山と鉄

山歩き、乗り鉄、廃線・廃道歩き、廃村歩き、駅舎探訪などの日々を記録します

御在所岳(上)

御在所岳(1212m)の存在はもう30年以上前から知っていた。
大学1年の時だから、1981年のこと。
京都から信州での自転車部の夏合宿に向かう時に、すぐ南にある武平峠を越えた。
その時に、この山の名前を知った。

以来縁がなかったが、この度、登らせていただくことになった。
前夜、ふもとの湯ノ山温泉に泊まった。
いや正確には、ちょっと離れたところにある比較的安い宿である。
朝食後、7時過ぎにタクシーを呼んでもらい、登山口まで運んでもらった。

御在所岳に登るには、表道、一ノ谷新道、中道、裏道、尾根道などいくつかのルートがある。
登った山の数を稼ぐため、なるべく遠回りをしたかったが、この日は午後6時くらいまでに所沢の自宅に帰りたかったので、時間のあまりかからないルートを選択した。
尾根道である。このルートは山小屋を2つ見学できるほか、国見岳(1172m)にも立ち寄ることができる。
とくに国見尾根は天狗岩やゆるぎ岩などの岩稜帯をつたっていくので変化に富んでいる。
地図を見て、そう判断した。

本当は三交湯ノ山バス亭から歩き始めたかったが、時間節約のため、その上にある国道477号蒼滝トンネル手前まで連れて行ってもらった。
ここから蒼滝が見えるかなあと期待したが、ちょっと難しかった。
その代わり、かなり霞んではいたが、四日市方面の伊勢湾が望めた。
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天気はいいのだが、湿度が高いようで、遠方の眺望は厳しい感じだ。

軽く体操をして7:25に出発。
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「裏道」とあるが、しばらく先で分岐し、「尾根道」となる。

5分ほど舗装道路を歩くと、登山道となり、いきなり古びた鉄の桟橋を渡る。
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道は北谷という名の川に沿って登っていく。
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本来なら登山道は北谷を渡って左岸に続いているはずだが、近年の台風の影響か、崩落箇所があるようで通行止め。
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そのまま右岸に迂回路が切ってある。

これがかなり高巻きするような道で、対岸には立ち寄りたかった日向小屋が見下ろせた。
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じぇじぇ、これじゃあ小屋を通過してしまう、とがっかりしたが仕方がない。
「登山地図」には「休業中 2013年7月再開予定」とあるから、もう営業を再開しているのかもしれない。
建物も新しいし、建て直したのだろう。

高巻きを終えて沢に出る。
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小屋は通り過ぎたが、そんなに遠くなかったので、河原を少し戻って、小屋を見学に行くことにした。
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でも、また橋を渡って対岸に行くのも面倒だったので、正面から写真を撮っただけで、また引き返してしまった。

巨石がゴロゴロしている沢を○印に従って遡る。
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寄り道をしている間に後ろから若者4人組みがやってきた。
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ちょっと声が高いので、静かな山歩きを邪魔された気分。

また橋を渡る。
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この橋には「四の渡し」という名称が付いている。

沢の石は白い。石灰岩だろうか。
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右岸の樹林帯の中を登って行く。
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こちらも大きな岩が多い。

中道への分岐を通過。
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登山口から50分ほどで、藤内小屋に到着。
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中を覗きたかったが、小屋番のおじさんらしき人が常連さんと親しげに話していたので、何となく気後れして、そのまま通過してしまった。
ここは登山者の小屋というよりは、クライマーの宿のようだ。
目の前に、クライマーの練習ゲレンデである藤内壁がある。
ここはロープウエーやリフトで簡単に山頂まで行けてしまう山であると同時に、クライミングのメッカでもあるのだ。

四日市方面をもう一度拝んで
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小屋の裏に回り込むと、道は裏道と尾根道に分かれる。
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岩が格好のキャンバスになっている。

私は右を行って、沢を渡る。
すると再び分岐があり、直進は三岳寺跡に通じる岳不動道。左が尾根道。
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この国見尾根が恐ろしく急であった。
今年最も汗をかき、息が上がった登りだったかもしれない。
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とにかく1004mピークまで標高差300mほど、全く傾斜は緩くなることがない。

しかし北谷を挟んで対岸には木々の合間から、藤内壁がその片鱗を見せてきた。
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これは東にそびえる割谷の頭(左)。
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展望の開けた場所に出た。
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藤内壁の向こうに見えるのは鎌ヶ岳(1161m)であろう。

尾根に取り付いてから50分ほどで1004mピークに到達。
前方にゆるぎ岩・天狗岩がその奇っ怪な姿を現した。
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ここが1004mピーク。
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やっと一息つけた。

こちらは藤内壁の全容。
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アップすると、こんな岩壁。
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お、まさに登っているパーティー発見。
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あ、こちらにも。
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なかなか楽しそうだ。

こっちの登山道にも、ユニークな岩が。
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この先で岳不動道と合流。
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しかしあちらは通行禁止となっている。登山地図には「崩落箇所あり」との注意書き。

以前は通れたのだろうなあ。
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こんなダメ出しの仕方だもの。

こちらは岩場のへりをすり抜けていく。
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対岸もよく見ると、あちこちで登攀が行われている。
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さっき通過した岩場を上から見下ろす。
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で、間もなくゆるぎ岩・天狗岩に到達。
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たもとには、カップルの登山者が休んでいた。
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はい、ゆるぎ岩の正面観。
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登ってみる。
ほう、御在所岳の頂上が見える。
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まるで遊園地みたい。

こちらは三角の岩肌が連なる藤内壁。
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これまた奇観である。

あちらは天狗岩。
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正面。
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谷を見下ろすと、北谷と藤内小屋が見えた。
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遠くに湯ノ山温泉。
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あちらは北にそびえる釈迦ヶ岳(1092m)。
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尾根を登り切ると国見岳への稜線に出る。
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10:05。コースタイム1時間50分のところ、1時間45分だから、ほぼ同じペース。

御在所岳はここを左折だが、まずは右折して国見岳に向かう。
ほんの数分で頂上。
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この標識だけ見ると、何だかつまらなそうな山頂だが、この手前はこんな岩のオブジェになっている。
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眺望も抜群。これはハライド(908m)方面の稜線。
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御在所山山頂(右)と山上公園(左)のレーダ雨量計。
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奇岩群。
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眺めを満喫したところで引き返す。

途中、石門と呼ばれる名所に立ち寄る。
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一見、石室のようだが、自然の造形だ。
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これは上から見たところ。

少しだけ平らな道を歩いて
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岩場に出ると、疲れ切った登山者が倒れている。
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気持ちよさそうだ。

ここから巨岩地帯をもったいないくらい下る。
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下りきったところで「裏道」と合流。ここが国見峠(約1080m)。
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御在所岳の8合目でもある。
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ここでしばし休憩。10分ほど腰を下ろす。

標高差100mほどを登り返すと
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御在所山ロープウエイの山上公園駅直下に出る。
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ここからは観光客の世界。
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でも展望はいい。
まず正面にさっき登ってきた国見岳。
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そこからの下り。
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御在所山山頂方面。
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リフトでほんとに頂上まで行けてしまう。

藤内壁を上から見下ろす。
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登るスピードは断然、登山道の方が早い。

天狗岩とゆるぎ岩。
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とにかく私は、山頂は後回しにして、その奥の長者池方面に向かうことにする。

(つづく)
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伊吹山(下)

伊吹山の5合目を通過した。本日は2013年8月3日。
時刻は9:50。

振り返っても、ガスのせいで下界は見えない。
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仰ぎ見ると、かわいい6合目の避難小屋が見える。
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石造りの堅固な建物。
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登山者はみな通過していくが、山小屋コレクターの私は見学していく。
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完成したばかりのようで、中も真新しい。

6合目(990m)は10:08に通過。
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このあたりはオタカラコウの群落が目立つ。
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つづら折れの道を登り
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7合目(1080m)を10:28通過。
おお、頂上付近のガスが晴れてきた。
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またすぐ隠れてしまったが。

このあたりまだ標高1000mなのに高い木がほとんどない。
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やはり風が強く、冬は雪も深いのだろう。

途中こんな案内板があったが、ガスで何も見えず。
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8合目(1220m)のベンチ。
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10:44通過。

頂上台地の縁を歩く人の姿が見える。
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あともう少しだ。

高山植物もバラエティに富んできた。
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山頂台地に出ると一気に人が増えた。
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実は、岐阜県側からは車で山頂直下まで来られるのだ。

頂上付近はシモツケソウのオンパレード。
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ハクサンボウフウも目立つ。
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11:08頂上着。
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まずは石室跡に建つ大乗峰伊吹山寺に参拝。

それにしても驚いた。
頂上には茶屋がひしめいていて、観光客や登山客もごったがえしている。
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さすがに車で来られる百名山。ちょっとケタが違う。

山頂で記念撮影・・・する暇もないほど、人がひっきりなし。
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隣にはヤマトタケルの像。
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とにかくお昼にする。一応、おにぎりも買ってはあるが、茶屋でそばを頼むことに。
えびすやという店に入り、奥に陣取る。席は何とか確保できた。
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何という名前のそばか忘れてしまったが、具だくさんで満足。

食べた後は、頂上付近を改めて散策。
まずは弥勒堂。
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ここが伊吹山山岳信仰の中心的な施設。かつてはみなここを目指して登拝してきた。

こちらは南弥勒堂。
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明治18年設置の一等三角点。
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滋賀県側の斜面。
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とにかく、頂上台地のお花畑は見事の一言に尽きる。
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頂上には、東遊歩道、西遊歩道、中央遊歩道の3本があるが、すべてを歩くつもり。
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まずは東遊歩道で駐車場まで下りる。
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遊歩道の東の端あたり。
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で、駐車場に下りてきた。
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うへ~やっぱりほぼ満車。

駐車場の標高は1260m。
バス停でバスの時間を確認。
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今度は西遊歩道から再び山頂を目指す。
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観光客が闊歩する砂利敷きの歩きやすい道だ。
それにしても、人、人、人。
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これはたまらん。

でもお花畑はすばらしい。
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もうお腹いっぱい。

再び山頂に戻ってきた。
アルバイト中の伊吹なつ子ちゃんにご挨拶。
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ソフトクリームを食して、中央遊歩道を下ることにする。
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駐車場は、この混雑。
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13:17、登山終了。

バスの時間までしばし散策。
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芭蕉句碑。

西遊歩道もまだガスが晴れない。
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晴れているのにガスで眺望に恵まれない山行で、かつ人も多かったが、あの高山植物のお花畑には圧倒された。今度は天気のいい時に楽して車で来よう。

さあ13:30のバスで関ヶ原駅へ。
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さっきのバスはガラガラだったのに今度はほぼ満席。

隣に座り合わせたおじさんが腰にポケットカメラを提げたままで、それが当たって痛いこと。しばらく我慢していたが、たまらず、「すいません、カメラが当たるんです」と声をかけ、はずしてもらった。
全然回りを気にしないで、わざとじゃないのに迷惑をかけている人って結構いるんですよね。自分も注意しなくっちゃ。

それにしても下界はすこぶるいい天気。
伊吹山ドライブウエイからの景色もよく、マイカーだったら何度も止まって、写真を撮ったことだろう。

14:15、関ヶ原駅に到着。
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暑い。真夏の陽射しだ。

ここから東海道線を名古屋まで。近鉄に乗り継ぎ、湯の山温泉に向かう。
16:34、湯の山温泉駅着。
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近鉄湯の山線は去年、乗り鉄で来たばかり。
こんなに早く来るなら、去年は省略してもよかったなあ。
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今夜の宿、ホテルウェルネス鈴鹿路までは歩いて10分。
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今夜は早めに寝られる。
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その前にお食事。
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ビールはいただかず、いきなり御飯で完食しました。
満腹。
あすは朝食が7時なので、7時20分にタクシーを呼んである。
御在所山に登る予定だ。


【行程】2013年8月3日(土)
近鉄奈良=京都=米原=近江長岡=登山口
登山口(7:45)~1合目(8:17)~2合目(8:45)~3合目(9:26休憩9:33)~4合目(9:40)~5合目(9:50)~6合目(10:08)~(休憩6分)~7合目(10:26)~8合目(10:44)~山頂分岐(11:00)~山頂(11:08散策・昼食11:45)~駐車場(12:27)~山頂(12:56休憩13:01)~駐車場(13:15)
伊吹山=関ヶ原駅=大垣=名古屋=四日市=湯の山温泉

※所要時間:5時間30分(歩行時間:4時間35分)
※登った山:1座(伊吹山)
※歩いた距離:8.9km

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伊吹山(上)

奈良出張の翌日、伊吹山に登る。
時は、西暦2013年8月3日(土)。
伊吹山は新幹線に乗るたびに眺めてきた山だ。
いつかは登りたいと思い詰めてきた、ということは全くない。
山歩きをするようになってからまだ日が浅いので、そんなことは思いもしなかった。

ただ、学生時代、自転車部の先輩が伊吹山ドライブウエイにチャレンジしてみた話は記憶に残っている。
この道は自動車専用道路なのだが、料金ゲートを知らんぷりしてすり抜けようとしたら、やっぱり見とがめられて失敗したという話。
わが自転車部ではゲート破りが流行っていたわけではないが、私も何度か試みたことがある。
愛知県の三河湾スカイラインではみごと成功。徳島の南阿波サンラインでは「止まれ!」という係員の声を無視してゲートを突破したものの、車で追い掛けてこられて引き戻された。
香川の五色台スカイラインでは「札幌からはるばる来たんです(本当は東京から)」と拝み倒して、通してもらった。今では考えられないおおらかな時代だった。
三重の伊勢志摩スカイラインはゲートが開く前の午前4時に侵入。当然成功。
あの頃は若かった。自分も時代も。

さて伊吹山である。
標高は1377mと大したことはないが、何と言っても日本百名山である。
この山が百名山に選ばれたのは、やはり地の利であろう。
京の都から東国に下るときに初めて目にする大きな山が伊吹山である。
故に古代から歌にも詠まれ、ヤマトタケルの伝説もある。
そうした歴史を生んだことが、深田久弥の採点の大きなポイントになったはずだ。

奈良市内のホテルを午前5時過ぎにチェックアウト。
近鉄京都線、東海道新幹線、東海道線と乗り継ぎ、最寄り駅の近江長岡駅に下り立ったのは7:15。
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電車の中には山支度の若者が結構いて、目的は同じとみられた。

最初はバスで登山口まで行くつもりだったが、1本早い電車に乗れてしまったので、随分時間がある。
たまたまタクシーが駐まっていたので、それで行ってしまうことにした。
大した距離ではないから、千数百円くらいだろう。

ただ肝心の伊吹山はこの晴天なのに、頂上だけガスがかかっている。
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まだ朝早いので、直に晴れるだろうと期待していたが、結果的にはだめだった。

そうとも知らず、期待を胸に登山口の三之宮神社へ。
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大勢の人が出発前の体操をしており、「さすが休日の百名山」と腹をくくる。

登山口でのアンケートに答え、登山届も出して、7:45に出発。
すぐ登山口なのだが、そこはとりあえず通過して、現在休止中のゴンドラ乗り場に向かう。
廃線になってしまうかもしれない施設なので、取り壊される前に記録しておく。
伊吹山ゴンドラである。
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これが運行されていれば、3合目まであっという間だったが、なかなか世知辛い世の中だ。

伊吹山スキー場は関西の人にとっては近くて便利なゲレンデだったことだろう。
もともと近江鉄道が経営していたが、親会社の西武グループの不祥事により、2005年10月に一旦営業を停止。その後、ピステジャポンが経営を引き継いで、その年のうちに営業を再開したが、寄る年波には勝てず。
そもそも南斜面で雪が解けやすいという欠点を抱えていた上に、温暖化やスキー人口の減少などによる経営難で、2008年に再び休業。2010年にはスキー用のリフトが撤去され、スキー場としては閉鎖された。
ゴンドラについては登山や観光のために夏季に運行を続けていたが、2011年に運休となったままである(以上、ウィキペディアを参照)。

これは帰宅後に調べて分かったことで、てっきり冬はスキー場として営業しているものだとばかり思っていた。

登山口へ戻る道から、長い列車のような高架の廊下が見えた。
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これは住友大阪セメントが伊吹鉱山から石灰岩を運んでくる施設。
左手欄外の工場までつながっていた。
伊吹山は石灰岩でできている山なので、冬でなくても白く見えることがある。

深田久弥はこのスキー場とセメント工場の白煙を「山の美観を傷つける、はなはだ目障りな物」と酷評しているが、セメント工場はともかく、閉鎖されることになってみると、幾ばくかの寂寥感を禁じ得ない。
全国的な現象だが、20年前にはあれだけ関越道をあふれさせたスキーヤーは今どこに行ってしまったのだろう。

なんてぶつぶつ言いながら登り始める。
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ここから頂上まで6km。かなりの距離がある。
標高も210mからなので、標高差は1000mを超える。
八ヶ岳並みのアルバイトになりそうだ。

登り口にあるのが「ケカチの水」。
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かつての行者はこの水で身を清めて、山頂の弥勒道を目指したという。
語源は「悔過(けか)の池(ち)」だそうだ。

最初は広い道がジグザグに登っていく。
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石がゴロゴロしていて、足場はあまりよくない。

かなり急なところもある。
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百名山名物の大行列。
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当然、抜かせてもらう。

1合目の手前にたたずむ「ひろきち地蔵」。
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むかしむかし、山へ炭焼きに出かけたひろきちさんが、6合目でお地蔵を見つけて、家の仏さんにしようと持ち帰ったという。そのうち、ひろきちは病気で寝込んでしまい、村人がここまで戻して、祀ったのだそう。
その後、ひろきちさんはお地蔵様を勝手に動かした愚を悔いて、元気になったことだろう。

ずっと樹林帯を歩いてきたが、1合目で一気に視界が開ける。
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スキー場跡に出たのだ。8:17。
登山口から距離にして900m、標高は420mまで登ってきた。

スキー場閉鎖でお客さんも随分減ってしまったであろう旅館伊吹高原荘が営業していたが、とくにジュースなどは買わず、通過する。
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登山道はここからしばらくゲレンデの中を直登する。
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振り返ると、電線が邪魔だが、琵琶湖が見える。
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お城らしきものも見えるので、手前の町は長浜だ。

あちらには役目を終えた「丘の家」がむなしく建つ。
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ここからは下界がよく見える。
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あれは住友大阪のセメント工場。
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かなたには琵琶湖の沖島が見える。
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この女性2人はトレラン。
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あっという間に走り去っていった。

2合目の手前に松尾寺に寄り道。
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役行者の高弟・松尾童子が673年に開創したという。

隣接して白山神社。
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登山道に戻ると、そこが2合目。標高580m。8:45通過。
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どんどん登ってくる。恐ろしや~

眼下には近江ののどかな風景が広がる。
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道は登山道らしくなってきた。
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下の交差点が2合目。
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だんだん、雲が低くたれ込めてきた。
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やはり今日はダメか。

このこんもりした丘が徳蔵(とくぞ)山。
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標高は700m弱。
ここは薬草が多く、格好の草刈り場だったのだそう。
伝説の大男・伊吹弥三郎が鞠を蹴った場所「マルケバ(鞠蹴場)」とも呼ばれているとか。

3合目へのなだらかな道。
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しかし、とうとうガスが下がってきた。
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3合目の手前でおしまいとは悔しい。

しかし、ここオカメガハラは高山植物の群生地。
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展望が利かなければ、足許を見ればよい。

とりあえず、3合目のゴンドラ山頂駅(765m)付近を探検。
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胸像は中山再次郎先生(1867~1963)。
旧京都府立第二中学校の校長で、新潟の旧高田中教頭だった1911年、オーストリアのレルヒ少佐のスキー講習を受けて以来、スキーに熱中。関西でのスキーの普及に努め、伊吹山スキーの生みの親とされる人物だそうである。
師は伊吹山スキー場の閉鎖をどう感じているのだろうか。

すでに荒れ始めている伊吹高原ホテル。
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オカメガハラでは江戸時代以来、牛の飼料や田畑の肥料として草刈りが行われてきた。
それが昭和30年代、農耕の機械化に伴って牛がいなくなったことで、草刈りの風景も見られなくなったという。このあたりに高山植物の群生地が維持されたのは、こうした人間の活動によって低木の生育が抑えられたからだとのことである。

まずはニッコウキスゲ。
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カワラナデシコ(またの名をヤマトナデシコ)
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3合目は標高720m。
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ここまで2.4km歩いてきた。9:26。
実はここまで車で来られるようだが、そうしている人は見かけなかった。

トイレもあるし、ここで最初の休憩をとる。
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と言っても用を足して、少しベンチに腰掛けて水を飲んだだけ。5分で出発。

高原の道。
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ガスのおかげで涼しい。

見事なトモエソウ。
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9:40、4合目(標高800m)通過。
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で、9:50、5合目(880m)。
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ここには自販機や茶屋、ベンチもあったが、さっき休んでから20分も経ってないので、通過した。

(つづく)
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妙見山

時は西暦2013年8月2日に遡る。
この日は奈良で午後5時から会議。
こんな日を見逃す手はない。上司には「会社には寄らず、直接行きますね」と告げて、早朝出発。
関西でさくっと登れてしまう低山で、乗り鉄もできるところ、ということで見つけ出したのが大阪・兵庫の境界にある妙見山(660m)。
阪急宝塚線川西能勢口から能勢電鉄妙見線に乗る。
調べてみるまで、こんな路線があることすら知らなかった。我ながら渋い選択。

そのために所沢の自宅を4時半過ぎに出発。
新所沢4:55の始発に乗り、6:16東京発のぞみ3号、新大阪から神戸線、福知山線と乗り継ぎ、川西池田に9:19着。
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ここから少し歩いて、阪急と能勢電鉄の川西能勢口駅へ。
途中、駅のロータリーに源義仲の騎馬像があった。
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川西は清和源氏発祥の地だそうだ。

川西能勢口駅は立派な高架の駅。
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これは阪急電車の車両なのかな?
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日生中央行きに乗り、車内で登山靴に履き替える。さすがに登山靴で会議に出席するわけにはいかないので、柔らかめの革靴で出かけてきた。
今回はこの日は妙見山、翌日が伊吹山、その次が御在所山という予定で、仕事着と着替え3日分だから大荷物だ。仕分けが面倒なので、本日はこれらを全て背負って登らなければならない。
さて途中の山下で乗り換え。

今度は、見かけだけはレトロムードたっぷりの車両。
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運転席はこんな感じ。
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ここからは山岳路線なので、勾配も急になる。
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10:02、終着の妙見口駅に到着。
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駅前はお土産屋さんが立ち並ぶ観光地らしい雰囲気。
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10:10出発。間もなく、ひなびた旧街道のたたずまいとなる。
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妙見山へのハイキングコースは5ルートあるが、「新滝道コース」というのを選択した。
明治、大正期に栄えた旧参道で、当時の丁石が残っているらしい。
ケーブルがあるが、それは下りに使うことにする。
頂上までは3.6km、1時間20分の道のりと能勢電鉄のHPにはある。

この道は、花折街道とも言うようだ。
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あの山が妙見山だろうか。まだよく分からない。
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15分ほど歩くと、最初の丁石を発見。
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「是ヨリ御山ニ 二十二丁 市外十三 妙正講」と刻まれており、ここから頂上まで22丁つまり約2.4kmあることが分かる。
丁石を建てたのは妙正講という「講」(信者の集まり)のようだ。
傍らに立つ説明板によると、幕末には約300もの講があり、多くの参拝者で賑わったらしい。

その先、上杉池のほとりに常夜灯が立つ。
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ちゃんと銘文を読まなかったが、近くに安永5年(1776)銘の碑があったので、これもその頃に建てられたものだろう。

これは上杉池。
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池が尽きたところに妙見宮。
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ここには、兵庫県・三田の「源氏講」が奉納した鳥居と廿一丁の丁石があった。

鳥居をくぐって本当の旧道っぽい道を進む。
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右手に水路が合流してきた。

そして左手にはケーブルカー。
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舗装された細い参道に出る。
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十八丁を過ぎたところで、妙見大菩薩の大きな鳥居。
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見事な神仏習合だ。能勢妙見山は鳥居があるが、神社ではない、れっきとした日蓮宗のお寺である。

急な参道を、汗をぬぐいながら、えっちらおっちら登ってゆく。
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沿道には至る所に、往年の信仰を偲ばせる石碑や石仏が並ぶ。
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こういう文化財を眺めながらの山歩きが一番すきだ。

かつては茶屋などを営業していたのだろうか。
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今はケーブルカーもできてしまったので、この道を通るハイカーや信者もめっきり減ってしまったのだろう。

右手に白滝稲荷神社が見えてきた。
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下りて参拝する。

階段にはなぜか早くも紅葉した落ち葉が。まだ8月初旬だよん。
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戻って再び参道を歩く。
様々な講が残した石碑が次から次と現れる。
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沢がすぐ横に迫ってきた。
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間もなく雄滝行場。
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ここは行者が滝行を行う場所だが、この細い水でするのだろうか。
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なんか温泉の打たせ湯程度だなあ。

ここにも石碑がいっぱい。
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左からの落石が激しい。
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再び石碑の連続。
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このあたりに、オレンジ色の花がたくさん咲いている。
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これは何だろう何だろうと思いながら歩いていると、地図に「エドヒガン」とあるのを見つけ、へえそういう名前の花なのかあ、確かに彼岸花に似ているなあ、と思っていたら、これは桜のことだった。
帰宅して調べてみたら、これはキツネノカミソリという花であることが判明。
HPにも書いてあった。
奇妙な名前の由来は、花びらの鋭く尖った形がカミソリに似ていることと、花の色がキツネ色だからということらしい。
彼岸花に似ていると思ったことは間違いではなく、ヒガンバナ科の花だった。
それにしても、こんな真夏の低山で、こんな可憐な花に出会えるとは思わなかった。
得した気分。

いよいよ頂上も近づいて、坂もさらにきつくなってきた。
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秋には見事な紅葉になるのだろうなあと思わせるモミジの大木。
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頂上まであと3丁だ。
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文字通りつぶれた茶屋(?)
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はい、あと100m、この階段を登り切れば頂上!
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と思ったら、上がってみると、そこは妙見山の駐車場。

さらにあと100m、立派な参道を登らなければならなかった。
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本殿は頂上にあるわけではないようで、まずは三角点(頂上)を目指す。
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はい、ここが頂上。それにしても大きな看板。どうせなら「妙見山」という標柱が欲しかった。
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12:10に到着。2時間もかかった。あちこち写真を撮りながら来たら、コースタイムを大幅にオーバーしてしまった。

頂上は樹林の中でとくに展望はなく、配水施設などがあって、あまり風情はない。
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少し下って展望台へ。

これは「星嶺」と呼ばれる日蓮宗の宗教施設。
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なんとなく引いてしまうが、妙見大菩薩とは北極星の神様ということなので、関係ないわけではないらしい。

展望はこんな感じなのだが、どこが見えているのかさっぱり分からない。
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あれは電車の終着にある日生中央団地なのかもしれない。
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昭和の香りを色濃く残す案内板。
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こういうのは古くなっても(もう十分古いが)撤去しないで残してほしい。

さらに進むと本殿への山門。
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ここが大阪府能勢町と兵庫県川西市の境界になっている。
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一旦戻って昼飯にする。いい加減お腹がすいた。
境内に茶屋が1軒だけあり、なかなかいい雰囲気だったので、入ることにした。
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おいしそうな野菜。1カゴ100円とは安い。
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梅とろろそば(800円)をいただく。
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冷たくて、さっぱりしていて、おいしかった。
店も日陰で風が通り、真夏日だがとても涼しい。
ゆっくりしていたいところだが、会議がある。その前にホテルにチェックインしてシャワーも浴びたいので、食べ終わったらすぐに出発。

再び山門にとって返す。このでかいのが寺務所。
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本殿
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境内にある食堂「富士屋」。
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すばらしい風情だが、この日は平日ということもあり営業していなかった。

祥雲閣
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絵馬堂
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というわけで参拝終了。茶屋で教えてもらった抜け道を通り、リフト乗り場へ。

途中、大きな鳥居跡が。
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妙見山には1925年にケーブルが架設され、ケーブル駅前が参拝のメインルートになったため、鳥居もここに設けられた。
しかし、1944年に国策により(金属供出のためか)ケーブルが廃止になったので、鳥居も撤去されたのだとか。20年にも満たない命だったわけだ。
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上は当時の写真。

リフトには13時乗車。片道250円。
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アジサイがきれい。
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あれは六甲の方なのかなあ。
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12分の空中散歩を終えて降り立ったところに「妙見の水」。
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このあたり妙見の森なる楽しそうな場所なのだが、時間の都合もあり、カット。
ケーブル乗り場へ直行。
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駅には、女性職員が立って、こちらを見ている。
「間もなく出るから、急いでね」という合図があり、駆け足に。
ここ山上駅は標高490m。ふもとの黒川駅は261m。
標高差230mを5分ほどで下る。
営業開始は昭和35年とあるので、撤去から16年後に再開したことになる。

乗るのはさっき見た「ときめき号」。
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この急勾配をゆっくり下っていく。
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ふもと黒川集落の落ち着いたたたずまい。
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木の香かぐわしい黒川駅。
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バスを待つおばさま方を尻目に、炎天下、妙見口駅までてくてく歩く。
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里山の夏。
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13:50、妙見口駅に到着。13:54発の電車に飛び乗り、近鉄奈良に15:50着。
会議の後の懇親会までお腹が持ちそうになかったので、途中の弁当屋でのり弁を買って、ホテルにチェックイン。
シャワーを浴び、のり弁をかっ込んで、タクシーで会場へ。
ギリギリで間に合いました。
明日は早起きして、伊吹山なので、懇親会は1次会にとどめ、安らかに休みました。

もう少しちゃんと勉強していけばよりよかったが、興味深い山行でした。


【行程】2013・8・2(金)
新所沢=高田馬場=大手町~東京=新大阪=尼崎=川西池田~川西能勢口=山下=妙見口
妙見口(10:10)~妙見大菩薩鳥居(10:45)~白滝稲荷神社(11:00~11:05)~妙見山上バス停(12:00)~山頂(12:10)~奥山茶屋(12:15昼食12:40)~本殿(12:50)~リフト乗り場(13:00)=リフト降り場(13:10)~ケーブル山上駅(13:20)=ケーブル黒川駅(13:25)~妙見口駅(13:50)

※所要時間:3時間40分(歩行時間2時間55分)
※登った山:1座(妙見山)
※歩いた距離:約6km
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燕岳(4)

燕岳山頂(2763m)を後にして北進。
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北燕岳(約2755m)に向かう。
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奇岩が林立する稜線を遠望すると、ず~っと奥に剱岳が確認できた。
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これが北燕の山頂。
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すでにどなたかが登っている。
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三本杉のような岩。
奥は水晶岳(左)から野口五郎にかけての稜線。
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振り返ると、燕の右奥にどっしりとした常念岳が姿を現した。
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あれには確か7年前に登った。

北燕山頂から南を望む。奥は大天井。
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こちらは奥が立山(中央)と剱(右)。
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立山には昨年登った。

屹立する槍。
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朝の最もいい時間、北燕からの360度の眺望を満喫する。

そしてすぐに出発。
この先は稜線の東側をトラバースして進む。
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紅葉の鮮やかな、気持ちのいい道だ。

青い空、白い岩稜、紅葉と緑。見事なコントラストである。
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岩の造形も見飽きることがない。
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おっと、雪渓みっけ。
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こんな時期にまだ残っているとは思わなかった。

それにしても見事な紅葉。
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実に爽快な山歩きだ。

振り返ると、燕岳山頂と燕山荘とのコラボ。
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西には裏銀座の稜線。
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まるで飛行機から眺めているようだ。

再び槍。
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前方には東沢乗越への分岐が見えてきた。
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正面奥は針ノ木岳(2812m)だろうか。

命名ゴリラ岩。
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鷲羽岳から右へ水晶岳への稜線。
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よく見ると、あちらもよく紅葉している。

笠ヶ岳
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登らなければならない山がたくさんある。

槍から西鎌尾根のカーブが美しい。
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槍穂高も見納め。
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この赤い植物は何だろう。
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7:18、分岐に到着。
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ここから右に折れて、一気に下っていく。

絶景とはここでおさらばだ。
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有明山は海に浮かぶ島のよう。
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東斜面にはチングルマの群落。
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まだ咲いているのもあってびっくり。
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下の方が咲いているのは、雪渓の解けた時期の問題だろうか。
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この急坂を一気に450mほど下る。
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それにしても、昨日の喧騒がウソのように誰もいない。
こんな素晴らしい景色のルートなのに、実にもったいない。
誰も歩かないものだから道も荒れてしまう。
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百名山や人気コースの一極集中は如何ともしがたい。

しばらく下ると今度はヤマイチゴの群落。
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ちゃんと実もなっていた。
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一つちぎって食べてみた。すっぱかった。

道は真っ白な崩落地形のすぐ横を通っている。
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でも、そこ以外は紅葉が広がる。
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正面には餓鬼岳(2647m)が望める。
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安曇野はまだ厚い厚い雲海の下。
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この先で、北燕以降初めて人に会った。
東沢ルートから登ってきた単独男性だ。
「あっち(合戦尾根)は混んでますからね」
事情はよくご存じの様子だった。

しばらく展望が開けていたが、分岐から15分ほど下ったあたりで、とうとう樹林帯に入る。
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さらにひたすら下り、分岐から1時間ちょっと、8時半前に東沢乗越(2253m)に到着。
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ちょっと休みたかったが、甲高い声の女性がいるグループがちょうど休んでいてうるさかったので通過。ああいう人がいると熊除けになるだろうなあ。

ここから道はさらに急になる。
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しかも、道がザレていて滑る滑る。
めちゃくちゃ神経を使う下りで、とうとう途中の平らな岩のある場所で休んでしまった。
その間にさっきのグループが抜かしていく。

標高が下がって、こちらもとうとう雲海の下に出た。
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乗越から1時間ほどで、やっと沢尻まで下りてきた。
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西大ホラ沢出合の徒渉地点で、お昼にする。
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朝食が早かったし、ちょっと大休止を取りたかった。

しかし、ここは雨でも降れば、あっと言う間に増水して、鉄砲水が出そうな恐ろしげな場所だ。
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まあ今日は大丈夫だろう。
メニューはアルファ米とフリーズドライのチキンカレー。
1時間近くのんびりした。

さて下山再開。
ここからは沢沿いを何度も徒渉を繰り返しながら下っていく。
ぴょんと飛ばないと渡れない所や、水量が多いところもあり、なかなかスリルがある。
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この先、堰堤を下るところで道を間違えた。
左岸を下らないといけないのに、踏み跡に従って右岸を下ってしまったら、間もなくペンキの○印がなくなり、道を失った。
「あれれ」と思って、堰堤を振り返ると、他の登山者がロープに捕まって、左岸を下っているのが見えた。
「なんだ、あっちが正解か」と思わずつぶやくも、ロープがなければ道とは思えない場所だった。
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北燕沢出合を11時過ぎに通過。
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ここから仰ぎ見ると、北燕近辺の稜線が望めた。
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道は沢から離れ、左岸をどんどん上っていく。
どうだん坂だ。
下るのみだと思ってきた体には、極めてきつい。

それを何とか越えて、下ってきた沢がまともな沢ではない。
何度崩落を繰り返したんだろうと思わせる茶色い沢で、この出合で休むつもりだったのに、忘れて通過してしまった。
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この沢を渡って、とんでもない急な坂を登り切ったところで休憩。
ブナ平の少し手前だった。

ここからも北燕の稜線が見えて、癒やされた。
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引き続き、樹林帯の中をどんどん行く。
しかし、こちらの東沢ルートは確かに初心者向きではないなあと、人が少ないことにも合点がいった。

先行するカップルに追いついたのは、大きな堰堤のところ。
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巨木が倒れて道をふさぎ、なかなか通過できないでいる。
2人が試行錯誤しているのを見ていたが、これは巨木の上を通るより、くぐった方が楽と判断。自分はそうして、さくっと通過した。

間もなく登山地図に「吊橋 老朽化 一人ずつ渡る」と注意書きがある吊り橋に到達。
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確かに川底が見えて怖いし、向こう岸に渡してある木の橋が完全に腐って傾いている。
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ここも神経を使った。

でも、これさえ通過すれば、あとは中房温泉も近いし道もなだらかになる。
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13:10、ようやく終点の温泉に到着。
確認すると、中房温泉の旅館では立ち寄り湯は受け付けていないとのことで、合戦尾根登山口にある「菩薩の湯」に入る。
昨日割引券(半額!)をもらったのに、宿に預けたザックの中に入れっぱなしにしてしまい、結局700円をまるまる払う羽目に。とほほ。
湯は露天で、体を洗っている時はやや寒かったが、いい湯であった。
14:10のバスで穂高駅へ。
路駐の車が随分、下まで続いていた。

穂高からは直通の特急あずさに乗車。指定席をとってあったので、3連休の最終日だがゆったりと座れた。ビールを飲んで一眠り。
あっという間に新宿に着いたが、そこからの西武線が人身事故のため止まっていた。
結局、西武新宿駅のホームで50分待たされ、ほうほうの体で夜10時近くに帰宅した。また、駅で遭難してしまった。


【行程】2013・9・22~23
22日:中房温泉(7:35)~第一ベンチ(8:13休憩8:20)~第二ベンチ(8:47休憩8:55)~(9:16休憩9:20)~第三ベンチ(9:31休憩9:44)~富士見ベンチ(10:17休憩10:28)~合戦小屋(11:00休憩11:23)~合戦沢ノ頭(11:46)~燕山荘(13:05昼食13:35)~燕岳(14:15休憩14:40)~燕山荘(15:15)
※所要時間:7時間40分(歩行5時間30分)
※歩いた距離:7.0km

23日:燕山荘(5:25)~燕岳(6:02撮影6:08)~北燕岳(6:32)~東沢分岐(7:18)~休憩(10分)~東沢乗越(8:27)~休憩(10分)~西大ホラ沢出合(9:29昼食10:21)~北燕沢出合(11:08)~奥馬羅尾沢(11:30)~ブナ平(11:40休憩11:55)~中房温泉(13:10)
※所要時間;7時間45分(歩行6時間10分)
※歩いた距離:8.7km
※登った山:3座(合戦沢ノ頭、燕岳、北燕岳)

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燕岳(3)

9月後半の3連休。中日の22日、昼過ぎに燕山荘に着いた。
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早速、チェックイン。奥の奥へ案内される。

2段ベッドの1階だったのは助かったが、3畳のスペースに6人の割り当て。
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まあ、本日は収容600人満員になる見通しだというのだから仕方あるまい。
屋内はとても清潔な感じで、女性に人気なのもよく分かる。
トイレも山小屋とは思えないほどきれいだったが、女性の方は常に行列ができていた。

とにかくお昼にする。
今日は小屋食にするつもりだったので、コンビニおにぎりなどは買ってきていない。
裏から出て、小屋の横を通って、また表から入り直す。
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食堂は案外空いており、頼んだカレーはすぐに出てきた。
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結構なボリュームで、十分お腹はふくらんだ。

さて、山頂へ出発。13:35。
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山荘すぐ脇のテン場もだいぶ埋まってきた。
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西に連なる鷲羽岳(2924m)や奥の黒部五郎岳(2840m)は今にもガスに隠れそう。
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実は、正面の燕岳山頂はお昼を食べている間にガスに巻かれてしまった。
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何とも悔しい。

妖怪のような造形の岩が本当にそれらしく見える。
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これは名前を付けたくなる岩。
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夫婦熊なんて、どうだろう。

振り返って見る燕山荘。
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間もなく見えなくなりそうだ。

このあたりはすでに森林限界に達しており、花崗岩の砕けた砂地とハイマツだけ。
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白と緑の独特の景観である。

林立する岩も想像力をかき立てる。
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これは有名なイルカ岩。

こちらは右端が仰向けになった男の横顔に見える。
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メキシコ人のイメージ。

ネズミの嫁入り。
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ペン先。
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とにかくガスがかかっていても楽しめる道だ。
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ぬりかべ。
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やっと頂上が見えてきた。
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月の沙漠を連想させる。
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それにしても、何度眺めても異様な山容である。
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百名山の名に恥じない傑物だ。

これはめがね岩。私の命名ではない。
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全体像はこう。
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いよいよ最後の登り。
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後からもひっきりなしに登ってくる。
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頂上は岩だけの世界。
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それも鋭角ではなく、丸みを帯びているところが愛嬌がある。

14:15登頂。
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このプレートを持って写真を撮るのに、随分待たされた。

これが頂上部分。
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それほど広くないし、人の次から次と来るので、ゆっくりする暇もなく退散。
少し北燕の方向に下りる。

一瞬、北燕が見えた。
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明日またここを通る時には晴れていることを祈る。

広い砂浜のような場所に腰を下ろし、湯を沸かして、スープを飲む。
時間はたっぷりある。風もそれほどなく、寒くはない。
20分ほど休んで出発。

燕山荘に戻るには頂上を通らないで済む巻き道がある。
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再び、めがね岩を通過。
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ハイマツ林を抜ける。
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燕山荘への稜線。
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紅葉が斜面を駆け降りようとしている。
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というわけで、15:15山荘に戻ってきた。
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なかなかしゃれた文字の看板。
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案内に誘われて、テラスへ。
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ほほ~ケーキかあ、それも悪くない。たまにはそんなこともしてみよう。
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ホットミルクと一緒に、リンゴカスタードケーキみたいなのを食した。
うみゃい。

部屋に戻ったが、あまりに混んでいて、どうも落ち着けない。
夕食まで、体を拭いたり、ぶらぶら探検したり、時間をつぶす。

夕食は、今夜は5交代。120人ずつ入れ替わり立ち替わり。
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私の番は、2番目の6時から。最後の順番は8時過ぎになったはずだ。

夕食のメインはハンバーグ。
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杏仁豆腐のデザート付き。

食事の最中、オーナーの赤沼健至さんがホルンを披露してくれた。
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最近始めたということで、正直言うと、そんなにお上手ではないのだが、お客さんに楽しいんでほしいという気持ちはとても伝わってきて、いい気分にさせてもらった。

この日は超満員で窮屈なことこの上なかったのだが、これだけ混んでも、雲取山荘みたいに「二度と来るか!」なんて気分には、これっぽっちもならなかった。
スタッフはみなきびきびしていて、感じもよかった。
おそらく赤沼さんのお人柄なのだろう。食事中、山での注意事項をお話されていたが、それが全然押しつけがましくなく、つい納得させられてしまう。
ああ、こういう人がやっている小屋だから、こんなに人気があるのだなあと腑に落ちた次第。

こんな小屋に泊まっているのだから、ちょっぴり贅沢を。
食後、ウイスキーを1杯だけ飲んで、9時に就寝。
あまりに陣地が狭くて、寝返り一つ打つのも一苦労だったが、それなりに眠れたようだ。

朝食は早い者勝ちというので、朝いちの食事のために30分以上前から並ぶ。
それが何時だったか忘れてしまったが、確か5時前だったと思う。
とにかく早食いして、準備を整え、外に出る。すばらしい。晴れている。

みなも外に出て、御来光を待っている。
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安曇野は雲海。有明山を見下ろす。
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私は御来光にとくにこだわりはないので、出発。
どこかで見られるだろう。

夜明け前の槍。
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笠ヶ岳。
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再び登る燕岳。
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あちらは穂高。
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槍とイルカのコラボ。
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途中、雲海から日が昇ってきた。5時36分。
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槍・穂高にも朝日が。モルゲンロート。
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これは大天井。
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燕岳山頂での御来光を拝んで、早くも下りてくる方々。
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振り返って見る燕山荘への稜線。
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昨日歩いた道だが全く違って見える。

前穂(左)と吊尾根。
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左から鷲羽岳(2924m)、ワリモ岳(2888m)、水晶岳(2986m)。
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槍は何度眺めても素晴らしい。
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左は大喰岳(3101m)と中岳(3084m)。

野口五郎岳(2924m)
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燕もすっかり赤く染まった。
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下りの渋滞。
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朝のめがね岩
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さあ、あれが頂上。
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振り返って見る大パノラマ。
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燕山荘の向こうには常念岳が見えている。

頂上には6時過ぎに到着。混み合っていたので頂上での記念撮影は省略。
景色を収める。
これは紅葉が鮮やかに照り出された北燕岳方面の稜線。
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尖って見える黒い影は影燕。
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みな、頂上で引き返す、ピストンの方々がほとんど。
私は北へ向かう。ここも北なのに。

(つづく)
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燕岳(2)

9月後半の3連休中日、今日22日はいよいよ合戦尾根から燕岳(2763m)に登る。
昨日に引き続き、いい天気になった。

7時の朝食をさくっと済ませ、7時半に出発。
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中房温泉の標高は1462m。
頂上までの標高差は1300mもある。じぇじぇ。改めて驚く。

少し下って合戦沢にかかる橋を渡ったところが登山口。
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北アルプス3大急登に挑む。

このあたりはまだ紅葉していない。
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林床のササの中を、最初からぐいぐい登っていく。
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背の高い樹林帯だが
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木々の合間に、中房川をはさんで向こう側にある清水岳(2245m)などが見える。
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1kmを40分ほどで歩き、第1ベンチに到着。
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結構な人出だが、たくさんベンチがあったので片隅に腰を下ろすことができた。
標高は約1680m。200mほど登ってきた。
ここには水場があるが、沢まで少々下りないといけないようなので、行くのは止めた。
体力温存。

8分ほど休んで出発。
相変わらず急坂が続く。
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途中、今度は有明山(2268m)が見えてきた。
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合戦小屋への荷揚げケーブルの下をくぐると
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間もなく第2ベンチ。この人だかり。
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こんなに人の多い山は日光白根山以来だろうか。

第1ベンチから700m。標高は約1840m。8:47。
地形図には建物の記号があるが、現地には何もない。
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ここはベンチが少なく、立ち休みを余儀なくされる人も。
私は地べたに腰を落として再び休憩。今日は燕山荘泊だから急いでもしょうがない。

ここでも8分休憩して出発。
この先はちょっぴりなだらかなので一息つける。
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ナナカマドは一足早く紅葉。
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9:16、第3ベンチの手前でまたまた休憩。今回は4分のみ。
この先で南の展望が開ける。
常念岳(2857m)の手前(北)にある横通岳(2767m、左端)。
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そこから東に延びる尾根。
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第3ベンチでも休憩。9:31~41の10分間。
第2ベンチから1km。標高は約2000m。
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こうやって何度も休憩ポイントがあって、その都度休んでいるとそれほど疲れない。
ただ、この時間になると、下りてくる人も多くなってきて、細い場所では軽い渋滞が生じる。
団体さんがいると、その方々だけでなく、その後ろに詰まっていた人も途切れずに下って来るので、待っている方はたまらない。
時々、「ちょっと止まってください」と大声を出す。
そうでもしないと登りの人の順番が来ない。

間もなく、中房温泉を見下ろすスポットが。
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山の中の1軒宿の風情がよく出ている。

その上には東南が開けた展望スポット。
うっすらアンテナが見えるのは美ヶ原。
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その右手には、蓼科山から八ヶ岳の稜線。
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第3ベンチから400mで富士見ベンチ。
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標高約2260m。ここも人だかり。
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「富士見」というくらいだから空気が澄んでいれば富士山が見えるのだろう。
でも目を凝らして見えたのは、甲斐駒(左)と北岳(右)だけだった。
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ここでは11分休憩。
温泉から800mも登ってきて、さすがに疲れてきた。
というより人疲れかもしれない。
いつも人のいない山ばかり歩いているせいだろう。

このあたりまで来ると、木々もようやく色づき始めた。
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そして南には大天井岳(2922m、右)。
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真ん中に見える山小屋は大天荘だ。

紅葉の中の露岩帯を登る。
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紅葉前のナナカマド。
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おお、とうとう今夜の宿、燕山荘が見えてきた。
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あちらは表銀座の稜線。大天井から横通あたり。
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ふう、合戦小屋まであと10分。
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ちょっとした岩場を越えると道はなだらかに。
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霞んでいるが安曇野が望めた。
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有明山。
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登山道は町のように人が行き交う。
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あれは燕から大天井に向かう稜線にある蛙(げえろ)岩か。
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11時ちょうど、合戦小屋に到着。標高2350m。
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登山口から3.8km登ってきた。

すぐ横にケーブルの終着点。
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ここは波田スイカが名物。でも、季節的にもう終わり。
段ボールは単に荷揚げ用だ。

合戦小屋の地名の由来は以下の通り。
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ここには100人近い人が休んでいた。
私もわずかなすき間を見つけて腰を下ろし、味噌汁を飲む。
宿のポットのお湯を水筒に入れてきたのだが、もうかなりぬるくなっていた。

20分ほど休んで出発。
標識にはこんな貼り紙が。
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たぶん駐車場が満車で路肩の狭いところに駐めたのだろう。
すれ違いができなくて困っているに違いない。
駐車するところはちゃんと考えないと、こういうことになる。
しかし、この人、登頂を断念してあわてて下りたのだろうか。
だとしても、3時間はかかる。下の人はそれを待っていたのだろうか。

上高地でマイカー規制をする前はこういうことが日常茶飯事で、バスの乗客がみんな下りて、邪魔な車を持ち上げて移動させたことがよくあったらしい。

こちらはそんなこともあろうかと電車で来ている。
ここから山荘までは1時間10分の登り。
標高も2300mを越えて、木々も随分色づいてきた。
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わ~槍が顔を出した~~!
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これには感激。かなり尖っている。

位置関係はこんな感じ。
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左は大天井。

登山者はもう行列。
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この方々ほとんどが燕山荘に泊まるのだろう。めちゃ混みなんだろうなあ。

やや、雲が出てきた。
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横通も東天井岳も隠れてしまった。

その分、槍がぐいぐい伸びてくる。
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燕山荘も手の届きそうなところまで登ってきた。
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こちらにもちょっとガスが出てきたぞ。まずい。

展望のよい合戦沢ノ頭(2488m)には11:46に到着。
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燕山荘まであと1.3km。
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三等三角点がある。
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ここは休憩せずに通過。

紅葉のプロムナードを行く。
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おお、燕(左端)から北燕の荒々しい山容が目に飛び込んできた。
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うひょ~つばくろ~
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そして紅葉のオンパレード。
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合戦沢の頭を見下ろす。
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うわあ、槍にも雲があ。
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花崗岩が露出してきた。
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あれは餓鬼岳方面。
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燕山荘はヨーロッパのお城のようだ。
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山荘まであと一息。一部クサリが付いていた。
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振り返ると信濃富士の有明山。
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もう、すっかり枯れてしまったチングルマ。
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燕の雄姿も目の前に。
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テン場と山荘近くの岩壁。
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ヤマハハコ。
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混雑する小屋を避けて、テントでくつろぐ方々。
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でもここも夕方にはぎっしり埋まってしまうのだろう。

稜線からの燕岳。
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岩が波のようだ。

そしてガスに隠れてしまう寸前の槍。
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そして、12:45やっと燕山荘に到着。
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とにかくチェックイン。
お昼にしなくては。

(つづく)
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燕岳(1)中房温泉

9月後半の3連休は北アルプス燕岳(2763m)に登った。
3連休に人気の山なので、大変な混雑が予想されたが、はたしてその通りだった。
ただ、今回は年に数回設定している「のんびり山行」ということで、過密ダイヤにはせず、初日はふもとの中房温泉への移動のみ。翌日は燕岳登頂後、燕山荘泊。3日目は、北燕を越えて、東沢を下るというプランを立てた。

「のんびり山行」の場合、まず早起きはしない。前夜は十分睡眠を取る。
11時新宿発のあずさ13号(松本乗り換え)で穂高駅へ。14:36着。
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駅前からは乗り合いバスで中房温泉に向かう。
事前にネットで調べたダイヤでは、穂高駅前発が14:55なのに、バスはすでに到着しており、係の人が「もう出ますよ~」と叫んでいる。
「え、55分じゃないんですか?ネットの時刻表にはそう出てましたけど」
「それは間違いだね。以前からずっと45分だよ」
なんと、危ない。うっかり乗り過ごすところだった。
ちゃんとネットは訂正してほしいものだ。

それでも駅前に立つ「登頂」の銅像はしっかりと写真に収める。
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バスは安曇野の西のへりを走って、松尾寺の先を左折し、中房川に沿って、山に分け入っていく。
車窓を見ながら、宮城第二発電所の先にある有明山(2268m)の登山口(表参道)を確認。
中房温泉には15:40頃到着。
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新館のフロントで施設内に多数ある温泉の説明を受ける。

旧館は右の奥にある。
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混雑を予想していたが、ごったがえしているというほどではない。
燕に登る人で、ここに泊まるのはごく少数だろう。
頑張れば日帰りできるし、1泊するなら、やはり燕山荘ということになる。
山らしい人は意外に少ない。

部屋に荷物を置いたらまずはお風呂。さて、いくつ入れるか。
食事の18時まで1時間半ほどある。
ゆで卵ができるという焼山にも行きたいが、徒歩15分くらいかかるそうで、それはちょっと無理だ。

人が多くならないうちに、家族風呂を独り占めしようと、フロントから鍵を借りて「滝の湯」に向かう。
中庭状の場所に出ると、樽の中に太い生のきゅうりが浮いている。
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蛇口から、おそらく沢から引いた水が出っぱなしで、よく冷えている。
横には信州みそも置いてあり、「ご自由に食べてください」とある。
小腹が空いていたので、1本いただいた。結構お腹がふくれた。

滝の湯に入る前に、あたりをちょっと偵察。
登録文化財になっている「御座の湯」や
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ウェストンが泊まった「本館菊」の外観などを確認。
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とって返して、滝の湯へ。
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一筋の湯が滝のように上から落ちてくる。それが名の由来だろう。
ちょうどいい湯だ。
体を洗うのは、ほかのところにして、ここではただただ湯に浸かって、体をほぐした。

あまりゆっくりし過ぎて、待っているお客さんに迷惑をかけてもいけない。
湯から上がると、いったんフロントに戻り鍵を返却。
再び、敷地内の散策を続ける。
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なかなかいい風情。

ここはすべて源泉かけ流し、加水もしていないので、温度調節は空気が行っている。
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お湯を散らして、上から落とすことで、冷たい空気に触れさせ、冷やしているのだ。

樋を通すことで冷やす方法もある。
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足湯「綿の湯」は省略。見学のみ。

こちらはゆで卵を楽しめる源泉「湯元小鍋立」。
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お湯の温度は80℃とのこと。卵を持参していないので、ここも見学のみ。

こちらはむし風呂。
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サウナは苦手なので、ここも撮影のみ。

田村薬師堂の前を通過して、月見の湯方面へ。
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こちらは山の神。
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建物の屋根はトタン。渋く色が禿げている。
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信州名物・夫婦和合の道祖神。
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とくに安曇野には多い。

こちらは珍しい温泉プール。
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足を中に入れてみたら、ぬるい。
しかも、床がぬるぬるで気持ち悪かった。

このぽつんとあるのはねっこ風呂。
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1人用だが、誰か人の姿が見えたので、入浴は断念。

こちらは地熱浴場。
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板の上に寝ころぶと温かい。

池にかかる橋を渡ると、中房温泉の創業者、百瀬節子さんほかの胸像が2基立つ。
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これで、正面玄関に出てくる。ここは標高1462m。
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さらに右側から回り込んで裏へ進んでいく。

あれはおそらく常念岳と大天井岳の間にある横通岳(2767m)から東に延びる尾根。
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もう夕暮れが近づいている。

中庭に戻ってきて、今度は屋内の風呂に入ることにする。
目指すは大湯。
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なんと、誰も入っていなかった。
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露天風呂なので、少々寒かったが、ここで体を洗うことにする。
またしても独り占め。
ただ、出る頃に数人入ってきて満員になってしまった。ちょうどよかった。

だんだんいい時間になってきた。
やはり、文化財の風呂に入らざるを得まい。
御座の湯だ。
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松本藩主がたびたび訪れたという由緒ある温泉だ。
檜の趣のある湯船。
ここも独り占め。やはりお客さんはそんなに多くないのか。
それとも私の選択とタイミングが絶妙だったのか。
となりの女湯からは賑やかな歓声が聞こえていた。

ここは「源泉湯宿を守る会」が定めた「源泉100%かけながし認定浴槽」だそうだ。
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ふう、内湯はまだいくつかあるが、もうたくさん。
あとはぶらぶらしながら食事を待つことにする。新館の玄関には「日本初の衛星公衆電話」があった。
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なんか随分古そうに見えるが、衛星電話そのものがそんなに古くはないだろう。

宿の廊下から薬師堂を見下ろす。
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そして、やっと夕食。
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つくねの鍋もおいしかったが、岩魚のフライがおもしろかった。
揚げると円くそり上がってしまうようだ。

せっかく温泉なのだから、ビールを1本頼む。
満腹で、いい気分になったところで、さっさと布団に入る。
何時に寝たのか分からないほど、早く寝てしまった。
あすは、合戦尾根から燕岳に登る。

(つづく)
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トーノシケヌプリ(下)

洞爺湖の中島を歩いている。
散策路から中島の最高峰トーノシケヌプリ(455m)へと向かう道は踏み跡レベル。

きれいな階段が整備されたハイキングコースを想像していた我々としては、一同若干の動揺を覚える。
しかし、もちろん進むしかない。赤テープもちゃんとある。

すぐに、登山者カウンターのようなものが設置されている場所を通過。
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これはおそらく対象は人間さまではなく、シカなのではないだろうか。

所々に階段が残っているが、かなり古い。
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その急坂を登っていく。

ヤブこぎ状態のような場所も。
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倒木も多く、またいだり、くぐったり。
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とにかく、足許が悪い。
道は急斜面にじぐざくに付けられているが、しっかりした踏み跡じゃないため、道が横に傾斜していて歩きにくい。
しかも落ち葉も多く、前日の雨のせいで、路面が濡れており、滑りやすい。
「こりゃ、Mはやっぱ無理だったなあ。あいつのカンフーシューズじゃあ登れない」
との声が上がり、一同納得。
前回の余市岳をぺったんこな靴で来たM君は今年欠席だったのだ。

地面にはこんな何かの実が落ちていた。
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エゾドリアンと命名。

しばらく登ると、ところどころで展望が開け、湖面も見えてきた。
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天気がいいと、水の色が青いので、うれしい。

こちらはお馴染み羊蹄山。
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これから何度も登場します。

倒木のため滑りやすい急斜面を迂回しないといけない場所もあったが、分岐から30分も歩くと、頂上が見えてきた。
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もう一息、みんな頑張って登る。
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全山紅葉はまだ早い感じだが、鮮やかに色づいている木々もある。
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頂上直下に人影発見。
ヤマブドウを採っていた。国有林だし、本当はまずいのではないか。

そして10:47、ようやく登頂。
予想通り、山の名前を書いた標識はなかったが、「天満天神宮之碑」と二等三角点があった。
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ひとまず休憩。頂上は狭く、10人もの人が座るには厳しいが、みな1列になって地べたに腰を下ろす。
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まだ早いが、おにぎりをパクつく人も。
「これじゃあハイキングじゃないよ。本格的な登山じゃないか」とか「下りが怖いね~」とぼやきの声がもれる。
しかも暑い。今朝は定山渓で気温が2℃だったのに、日焼けしそうだ。
羊蹄山の冠雪も心なしか少なくなったように感じる。
あちらもポカポカしてきたのか。

肝心の景色は、樹木のせいで、360度とはいかないが、場所によっては羊蹄山やニセコ連峰を望める。
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ニセコもいずれ、きちんと縦走したい。

湖岸の集落や、台地に広がる畑作地帯。
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北には尻別岳(1107m)が頭だけ覗かせていた。
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ヤマブドウの紅葉。
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秋なのに、頂上はなぜか青いバッタの楽園で、私の手にも乗ってきた。
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わりと落ち着かない場所なので、40分ほどの休憩で出発。
下りは私が先頭。
こんな感じのトラバース道を下っていく。
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登りで倒木を迂回した急坂は危険なので、道なりに進み、倒木を越える。
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下りの方が、景色を見やすい。
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左の饅頭の標高は363m。

陽気なY子ちゃんとN2くん。
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フッキソウの道を下る。
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この綿帽子みたいな草は何だろう。
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森林博物館で聞けばよかった。

最後の最後で道を間違えてしまったが、無事に遊歩道まで降りてきた。
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ホッとしたが、「シカがいないなあ」のぼやきがまた聞こえる。
さっき山頂で会ったご夫婦は3頭見たという。
2人で3頭ということは、われわれ10人は15頭見ていてもおかしくない計算になる。悔しい。
シカを発見した人には「シカ賞」を贈ることにして、発見に努めることにする。

とにかく遊歩道エゾアカマツコースの終点である「巨木」を目指す。
途中、林の中に保護色のようなテントが。
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声をかけてみたが、反応はなかった。

大平原には12時過ぎに降りてきた。
長ベンチが一つ。ここに8人が腰かけ昼食タイム。
私とN君は地べたに座り込む。
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このベンチから大平原の方角にちょうど羊蹄山が見える。
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これは天の采配である。

この大平原は約8haに達する草地で、1950~60年代にトドマツなどが植林されたが、土壌や気象の影響で枯れてしまったという。
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それにしてもなぜ、植林などしようとしたのか。
湖畔の看板に「中島国有林」とあったから林野庁の管轄なのだろうが、ここの原始林は天然記念物レベルだと思うのだが。

ベンチ近くの木にシカの調査に関する貼り紙があった。
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酪農学園大学と独立行政法人森林総合研究所の連名である。
それによると、現在島内には約200頭のシカがいるという。
多くなりすぎると、シカが樹皮を食べて、木が枯れ、どれによって土砂が湖に流出してしまうことがあるという。
環境保護のため、シカを減らす研究をしているのだそうだ。
具体的には、ドロップネット(わな)と捕獲網での試行を続けているようだ。
危険なので「シカでない方は、近づかないように」との警告があった。
ちょっぴりユーモアを感じた。

お昼も済んで、12:25出発。巨木を目指す。
何の巨木なんだろうと、みんなで首をひねっていたら、「エゾアカマツ」という標識があった。
(397)
その先に、中島1周コースとの分岐があり、1周3時間かかるという。
距離は7kmだから、そんなにはかからないと思うが、瞬間的に全員一致で周回は選択肢の外に。
巨木を見たら、引き返すことになった。

しかし、巨木はもうすぐそこにあるはずなのに、それらしきものが見えてこない。
このあたりは2004年の台風でかなりの被害があったとのことなので、「巨木跡なんじゃないの~」と冗談で言っていたら、本当にそうだった。
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案内板によると、エゾアカマツの巨木は樹高31m、幹回り4m、推定樹齢350~400年で古くから、中島の御神木として周辺の住民に親しまれてきた。
2000年には「森の巨人たち100選」に選ばれ、中島のシンボル的存在だったが、04年9月8日、台風18号による強風で倒れてしまったとのこと。
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そして、翌年、巨木エゾアカマツの再生を願い、クローン木を植栽したという。

この説明に、一同「え~~~~!」
実際に行ってみると、確かに巨木は倒れて、かき揚げのようになった根っこをさらしており、すぐ隣の小さなエゾアカマツが植わっていた。
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柵はシカ除けであろう。

「ほんとに、跡だったとは」
「しかし、倒れてるなら倒れてると書いておいてくれよなあ」
と、またもぼやき。
確かに、いくつも道標があったが、そのどれにも「跡」の文字はなかった。
ただ、帰宅してから、撮った写真を確認してみると、入口ゲートの説明板に「倒木した巨木とそのクローン幼木があります」と書いてあった。
でも、それにしても不親切であることは否めない。
「日本3大がっかり巨木名所」に指定することにした。

さて、あとは引き返すのみ。
それにしてもシカさんには会えない。
その代わり、マムシグサの実はいたるところで見かける。
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偽茎に紫褐色のまだらの文様があり、それがマムシに似ている、というのが名称の由来らしい。猛毒で、食すと喉に激痛が走り、唾を飲み込むこともできないという。
そもそも、何とも気色の悪い色で、このトウモロコシの実のようなつぶつぶの奥にある赤紫色のゼリーのようなものも、かなり恐ろしい。

とにかく、さくさく歩く。
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地面には、キノコがたくさん生えている。秋だ。
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先程の大平原を通過。
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黄葉のカーブを曲がる。
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途中、分岐で左折し、来た道とは違う道を選ぶ。
これが大正解。なんとエゾジカさんに会えたのである。
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ニホンジカと違って、肌が灰色に近く、保護色で分かりにくい。
ただ、よく見ると、首に何か付いている。
個体調査の対象になっているようだ。
ここで都合4頭、見ることができた。
適度な距離があるので、敵もこちらに興味津々、逃げないのだ。
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こいつは首に何も巻かれていない。

というわけで出口ゲートに到着。
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樹林帯から出ると、すっかり空は曇っていた。
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晴のち曇の天気予報は当たっていた。
シルエットは昭和新山(左)と有珠山(右)。

湖畔のご神木「ウンクル、セトナの桂の木」
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伝説は、この案内板の通り。悲恋の物語である。
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泥だらけになった靴をみんなで洗っているうちに、帰りの船が到着。
みんな、三々五々乗船。
桟橋には、魚のエサの自動販売機。
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シカにエサをあげてはいけないが、魚は問題ないらしい。
「魚の餌が出てこない場合は、森林博物館に申し出てください」との貼り紙。
かなり古い機械なのだろう。この昭和っぽさが、たまらない。

羊蹄山の頂上はとうとう雲に隠れてしまった。
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詳しくは書かないが、デブセンのHくんに、Y子が質問。
「森三中はNGだって言ったけど、あの羊蹄山みたいな状態(つまり顔がなければ)だったら、いいわけ?」
「全然OK」
といった会話も船の中で繰り広げられ、あっと言う間に駅前桟橋に到着。
(それにしても、なぜ「駅前」なのか)

入浴のため、すぐ近くの「ホテルグランドトーヤ」へ。
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すると係の方が「あいにく混んでおりまして、女性だけなら入れますが」とのご案内。
男子は他を探せということになる。
グループを分断することに想像力が働かない、こんな人のいるホテルは危ないのじゃないか。

当然、女子とともに別を探す。すこし歩いて、洞爺観光ホテルへ。
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ここも相当古いが、昭和の香りぷんぷんなので構わない。
中に入るとやはり、昔懐かしいゲームコーナーがあって、ちょっと切ない気分に。

風呂は広くて、ゆったり入れた。
車に戻って、とりあえず解散。7時にすすきのに再結集して、夜の部へと突入した。
来年の遠足はニセコアンヌプリの方針が決定されました。


【行程】2013・10・14(月)
洞爺湖駅前桟橋(9:05)=博物館前桟橋(9:30)~入山ゲート(9:38)~トーノシケヌプリ登山口(10:04)~山頂(10:47休憩11:20)~大平原(12:06休憩12:26)~巨木跡(12:37)~博物館前桟橋(13:12休憩13:30)=駅前桟橋(13:55)
※所要時間:4時間42分(歩行3時間49分)
※登った山:1座(トーノシケヌプリ)
※歩いた距離:6.0km

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トーノシケヌプリ(上)

10月の連休は、高校の同級生と「秋の遠足」。
昨年の余市岳に続き2回目。今年は、洞爺湖に浮かぶ中島の最高峰トーノシケヌプリ(455m)に登る。
クマの心配がない低山ということで、昨年のうちに決まっていた。登山は14日。

今年は3連休のうち真ん中の13日(日)が出勤だったので、退社後に羽田空港へ。
航空券はネット予約していたのだが、確認票をなぜか削除してしまったらしく、何時のどの便に乗っていいのか分からない状態。
まあ、空港に行って、クレジットカードで自動チェックインすれば大丈夫だろうと、高をくくっていたが、これが大間違い。
多分、20:20発のスカイマークだろうと予想していた。
いつもだいたいSKYを使うからだ。
しかし、自動チェックイン機の反応は「受け付けられません」。

ありゃ、エアドゥだったのか。
北ウイングの一番端にあるSKYのカウンターから延々歩いて、南ウイングに向かうがADOのカウンターがない。
そうだ、ADOはそもそもターミナルが違うんだった。

しかし、どうやって行くんだ。京急のホームを通過していくわけにはいかないし、モノレールに乗るのも面倒だ。
地上を歩いて行けないのか、と外に出てみたら、ちょうど無料シャトルバスのバス停を発見。
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すぐにバスが来たので、それに乗り込む。

第2ターミナルのまたまた端っこにあるADOのカウンターに向かう前に、念のため、ANAの自動チェックインを試みてみるが、これも反応なし。
ADOはチェックイン機が故障していたので窓口へ。
クレジットカードを渡して確認してもらうが、これも反応なし。
カードが違うのではなく、予約自体が入ってないらしい。

おかしい、おかしい、どうなってるんだと思いつつ、今度は隣のANAカウンターへ。
20:00~21:00にかけての便を全て調べてもらうが、どの便にも予約は入っていない。
まさか、カード決済し忘れて、予約が自動的に取り消しになったんじゃないだろうか。
もし、北海道に帰れなければ、休みの2日間東京で過ごすことになる。
楽しみにしていたみんなとの遠足を棒に振ることになるのだ。無駄にはできない。
どこの山に登ろうか、などと真面目に考え始める。

とにかく第2ターミナルの航空会社は全滅なので、もう一度、第1に戻る。
もうシャトルバスもお手の物。
5分おきくらいに運行してくれているので、非常にありがたい。

また北ウイングの端まで歩いて、SKYのカウンターで同じことを繰り返す。
「すいません、○○と言いますが、確認票を忘れてしまったんですけど、○時○分の便に予約入っていますか」
「少々お待ち下さい・・・・見当たりませんが、当社で間違いございませんか」
「いえ、間違いあります。確認票がないんで、どの社かも分からないんです。なければ別の社です。ありがとうございました。お騒がせしました」

どこの社も丁寧に対応してくださる。
しかし、残るはJALのみ。
実は、JALはほとんど使ったことがない。最近はいつも安いSKYかADOばかりだ。
もう絶望的な気分である。JALを予約しているなんて、ありえないもん。

ところが、あったのである。
ちなみに帰りの便を確認してみると、帰りもJALだったので、控えを発行してもらった。
へなへな~
これで何とか飛行機に乗れる。

JALもさっき自動チェックインしてみたが反応なしだった。
なのに、なぜ?
よくよく考えてみると、だんだん思い出してきた。
これまでは航空会社を決めて空席を検索していたので、会社を間違えることはなかった。
でも今回は、全社通しで見られる代理店で検索したので、どこの社の便だかはっきり記憶しないまま予約してしまった。
しかも、カード決済に誘導されなかったので、結局後日、銀行振り込みをしたのだった。
聞き慣れない代理店の会社名を、ATMの画面で確認したのを思い出した。
そもそもカード決済していなかったのだ。
クレジットカードでチェックインできるわけがない。
さらには、かなり早い段階で予約したので、JALの早割が安く、それを選んだのだと思われる。
なぞが解けてよかったが、それにしてもこの老化ぶりは恐ろしい。
空港に着いてからチェックインするまで1時間もかかってしまった。
ただ、こういう事態も想定して、会社を早めに出たのは正解だった。
危うく乗り損ねるところだった。

20:30発新千歳行きのJAL531便に無事搭乗。
ほぼ定刻通り、新千歳空港に着陸。
JRで千歳駅に移動。
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寒い。息が白い。そう言えば、千歳の気温は8℃と機内で案内があった。
東京は前日真夏日だったというのに。

駅前の千歳エアポートホテルに宿泊。
朝6時に、千歳在住のN君が迎えに来てくれた。
天気は快晴。恵庭岳がくっきり見える。

同期女子Kさんを1人拾って、札幌市南区の藤野のセブンイレブンで、もう1台(3人)と合流。
国道230号を洞爺湖へと向かう。
回りの山々はほのかに色づいていて、とても美しい。
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景色を見ているだけでも気持ちいい。今日はすばらしいハイキングになりそうだ。

中山峠に差し掛かると、紅葉は一段と鮮やかさを増し、白樺の黄色一色に。
なんてすばらしいんだ。
やっぱり北海道の紅葉はひと味違う。

峠を越えた途端、羊蹄山(1898m)が目に飛び込んできた。
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なんと冠雪している。昨日の雨のせいだろう。
実に美しい。気分が高揚してくる。

喜茂別、留寿都と通過していく。
山頂部の突起が印象的な昆布岳(1045m)やその向こうには、やはり冠雪した狩場山(1520m)も小さく見える。
そして、サミットが開かれたザ・ウインザーホテル洞爺も見えてきた。
当然のごとく、洞爺湖、有珠山、昭和新山も。
この景色を見ると、いつも甘酸っぱいものがこみ上げてくる。
小学校の修学旅行の思い出があまりに鮮明だからだろうか。

遊覧船乗り場の駐車場に9時前に到着。
ここでKさんの乗馬仲間4人も合流して総勢10人に。
皆さんの準備もすばやく整い、9時の船に乗ることができた。
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お城のような船だ。

まずはN2君お得意の顔はめパネル。
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さっそくデッキの最上階に上がり、全員で歓声を上げながら、360度の絶景を堪能する。
これはこれから渡る中島。
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左の最も高いのがトーノシケヌプリだ。

そして目をわずかに左にずらすと羊蹄山。
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この角度から見ると、少し形が崩れてしまう。

丘の上に立つのがウインザーホテル。
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この辺は標高が低いだけに、紅葉はまだ早いようだ。

2000年に噴火した西山火口。
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有珠山(737m)。
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手前は洞爺湖温泉のホテル群。

乗って驚いたのは、船内案内の放送がいきなり韓国語で始まったこと。
韓国人の観光客は確かにいたが、韓国人の団体で埋め尽くされているわけではない。
みんな「え~まず日本語からじゃないの~」とびっくり。
韓国人は幸せである。
あれだけ日本の悪口を言っても、日本に来れば最大限の歓待をしてもらえる。
お国に帰ったら、ぜひ「日本はとてもいいところだったよ~」と宣伝してもらいたいものだ。

しばらくして日本語の放送。
これが微妙になまっている。
もしかして、韓国人?
いまや日本の観光地はもてなし側も外国人に占拠されつつあるのか!

船はゆっくりと湖面を滑り、中島に近づいてきた。
観音島(左)と弁天島(左)の間から昭和新山のシルエットが覗く。
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羊蹄山も大きい。
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中島と観音島の間をすり抜けて、船は博物館前桟橋に近づく。
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正面がトーノシケヌプリ。いい形をしている。

ウインザーホテルを遠望。
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あそこに泊まることは多分ないだろうなあ。

透き通るような空に映える弁天島。
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下船すると湖岸には白鳥が優雅に漂っている。
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洞爺湖森林博物館は入館料200円。
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誰も入ろうという人はいなかった。
ただ、ここで入山届を提出。グループに1枚ということで簡単な地図を渡されたが、トーノシケヌプリへの道は記されていなかった。

再びN2君が顔はめパネルでアイヌになった後、9時半すぎに出発。
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ここの売店にはジンギスカン980円とあって、そそられたが、結局は食べなかった。

まずはシカを囲い込んでいるゲートをくぐる。
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入山する前に注意することが看板に書かれている。
島内のエゾシカは野生なので近づくな。とくに発情期(9~10月)は威嚇行為をするため危険とのこと。
わかりました。

続く看板には「散策路は鹿を見るコースではありません」との念押しがあった。
シカを探して、遊歩道からはずれて歩くな、ということだろうか。
ルールは守りますが、しかしシカは見たい。
島内には100頭以上いるとのことなので、どこかで会えるだろう。
みんなもそれが楽しみの様子だ。

しばらくはウッドチップが敷き詰められた、ふわふわな道。
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木々はカラマツやトドマツが多い。

林床は常緑のフッキソウ。
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これはシカの食害を受けないらしい。島全体がこの草で覆われていた。

湖面の標高は84m。少しずつ登って
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標高200mほどの峠に到着。
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このあたりにトーノシケヌプリへの分岐があるはずだが、と見回すと、あった。
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こんなに細い踏み跡だけ。しかも標識などは何もない。
立ち入りは禁止していないが、積極的にはお薦めしていないということなのだろう。

(つづく)
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三ツ峠山(下)・御中道

三ツ峠山(1785m)から下りてきて、頂上直下の山小屋「四季楽園」に到着。
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天気がいいので、布団が列になって干してある。
時間は12:09。ちょうどいいのでお昼にする。
一応用意はしてきてあるが、小屋でそばなどあれば、手持ちのおにぎりと一緒に食べたい。
聞いてみると、食事は「カレーしかない」という。

ちょいと不満だが致し方ない。注文した。
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展望テラスで食べようとしたが、直射日光ギラギラなので木陰に避難。

ここからはクライマーの練習ゲレンデとして知られる屏風岩を目の前に眺めることができる。
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この日は夏休みとは言え、平日なので静かだったが、それでも1パーティ見つけた。
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お腹いっぱいになったところで出発。

頂上を振り返る。
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5分もしないうちにお隣の三ツ峠山荘に到着。
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四季楽園もそうだが、小屋まで車が入る。
ただ道が悪く、ぬかるみもあるのだろう。夏なのにジープのタイヤにごついチェーンが巻いてある。
しかし、これでは道がどんどん掘られてしまい、悪循環。いっそ舗装した方がいい気がする。

正面手前の低いのが倉見山(1256m)、その後ろが鹿留山(1632m)と杓子山(1598m)。その左後ろが御正体山(1682m)。
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天下茶屋方面への下山路をひとまず見送って、直進。木無山(1732m)に向かう。
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ほぼ平らな石畳の道だ。
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途中、脇にそれると、こちらにもクライミングゲレンデ。
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岩の先端に古い支点が残っていた。

天上山方面と母の白滝との分岐点が木無山ということになっているが、どこがピークなのかよく分からないほど平坦だ。
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とにかく、これで三ツ峠山の3つのピークは全てクリアしたので、安心して下山する。
さっきの分岐まで戻る。

正面に御巣鷹山。
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山に人工物はあまり似合わないはずだが、ここの電波塔のある風景はなかなかに美しい。

分岐から下りていくとすぐ、二つの山小屋に至る車道の分岐がある。
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道路はこんな安定したところもあるが
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こんな激しい場所も。
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途中、林道をショートカットする登山道を経由して、分岐から30分ちょっとで登山口に下りてきた。
コースタイムは1時間だから、かなり速かった。

登山口にはトイレがあり、山荘の所有のものと見られる作業用の車が何台か駐まっていた。
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13:30、自分の車に戻ってきたが、まだ体力に余力はあるし、時間もまだ早い。

どうしようか?
と考えて思いついたのが、富士山御中道めぐりだった。
当然、富士スバルラインはマイカー規制中だと思っていたので、バスに乗り換えるつもりだったが、なんと通れた。料金は確か往復で1600円(軽自動車)。

この道を走るのは、大学2年の時以来なので、31年ぶりということになる。
あの時は自転車だった。
このブログでも以前書いたことがあるが、2時間を切るために3回チャレンジしたのだった。
久しぶりに車で走ってみて、当時の記憶がよみがえってきた。
わが愛車も軽で馬力がなく、ギヤを低くして、うんうんうなりながら登った。

終点の5合目の手前、御庭という駐車場に車を駐めて歩き始める。14:37。
いきなり標高2250mである。
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ここからほんの少し樹林帯を歩くと
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すぐに森林限界を越えて、溶岩の荒野に出る。
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水気のなさそうな条件で力強く寄り添って咲いているのはイタドリ。
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富士山の上の方はガスっていて見えない。
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三ツ峠山からも見えなかったのだから、仕方がない。

20分ほどで御中道に出た。そこには私の好きな廃墟化した山小屋が。
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御庭山荘の跡である。

こちらはむき出しになった和式トイレ。
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かつては御中道めぐりも賑わっていたのだろう。
しかし、大沢崩れの先が通行止めになり、登山者の指向も山頂にばかり向くようになり、とても営業できる状態ではなくなったに違いない。
実際この日も、5合目は山頂へ向かう人、下山してきた人でごったがえしていたが、この道を歩いている人は数えるほどだった。

有名な山、とくに百名山への一極集中はものすごいものがある、と山を歩き始めて実感している。
百名山でも一歩、メジャーなルートから離れたら、この体たらく。
みんな混んでいる山が好きなのかねえ。
と、ぼやきつつも、一人の山を満喫する。
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素晴らしい幾何学模様。

あちらへ行くと大沢崩れ。
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行ってみたいが、片道1時間半もかかる。時間も時間なので今回は断念。

きびずを返す。
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道は等高線に沿っているので、ほぼ平ら。楽ちんだ。
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小さな寄生火山の火口の近くには東屋が。
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なんか地球じゃないみたいで違和感がある。

火口の窪みはすでに植物が進出している。
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富士山には寄生火山が100個以上あるそうだ。

さて、しゃくなげの林を抜けて進む。
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地面は赤い溶岩と黒い溶岩が混じっている。
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赤いのは鉄分が多いのだろうか。

あれらの突起はみな寄生火山。
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要塞を思わせる崩落防止の堰堤。
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ここは何事が起きたのだろう。
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たくさんの木々が根元からへし折られている。
大規模な落石があったのか。

そうこうしているうちにガスが消えて、頂上方面を望むことができた。
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富士山は遠くから見るものだと思う。
ここからではあの端正な形が全く分からないからだ。
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しかし、こんな荒々しい姿が実際の富士山だと思うとまた畏敬の念も湧く。
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というわけで、15:53、喧騒の5合目に到着。
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わずか1時間余の空中散歩だった。

ちょうど午後4時発のバスがあったので、これに乗って、御庭に戻る。
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バスは外人客で満席だった。彼らはマイカーがないから、バスしかないのだ。
これで1時間ほど節約できたので、御庭から少し下って奥庭を見学する。

駐車場から石畳の道を5分ほど下ると奥庭の売店。
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ここは「奥庭荘」という立派な山小屋で宿泊もできる。
5合目より上はどの山小屋もハイシーズンは超満員だが、ここは穴場。
1時間余計に歩かないといけないが、それをいとわなければ、ぐっすり休んで、翌日の登山に備えられる。いい場所を見つけた。

ここ奥庭は寄生火山の跡で樹齢100年以上のカラマツ、コメツガ、シラビソが矮化して自然庭園を成している。
それがあまりに風光明媚なので天狗の遊んだ庭(奥庭)と呼ばれるようになったらしい。
その天狗岩の前には鳥居が設けられ、信仰を集めている。
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ここまで下ってくると、富士山も少しはそれらしいシルエットを描くようになる。
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奥庭の散歩道を歩く。1周15分ほど。
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その間にまたガスが湧いてきて、富士山の姿はかき消されてしまった。
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上は若々しい松ぼっくり、下はコケモモ。
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売店では、おいしそうなコケモモジュースが売っていたが、私はキノコ汁を頼んだ。
静かなここが随分気に入ってしまい、ちょっと腰を落ち着けたくなったのだ。

駐車場に戻ってくると、ガスがまた晴れて、富士山が姿を現した。
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またいつか頂上を目指すことがあるのだろうか。

さあ、靴を履き替えて帰途につく。
時々、車を止めて、写真撮影しながら下る。
4合目は2045m。
DSC_7497_20131011062439ac6.jpg

大沢駐車場は大展望台なのだが
DSC_7503_20131011062441476.jpg
下界はほとんど何も見えなかった。

樹海台駐車場は1663m。
DSC_7505_20131011062412854.jpg

2合目は1596m。
DSC_7506.jpg
という感じで、三ツ峠山、富士山御中道の旅を終了。
世界遺産登録後の富士山の雰囲気も垣間見られて有意義だった。


【行程】2013年7月30日(火)
三ツ峠山登山口(7:20)~天下茶屋(7:41撮影7:51)~御坂峠(8:12)~八丁峠(8:48)~八丁山(9:07)~清八山(9:29休憩9:42)~大幡八丁峠(9:52)~大幡山(10:12)~茶臼山(10:27)~御巣鷹山(11:17)~開運山(11:38休憩11:58)~四季楽園(12:07昼食12:32)~木無山(12:49)~登山口(13:30)
※所要時間:6時間10分(歩行5時間2分)=コースタイム6時間25分
※登った山:新規4座(八丁山、大幡山、茶臼山、御巣鷹山)
※歩いた距離:11.1km

御庭(14:37)~御庭山荘跡(14:56)~5合目(15:53)=御庭(16:07)~奥庭(16:12)~(周遊)~奥庭(16:27休憩16:41)~御庭(16:49)
※所要時間:2時間12分(歩行1時間44分)=コースタイム2時間15分
※歩いた距離:4.7km
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三ツ峠山(上)

夏休み前半4日間で計画した北アルプス山行は雨のため3日目で中断、帰宅した。
しかし、4日目の7月30日(火)が晴れの予報。
山梨の三ツ峠山に行くことにした。

三ツ峠山は2001年11月に登ったことがある。
この時は河口湖畔から登った。記憶があやふやだが、確かカチカチ山ロープウエイを使った気がする。
で霜山から尾根筋をずっと歩き、木無山、開運山まで行って、富士急の三ツ峠駅まで歩いた。
勢いよく走るように下ったせいで、この時、膝を痛めてしまった。

平地を歩く時は大丈夫なのだが、走ったり、階段を下ったりする時に痛みを感じるようになった。
整形外科に行ってCTスキャンなども撮ってもらったのだが、異常なしだった。
そんなわけはないのに。でも、その後、自然に治ってしまった。
膝の屈伸をよくしてから下ると、効果があった。

で、今回はなるべく行ったことのないルートを歩くことにした。
天下茶屋から御坂峠に登り、八丁山、清八山を経て南下、大幡山、茶臼山を通って、御巣鷹山、開運山に至るコース。木無山の手前から清八林道の入口に下る。
新たに登った山を4つも稼げるお得なプランだ。

車は下山してくる予定の清八林道入口の駐車場に置く。
7:20出発。まずは舗装道路を天下茶屋まで歩く。
DSC_7001.jpg

5分ほどで旧国道137号の三ツ峠登山口バス停に出る。
DSC_7005_20131009063625f1a.jpg

道端には見事なヤマユリ。
DSC_7011.jpg

7:40に天下茶屋に到着。
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ここからは太宰治が「風呂屋のペンキ絵」とちゃかした完璧な富士山が拝める。
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頂上は雲の中だが、河口湖を前景に長い裾野を引く姿が美しい。

世界文化遺産に登録されたばかりで、お祝いの幟がはためいていた。
DSC_7012.jpg

旧御坂隧道。
DSC_7022.jpg
昭和5年の竣工で、国の登録文化財となっている。

さて、ここからは登山道。
DSC_7028.jpg
御坂峠までは一昨年の5月に歩いた道だ。

すぐに太宰治の文学碑。
DSC_7030_20131009063551bfa.jpg
「富士には月見草がよく似合ふ」という有名な「富嶽百景」の一節。

結構な急坂がしばらく続く。
DSC_7033_201310090635537ca.jpg

三ツ峠山の三つのピークのうちの一つ御巣鷹山が木々の間から見える。
DSC_7034.jpg

稜線に出ると、御坂峠(8:10)。
DSC_7036.jpg

ここを右折。この先は未知の道だ。
DSC_7039.jpg

時折、右手の視界が開け、富士山や三ツ峠山を眺めることができる。
DSC_7044_20131009063513a97.jpg
DSC_7046.jpg

この稜線には、地味だが高山植物がちらほらと咲いている。
ミネウスユキソウ。
DSC_7053.jpg

小さなオミナエシ。
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ホタルブクロ。
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山いちご。
DSC_7050_20131009063445ba8.jpg

これは何だか特定できなかった。
DSC_7049.jpg

湿度の高い樹林帯の尾根道を進む。
DSC_7057.jpg

八丁峠(1505m)は鞍部ではなく鉄塔の立つ斜面に表示があった(8:48)。
DSC_7069.jpg

木々が切り払われているため、見通しがよく、頂上をさらし始めた富士山や
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御坂山、黒岳(中央奥)などが望めた。
DSC_7072_20131009063415722.jpg

奥の稜線は毛無山とタカデッキだろう。
DSC_7073_20131009063338ef3.jpg

足許にはヨツバヒヨドリ。
DSC_7083.jpg

そしてヤマハハコ。
DSC_7092.jpg

これは謎の花。
DSC_7086.jpg
ここまで比較的なだらかなアップダウンだったが、この先、少々坂が急になる。

八丁山(1580m)には標識なし。
DSC_7089.jpg
9:07に通過。

清八山と三ツ峠山を結ぶ稜線には9:24に到着。
DSC_7099_201310090633073f3.jpg
ここで右に曲がればいいのだが、歩いた道を地図上で結ぶだめ、左に曲がって、わざわざ行ったことのある清八山に寄り道。

最後の岩場を登ると、そこが清八山(1593m)。9:29。
DSC_7104.jpg
ここでしばし休憩して、景色を堪能。

正面に富士山。
DSC_7103.jpg
まだ雲がからんでいるが、空はだいぶ晴れてきた。

なだらかな弧を描くのが御坂山塊の黒岳(1793m)、右の尖塔は釈迦ヶ岳(1641m)。
DSC_7105_20131009063318bb1.jpg

あちらはこれから向かう御巣鷹山。
DSC_7112.jpg
電波塔が林立している。

富士山との位置関係はこう。
DSC_7113_201310090632417b8.jpg

振り返ると本社ヶ丸(1631m)。
DSC_7114.jpg

御正体山(右)と道志、丹沢の山々。
DSC_7115_20131009063245c4c.jpg
小腹がすいたのでおにぎりを一つかじり、10数分で出発。
ここから大幡八丁峠まで標高差で110mほど下る。

9:52大幡八丁峠(約1485m)。
DSC_7123.jpg
ここは清八林道の終点だが、車は1台も駐まっていなかった。
下山してから確認したら、この林道は一般車両通行止めになっていた。

一つ小さなこぶを越えると、鉄塔の下をくぐる。
ここからは左へ巡視路のような道が延びている。
DSC_7126_20131009063248d63.jpg
これは北口登山口へ下りる道のようだ。

ここでオダマキを見つけた。
DSC_7128.jpg

80mほど登り返すと大幡山(1531m)。
DSC_7133.jpg
山名を書いたテープが巻き付けてあって、ありがたい。

もう一つ木札もあった。
DSC_7135_20131009063218a51.jpg
10:12通過。

次の茶臼山はどうやらピークの右を巻いているようなので、ピークの真横あたりから登山道をそれて、ヤブに入る。
ここがピークらしき場所。
DSC_7137.jpg

ここから北には踏み跡があるので、それをたどって行くと登山道に合流。
すると、こんなところに看板があった。
DSC_7141_201310090632222dc.jpg
ここは本当のピークではない。

レンゲショウマ。
DSC_7143.jpg
三ツ峠山の北斜面にはこの花が乱舞していた。

ここから御巣鷹山への登りは岩場もあり、かなりきつい。
DSC_7147.jpg

ホッとさせてくれるのがあちこちにつり下がっているレンゲショウマのつぼみ。
DSC_7148.jpg

これはオオバイケイソウ。
DSC_7154_201310090631522c2.jpg

レンゲショウマはほんとにかわいい。
DSC_7155.jpg

高畑方面に行く道は登山地図にも地形図にも載っていないが、通行禁止にはなっていない。
DSC_7159_201310090631198fd.jpg

シモツケソウに迎えられて
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11:15、御巣鷹山に到着。
DSC_7162.jpg
ここは電波塔があるだけで、山名の標識は見当たらなかった。
というわけで通過。

正面には開運山周辺に立つ電波塔が見える。
DSC_7166.jpg

開運山への道は大味なお花畑が広がる。
これはオオバギボウシ。
DSC_7169.jpg

ハクサンフウロ。
DSC_7175_20131009062957bd5.jpg

このあたりは、自然保存地区になっている。
DSC_7182_20131009063002be0.jpg

オオバギボウシと電波塔のコラボ。
DSC_7184.jpg

特定できず。
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開運山近くまで来ると、御巣鷹山の電波塔がはっきり見える。
DSC_7197.jpg

周辺にはシモツケソウほか色とりどりの花々。
DSC_7194.jpg
DSC_7193.jpg

そして、11:38開運山=三ツ峠山の最高峰(1768m)の山頂に到着。
DSC_7205.jpg
すっかりいい天気になったが、遠方は霞んでよく見えない。
富士山もすっかり雲の中に隠れてしまった。

南西方向を見下ろすと、山小屋の四季楽園(右)と三ツ峠山荘(左)。
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南には富士吉田の町並み。
DSC_7221.jpg
20分ほど小休止。
ここで初めて、自分撮りした写真をフェイスブックに投稿。
すぐに反応があり、得意になって下る。

頂上直下は浸食が激しいようで、新しい階段すら倒れている。
DSC_7226_20131009062851b52.jpg

恐竜の卵のような岩。今にも生まれそうだ。
DSC_7229.jpg

四季楽園の手前に「富士見荘」という山小屋があったが、こちらは廃業してしまっているようだ。
DSC_7238.jpg
最近までやっていたようにも見えるが、2001年版の登山地図を見ても表示がないので、営業をやめてから随分経つのかもしれない。

(つづく)
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徳本峠・霞沢岳(4)

7月28日(日)、徳本峠から霞沢岳(2646m)に向かっている。
K1ピークを過ぎて、頂上まではコースタイムで35分。
正面のK2ピークにはすでに戻ってくる登山者の姿が見える。
DSC_6832_20131003073200e34.jpg

その向こうにあるはずの頂上はガスにまぎれて、はっきりとは見えない。
DSC_6833.jpg

上高地方面を見下ろすと、六百山(2450m)への稜線が見える。
DSC_6836.jpg
踏み跡らしきものが見えるので行けそうだが、あの先は猛烈なヤブこぎになるのだろう。
とても行く気にはならない。
でも、2月に丹沢の檜洞丸を登ったMさんは学生時代、霞沢岳からまっすぐ上高地に下ったことがあるらしい。「ひどい目にあった」と言っていたが。

10分弱撮影休憩をとって、8:50出発。
この先はしゃくなげとハイマツの道。
DSC_6850.jpg
すでに森林限界は超えている。
岩が露出しているところもあるが、快適な稜線歩きである。

振り返ってみるK1。
DSC_6862.jpg
かなり鋭角なピラミッドだ。

六百山への稜線の西側はかなりの岩稜である。
DSC_6860_2013100307312741b.jpg

この道では早立ちの人と何人もすれ違う。
DSC_6858_20131003073125730.jpg

赤いのがイタドリ、白いのがオンタデ。
DSC_6867.jpg

9:06、K2に到着。
ここからも焼岳が雄々しく見える。
DSC_6880.jpg

そして、あれが目指す霞沢岳頂上。
DSC_6874_2013100307313367a.jpg
まだ、かろうじてガスは西側には押し出していない。間に合うだろうか。

ろくに休まず、稜線を急ぎ足で進む。
DSC_6886_20131003073100e4d.jpg

やばい。振り返るとガスが稜線を越え始めた。
DSC_6897_20131003073103c96.jpg
またガスとの競争である。
飯豊連峰の朳差山の時はタッチの差で敗退したっけ。

と言いながら、撮れる写真は撮っておかないと、帰りに撮れるとは限らない。
DSC_6899.jpg
DSC_6901.jpg
DSC_6902.jpg
とくに焼岳山腹の雨裂や崩落地形がダイナミックだった。

道は頂上直前で左にぐるりと回り込む。
ここが見事なお花畑。
コバイケイソウ。
DSC_6904_20131003073032153.jpg
花はガスっても撮れるのだから、帰りにすればいいのに、我慢することができない。

シナノキンバイにウサギギク、ハクサンイチゲ。
DSC_6910.jpg
DSC_6906.jpg
DSC_6913.jpg

そして、9:26登頂。K1からはほぼコースタイム通りだった。
DSC_6915_201310030729574c8.jpg
東は完全に真っ白だが、何とか西は多少の展望が得られる。間に合ったと言っていいだろう。
しかし、この直後、頂上は完全にガスに覆われ、眺望はゼロになってしまった。
ほんとに間一髪だった。

頂上には徳本峠小屋に泊まっていた老夫婦が先着していた。
この異常に背が低い看板の前に陣取っていたが、私の姿を見ると、すぐによけてくれた。
ついでにポケットカメラで写真を撮ってもらった。
CIMG7854.jpg

間もなく、さっき抜き返した単独のおじさんが到着。
彼にとっては真っ白な山頂になってしまった。かわいそうに。
こちらはチョコをかじりながらメールをしたりして、30分ほど休憩。
帰りは来た道を戻る。今回は長大なピストンだ。
出発は、このおじさんとほぼ一緒になってしまったが、彼がお花畑で写真を撮っている間に離れた。

当方はさっき撮ってあるので、数枚シャッターを切っただけで、ガシガシ歩く。
DSC_6921_20131003072959b59.jpg
すっかりガスの中に入ってしまったので、写真を撮りたいという邪念も薄れ、歩が進む。

と思いきや、スリップして派手に尻もち。
斜めになっている平石に不用意に足を載せたのがいけなかった。
DSC_6925_20131003073001009.jpg
これは転倒現場。

K2を10:09に通過。K1の手前で、さっき頂上でご一緒した老夫婦を抜く。
道はこんな状態。
DSC_6926.jpg
わりと快調にK1を10:21通過。コースタイム30分のところ26分。

この先が超急坂なのだが、ここも調子よく下る。
ここまで下るとガスの下に出たようで、P5の手前あたりで、霞、K2、K1と続く3つのピークを確認できた。
DSC_6948.jpg

深い霞沢の谷をもう一度眺める。
DSC_6946_201310030730085ae.jpg

P4は11:02、P3を11:08、P2が11:13と順調に通過。
でも、小湿地からジャンクション・ピークまでのだらだらした登りで一気にバテが来た。
DSC_6976.jpg
霞を発つ時には、正午に小屋に着けたりしてなんて思ったが、冗談ではなかった。

11:58、ほうほうの体でJPに到着。
まだお腹は空いていなかったが、せっかく小屋に弁当を作ってもらったし、この先安全に下るためにも、まとまった休憩が必要だろうと判断して、ここで昼食に。

少し手前から雨が落ちてきたので、ゴアを着込み、カメラをしまい、ザックにはカバーを装着。
弁当はちらしずし。おかずはギョーザにシューマイ、お新香にコンニャクゼリーとチーズ。
CIMG7855.jpg
ゆっくり食べたかったが、蚊が大量に湧いてきて落ち着かない。
虫よけスプレーを顔や手にかけまくって何とかしのいだ。
朝食を弁当にしてもらって早立ちすれば、もう少し頂上での眺望を楽しめただろうし、お昼も小屋であたたかいラーメンなど食べられたかもしれなかったのにと思ったが、後の祭り。
お弁当は10分で完食。そんなにのんびり休んでいないが、蚊がうるさいので、早々に出発。
でも随分楽になったみたいで、つづら折れの下りで先行していたパーティーを抜かした。

途中、ハクサンチドリを発見して感激。
DSC_6990_20131003072928e19.jpg
行きの時は気づかなかった。

徳本峠直前の道は、登りの時と変えて、下の道を行ったが
DSC_6993_201310030729315e1.jpg
なんと最後は距離にして200mも登らないといけない事態になった。

随分損した気分だが、頑張って登り、12:38小屋に戻ってきた。
DSC_6996.jpg
デポしておいた着替えや風呂道具を回収して、パッキングし直し、小屋番さんに挨拶して12:56に出発。あとは下る一方だが、またしても雨が落ちてきた。

まあ、本降りではないし、ちょうどいい風情だ。
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昔の街道らしい、緩やかな坂をさくさく下っていく。なかなか歩きやすい。

途中、小さな沢を渡るあたりで、その水を飲む。
CIMG7869.jpg
冷たくてうまい。

その先に登山地図に記載のある水場に出る。
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ここにはベンチがあった。

寄り道をしているうちに、例の単独おじさんがまた追いついてきたが、こちらはマイペース。道端の花など撮影しながら歩く。もう急ぐ必要はない。
モミジカラマツとオオバキスミレ、クルマユリ、センジュガンピ。
CIMG7861.jpg
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CIMG7880.jpg
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途中、この雨の中、団体さんが登っていくのとすれ違う。
CIMG7889.jpg
今日は徳本峠に泊まって、あす霞沢岳を目指すのだろうか。

正面には明神岳の山体が見えてきた。
CIMG7879.jpg
だいぶ下ってきたようだ。

しかし、またしても足の裏が痛くなってきた。おニューのシューズはやはり合わないのか。
平らなところまで下りてきてもまだ痛い。何とか明神まで頑張ろう。
CIMG7894.jpg

道はすっかり散策林のような様相になり、高原の雰囲気を醸し出している。
CIMG7897.jpg
CIMG7906.jpg

そんな中を若い外人さんがビーサンで歩いていた。
CIMG7902.jpg

見事なシダの林床。
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この道は梓川の支流・白沢に沿った道なのだが、白沢の土砂が梓川に流れ込んで、大正池を埋めてしまうのを防ぐためか、河原の石が山のように脇によけられていた。
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これはちょっと異様な風景だった。

で、14:10ようやく白沢出合に到着。すぐ先の明神館前で休憩。
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ソフトを食べようと思ったが、400円もしたし、行列ができていたので断念。
とにかく近くのベンチに腰を下ろし、靴と靴下を抜いて、足裏マッサージを施す。

ここはちょうど1年前、蝶ヶ岳を登った時に来て以来。懐かしい。
あの時は明神岳もばっちり見えたんだけどなあ。
CIMG7922.jpg

随分楽になったところで出発。上高地まであと3kmだ。
いい加減疲れているので、とぼとぼ梓川の流れなど眺めながら歩く。
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あまりにゆっくりなので、観光客っぽい人にも抜かれてしまう。

さすがに人が多く、道も広い。
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鳩胸の木
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まだ3時前だが、もう薄暗い。小梨平キャンプ場でトイレを済ませ
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河童橋には15:18に到着した。
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とにかく明日の昼飯用のパンを調達すべく、土産物屋に入ったが、パンがない!
仕方なく、代用で「リンゴ焼き」なるお菓子を購入。650円もした。

河童橋を渡り
CIMG7960.jpg

白樺荘でジェラート(400円)を買って、なめながらアルペンホテルに向かう。
CIMG7966.jpg
ここは昨年、日帰り入浴させてもらった宿だ。
今回は2段ベッドの相部屋に泊めていただく。
211号室の4人部屋。同室になる予定だったあと2人が天候不順のためキャンセルしたらしく、結局個室状態になってしまった。

ひとっ風呂浴びて、半袖で外に出たら肌寒いくらい。
CIMG7978.jpg
六百山方面は青空も見えていて、天気も回復するのではと思わせたが予報は曇時々雨。

まあ、とにかく飯。
CIMG7980.jpg
信州産プレミアム牛のトマトスープ煮というのが注目だったが、ちょっと薄味だった。
でも、料理はいずれも上品かつ美味で、満腹・満足。

食後は山行メモを仕上げて、早めに床に入る。
しかし、明けてみると、曇どころか、完全な雨。しかもザーザー。
これではさすがに登る気にならない。
本日は西穂山荘に登り、明日は焼岳まで縦走する計画だったが、それは中止。
せっかく早立ち用に朝食を弁当にしていただいたが、始発のバスで帰ることにした。

これだけ激しく降っていれば未練も逡巡もない。

バスは車を置いてある島々・徳本峠入口で下車。
10数分歩いて、駐車場へ。
CIMG7996.jpg
車は私の1台しかなかった。

帰りの獣除けゲートを傘をさしたまま開け閉めしていたら、いきなり体がびびっとなり、ぎゃっと声を上げた。
CIMG7992_201310030732318b4.jpg
傘の先が電流の流れているバラ線に触れてしまったのだ。ああ、びっくりした。
おれは獣ではない!

さて、この時間に出発すれば、昼すぎには所沢の自宅に戻れる。
途中、昨年工事中で撮れなかった松本電鉄波田駅を撮影して、徳本峠越えの旅を終えた。
CIMG8000.jpg

あまり天気には恵まれなかったが、やっと槍穂高に登る権利を得た。
まあ来年かな。待ってろよ。



【行程】2013年7月27~28日
27日:島々宿駐車場(8:00)~砂防ダム(8:40休憩8:48)~二俣(9:30休憩9:37)~(休憩10分)~中間地点ベンチ(10:43)~岩魚留小屋(11:50昼食12:15)~(休憩10分)~峠沢出合(13:48)~(休憩8分)~徳本峠小屋(14:58)
28日:徳本峠小屋(5:45)~スタジオジャンクション(6:20)~ジャンクションピーク(6:40撮影6:43)~小湿地(7:14)~P2(7:23)~P3(7:29)~P4(7:35)~P5(8:05)~K1(8:42撮影8:50)~K2(9:06)~霞沢岳(9:26休憩9:54)~K1(10:21)~小湿地(11:21)~ジャンクションピーク(11:58昼食12:11)~徳本峠(12:38荷造り12:56)~明神(14:11休憩14:27)~河童橋(15:18)~アルペンホテル(15:32)

※所要時間:27日=6時間58分(歩行5時間50分)、28日=9時間47分(歩行8時間15分)
※登った山:3座(K1、K2、霞沢岳)
※歩いた距離:27日=15.8km、28日=16.4km


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