった。以前は鳥居もあったようだが、今は失われている。

遅ればせながら、安全登山を祈願。

手を合わせたら、踵を返して、山頂に向かう。

古い道標が落ちていたが、文字はほとんど読めなかった。

頂上への道。

お、日が差してきた。富士山拝めるだろうか。

頂上付近は緩やかな斜面になっていた。

このあたりが最高地点のはずだが、展望スポットはこのすぐ先だ。

(つづく)
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【2018年1月18日(木)】美深出張
夜中は上司のいびきに苦しめられたが、何とか十分な睡眠はとれて、朝6時に起床。
上司が先に朝風呂に行き、戻ってきてから交代で風呂に向かった。
彼は「朝からすごい混んでいた」と言っていたが、それは朝風呂が始まった直後だったから集中しただけで、少し遅らせて行けばいいのだ。
というわけで、明るくなってから部屋を出た。

案の定、お風呂には誰もいなかった。

気持ちよく、独り占めできた。

ここは弱アルカリ性の冷鉱泉で、源泉の温度は19.4℃だそうだ。

風呂から上がったら、部屋に戻らず直接食堂へ。
朝食はバイキングだった。昨夜は食べ過ぎたので、朝は控えめにしておいた。

仕事は9時から。チョウザメ館で。

外はめちゃめちゃ寒かった。

仕事終了後も、チョウザメの関連施設をいくつか見学。

水温ほぼ0℃の水の中、チョウザメは凍えずに動いていた。

こちらは、新しくできる養殖場の水源となるペンケニウプ川。

大正時代にできた、この小さなダムから取水するそうだ。

ここが造成中の巨大な養殖場。

10年後には、もう少し安くキャビアやチョウザメ料理が食べられるようになるかもしれない。
帰りは、日本最北のセブンイレブン(美深西1条店)で昼飯を調達。

もう列車で帰るだけなので、ビールも買ってしまった。
美深駅に着いたのは、13時半前。
乗る予定の名寄行き普通列車の発車時間(13:53)まで、あと30分以上あるので、奥の落ち着いた待合室で食事をさせてもらった。

ここで、上司に遠慮もなく、ビールをいただいてしまった。

そのために、御飯ものは買わず、サラダ風のものにしておいた。
食べ終わってもまだ時間がたっぷりあったので、2階の美幸線展示室を見学。

美幸線は美深か仁宇布に至る21.2kmの路線だった。

1964年(昭和39年)10月5日に開業し、1985年(昭和60年)9月17日に廃止された。

美深から北見枝幸までを結ぶ計画だったが、1980年の国鉄再建法施行を受けて、地方特定交通線に指定され、延伸はされなかった。

1974年度の営業係数は3859に達し、「日本一の赤字線」と呼ばれた。

でも、77年には「日本一」を脱出したことがあったらしい。

さよなら列車は大いににぎわったようだ。

現在は旧仁宇布駅周辺の廃線跡でNPO法人「トロッコ王国美深」によって、エンジン付きの保線用軌道自転車の運転体験ができるそうだ。
いずれ体験してみたいし、廃線跡も歩いてみたい。

展示室には往年の切符や写真パネルが展示されている。


「美幸線の歌」まであったらしい。

廃止直前のダイヤは1日4往復。

終着駅・仁宇布の駅名標。

一度は乗ってみたかったが、今となってはもう叶わない。
発車時刻が迫ってきたので、最後にお土産を物色。


結局、かぼちゃのお菓子にした。
それでは、美深くんと同じ字だけと読み方が違う「みみちゃん」ともお別れ。

改札は省略しているとのことなので、そのままホームへ。

「美深」とは、いい名前だ。

アイヌ語の「ピウカ」(石の多い場所)に由来するそうだ。

上り線のホームへは、跨線橋を渡らないといけない。

2番ホームには、しゃれたベンチがぽつんとあった。

列車は定刻通りに到着。

1両編成である。

私は上司とは離れて後方の席に陣取り、車窓を眺めていた。

智北駅を通過。


次は智恵文駅。このあたりも今年雪が解けたら撮影に来なければ。

車窓は一面の雪原。

名寄駅には定刻の14:23に到着。

ここで、14:35発の旭川行きの快速なよろに乗り換える。

快速だけど、こちらも1両編成である。

乗ってきた車両と、これから乗る車両がそろい踏み。

士別駅通過。

旭川駅16:01着。

次の特急ライラック34号札幌行きまで待ち合わせ時間が29分もある。

なので、駅構内をお散歩。

ゆっくり土産物店を見て回ってから、特急に乗り込んだ。

車内では、のんびり読書に勤しんだ。
17:55、札幌駅に到着。
直帰する上司を見送って、私は会社へ。
残務を処理して、同窓会の会合に向かった。
(おわり)
【2018年1月17日(水)】美深出張
17~18日は道北の美深に出張した。
仕事とは直接関係ない部分をちょっとだけ紹介しよう。
札幌発12:00ちょうどの特急ライラック15号で、まずは旭川に向かう。

上司はグリーン席だが、私は普通の指定席。

でも、離れていた方が気を遣わずに済むので、ありがたい。

昨年は、旭山動物園開園50年の節目だったようだ。

お昼時だったので、発車と同時に早速、駅弁をいただく。

「北海道三昧冬御膳」。おかずの多い幕の内風が私の好みだ。

座席は進行方向左側で、樺戸山地がきれいに見えた。
車内ではずっと、この日の朝刊を読んでいた。
定刻通り旭川に到着。10分の待ち合わせで、稚内行きの特急サロベツ1号に乗り換える。

13:35発である。

車内はそれなりに混み合っていたが、幸いライラック同様、隣の席は空席だった。

13:57、塩狩駅を通過。

塩狩峠の標柱は半分以上埋もれていた。

14:50、定刻通り美深駅に到着。

札幌から3時間かからなかった。

美深駅はなかなか立派な駅舎だ。

駅前はまだ午後3時前なのに、早くも夕方の雰囲気。

どなたかの銅像は腰まで埋もれていた。

美深駅は明治44年(1911年)11月3日の開業。

2016年に簡易委託駅となっている。
窓ガラスにはイメージマスコットの「美深くん」が描かれていた。

地元のバス会社「名士バス」(名寄と士別の略)の停留所名は「美深ターミナル」。

観光案内板は上部が破損していた。

塔屋にある「美幸の鐘」は時計の針が3:07頃に鳴り始めたが、時刻はちょうど3時。

時計が狂っていたようだ。
のどかな鐘の音を楽しんだ後、予約しておいたタクシーに乗って、びふか温泉へ。
市街地で、高校の同期N君の実家に再会できた。

3時半すぎに、びふか温泉に到着。

チェックインを済ませて、町内にあるチョウザメの養殖施設を見学。

小さなものから大きなものまで、みんなすくすくと育っていた。


チョウザメ館に着いた時にはすでに薄暗くなっていた。

館内では、チョウザメの性別判定作業を見せてもらった。

チョウザメの性別は外見では全く分からず、一匹一匹腹を切って確認するという。
メスはキャビアが取れるので、そのまま飼育するが、オスと分かったら、すぐに食用に回されてしまうそうだ。
館の水槽では、いろんな種類のチョウザメが元気に泳いでいた。


口の上にある4本の鬚が特徴だ。

見学を終えたら、いよいよお風呂へ。

すっかり体が冷えきっていたので、熱い湯につかってホッとした。
部屋は上司と一緒でちょっと気づまりだが、まあ仕方ない。

入浴後はお待ちかねの、チョウザメコース料理である。

ここで2番目にグレードが高いという「ちょうざめ堪能プラン」。

前菜は、チョウザメ葱味噌和え、天盛キャビア醤油漬け、チョウザメ湯引辛子酢味噌と切干松前。

お造りは、まぐろ、チョウザメ、南蛮海老の3種。左手前がチョウザメである。

冷鉢は、とろろそば。

洋皿は、美深牛カットステーキと自家製ソーセージの盛り合わせ。

台物に、チョウザメのせいろ蒸し。蒸し物は茶碗蒸し。
これらは個別に撮るのを忘れてしまった。
御食事は握り寿司。ネタはサーモン、いくら、まぐろとチョウザメ(キャビアのせ)。

汁物は、チョウザメすまし汁仕立て。

そして、デザートはびふか温泉特製羊乳プリンのフルーツ添えだ。

このほかに、チョウザメの薄切りとスモークハムのサラダをサービスしてくれた。


チョウザメは、昭和初期までは天塩川に上ってきていたそうだが、今は養殖のみ。
かつては泥臭くておいしくなかったそうだが、近年はきれいな水に何か月も泳がせて、泥を吐かせているとのことで、全く臭みがない。
脂ものっておいしいのだが、霜降りより赤身が好きな私には、もう少し淡白でもいい。
むしろ、蒸したり、揚げたりした方がより美味しい。
蒸したチョウザメは、ぱさっとしておらず、舌の上でとろけるような食感で実に美味しかった。
キャビアはもちろんのこと、絶品だったのがチョウザメのスモークハム。
全員が「これはお土産に買って帰りたい」と口々に言っていたが、まだ試作中で商品化はこれからとのことだった。
まさにチョウザメを堪能して満腹。
部屋に戻ったのは、8時。
上司と1時間ほど雑談していたが、これ以上は間が持たない。
相手もちょっと困った様子だったので、お風呂に行ってくることにした。
本当にお風呂に行くつもりだったのだが、その前にトイレに行きたくなったので、座り込んだら、すっかり個室に長居をしてしまい、そのまま風呂に入らず部屋に戻った。
すると、上司はすでに寝ていてくれたので、まだ9時半だが私も床に入った。
それにしても、上司のいびきは猛烈で、何度も目が覚めた。
おまけに、その音のせいで、昔の先輩がいびきをかいている夢まで見てしまった。
(つづく)
【2018年1月14日(日)】大黒山・恵比須山
13:20、恵比須山(723m)に登頂。
風が強いので、撮影を済ませて、そそくさと下山開始。

雪面にはスノーバイクの跡が付いているが

それを無視して、好き勝手に下っていく。

我々は自由だ。

下りはトレースをたどると、ちょっと足を取られてしまうので、自分で切り開いた方がいい。

とは言え、樹林帯では自由度は狭まる。

写真を撮っていると、どんどん遅れてしまう。

でも、後ろに一人いるから大丈夫。

これはクマの爪跡だそうだ。

ここは標高差300mほどを一気に下る。

前方に4人いるが、トレースは3本。

しんがりの女性ともかなり差が開いてしまった。

Iさんの視界に全員が入らなくなったところで待っていてくれたが、確認できた途端、Iさんは下り始める。

この突き放した感じが嫌いじゃない人たちが、Iさんのツアーに応募するのだ。

頂上から20分ほどで、林道が通じているところまで下ってきた。

あとは、しばらく緩やかな下りとなる。

大黒山が随分遠くなった。

撮影に勤しんでいる間に、しんがりだった女性に抜かされ、私が最後尾になった。

ここはみなIさんが付けたトレースを歩いたようだ。

でも、まだ踏み固められている状態ではなかったので、さくっと女性の前に出て、浮いてる雪を踏みつぶしながら歩いた。
頂白山への鞍部で小休止。

振り返ると、お昼を食べた稜線が見える。

7分ほどの休憩で出発。

谷コースを行くとちょっと面倒だそうで、アップダウンがあるが尾根道を行く。

しばらくは開けた道だ。

H君は「Iさんにぴったりくっついていると、後ろを気にせず、どんどん行ってしまうので」と言って、時々後ろを気にしてくれる。

確かに女性陣とはかなり間隔が空いていた。

独自の判断で、少し待ってみる。

近づいてきたら、前進。

間もなく、お饅頭のような小ピークに着いた。

美しい疎林だ。

2番手も大変そうだったので、遅ればせながら、ここでH君と順番を交代。

すると、あっという間に、Iさんに離されてしまった。

ラッセルなのに、なんという速さなんだ。

それにしても、2番手はかなりきつい。これまでH君ありがとうございます。

再び、林道に出たが、もうIさんの姿は見えない。

このあたりで前回、林道を外れて、頂白山の山頂に向かったはず。
考えてみたら、一度に3つの山を回るツアーも可能だったかもしれない。

左手に大黒山。随分下ってきた。

さらに下って、頂白山が後ろになった。

前回はここで右に下って林道をショートカットしたが、今回は直進。

登山口に戻るべく、左の沢の方へ下っていくそうだ。
大黒山の天然ゲレンデが見える。

このあたりから林道を外れて、森の中を下っていく。

一段下ったところで女性陣の到着を待つ。

さらに下ると、沢にかかる橋が見えた。

Iさんはこの橋を目指して下ってきたわけではなく、どこか渡渉しやすいところを見つけて沢を渡ろうと思っていたらしい。

それがズバリの場所に出たものだから、「これは神ってる」と自慢していた。

橋の存在を知っていて、ズバリその地点に寸分狂わず下りてきたのだとしても見事なのに、それに勝る勘の鋭さだ。

お蔭で我々は靴を濡らさずに済んだ。

ここで、登りのトレースと合流。
間もなく、登山口に到着した。

到着は15時すぎ。思ったより早かった。

この後、18時からの飲み会に参加するため、余市駅で下ろしてもらうことも考えていたが、この時間なら1時間程度の遅刻で済みそうなので、みんなと一緒に車で帰ることにした。
お風呂は前回と同様、余市の鶴亀温泉。

ゆっくりと温まって、16時半に出発。
この調子なら、18時半には着くかもと期待していたら、なんと高速が事故のため通行止め。
ちんたら国道を行かざるを得なくなり、札幌市街に入ったのがもう19時を過ぎていた。
これでは家に帰って荷物を置いてくる時間はないので、ザックを担いだまま、すすきのの会場に向かった。
この日は、高校の同期が2月で東京に戻るというので、その送別会。
H君も参加メンバーだった。
二次会は、私の自宅マンションの隣にある飲み屋に場所を移して3人で。
その中のひとり、お馴染みのO君はすっかり酔っ払って、私の家に泊まっていった。
すっかり帰宅が遅くなったが、充実した1日であった。
【行程】2018年1月14日
登山口(9:49)~標高200m地点(10:08休憩10:15)~標高520m地点(11:18休憩11:28)~大黒山ニセピーク(12:01休憩12:09)~大黒山(12:19撮影12:26)~大黒山鞍部(12:34昼食12:56)~恵比須山(13:20撮影13:26)~頂白山鞍部(13:52休憩13:59)~登山口(15:11)
※所要時間:5時間22分(歩行時間:4時間15分)
※登った山:2座(大黒山、恵比須山)
※歩行距離:8.1km
【2018年1月14日(日)】大黒山・恵比須山
歩き始めて2時間ちょっとで、大黒山(725m)のニセピーク(標高約710m)に到着した。

仁木の市街地とシリパ岬がよく見える。

北には日本海が広がっている。

東に、これから登る恵比須山(723m)。

先着していたグループを率いていたのは有名な何とかさんとのことだったが、私の知らない人だったので忘れてしまった。

彼らは頂上には行かず、ここから滑降を始めるらしい。
ついでに我々も写真を撮ってもらった。

10分弱の滞在で出発。

真の頂上を目指す。

20mばかり下って50mほど登る感じだ。

この先はもうトレースはなく、IさんH君のラッセルとなった。

途中、かわいい雪のだんご3兄弟。

間もなく、ダケカンバの林へと入っていく。

ニセピークから10分で、大黒山の頂上に到着した。

立派な山名板があってうれしい。
お揃いのTシャツをさらして記念写真を撮ってもらった。

すっかり雲が多くなってしまったが、ここからも日本海が望める。

真ん中の白い突起が塩谷丸山(629m)。

そして日本海。

南東方向、木々の向こうに赤井川カルデラの盆地がある。

う~ん、ここからだと、かなり見えにくい。

南西方向へは外輪山の稜線がずっと続いている。

頂上は、かなり風が強いので、少し下ったところでお昼にすることになった。

そうと決まったら、Iさんはさっさと行ってしまう。

我々もあわてて後を追う。

登りの隊列は雲散霧消し、遅れがちだった女性がしんがりになってしまった。

彼女を気にしつつ、ふかふかの雪を蹴散らして下る。

スキーにはかなわないが、下りは面白い。

それにしても、Iさんはどこまで下るんだろう。もう風はないのに。

お、右手にカルデラの底が見えてきた。

左手は誰かのお腹みたいだが頂白山(461m)。

彼女はもう70歳なのだそうだ。

こんなに下ると、恵比須山への登りが心配。

頂白山の左は仁木の町並み。

Iさんは、鞍部まで下ってしまうつもりなのだろうか。

あのあたりで十分平らなのに。

でも、景色は最高だ。

あ、あそこが休憩地点のようだ。

手前の急斜面は、みな尻セードで下っている。

その前に、カルデラを一望できる地点からカメラに収めておいた。

もう少しズームアップ。

あのあたりが赤井川村の中心地だ。

私は5番手で到着。

ここは最低鞍部の若干手前で、恵比須山が正面に見える場所だ。

振り返ると、皆さんの尻セードの跡が。

お日様は見えたり隠れたり。

今日は、ちまたで大人気のえびそば「一幻」のカップ麺。

できるまでの間、Iさんからおでんのおすそ分けがあった。

箸を忘れたとのことで、木の枝で作った即製箸が差してある。
最後に回ってきたので、残っていたのは卵1個だけだったが、それをいただいた。
そうこうしている間に「一幻」が出来上がり。

全く期待していたほどの味ではなかった。やはり本物じゃないとダメなのだろう。
20分ほどの休憩で出発。

これからはすぐ登りになるので、再び3番手に付ける。

標高差はちょうど100m。

ここもトレースがないのでラッセルである。

後ろから女性陣が続く。

左手に頂白山。

前を行く2人の歩幅は大きいので、それに合わせられず、自分もそれなりのラッセルを強いられる。

もちろん2人よりは楽なのだが。

振り返ると、我々の尻跡がくっきり。

あれ、なんだ、あのハート形のハゲは。

わざとこんな形に伐採したのだろうか。

だとしたら、それなりにPRされて、耳に入ってくるものだが、全く存在を知らなかったということは、自然の造形なのだろうか。

大黒山を振り返る。

途中から隊列が崩れてしまった。

私が写真を撮っている間に女性陣の何人かが先に行ってしまったのだ。

申し訳ないことだ。

しかし、右も左も眺めがいいのだから仕方がない。

いつの間にか、スノーバイクの走った跡によるトレースが付いていた。

お蔭で楽なのだが、すっかり太陽が陰ってしまったので、ちょっと寒い。

振り返ると、大黒山。右がニセピーク。

北西には天狗岳(左、872m)と湯内岳(右、645m)。

あそこが恵比須山の頂上かな。

背後に、大黒山の南西に続く外輪山の山並み。

再び大黒山。

赤井川カルデラ。この方向には晴れていたら羊蹄山が見えるはずだ。

今日はすっかり曇ってしまって残念だ。

ちょっと広角で見てみよう。

というわけで、休憩地点から30分かからずに恵比須山に登頂。でも、山名板はなかった。

この先は幾筋ものスノーバイクの跡が付いている。

いろんなスノーレジャーがあるものだ。

恵比須山からの赤井川カルデラ。

念入りに写真を撮っていたNさんが最後に到着。

後日、赤井川村役場に問い合わせたら、あのハート形は雪崩のため自然にできたものだそうだ。

平地からも見えるそうだが、とくにこれを「恋人の聖地」みたいな感じで売り込む気はないらしい。ちょっと、もったいない。
それにしても風が強いので早々に下山開始。

左手の斜面では、さっきのスキーヤーの姿が確認できた。

何度か登り返しては滑っているようだった。
(つづく)
【2018年1月14日(日)】大黒山・恵比須山
昨日に続いて、スノーシューツアー。
この日は赤井川カルデラの外輪山、大黒山(725m)と恵比須山(723m)を登る。
参加者は、私とH君のほか、女性3人。ガイドのIさんを含めると総勢6人。
女性のうち1人は、遊楽部岳のツアーでも一緒になったNさんである。
余市方面の山行の場合、私は札幌駅北口で拾ってもらうことになっている。
この日も7:20に駅前のコンビニに到着。
ここで飲み物と昼食を調達してパッキングをしていると、Iさんの車が到着した。
順番に皆さんをピックアップして、H君を乗せて全員がそろった。
天気予報では晴れだったのに、わりと激しく雪が降っている。
でも余市あたりで青空が見えてきて、9時半過ぎに登山口に着く頃には完全に晴れ上がっていた。

登山口には、別のツアーと思われるワゴン車1台と乗用車1台がすでに停まっていた。
先客がいるようだ。
車から下りて、早速準備開始。

ここから10日ほど前に登った頂白山(461m)を望むことができた。

見えているのは、三角点のあるピークではなく、最高地点の方だ。

ストレッチも済ませて、9:50頃出発。

先行者のトレースが付いているので、ラッセルをしなくて済む。
先頭のIさんは「これは楽だ」と喜んでいた。

昨日は重い冬用登山靴での出動だったが、モンベルに届いていた軽めの靴を昨夜取りに行けたので、今日は足取りも軽い。

それに加えて、太陽に向かって雪の中を歩くのは、とても気持ちがいい。

写真を撮るためには最後尾がいいのだが、雪道では男性が踏み固め役を担わねばならず、私はIさん、H君に続き3番目を歩くことにした。

1月3日に頂白山に来た時に比べると、かなり雪が積もっている。

沢が雪に埋もれてしまいそうだ。

Iさんは相変わらず、後ろを気にせず、どんどん先に行く。

写真を撮るのに、ちょっと立ち止まると、すぐに間隔が開いてしまう。
誰かが、ストックで刺して目を作ったのだろう。フクロウのようだ。

20分ほど歩いたところで小休止。

お着替えタイムだ。

ちょうど左手に頂白山が見える。

よくよくトレースを見てみると、これはスノーシューではなくスキーのようだ。

7分ほどで出発。

標高200mのあたりを、沢に沿って登っていく。

水はちゃんと流れている。

左は雪が転がり落ちた跡だが、右は何の足跡だろう。

このあたりで、エゾシマリスを発見したが、素早過ぎてとても写真には収められなかった。

徐々に傾斜が出てきた。

雪はふかふかである。

女性陣がちょっと遅れ気味。

赤い帽子の方が、ゆっくりのようだ。

間もなく、開けた谷に出た。

後ろを振り返ると、何か見えてきそうだ。

引き続きトレースに沿って進む。

後ろの女性陣もあちこちで写真を撮っているようだ。

見えてきたのは湯内岳(645m)方面だろうか。

H君はぴったりIさんの後について、足を運んでいる。

仁木の平野が姿を現した。

日本海も見えてきた。

シリパ岬も登場。

行く手には稜線が近づいてきた。

その分、傾斜がきつくなる。

邪魔な木がほとんどなくなった。

雪面には幾筋かのシュプールが。

平らな山は湯内岳で間違いないようだ。

何の木かな。

標高500mを超えて、雪崩の危険が少なくなった地点で小休止。

私はシリアルチョコバーで栄養補給した。

休憩は10分ほど。

では登山再開。

翻ると、雪崩による断層の跡がくっきりと見えた。

デブリが見当たらなかったが、どこかにあったのだろうか。
それにしても恐ろしいところを歩いてきたものだ。
尾根に出ると、東の方角の山が見えた。

Iさんに、「あの山は塩谷丸山ですかね」と聞いたら、「いや、丸山はどの方向もなだらかで、あんな崖はない」という。

でも、その後、「あれはやっぱり丸山だわ」と訂正された。
帰宅して地形図で確認すると、丸山の南西側は崖になっていたので間違いない。
こちらは忍路の半島。

塩谷丸山(630m)の右に見えるなだらかな山は毛無山やら於古発山(708m)やら。

ちょっと見やすくしてみよう。

真っ白な余市の町並み。

お隣、恵比須山の北斜面。

恵比須山の本体。

そして頂上。

さあ、先が見えてきた。

トラバース気味に高度を稼いでいく。

背後に頂白山が見えてきた。

恵比須山の姿もすっきり見えた。

斜面にシュプール。

ここはBCスキーのメッカのようだ。

後ろが少し離れているので、落ち着いて写真が撮れる。

頂白山とシリパ岬。

西の方角に見えたのは天狗山(872m)かな。

あそこが頂上か。

下界もだいぶ広く見えてきた。

あと、もうひと踏ん張り。

女性陣も頑張っている。

頂上に先客がいるようだ。

登山口にワゴン車があったが、そのツアーの方々だろうか。

頑張れ~

Nさんは最後尾で立ち止まっている。

なんだ、写真を撮っていたのか。

ほぼ正午に、頂上に到着。

でも、ここは頂上ではなく、手前のニセピークだった。

(つづく)
【2018年1月13日(土)】様茶平
出発してから2時間弱で、様茶平(999m)の頂上台地にのった。

支笏湖が一望できる。様茶平は眺望に恵まれた山だ。

その右に恵庭岳(1320m)。

アップで。

イチャンコッペ山(中央左、829m)と紋別岳(右、866m)。

広角で見てみよう。

そして、石狩平野。

みんなでゆっくりと眺望を楽しんだ。

頂上台地だけに、緩斜面。

では、元気に進もう。

標高950mのあたりで小休止。

この先はちょっと傾斜が急になる。

木の枝にはたっぷり雪が積もっていた。

それにしても、いい天気だこと。

ダケカンバが、きれいな雪の衣装をまとっている。

10分ほど休んで出発。

恵庭岳を振り返る。

さあ、頂上はすぐそこだ。

11:46、頂上に到着。山名板があったが、文字はすでに読めなくなっていた。

ちょっと到着が早すぎる気がしたので、地図ロイドで確認したら、ここは三角点のあるピークではない。
もう少し進むと、文字のある別の山名板があるという情報もあるそうなので、もう少し進んでみることになった。

次の小ピークへの鞍部も景色がいい。

空沼岳(1251m)南部の断崖稜線も見える。

そして再び、支笏湖。

恵庭岳の左に風不死岳(1102m)。

さっきのニセピークを振り返る。

これが次のピーク。頂上なのかな。

山名板は見つからず、鞍部に引き返す。

三角点のある地点はまだ300mほど先なので、ガイドのAさんが偵察に行ってくれた。
その間に、われわれはお昼にしていてとのこと。お言葉に甘えた。

本日は、カレーヌードルである。

これは、汁を簡単に飲み干せるのがいい。

食後、ちょっと離れた木蔭でキジ撃ち。

そこから漁岳(1318m)がかろうじて望めた。

10分ほどでAさんが戻ってきて、山名板を発見したとのこと。
食後、ザックをデポして、そこまで空身で出かけた。
5分で、真の頂上に到着。

標高もしっかり書かれていた。

ちょうど飴をなめていたので、それを舌にのせて撮影。

「かとちゃんぺ」のつもりである。
三角点はさすがに雪の下だ。

ここからは北に札幌市街を望むことができる。

ミュンヘン大橋付近。

左にパークホテルが見える。

手前は藤野富士(651m)、奥は藻岩山(531m)。

空沼岳が富士山のよう。

北東に延びる稜線。

その奥に砥石山(826m)が見える。

イチャンコッペ山と紋別岳。

紋別岳単独。

漁川沿いの原生林。

支笏湖温泉と奥に苫小牧の工場群。

十分堪能したところで引き返す。

下りつつ、漁岳を望む。

ザックを回収して、下山開始。

改めて、漁岳の雄姿を愛でる。

もうすっかりお馴染みの恵庭岳。

いずれ、右端のピーク、西恵庭岳にも行ってみたい。

なんとなく雲が多くなってきた。

漁岳から噴煙が上がっているように見える。

もちろん雲である。

頂上付近を望遠で。

ちなみに支笏湖は不凍湖である。

見た通り凍ってはいない。

雪原の向こうのイチャンコッペ。

南の方角にも雲が増えてきた。

歩いているあたりも、一瞬日が陰った。

風不死岳の左肩に真っ白な樽前山(1041m)が覗く。

いつの間にか、本隊とは別のルートを歩いていた。

あちらは巻き道っぽいコース取りだ。

右はモーラップ山(504m)。

雪庇地点で本隊と合流。

ここの下りは、急斜面なのでAさんが先導して尻セードとなった。

まずはお手本を見学。

足は上げ過ぎない方がいいらしい。

順番を待つ方々。

恵庭岳が見守っている。

ストックはブレーキになっちゃうので、まとめて横向きに持つ。

皆さん、お上手だ。

次々と落下していく。

全員下って、あとは思い思いのコース取りで下る。

下りはトレースをたどるより、無垢なところを歩いた方が楽なのだ。

緩斜面に出たところで小休止。

日が高くなって、だいぶ、木々の雪も落ちた。

南斜面は日射のせいか、午前中より雪が少し重くなった気がする。

下ったルートは登りに使った尾根よりやや西側の斜面。
ちょっと遠回りになるが、比較的傾斜が緩やかな方を選んだのだそうだ。
植林を抜けると間もなく林道に出た。
その瞬間、ササに引っかかって、前のめりに転倒。今日2回目だ。
あまりに無様な姿に、照れ隠しで「誰か、写真撮って~」とおどけたてみた。
あとは来た道を戻るだけ。
午後2時すぎに林道入口に到着した。
この後は温泉に行くスケジュールになっているが、私は夜の会合があるので、ここで皆さんとはお別れした。
午後3時半に帰宅。
夜は、高校の同窓会スキー部の新年会に参加。
松尾ジンギスカンをたらふく食べた後、ケイハチロウで二次会。

日本酒をたっぷり飲んでしまった。


明日は仁木町にスノーシューツアー。
早く寝ないといけなかったのだが。
【行程】2018年1月13日
林道入口(9:10)~標高680m地点(9:55休憩10:00)~標高830m地点(10:35休憩10:40)~標高900m地点(11:00休憩11:05)~標高950m地点(11:35休憩11:42)~ニセピーク(11:46)~頂上鞍部(11:49昼食12:14)~頂上(12:19撮影12:24)~頂上鞍部(12:28休憩12:38)~標高720m地点(13:30休憩13:35)~林道入口(14:05)
※所要時間:4時間55分(歩行時間:3時間40分)
※登った山:1座(様茶平)
※歩行距離:6.5km
【2018年1月13日(土)】様茶平
いつも利用しているガイドツアー会社のスケジュール表を見て、この日はここに決めた。
「様茶平」は漁岳(1318m)と空沼岳(1251m)を結ぶ稜線上にある標高999mのピーク。
夏道はないので積雪期に行くしかない。
読みは「さまちゃんぺ」。アイヌ語であることは間違いないが、意味はよく分からない。
ガイドさんは、いつものIさんとは違い、このツアーは女性のAさん。
Aさんのツアーに参加するのは初めてだ。
申し込んだ時はすでに満員で、「集合場所(オコタンペ湖分岐)に直接来ていただけるなら、どうぞ参加して下さい」とのことだったので、自分の車で行くことにした。
待ち合わせ時間は8:40なので、皆さんをお待たせしないよう、10分前到着を目指して、自宅を7:30に出発した。
北海道の冬とは思えない、ものすごくいい天気になり、テンションも上がる。
真駒内を過ぎて、支笏湖方面に向かっていくと、正面に、溶岩ドームをのせた恵庭岳(1320m)が見えてきた。

あまりに素晴らしいので、思わず車を停めてしまった。

気温が低いので噴気がよく分かる。

こちらの真っ白は漁岳。

オコタンペ湖分岐には8:35に到着。
様茶平の登山口はもっと手前の林道入口なのだが、そこには車が停められるかどうか分からないとのことで、ここを待ち合わせ場所に指定してくれたのだが、駐車スペースはすでに5台停まっており、これ以上は無理。

取りあえず路駐して、あたりを探索しながら、皆さんの到着を待った。

オコタンペ湖へ行く道は冬期閉鎖中だった。

車の外で、靴の紐を締め直していると、Aさんの車がやってきた。
「登山口の除雪が思いのほか広くされているので、そちらに行きましょう」とのことなので、付いていく。
林道入口に着いたのは、8:47。
確かに、余裕で車を停めることができた。

改めて、Aさんにご挨拶。他のツアー参加者にも「よろしくお願いします」と頭を下げた。

早速、スノーシューを装着すると、Aさんに「ちょっと靴が前過ぎますね」と指摘してくれた。
やはり評判通り、Iさんより断然面倒見がいい。
今回はビーコン強制装着ということで、そのレンタル代1000円を含め、参加料は9000円也。
全員準備ができたところで、円陣を組み、みんなで一言ずつ自己紹介。

これもIさんのツアーではないことだ。

ただ、別に優劣をつけているつもりはない。
出発前にみんなの名前を言ったからと言って、覚えられるわけではないし、挨拶抜きでいきなり始まっても、不自由を感じたことはない。
林道にはすでにトレースが付いている。

様茶平への先行者がいるのだろうか。
我々は9:10に出発。

ガイドさん含め総勢11人の大所帯である。

まずは「本流林道」を進む。漁川本流に沿った林道という意味だろうか。

夏期も一般車両の通行は禁じられているようだ。

10分弱歩いて、林道が大きくカーブするところで、Aさんは林道を外れて、急斜面を登り始めた。ショートカットだ。

やはり、先行者のトレースをなぞっているだけでは面白くないのだろう。

「いろんなことを楽しんだ方がいいでしょう」と話していたが、さすがにかなり登りにくい。

苦戦する方や、踏み抜いて転倒した方もいたが、何とかクリア。

私はしんがりのすぐ前という位置取りで、かなり踏み固められていたので、わりと楽に登れた。
登り切ると、すっかり平らだ。

私はこんなにいい天気だと、雪目になってしまうのではないかと心配だったのでゴーグルをしていたのだが、暑くてすぐ外してしまった。

出発前にAさんが「Kさんは汗かく方ですか? ゴーグルはすぐ曇っちゃうので」と声をかけてくれたのだが、曇る以前の問題だった。
やはり、コンタクトにしてサングラスをかけないといけないだろうか。
一応、自分のメガネはUVカットにはなっているのだが。
間もなく林道に合流。

ここはT字路になっているようだ。

右折方向はラルマナイ林道だが、そちらにトレースはなかった。

トレースは本流林道に沿ってずっと続いているが

我々は尾根に取り付くべく、林道を外れた。

早速、急斜面になる。

私は前回、頂白山のスノーシューツアーでゲレンデスキー用のストックを持って行ったのだが、ストックのリングが小さすぎて、ズボズボ埋まってしまったので、今回は山スキー用のストックを新調してきた。

おかげで上半身の推進力が効率よく使える。
歩き始めて45分でひと休み。暑くなってきた人の着替えタイムだ。

私はこの天気なので始めからダウンは脱いでおいたので、着替えの必要はなかった。
5分ほどで出発。

あまり後ろにばかりいると申し訳ないので、この後は少し前の方に出ることにした。

標高が上がるに従い、木々の合間から恵庭岳が姿を現した。

支笏湖の湖面も見えてきた。

いつか冬の恵庭岳に登ったりするような日が来るのだろうか、とふと思う。

雪はふかふかで気持ちがいい。

右手に見えてきたアンテナの山は紋別岳(866m)。

やっと急斜面が終了。

皆さんもひと息付けている感じだ。

左後方に現れたのはオコタンペ山(968m)。

恵庭岳は頂上の突起がやはり印象的だ。

あそこに登ったのは2年前の夏だった。

緩斜面を、隊列を組んで進む。

こんなに立派なトレースが付いてしまうので楽ちんだ。

お、漁岳の雄姿も見えてきた。

立派なトドマツ。

標高は800mを超えた。

登山口は約500mなので300m以上登ってきたことになる。

標高830m地点で2度目の休憩。

ここからは石狩平野を望めた。

恵庭方面だろうか。

ここも5分で出発。

Aさんから先頭グループに入るよう指示されたので、4番手に付いた。

60代、70代の参加者が多い中、若い方の私が積極的に踏み固め役を担えということなのだろう。

合点承知だ。

再び右手が開けてきた。

その右にはイチャンコッペ山(829m)。

支笏湖も随分、湖面が広がった。

紋別岳とイチャンコッペ。

雪庇のある標高900mへの急斜面に挑む。

ストックを2本まとめて横向きに雪に当てると、登りやすいと教えてもらった。

みんなが登り終えるまで、しばし撮影タイム。

支笏湖と紋別岳、イチャンコッペ岳も一望。

紋別岳の上空には雲が迫ってきた。

チャンコッペは3つのピークが並ぶ。頂上は真ん中だ。

(つづく)
【2018年1月8日(月)】朝里岳
前日の1月7日、スキーの練習のため、藻岩山の裏にあるばんけいスキー場に出かけた。
リフトに乗っていると、林の中をスキーで登っている人の姿を発見。
「ここには、そんなコースがあるのか」と気づいて自分も行ってみることにした。
ゲレンデでシール歩行の練習もするつもりだったので、シールを持参していたのだ。
コースの入口はすぐに見つかり、そこでシールを装着。
前夜、自宅で練習していたので、わりと手間取らずにできた。
初めてのシール歩行だが、わりと快適。さすがに滑らない。

最初はトレースをなぞるように歩いていたが

途中から、ふかふかの雪の中に入ったりして、その感触を楽しんだ。

でも、しばらくすると板が外れてしまった。
つぼ足になると雪を踏み抜いてしまうので、再度付けるのに相当苦労した。
しかも、1回外れたのをきっかけに、左足がすぐに外れてしまうようになってしまった。
ビンディングをよく見ると、締め付けが緩いことが分かった。
これはO君に見てもらわないといけないなと思い、歩行は中断。
ゲレンデに戻って、シールを剥がし、その日は昼前に退散した。
夜、板と靴を持参して、藤野のO君を訪ねて見てもらったら、単にビンディングのつま先の方にあるレバーをウォークモードに上げていなかっただけだった。
なんだ、そんなことだったのか。これで問題は解決。
その後は延々と酒を飲み続け、O君宅にまた泊めてもらった。
せっかくスキーを持って藤野まで来たので、当然ながら翌日は、O君の勤務先である札幌国際スキー場に出かけることにした。

たまたま、この日は同窓のK君とMさんが来ることになっていたので、合流して午前中は3人でゲレンデ滑走を楽しんだ。

2人ともとても上手で、私など恥ずかしいくらいだ。

お昼はレストランで牛丼を食べ、食後、大抽選会なるものに並んだら、なんとMさんがお食事券を当てた。素晴らしい。
私とK君はスカで、チョコを1個もらった。
午後は私だけ別行動をとり、ゴンドラの山頂駅周辺でシール歩行の練習をすることにした。
ウォークモードにしたら本当に外れないかどうかも確認したい。
ゴンドラを下りて、早速シールを装着。

2人に見送られて、12時半前に出発した。
ずっと登りかと思っていたら、ここは小ピークになっていて、すぐ下らないといけなかった。

最初は100mくらい歩いては戻りを繰り返すつもりで、とりあえず鞍部まで下ることにした。
鞍部に着くと、そこからは小樽の海が望めた。

ここまで来て気づいたのだが、朝里岳方面にずっとBCスキーのトレースがついている。

ガスっておらず、見通しもいいので、朝里岳まで行けるんじゃないかという気になってきた。

2時までに着かなかったら、その時点で引き返すことに決めて、頂上に向かうことにした。

序盤で傾斜のきついところがあって、そこはトレース通り直登することはできなかったので、ふかふかの雪の中をジグザグに登ってクリアした。
坂の途中で、小樽の海や手稲山(1023m)、白井山(1301m)などが一望できて、何度も停まって写真を撮った。

こちらは石狩湾。

アンテナがあるのが手稲山。

白井岳は頂上付近にガスがかかっていた。

白井岳の左肩から覗いているのは定山渓天狗岳(1145m)だろう。

登ってきたルートを振り返る。

頂上に近くなってくると、すこし風が出てきたが、それほどでもない。

雪面は風のため、やや固めで、歩きやすい。

さすがにエビのしっぽが発達している。

トレースは途中でなぜか左の方に逸れていったが、白井岳に向かったのだろうか。
ただ、朝里岳方面にもスキーの跡はあったので、それに従って登った。

気がつくと、白井岳のガスがとれていた。

前方に立つ背の高い立木あたりが頂上に見えたので、それを目標にして進んだ。

でも、それは頂上ではなく、もう少し先の方が位置的には高かった。

山名板が雪に埋もれずにあることを期待していたが、見つけることはできなかった。
そもそも、夏道がないので、山名板があるのかどうかも分からないが。

でも、頂上からは、西に真っ白な余市岳(1488m)や、その左奥に無意根山(1464m)らしきピークが見え、感激した。

これが余市岳。

ちょこっと黒く見えるのが、おそらく無意根山。

樹氷もまばらにあって、まさに真っ白の世界だ。

これが冬山というものなのか。なかなか感慨深いものがあった。

ただ、時間もないし、初心者なので、白井岳まで足を延ばそうなどと色気は出さず、来た道を引き返す。

天気もお蔭さまで、もってくれている。風もそれほど強くないのが、ありがたい。
シールをはがし、リュックにしまう。
これもわりと手際よくできた。
さて初めてのBCスキー滑走だ。
幸い傾斜は緩やかなのだが、ゲレンデのように圧雪してくれていないので、やはり怖い。

ふかふかの雪に突っ込んで、前のめりに転んでしまいそうだ。
なるべくスピードが出ないよう、ボーゲンで下る。
新雪の中も滑ったが、とてもターンなどできない。
途中何度も停まりながら、恐る恐る下っていった。
スキーが停まってしまいそうな傾斜の緩やかなところはトレースをなぞって滑った。
登りは1時間近くかかったが、下りはたったの15分。
慣れている人なら5分で下れるだろう。
この程度の実力でも、やはりスキーは速い。
鞍部で最後のわずかな登りのために、再びシールを貼り直す。

これが、いちいち面倒だ。
ちょっと雑にやったら、板とシールの間に結構雪が入ってしまった。
午後2時に無事、ゴンドラ駅のある1099m標高点に到着。

初めてのBCスキーが単独という冒険だったが、板も外れず、靴擦れにもならず、最初にしては上々の出来だった。
今後はちゃんと指導者とともに経験を積んでいこう。

リフトは1日券を買ってあるので、まだまだ滑れるのだが、今回はこれで止めておいた。

帰宅は15:45。
途中、小金湯温泉に寄るつもりで、風呂道具も持ってきたのだが、なんか面倒になって、まっすぐ家に帰ってしまった。
【行程】2018年1月8日
ゴンドラ山頂駅(12:25)~朝里岳(13:23シール貼り替え13:34)~鞍部(13:48シール貼り替え13:53)~1099m標高点(14:00)
※所要時間:1時間35分(歩行時間:1時間19分)
※登った山:1座(朝里岳)
※歩行距離:3.4km
【2018年1月3日(水)】頂白山
2018年の登り初めは、スノーシューで仁木町の頂白山(461m)へ。
高校の同級生H君が参加するツアーに合流させてもらった。
この日は夜に、同窓のO君、S君との飲み会がある関係で、「夕方5時までに戻れますか」と、ツアーガイドのIさんに問い合わせをしたら、大丈夫とのことだったので、参加することにしたのだ。
スノーシュー登山は2013年の3月に北八ケ岳の麦草ヒュッテでレンタルして、白駒池から高見岩を周遊して以来なので、もう5年ぶりということになる。
しかも、今回でまだ2度目だ。
スノーシュー自体は高校の同期からいただいたので、今回は借りなくてもいい。
ツアーは朝7:30に札幌駅北口ローソン前でピックアップしてくれることになっている。
6時に起きて、7時前に出発した。
前夜遅くまで飲んだが、5時間半くらいは睡眠がとれたので、とくに問題はない。
7:15に到着し、ローソンで朝食を購入。
7:20過ぎにお迎えが到着したので、車に乗り込んだ。
本日の参加者は、H君と少し年上の女性Mさん、そして私の3人。
H君とMさんはツアーで何度か一緒になったことがあるようだが、私は初対面だった。
雪が降りしきる中、札樽道経由で仁木町に向かう。
途中、余市宇宙記念館に寄って、トイレ休憩。

Iさんが余市町内でコンビニに寄って、おでんを調達しようとしてくれたが、入った2店舗とも売っていなかった。
9:15、登山口に到着。
早速、スノーシューを装着する。

自宅で一応練習しておいたので、手間取らずに済んだ。

9:25にスタート。

林道入口にあるログハウスの飼い犬に盛んに吠えられた。
スノーシューでの山歩きは、手袋をして、ストックも持っているので、非常に写真が撮りにくい。
いちいち、ストックを脇に挟んで、手袋を外し、カメラケースからカメラを取り出し・・という作業が必要だからだ。
夏山なら、立ち止まって写真を撮っても、すぐ追いつけるが、スノーシューだとそうもいかない。
それでも、この日は雪もあまり降らなかったし、暖かくて、手袋を外したまま歩いている時間も長かったので、50枚くらいは撮ることができた。

ゴアの下にダウンを着ていたら、5分くらいで暑くなったので、立ち止まって脱いだ。
この遅れを取り戻すのに、結構時間がかかった。
林道は所々土が見えて、水が流れていたので、その脇の雪の上を進んだ。

しばらくすると、沢が出現。

スノーブリッジを渡った。

登山口の標高は約50mなので、標高差は400mちょっとある。
25分ほど歩いたところで、着替えタイム。

私はすでに脱いでいたので、ガイドのIさんが広げた地図を見せてもらった。

現在地は鉄塔の下で、標高は130m。

地図を見て、頂上までずっと林道が続いていることが判明。
夏も登れる山であることが分かった。
でも、随分遠回りになるので、途中、ショートカットするかもしれないとのことだった。
それにしても、この木は何の木?

7分ほどの休憩で出発。

ここ数日、気温が高いせいか、路面はわりと固い。

登り始めてから40分ほどで、頂白山の山頂が見えてきた。

三角点があるピークよりも、高い地点(約490m)があるそうだ。

振り返ると、西の山並みが遠望できた。

右手前方に見えてきたのは、10日後にツアーが予定されている大黒山(724m)だそうだ。

この山は、千歳林業の所有のようで、親切に登山道ルートを示してくれていた。

雪もすっかり止んで、展望も開けてきた。

この小山の向こう、ガスがかかっているのが恵比須山(723m)とのこと。

正面が目指す頂白山だ。

1時間ほど歩いてきたので、この眺望のいい場所で、少し休憩を取った。

ビスケットなどを食べて、10分ほどで出発。

左手に大きな岩を発見。

林道が大回りをする場所に来たので、やぶの中に入って、ショートカットを試みる。

ずっと、あまり雪の積もっていない林道歩きだったので、やっとふかふかの雪の中を歩くことができた。
ここから15分ほどで、頂白山に到着。
素晴らしい展望が広がった。

あの尖った山はシリパ岬。

余市川の河口付近。

余市の町並み。

仁木の町並み。

忍路方面。

向こうは日本海だ。

しかし、肝心の山名板は残念ながら雪に埋もれて確認できず仕舞いだった。

それでは最高地点を目指そう。
10分ほどで到着。もちろん、こちらにも山名板はない。
でも、大黒山がとても近かった。

あちらの方は雪が降っている感じだった。

一応、ここで記念写真を撮影。

ちょっと風があって寒いので、お昼は少し下りて、開けた場所で食べることにした。

雪の上に腰を下ろして、ほっとひと息。

私はカップ麺をいただいた。

アツアツで美味しかった。

20分ほどで出発。

来た道を引き返し、林道に出た。

下りは、踏み跡よりも無垢な雪面を歩いた方が膝に優しい。

今度は大黒山にも行こうかな。

頂白山を振り返る。

林道分岐で往路とは別のルートに入った。

この先で、ショートカットのため急な斜面を下る。

1回滑って転倒してしまった。
再び林道に出てから、H君が「急な下りではテレマーク姿勢をとるといいよ」と教えてくれた。

途中から足の裏かかと近くが靴擦れして、かなり痛かった。

冬靴が足よりかなり大きくて、前後に動いて擦れてしまったのだ。

あと30分も歩かされたら、かなり厳しかった。

12:50、登山口に到着。
本日のお風呂は鶴亀温泉。

ナトリウム-塩化物温泉で源泉の温度は47.8℃だそうだ。

鉄分の多い湯で、真っ茶色だったが、冷えた体がよく温まった。

午後2時すぎに出発。

帰りは自宅まで送ってもらい、午後3時半に帰宅。
楽しかったが、次回は靴擦れ防止策を講じないといけない。
インソールを入れるか、靴下をもう1枚履くことにしよう。
【行程】2018年1月3日
登山口(9:24)~鉄塔下(9:49着替え9:56)~林道分岐(10:26休憩10:36)~頂白山(11:16撮影11:20)~最高地点(11:29撮影11:35)~山腹(11:40昼食12:02)~登山口(12:50)
※所要時間:3時間26分(歩行時間:2時間37分)
※登った山:1座(頂白山)
※歩行距離:7.1km
【2017年12月31日(日)】三角山
2017年の登り納めは札幌市西部の三角山(311m)。
登山口から40分ちょっとで登頂した。

10分足らずの滞在で出発。
十の坂まで戻って、稜線を南に向かう。

縦走スタートである。

この先は、あまり歩く人もおらずスノーシューになるかと思っていたが、あにはからんや、同じような圧雪状態。

これではスノーシューなど全く必要なかった。
北海道でのスノーシューデビューは1月3日の頂白山(仁木町)になりそうだ。
三角山を振り返る。

この角度から見ると、確かに三角形だ。

相変わらずはっきりとは見えないが、右手は手稲山(1023m)。

増毛山地はずっと木々に隠れてよく見えない。

右手眼下は平和の住宅街。

縦走路は適度なアップダウンがあって快適な尾根道歩きだ。

ゴミは全く落ちていなかった。

再び三角山。ちゃんと尖っている。

その左肩から増毛山地が見えてきた。

三角山の山頂から20分ほどで大倉山シャンツェへの分岐に到着。

すぐ下にリフトの山頂駅と展望施設があった。

私もちょっとそこまで下りてみた。

ここからの眺めも素晴らしい。

ここから見えている山々こそ樺戸山地だ。
中央がおそらくピンネシリ(1100m)。

その右は隈根尻山(971m)。

左は神居尻山(947m)。

すぐそこに円山(226m)。

237mピーク。名前はないのだろうか。

観光客の向こうに藻岩山(531m)。

札幌市街と芦別岳(1726m)。

樺戸山地方面。

その両方を広角で展望してみた。

リフトは往復500円だそうだ。

実は大倉山シャンツェの上まで来たのは初めて。

登山道に戻ると、すぐ先が大倉山(307m)の頂上だった。

頂上自体の眺望はそれほどでもない。

自撮りだけして、次の奥三角山(354m)を目指す。

ベンチがあったが、休まずに通過。

前方右に見えるのが奥三角山。

左は藻岩山。宮の森シャンツェがこんな山の陰にあるのを実は初めて知った。

札幌で育ったとは言え、若くして離れているので、知らないことが多すぎる。

そう言えば、踏み跡の幅自体は三角山の登山道よりは狭い。

古い木の柵があるのにお気づきだろうか。

へ~、地主さんがいるのか。

左前方は砥石山(826m)。

手前に見えるのは札幌聖心女子学院かな。

札幌のビル群。

奥三角山手前の鞍部を通過。

この先は標高差100mの直登である。

10数分のアルバイトで、奥三角山に登頂。

2人の単独男性が先にいた。

狭い山頂の先端に立って、眺望を楽しむ。

札幌市街と樺戸山地。今日は最高に空気が澄んでいる。

中央の林は北大キャンパス。

ほぼ中央にJRタワー。

円柱状の建物は札幌プリンスホテルタワー。

円山と芦別岳。

手前が247mピーク。その向こうが円山。

かろうじて暑寒別岳(1492m)が見えた。

宮の森シャンツェと藻岩山。

ばんけいスキー場。

誰もいなくなってので、このベンチに腰掛けて休憩。

チエモクのカップで熱いカフェオレをいただく。

お昼の準備(カップ麺)もしてきたが、まだお腹が空いていないので飲み物だけにしておいた。
眼下に聖心女子。

札幌も発展したねえ。

ピンネシリ。

隈根尻。

神居尻。

真っ白な暑寒別。

のんびり休んで20分ほどで出発。

この先は一気に下るのみだ。

北斜面なので雪はふわふわ。

小さな沢が見えた。

小別沢まで下ってくると、正面に手稲山がやっとすっきり見えた。

自転車は通行禁止。

農家の倉庫代わりかな。

やっとスパッツが役に立った。

2時間20分ほどで縦走終了。

小別沢口の利用者はそれほど多くはないみたいだ。

盤渓経由で帰ろうかとも思ったが、今回は止めておいた。

この先は車道歩きなので、アイゼンを外す。

このあたりは古い開拓地なのだろう。

小別沢会館(公民館)。

その前に馬頭観世音。

バス停まで行くには、もう一度峠を越えないといけない。

市道小別沢線を登る。

畑は一面の雪原になっている。

峠は小別沢トンネル。

トンネルの手前から旧道らしき道が分かれているので寄り道してみた。
すると、予想通り古いトンネルがあったが、残念ながら封鎖されていた。

物置に使われている感じだった。

沿線にあった山小屋のような建物。

玄関まで行ってみると、会員制のレストラン「やぎや」だった。

小別沢トンネルは2003年の竣工。

長さは約230m。

宮の森側に出た。

ずんずん下って住宅地まで来ると、左手に聖恩寺。

山の手のバス停から歩き始めて、ちょうど3時間で宮の森2条17のバス停に到着した。

次のバスは12:32。
あと15分あるので、バス停2個分くらい歩けそうだが、ここで打ち止めにした。
待ち時間を利用してスパッツを外す。
ついでに、カフェオレを入れて、行動食のあんぱんで小腹を満たした。
そのうち、どんどんバス停に人が並び始めた。
結構利用者がいるのだ。
再びJRバスに乗り、円山公園駅へ。
帰宅は午後1時半。
天気に恵まれて、最高の登り納めになった。
【行程】2017年12月31日
山の手4条11バス停(9:16)~山の手登山口(9:21)~四の坂(9:39アイゼン装着9:43)~三角山(10:04撮影10:12)~大倉山(10:36撮影10:40)~奥三角山(11:08撮影・休憩11:28)~小別沢口(11:45アイゼン外し11:50)~宮の森2条17(12:18)
※所要時間:3時間2分(歩行時間:2時間22分)
※登った山:3座(三角山、大倉山、奥三角山)
※歩行距離:6.3km
【2017年12月31日(日)】三角山
2017年の12月は一度も山に登らないで終えるんだなあ、30日の午前の時点ではそう思っていて、1年間の集計も済ませていたのに、突然やっぱり行こうと思い立った。
風邪もどうやら治ったようだし、ハイキング的な山なら雪でも行けるんじゃないか。
というわけで、30日の午後、急きょ会社に出勤した際に、三角山周辺の地形図をプリントアウトして、帰宅後にパッキングを始めた。
スノーシューで歩くことになるだろうから、一応、履く練習もしてみた。
これは、高校の同級生のS君がくれたものだ。
問題は靴だ。
夏靴は縫い目がほつれていて、水が浸みこみやすい状態。
なので、骨折して以来ずっと履いていなかった冬靴を履いてみた。
この靴は、買って3回ほど履いたが、足に合わず、そのたびに足が痛くてたまらなかった。
またあんな思いをするのが嫌で、ずっと遠ざけてきた。
でも、使わないのはもったいないし、今回は履かざるを得ない。
思い切って足を入れてみたら、あら不思議。
しっくりくるではないか。これなら快適に歩けそうだ。
あくる朝は天気予報通り、気持ちよく晴れ上がった。
家で朝食を済ませ、8時過ぎに出発。
車で行きたいところだが、登山口に駐車場があるのか分からないし、縦走すると、下山した場所から登山口まで戻るのが大変なので、公共交通機関を利用することにした。
幌平橋から地下鉄に乗り、西28丁目で下車。

ここでJR北海道バスに乗り換える。

9:05発の循環線西28丁目駅前行きまで、まだ10分ある。

待合室でしばし待機。

間もなく、バスが到着した。

早速乗り込んで、あとは山の手4条11までバスに身を任せる。

10分ほどで到着し、登山口に向かって歩き始めた。

ちょっと戻って、緑ヶ丘療育院花園学院の看板のところで右折。

少し車道を登ると、療育院の大きな駐車場があり、「三角山ひろば」なる建物があった。

登山者用の施設かと思ったら、花園学院の附属施設だった。
ここに車を停める人が結構いそうだ。
三角山(311m)には、山の手口、宮の森口、小別沢口と3か所の登山口があるが、今回は山の手口から登る。

ここから三角山、大倉山(307m)を経て、奥三角山(354m)まで縦走し、小別沢口に下るハイキングコース通りの行程だ。
9:20、登山開始。
ここから山頂までは1.4kmだそうだ。

最初から、わりと急な坂だ。

ストックの「無料貸し出し所」があった。

積雪は20cmくらいありそうだ。

道はよく踏まれていて、圧雪状態。

路面の厚みは5cmくらいだろうか。

すぐ暑くなったので、ダウンを脱いで、ゴアに着替えた。
合目表示のように「○の坂」表示がある。

正面に早くも山頂が見えてきた。

三角山に登るのは初めてだ。

実は、三角山がどこにあるのかも正確には知らなかった。
10分ほどで、ちょっとした平坦面に出た。

こぶし平と呼ばれるところのようだ。

ここは宮の森口との分岐点だった。

人気のハイキングコースだけに、道標もしっかり整備されている。

小別沢口までは3.5km。

三の坂あたりは、トラバース道なので、なだらかだ。

四の坂の分岐に到着。

直進すると、このまま三角山を巻いて大倉山に至る。

当方は左折して頂上を目指すが、かなりの急登だ。

さすがにアイゼンを装着することにする。

間もなく、五の坂を通過。

ストックが欲しいところだが、スキーのストックを地下鉄の中で持ち運ぶのが恥ずかしかったので持ってこなかった。

木々を透かして右手には手稲山(1023m)が見える。

六の坂の表示の下に「望洋山道」。

写真には撮りにくいが確かに石狩湾が見えた。
この先はロープが張ってあるので、ありがたく使わせてもらった。

今度は左手に札幌市街が見えてきた。

右手は平和の住宅地。

七の坂。

続いて、八の坂。

九の坂まで来ると、再びトラバースとなる。

このあたりで標高はほぼ250m。

間もなく、四阿が見えてきた。

この四阿はロータリークラブが設置したもののようだ。

落書き帖のようなものがあるのかな。

とくに休まずに通過。

ここまで来れば、頂上はもうすぐそこ。

最後の登りは、十の坂だ。

10:04、三角山に登頂。山名板にお正月飾りがしてあった。

なんと一等三角点があった。

点名は「琴似山」で1900年(明治33年)に設置されたとのこと。

眼下に札幌の市街地が展開する。

ひときわ高いのがJRタワー。

その背後は芦別岳(1726m)だろう。

その右は夕張岳(1668m)と思われる。

南東に藻岩山(531m)。

藻岩山をこの角度から見るのは初めてだ。

南には恵庭岳(1320m)が覗いていた。

すぐ近くに円山(226m)。

南東はるかに見えるのは日高山脈。

石狩湾方向は残念ながら木々に遮られていた。

やや広角で見てみよう。素晴らしい眺めだ。

頂上はこんな雰囲気。

雪だるまが三つ並んでいた。

写真を撮っていたら、先着していた単独女性が「いい天気になりましたね~」と話しかけてきた。
「ほんとですね~」と返す。
「明日はこうはいきませんかねえ」
「そうですね。三が日は雪が降る予報ですからね」
「そうですよね、そう思って今日来たんです。もう私はここで食べちゃって、下ります」
と彼女は行って、何やらガスストーブで作り始めた。
引き続き写真を撮っていると、単独のおじさん2人が相次いで到着。

彼女は誰にともなく、「見えているのは何山ですか」と聞いてきた。
夕張岳と芦別岳だと思うが自信がなかったので、聞こえないふりをしていたら、おじさんの一人が「右は夕張ですね」と答えてくれたので、ホッとした。
しかし、その後がびっくり。
「左は樺戸でしょう」
え~~~。それは違う。あり得ない。
樺戸はもっとずっと左で、木に隠れてよく見えない。
思わず修正したくなったが、恥をかかせることになるので黙っておいた。
(つづく)